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2020年11月18日 (水)

Kさん宅で最新のオーディオ情報に触れる。

今日も11月中旬とは思えない暖かさ。
それでも秋は深まり市民文化センターの欅は紅葉が始まった。
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コロナ今までで国内最大の感染者数。
ここ静岡県内でも各所でクラスター発生。


先日音楽とオーディオの師匠Kさん宅へ遊びに行っていた。

Kさんは若い頃からいろいろと音楽やオーディオのことで教示をいただいていた職場の先輩。
退職した今は悠々自適、音楽三昧の生活。

常に最新の音楽情報を仕入れていて、コンサートにも頻繁に出かけオーディオ環境も訪ねるたびに変わっている。
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遊びに行くたびに有望な若手演奏家の最新情報や、音源などをいろいろ聞かせていただいている。

今回オーディオルームに入ると、かつてLPがずらりと並んでいた棚がすっかり空となっていた。
尋ねるとすべて処分したという。

驚いている間もなく最新の音楽フォーマットMQAの話が始まった。


ファジル・サイの弾くベートーヴェンのピアノソナタ、アルゲリッチのショパン、
ムターの弾くサン・サーンスなど、いろいろと聴かせていただいた。


通常のCDとMQAを聞き比べるとMQAのクオリティの高さは従来のCDの比ではなかった。
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ただ率直に言えば、ピアノソロではかなりのリアル感を伴って響いては来るものの、オーケストラになると実演とは別物の世界がここにあるような、ある種の違和感。

これはアナログとて同じことだが、収録の場では当然録音エンジニアが介在し各楽器のバランスなどを調整している。

デジタル録音では音のクオリティが上がれば上がるほど、何か演奏者とは別の第三者の存在感が増していくような気がしてきた。

いろいろと聴いているうちに、アナログ時代の録音がMQAでどのように甦るか興味が出てきた。

サンプルディスクにカラヤン指揮ウィーンフィルの「惑星」があったので聞いてみる。
DECCAによる1961年録音。

この演奏は自宅にもLPとCDがあり、若い頃から聴き慣れたお馴染み録音だ。

ところがこれがよくない。

音が水平方向のみに広がっていて、奥行きがほとんど感じられず無機質な音のみが鳴っている。
この演奏はもっと熱く、ヴィヴィッドな演奏だったはず。

マスターテープが劣化しているのだろうか。
それともアナログに聴き慣れた自分の耳が鈍いのか???
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再び新しい録音でグリーグのピアノ曲やフィンジの歌曲などを聴かせていただいた。

これはよい。
穏やかな曲想ということもあるけれど、しっくりと自然に入ってくる。

KさんはMQAを導入して間もないということで、これからいろいろと調整していくうちに変わって行くのだろう。

それにしてもこのコロナ騒ぎで今年予定していたコンサートが全て流れてしまった、と嘆いていたKさん。

巨大なホーンシステムをマランツの銘器でドライヴ。
最近はコード類を1930年代のものに交換したという。
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ヴィンテージオーディオの中でLINNやMERIDIANのMQAのシステムが何の違和感もなく混在している。

自分の好みの音とは目指す方向が異なるけれども、相変わらずの探求心と新しいものを次々に取り入れる柔軟さは凄いと思う。

今回も有望な若手演奏家の新しい情報をたくさんいただいた。

大きな刺激になりました。
ありがとうございました。

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