「冬の日の幻想」聴き比べ
昨日一日降った雨は上がり本日快晴。
適度な湿り気に爽やかな風。
狩野川河川敷からの富士山も良く見えた。
上流の天城山系にはかなりの量の雨が降ったようだ。
川の水が濁っている。
定演でチャイコフスキーの交響曲第1番「冬の日の幻想」を演奏してから曲の魅力が初めてわかったような気がする。
今いろいろな音源を聴きなおしている。
チャイコフスキーの後期の交響曲に比べると手持ちの数は圧倒的に少なくてLP、CD併せて12種ほど。ほかにエアチェックのカセットテープやビデオは多数。
ロシア勢ではイワーノフ、スヴェトラーノフ、ロストロポーヴィチ
そのほか古いものでスメターチェク、スワロフスキー。
続いてカラヤン、マルケヴィッチ、ティルソン・トーマス、オーマンディ、
そしてアブラヴァネル、ムーティ(ライヴ)。
あらためて数えてみると意外とたくさんあったな、というのが正直なところ。
古いものばかりだな・・・・・
この中でもスヴェトラーノフ、ロストロポーヴィチ、アブラヴァネル、カラヤン、マルケヴィッチは交響曲全集録音中の一枚。
手持ちのムーティはスタジオ録音の全集とは別のもの。
この中のいくつかを順番に聴いている。
聴いていていろいろな発見があった。
多くの指揮者が意外なほど楽譜指定のテンポからかけ離れて自由に演奏している。
オーマンディーはオーケストレーションにもかなり手を入れているようだ。
スコア片手に精密に聴き比べればもっと深いところで面白いことが判るかもしれない。
ひどいのがカラヤン。
全集録音の穴埋め用だということが見え見えのダルな演奏に終始している。
自分はティルソン・トーマス指揮ボストン響のグラモフォン盤がこの曲の刷り込みだったのだけに、今でもこの演奏が一番好きだ。
ラックスマンのフォノイコライザーとの相性も良くて素晴らしい音を聴かせてくれる。
このトーマスの演奏の第4楽章で新たに気が付いたこと。
練習番号Fから弦楽器が猛烈に速いパッセージをフーガ風に演奏する箇所。
ここはかなりの難所だけれど、トーマスはここで突然ガクンとテンポを大きく落としている。
超一流のボストン響にとってみればインテンポのまま演奏することは何でもない場所。
テンポを落とすことで各声部の動きが立体的に浮き上がり手に取るようにわかるようになっている。
ふーん、なるほどなぁ・・・
アブラヴァネルもかなりテンポを動かしていた。
アメリカのオケの伝統なのかしらん。
この中では、楽譜から大きく逸脱せずテンポ設定やオケの響きのすべてにわたってバランスの取れているのがマルケヴィッチ。
Youtubeはパーヴォ・ヤルヴィ指揮の「冬の日の幻想」。沼響の本番を振っていただいた喜古先生はヤルヴィのアシスタントをつとめた。
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