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2021年5月に作成された記事

2021年5月30日 (日)

トウルノフスキーのハイドン

薄曇りの日曜日。


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近所の田に水が入り始めた。

ポコは最近草食に目覚め、散歩に行ったおりに畑の三つ葉をむしゃむしゃと旨そうに食べている。


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昨日から県内他市に住む娘が孫を連れて里帰りしている。

 

2週間ほど会わぬうちに孫はずいぶんと重たくなり、手を差し伸べると握り返すようになった。

話しかけると同じように声を出す。

 

経済優先の我が国の政府、オリンピック実施に向けてひた走る。

職場でオリンピックのチケット入手の話題で盛り上がっていた2年前のことが遠い過去の出来事のよう。

 

チェコの指揮者マルティン・トウルノフスキーの訃報が入ってきた。

トウルノフスキーは小澤征爾が優勝した前年の1958年ブサンソン国際指揮者コンクールで優勝。

ドレスデン国立歌劇場の音楽監督となるなど相当な実力者だったけれども、1968年の「プラハの春」事件を契機にポストを辞してチェコからオーストリアに逃れている。

しばらくボンやノルウェーの歌劇場の音楽監督や有名オケへの客演など地道な活動を続けていた。

 

何度か来日もしていて群馬交響楽団の首席客演指揮者にもなっていた。

訃報が国内のほとんどの主要紙で紹介されていたほど。

指揮者トウルノフスキーは気になる指揮者だったけれど、結局実演を聴くことがかなわなかった。

なお息子のシュテファンはウィーンフィルのファゴット奏者で録音がいくつか出ている。

 

トゥルノフキーを初めて意識したのは、サン・サーンスの「動物の謝肉祭」の演奏。
これはチェコスプラフォンへの録音で日本コロンビアの廉価盤LP。


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お目当てはA面に収録されていたスメターチェク指揮の「ペール・ギュント」だったけれどもトウルノフスキーという未知の指揮者のサン・サーンスが非常に良く、中でも「水族館」で指定どおりのハーモニカを使用していた当時としては珍しい演奏だった。

以後トウルノフスキーの音盤を見かけると購入するようにしていたけれど、国内盤は意外と少なくて、同じ日本コロンビアからハイドンの「時計」「驚愕」。

そしてモーツァルトの40番のシンフォニーなど。
外盤CDではドヴォルザークやマルティヌーの交響曲など。

今日はハイドンを聴いてみた

オケは1992年にチェコに帰り音楽監督のポストに就いていたプラハ交響楽団。


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・交響曲第94番「驚愕」,
・交響曲第101番「時計」*

 マルティン・トウルノフスキー(指揮)
 プラハ交響楽団

 録音:1964年2月5-6日  1964年3月7-9日*
    プラハ・ドモヴィナ・スタジオ

 

「プラハの春」事件でチェコを去る前のチェコ・スプラフォンへの録音。

きっちり楷書系の演奏で淡々としたハイドン。

デッドな録音のためにいくぶん 固さも感じられるけれど滋味も感じられ良い演奏だと思う。

「驚愕」が非常に良い。

単なる交通整理に終わらずきっちり丁寧、格調の高いハイドンがここでは鳴っている。

 

Youtubeはトウルノフスキーのベートーヴェン、「英雄」

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2021年5月28日 (金)

本日の練習、松川先生との初顔合わせ、そしてクリス・ヘイゼルの「3匹の猫」のことなど

終日曇りの金曜日。


通勤時の狩野川堤防からの富士。


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ここ数日夏日が続いたので雪はだいぶ溶けた。

 

昨晩はオケの練習。

秋の演奏会の本番を振っていただく松川智哉先生との初顔合わせ。

仕事が長引き会場の市民文化センター小ホール到着は19時過ぎ。
既に第1曲ETのテーマの練習が始まっていた。


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今回の演奏会は10月31日。

ハロウィーンとのことで、なんとなくその日にちなんだミステリアスな曲が並ぶ。

サン・サーンスの交響詩「死の舞踏」、ムソルグスキーの交響詩「はげ山の一夜」、
グノーの「あやつり人形の葬送行進曲」のほかフンパーディンクの歌劇「ヘンゼルとグレーテル」序曲に「ET」、「オペラ座の怪人」など。

