クープラン一族のクラブサン曲集 Gショーリャック
朝から雨の土曜日。気温も低くストーヴを点けたほど。
先日夜、家内が従姉と友人たち4人でLINEを使ってビデオ女子会をやっていた。
そのうち3人は東京在住の会社経営者。
自分は同じ部屋でネットサーフィン中。
耳に入ってきた会話では、コロナウイルス禍での東京の様子と自分たちの事業のこと。
これからの商売のあり方、切迫している今の状況など。
家内の従姉は輸入雑貨の店を20店舗ほど全国展開していた敏腕実業家。
ここ数年は次第にネット通販に移行し店を少しずつ整理していた。
昨年11月にヨーロッパに行ったときに社会の空気の変化を感じたという。
何か嫌な予感がしたので12月中に残った店舗を全てたたみ、ネット通販のみしたとのこと。
そのままだったら今頃大変なことになっていた。
そしてこのような状況になって、世の中に必要ではない仕事や、いなくてもよい人があぶりだされてきた。
・・・などの女子会とはいえシリアスな内容で始まり、やがてワイワイとおっさんにはわからない世界へ突入。
自分は早々に退散し音楽部屋へ。
フランスの作曲家クープラン一族のクラブサン曲を聴く。
クラブサンはユゲット・グレミー-ショーリャック。
名エンジニア、アンドレ・シャルランの録音で手持ちは国内盤CD。
このCD復刻は音の悪さで悪名高いが少なくともこのクープランは良い音で入っている。
クープラン一族のクラブサン曲集 Gショーリャック
・前奏曲ヘ長調
・シャコンヌ ニ短調
・サラバンド ヘ短調
・ブランクロシェ氏の墓
・グラン パヴァーヌ
以上ルイ・クープラン
・前奏曲
・神秘的なバリケード
・羽虫
・牧歌
以上フランソワ・クープラン
・勝利
・悲歎にくれた女
・おしゃべりな女たち
以上アルマン-ルイ・クープラン
・「ああ うまくゆくだろう」の歌による変奏曲
ジェルベ-フランソワ・クープラン
ユゲット・グレミー-ショーリャック(クラブサン)
クラブサンは1646年製 リュッカースのコピー (1969年 ベダール制作)を使用
バッハ家と並ぶ音楽一家クープラン家は17世紀半ばから200年の間に20人ほどの優れた音楽家を輩出している。
その一族の代表的な4人のクラブサン (チェンバロ) 曲を集めたもの。
“大クープラン”として著名なフランソワ・クープラン(1668-1733) の作品を中心に、
その伯父のルイ(1626-1661)、ルイの孫のアルマン-ルイ(1727-1789)とその子のジェルベ-フランソワ(1759~1826)の作品を収録。
この4人は代々クープラン一家が継承していたパリのジェルヴェ教会のオルガン奏者の地位にありちょうどクープラン家が活躍した200年間を網羅しているアルバム。
この中ではイタリアバロック風のスタイルの影響が感じられるルイの作品が、自分としては好み。
ネットで拾ったプレリュードヘ長調の自筆譜がシンプルでありながらそのまま妙なる音が響いてくるような美しい譜面。
最も著名なフランソワ・クープランになると、絶対音楽のほか描写的な音楽も増えてきて、音楽に広がりや遊びが出てきた印象。
最後のジェルベ-フランソワになるともうほとんどモーツァルト同じようなスタイルだ。
このジェルベ-フランソワ・クープランの娘でオルガン奏者セレスト・テレーズ(1793-1860)をもって、偉大なるクープラン家の音楽の系譜は絶える。
ユゲット・グレミー-ショーリャックのクラブサンは古いスタイルのロマンティックな歌と音。
フランス風の典雅な雰囲気があってよい雰囲気だ。
Youtubeはフランソワ・クープランの「教区のためのミサ」
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