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2020年12月 2日 (水)

フレモーのシェエラザード

12月、くもりのち雨。

この一年でまわりの世界が変わってしまった。

昨晩のNHKの番組「サラメシ」では数年前に撮影されたある企業の社員食堂のランチの様子が紹介されていた。

大勢が集まりワイワイにぎやかなランチの風景。

 

当たり前だった日常がいかに幸せなことであったのかを思う。

 

フランスの指揮者、ルイ・フレモーの「シェエラザード」を聴く。

英Colinsから出ていたCD.

Img_20201120_131726

・交響組曲「シェエラザード」 :リムスキー・コルサコフ

 ルイ・フレモー(指揮)
 ロンドンフィルハーモニー管弦楽団
 録音 1989年5月

 

英Colinsは90年代末に10年ほどで活動を停止してしまったレーベル。

一般的な名曲を地味ながらも実力派の演奏者たちを起用して優れたCDを世に送り出していた。

一時期新星堂からも出ていた。

比較的廉い価格もあって自宅のCD棚には何枚かが並んでいる。

 

Collinsの活動停止後は全て入手難になってしまったが、その後東武トレーディングが日本国内のみの仕様で何枚かを復刻している。

この演奏もその中のひとつ。それだけ評判が良かった演奏だったからだろう。

 

 

手持ちは純正コリンズのものだが国内盤は音の傾向が変わっているようだ。

フレモーの演奏にはどのオケの録音でも清潔感のある淡く透明な独特の響きがする。

 

録音歴の長いフレモーだが、若い頃の演奏を聴いてもこの個性は変わらない。

 

古いエラートの録音で名盤として知られるフォーレの「レクイエム」などはその典型だ。

この「シェエラザード」も過度に効果を狙わずじっくり堅実にオケを歌わせているもの。

音楽の流れも自然。

まさにフランスの指揮者による品のある落ち着いた雰囲気の演奏だ。

それでいて時として男性的な剛直な面も聴かせる。

オケはソロを含めて非常にうまい。

特にコンマスのソロが秀逸。

何度聞いても聞き飽きないベテランの味、おとなの「シェエラザード」。

 

Youtubeはシドニー交響楽団を振るフレモ-、曲はベートーヴェンの交響曲第7番

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