小澤征爾、シカゴ響との「展覧会の絵」
晴れのち曇り。
緊急事態宣言が今月末まで延長の中、休業要請は昨日まで。
GWも終わり出勤時にはいつもと変わらぬ車の量だった。
ニセアカシアの白い花越しに見える校庭には、いつも歓声を上げて走り回っている児童たちの姿は見えない。
夜は沼響のメンバー数人でオンラインのビデオトーク。
久しぶりに見る顔は元気そうで安心する。
けれどもなんとなくみなさんコロナ疲れ。
Facebookで2人の友人から招待された【7日間ブックカバーチャレンジ】の4日目。
7冊という限られた数なので何を選ぼうか迷い、ヴィヴァルディの手稿譜が作曲者の死後に辿った運命を書いた「失われた手稿譜~ヴィヴァルディをめぐる物語」か、ロシアの作曲家プロコフィエフの短編小説集も候補だったけれど、結局N響のヴァイオリン奏者、鶴我さんのエッセイ集をとりあげた。
・「バイオリニストは目が赤い」
鶴我裕子 著
新潮文庫
著者はNHK交響楽団の第一ヴァイオリン奏者
この本はかつてこのブログでも取り上げている。
音楽は若き日の小澤征爾で「展覧会の絵」とブリテンの「青少年のための管弦楽入門」を聴いていた。
手持ちは国内盤LP.
・組曲『展覧会の絵』(ラヴェル編)
・青少年のための管弦楽入門
小澤征爾(指揮)
シカゴ交響楽団
録音:1967年7月
シカゴ、メディナ・テンプル
当時トロント響の音楽監督だった小沢征爾が、世界のオザワへ向けて大きく飛躍しようとしていた30代の演奏。
この前年にウィーンフィルとベルリンフィルの指揮台に初めて立ち、翌年にはボストン響に初めて客演している。
音楽が自由に呼吸していて曲の運び方が実に自然、この時期の小澤征爾の録音中では抜群の名演。
ロシア的なカロリーは薄いがそれを上回る魅力が満載。
シカゴ響の威力は絶対的で、名手ハーセスの吹くノーブルで輝かしい「プロムナード」や「サムエル・ゴールデンベルクとシュミイレ」のトランペットソロは、ほれぼれとする素晴らしさ。
「キエフの大門」では圧倒的なクライマックスを作り上げる。
ブリテンも若く溌剌としたフレッシュな感覚の名演で、ストレートに音楽に挑む強い自信も感じられる気持ちの良い演奏だ。
ムソルグスキー以上にシカゴ響の威力全開の一大デモンストレーション。
ナレーションが入らないのが良い。
Youtubeは小澤征爾がニューヨークフィル副指揮者時代の「フィガロの結婚」序曲
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