グラフマンのブラームスとプロコフィエフ
昨日は春を思わせるような暖かさで雲一つ無い日曜日。
富士山の雪はだいぶ飛ばされていた。
明けて今日は一転、寒風吹きすさぶ真冬の月曜日。
アメリカのピアニスト、ゲリー・グラフマンを聴く。
聴いたのはブラームスのピアノ曲。
米コロンビア原盤の国内盤LP.
・パガニーニの主題による変奏曲 Op.35
・ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24*
ゲリー・グラフマン (ピアノ)
録音:1967年1965年*
グラフマンは現在95才。
ユジャ・ワン、ラン・ランの師匠として知られる。
かつてグラフマンはレオン・フライシャーとともにアメリカのピアニストのホープのような存在で、共に米コロンビアレーベルにかなりの量の録音を残している。
一時期、右手の故障が伝えられてそのうち新しい録音も聞かれなくなった。
その点は同じく右手が故障し左手のピアニストとして名を上げたフライシャーに似ている。
このブラームスはグラフマン壮年期の演奏。
ヘンデルバリエーションではカチリとした固い音色と造形の確かさに、古典的なスタイルを好んだブラームスの姿が浮き彫りにされている。
一転してパガニーニは目の覚めるような鮮やかなテクニック。
そしてセルと共演したプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を聴く。
こちらも国内盤LP.
・ピアノ協奏曲第3番ハ長調 Op.26
・ピアノ協奏曲第1番変ニ長調 Op.10
・ピアノソナタ第3番イ短調 Op.28『古い手帳から』*
ゲリー・グラフマン(ピアノ)
ジョージ・セル(指揮)
クリーヴランド管弦楽団
録音 1966年 1962年*
プロコフィエフはこのコンビにピタリの快演。
ピアノがオケのひとつのパートのように聞こえる。
グラフマンの演奏をジョージ・セルが好んでソリストに選んだのがわかるような気がする。
同じスタイルだ。
Youtubeはグラフマンの弾くプロコフィエフ、左手のために書かれたピアノ協奏曲第4番
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