 

初顔合わせということで先生、オケの両者とも手探りの練習。

どうやら先生はオペラの経験が豊富のようだ。

高関健氏のお弟子さんということで期待大。

指揮の様子は山田和樹氏に似ていた。

 

Youtubeをサーフィンしていると驚きの映像や意外な名演を見ることができて楽しい。

最近見つけて何回も見直したのがオランダの名門、コンセルトヘボウ管のブラスセクションによるライヴ映像。

 

曲はヘイゼルの名曲、組曲「3匹の猫」からミスター・ジャムズ

この曲は往年の名ブラスアンサンブル、フィリップジョーンズ・ブラス アンサンブルの定番曲で、来日公演でも素晴らしい演奏をきかせてくれた。

高校時代に放送されていたNHKテレビに夢中になって見入ったのも懐かしい思い出だ。

この時のフィリップジョーンズの来日公演もYoutubeで見ることができる!

 

このコンセルトヘボウのメンバーによる演奏も非常に良い。

 

たぶんコンサートのアンコールなのだろう。

メンバーのリラックスした雰囲気に後ろに並ぶお客さんたちの様々な表情の対比も面白い。

名手揃いのメンバーによる艶やかでブリリアントな響きがなんとも心地よい。

 

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2021年5月26日 (水)

フェドセーエフのシェエラザード

晴れのち曇り。


今日はスーパームーンにして皆既月食。

昨晩は雲もなく満月がよく見えたけれど、今宵その時間に外に出てみたら真っ暗で何も見えない。空は雲に覆われこの暗闇でまさに皆既月食を実感する。

月食が終わった頃にぼうっと月明かり。

 

昨日は母のコロナワクチン接種の予約日。
市としては2回目の受付。

1回目は自分の準備不足もありスルーしていた。

前回は電話もネットもつながりにくく、予約を取りにくかったとの話を聞いていたので、事前に説明書を熟読。

前もってマイページへの登録は済ませて予約開始の午前9時を待つ。

9時と同時に指定されたURLにアクセス。

画面が変わるまでに多少時間がかかったけれども希望する予約日のカレンダーはすぐに開いた。そのまま登録を済ませ、続いて2回目も同様に予約。

特に迷うことなく15分ほどで予約完了。

自分は未だ該当年齢に達していない。

早く自分の分も予約したいもの。

 

フェドセーエフのリムスキー=コルサコフ「シェエラザード」を聴く。

手持ちは日本ビクターの国内盤LP。
最初期の日本ビクターの手によるデジタル録音。


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・交響組曲『シェエラザード』 Op.35

 ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮)
 モスクワ放送交響楽団(モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団)
 
   録音:1981年6月、7月 モスクワ放送大ホール

この時期のフェドセーエフは頻繁に来日し発売される録音の数々も評判になっていた。

モスクワ放送響(現在は「P・I・チャイコフスキー記念交響楽団」)も、ロジェストヴェンスキー時代の水準そのままにさらに洗練された響きが感じられるオケになっていた。

 

フェドセーエフとモスクワ放送響は2度実演を聴くことができた。

最初はちょうどこの録音から数年後、プレトニョフをソリストに迎えたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番と「悲愴」というプログラム。

前プロに「韃靼人の踊り」があったような気がする。

この時の「悲愴」が実に見事な演奏で、手に汗握る第3楽章のクライマックスでシンバルが絶妙のタイミングと素晴らしい音でホールに鳴り響いた時は会場内からため息の声が聞かれたほど。

 

