クラシック・レコードコンサートの再開
曇り時々雨の土曜日
梅雨前線未だ消えず、昨晩から再び断続的に激しい雨。
曇りの合間に僅かに顔を出す太陽が眩しい。
昨晩は沼津市民文化センター主催のクラシックレコードコンサートの解説だった。
1月以来実に半年ぶりの再開。
この催しを始まったのは市民文化センターができた翌年の1983年。
以来35年を超える中でこれほどのブランクがあったのは初めてだ。
仕事を早めに終えて文化センターに行き、会場でオーディオのチェックと持参したソフトを試聴。
文化センターの職員といろいろと話しながらの準備。
文化センターではこのコロナ禍で主催事業は全て中止か延期となり、このレコードコンサートが4月以後今年最初の自主事業だという。
今回は感染対策のため定員を絞り完全事前予約制とした。
参加者はマスク着用、入場する時には手指消毒。
休憩時間を長くとりその時は窓を開けて換気。
などなど・・・・
プログラムもいつもよりも短めにした。
センター職員に聞くと受付開始二日で定員に達してかなりの人をお断りしたとのこと。
外は雨。
来られた方々は常連さんが多かった。
プログラムは今年のベートーヴェン生誕250年にちなんで、「運命」をメインに、同時期の作曲家にしてベートーヴェンとも接触のあったモーツァルトとシューベルトの作品の数々をベートーヴェンとの相関図を示しながらの解説。
お客さんの反応はやはりいつもと違っていた。
真剣に一音一音を噛みしめながら聴いている様子が静かに伝わってくる。
生演奏ではないけれども、一つの音楽を不特定多数の人々と共有するこの瞬間が大切なのだ。
質問や意見もいつも以上に活発。
この催しは隔月開催だけれど、今までできなかった分毎月お願いしますとのご意見が出た。
ありがたいお言葉ながらこのような状況では次回の開催も流動的。
事情を説明して予定通り隔月の開催を告げた。
今回はいつもよりかなり早く終了しそうなので、アンコールとして何枚かのディスクを準備していたけれども、久しぶりの解説で調子に乗ってしゃべり過ぎた。
いささか疲れたのでそのまま終了。
センターを出ると空から強い雨。
次回は9月。
東京では感染者数が連続200人越えで記録更新中。
予定通りの開催ができるだろうか。
Youtubeはフランスの指揮者ロランス・エキルベイの「運命」、古楽器による演奏
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コメント
ご無沙汰です。
レコードコンサート、そんなに歴史があるのかと驚きました。
前にも書いたけど、貴君の碩学かつ音楽感性をしてでないと続かぬ取組です。
素晴らしいね。
新聞の記事ネタに持って来いの話だよ。
すでに書かれた?
投稿: 武田晴美 | 2020年7月12日 (日) 07時32分
コメントありがとう。
社会人になりたての頃、ちょうど新しいホールの完成に遭遇。
充実したオーディオが設置された鑑賞室も併設されて何か新しい催しものを、ということでアルゼンチンタンゴとクラシックのレコードコンサートが計画されました。
ちょっとした縁で声をかけられて、最初は単なるお手伝いだったのですが、そのうち任され30有余年。現在に至ります。
自分自身大変勉強になりました。
大勢で鑑賞するのは楽しいものです。
新聞には地方紙と全国紙の地方欄に取り上げられました。
投稿: 山本晴望 | 2020年7月13日 (月) 21時45分