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2021年2月20日 (土)

チェコの指揮者ボフミール・リシュカとジャレル・シェイナを聴く

薄曇りの土曜日。午後から気温が上昇、風も強くなった。

コロナの感染者数は少しずつ減少し始めたけれどもここ数日下げ止まり。
7月開催のオリンピックは微妙なところ。

ワクチン接種も始まって今年半ばには明るい日常が見えてほしいもの。

 

チェコの指揮者ボフミール・リシュカとジャレル・シェイナを聴く。

日本コロンビアのステレオ初期の古いLPでオケはチェコフィル。


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・歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」序曲 (モーツァルト)
・歌劇「アウリスのイフィゲニア」序曲 (グルック)
・歌劇「タンクレディ」序曲      (ロッシーニ)

  ボフミール・リシュカ(指揮)
  チェコフィルハーモニー管弦楽団

 

・歌劇「イワン・スサーニン」序曲     (グリンカ)
・楽劇「パルシファル」第一幕前奏曲     (ワーグナー)

  カレル・シェイナ(指揮)
  チェコフィルハーモニー管弦楽団

 

シェイナはスメタナの祝典交響曲、ドヴォルザークのスラヴ舞曲集やCD化もされている「田園」などがあり、多少は知られた存在だけれどリシュカの録音はほとんど出ていない。

ステレオではこの盤の3曲のほか18世紀チェコの作曲家プントのホルン協奏曲くらいしか見当たらない。

ちなみにホルンソロは長くチェコフィルの首席だったシュテフェック。

 

この序曲集はチェコ・スプラフォン原盤。

このような地味なアルバムが国内盤で出ていたことが驚きだ。

 

ジャケットの解説には指揮者の紹介は全くなくてチェコフィルの説明のみ。

アルバムタイトルもチェコフィル名演集。
この内容と全く同じ内容のチェコ・スプラフォン盤も存在する。

同じチェコフィルを振っていながらA面とB面で指揮者が異なるのは、オリジナルは10インチ盤として別々に出ていたのではなかろうか。

 

ボフミール・リシュカ(1914-1990)はチェコ生まれ。


ギュンター・ヴァントやルドルフ・ケンペ、クルト・ザンデルリンクらとほぼ同世代でチェコではチェコフィルの指揮者だったアンチェルとノイマンの中間の世代。


長くプラハ音楽院の教授を勤め門下にはビエロフラーベクがいる。
経歴はこのくらいしかわからない。

多くの指揮の名教師の例に漏れず、地味な現場と後進の指導で終えた人生だったのかもしれない。

 

リシュカの3曲ではロッシーニが良い。

沸き立つようなリズムとオケの響きも輝かしい。


モーツァルトとグリンカはガシャガシャとうるささが前面に出てしまった。
チェコフィルらしくないラフなアンサンブルも気になった。

 

B面のシェイナの演奏を聴いて正直なところホッとする。

きっちり造形を整えながらオケを壮大に鳴り響かせる技はリシュカを超えている。

録音のクオリティもシェイナの方がよい。

A面とB面とでイコライザーカーヴは明らかに異なっていた。

 

Youtubeはシェイナ指揮チェコフィルの「パルシファル」前奏曲

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