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2021年2月 2日 (火)

ジュスキントの「惑星」

本日節分。


昨晩からの強い雨は朝には上がり午後からは晴れ。
気温は上昇、最高気温は19度。

終日強風。

今年は124年ぶりに2月2日が節分。
いつもの年よりも今年は季節の移ろいが早いようだ。

 

昨日今日は休みで、母の通院と最近転びやすくなった母のためにケアマネージャーさんが来訪。

滑り止めの靴や靴下を選んでくださった。

 

LPのEQカーヴに目覚めてから過去に聴いた音源を順次聴き直している。

今日はホルストの「惑星」。

ワルター・ジュスキント指揮セントルイス交響楽の演奏を聴いてみた。


手持ちは70年代発売の日本コロンビアLP.


Img_20210202_233926

・組曲「惑星」

 ワルター・ジュスキント(指揮)
 セントルイス交響楽団
 ミズーリーシンガース

 録音 1974年9月

かつて「惑星」の録音といえば初演者のボールトのほかはストコフスキー、カラヤンあたりが定番の演奏で、長い間イギリス以外の指揮者の録音がなかった。

 

それが70年代に入ってブームのようになって爆発的に録音が増えた。

思いつくだけでも、メータ、オーマンディ、バーンスタイン、ショルティ、プレヴィン、ハイティンク、小澤征爾、マリナーのほか「惑星」のイメージからほど遠いスタインバーク、そしてボールトの5回目の録音など・・・・

 

そのような中でのジュスキント。

このプラハ生まれのベテラン、地味な指揮者に日本コロンビアも売り出しに苦慮したのではなかろうか。

この演奏はVOX原盤、国内では廉価盤で「惑星」の最新録音としていきなり発売された。

 

20年前の自分のコメント記事を見ると録音状態の悪さが影響しているような感じ。
ずいぶんと酷評だ。

 

そこで再び取りだしての聴き直し。

VOXなのでNABあたりかと探ってみるとColumbiaカーヴが良かった。

 

今回再びスコアを見ながら聴いてみて印象が一変した。

録音は細部まで明瞭で響きも豊かな優秀録音。

かつてSACDでも出ていて今では非常な高値が付いている。

 

演奏も端正にして雄大。

最近の演奏に比べるとずいぶんと遅いけれども、ソツの無いテンポ運びとバランスの良いオケの響きはさすが老練。

フォルティシモの中でオケが細部が明瞭にして壮大に鳴りきっているのが見事。

 

火星 では、徐々にテンポを上げながらも息の長いクレシェンドが、じわりじわりと緊張と増し息詰まるような興奮を盛り上げる。

金星のさらりとした甘さが気品を感じさせ「木星」の中間部も感動的だ。

 

豪快な「 天王星」はこの演奏の最大の聞きもの。

スコアを見ながら聴くとホルストの精緻なオーケストレーションが手に取るように再生される。
ティンパニの掛け合いやオルガンのグリッサンドも凄まじい。

 

ジュスキントで今聞ける録音は伴奏録音ばかり。
ほとんど忘れ去られているジュスキントだがこれは知られざる名演だ。

 

Youtubeはジュスキント指揮のコープランド「アパラチアの春」

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