2回目は1991年の来日時。

ちょうどソビエト連邦の崩壊の年でその影響なのだろうか。
ロシアのオケは楽団員の流出などがあり状態が不安定になり始めた時期だったと思う。


名門モスクワ放送響も例外ではなく前回聴いた時よりも全体の総合力での低下が感じられた。

曲は「展覧会の絵」を中心としたプログラムだったが、録音で聞く完成度の高さが感じられずあまり印象に残っていない。

ただアンコールで聴いた「ガイーヌ」からの「レスギンカ」の小太鼓奏者アレクサンドル・サモイロフの超絶技巧が素晴らしく、あまりの凄さに圧倒されたのを今でもはっきり覚えている。

 

この「シェラザード」はフェドセーエフとモスクワ放送響の絶好調の記録。

聴き慣れた曲が全く初めて聴くかのように新鮮に響く見事な演奏だ。

 

Youtubeは1991年来日時のアンコールの「レスギンカ」。

自分の聴いた日とは別の日の演奏だがこれを聴くとやはり凄い。

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2021年5月24日 (月)

恩師宅へ、そしてフランクのヴァイオリンソナタ

5月も後半の月曜日。


本日休みで最近抜け毛が多くなったポコをトリミングに連れて行った。


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ポコを預けてその足で床屋へ行って自分のトリミング。

 

いきつけの千円+αカット。

比較的混んでいて、長椅子に座って順番待ちしている間に声を突然掛けられた。

見上げると沼響で一緒にホルンを吹いているK君。

彼は中学高校の1級後輩、つきあいは長い。

 

待合の間に来年の定演のことなどをしばし雑談。

 

 

床屋を出たその足で隣町にある今月初めに逝った中学時代の恩師のお宅へお線香を上げに向かう。

先生は自分が中学3年の時のクラス担任で卒業後も定期的にお宅へ遊びにいったりしていた。

社会人になってもしばらくつきあいは続き、自分の結婚式でスピーチをいただいたりアドバイスや励ましをいただいていた。
最近は年賀状のやりとりだけになってしまっていた。

 

先生宅に向かうと最後に訪ねた時から20年以上経ち周囲がすっかり変わってしまった。
迷ってしまいネットで地図を検索して再訪問。

 

伺うと奥様が出迎えてくれ、名字を名乗ると突然フルネームで呼ばれた。

 

聞くと生前先生から自分の名が良く出てきて印象に残っていますとのこと。

祭壇の先生の遺影の前で奥様から先生の近況を伺っているうちに涙が出てきた。

 

先生、大変お世話になりました。ありがとうございました。・・・

 

帰宅途中の車中のカーステレオで流れてきたのはフランクのヴァイオリンソナタ。

あぁ、いい曲だな・・・

 

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「ソニーミュージック」が通販用として発売していた「音楽大学」という名曲シリーズでブックオフで格安で購入した半端物CD4枚組。

4枚目は音楽評論家の黒田恭一、浅利公三両氏の対談を収録。

 

これを最近BGM感覚で車中で聞いている。

その中のフランス編。

演奏はアイザック・スターンのヴァイオリン。

 

Youtubeはフランクのヴァイオリンソナタ、カプソンのヴァイオリンとアルゲリッチのピアノ

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2021年5月23日 (日)

ワルターのモーツァルト、聴き直し

青空の広がる梅雨の晴れ間の日曜日。
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地元ではその外観から象山と言われている家の近くの徳倉山

象の肩から背中のあたりの上に見える白い点は月。

 

そして夕方のポコの散歩の時での雲の合間からの富士。

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自分の周囲でワクチン接種の1回目が終わった人が増え始めた。

軽重はあれど多少の副反応は出るようだ。

来週、母の予約申し込みに挑戦の予定。

自分の接種はいつになるかわからない。

 

馴染みの音源聴きなおしはワルター。

ステレオ再録音のモーツァルトの交響曲2曲を聴く。

 

聴いたのは独CBSのLPセットものから、交響曲第39番と第41番「ジュピター」の2曲。


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・交響曲第39番変ホ長調K.543
・交響曲第41番ハ長調K.551『ジュピター』

   ブルーノ・ワルター(指揮)
   コロンビア交響楽団
   録音:1960年2月 

 

米Columbia録音なので最初Columbiaカーヴの位置で聴き始めたもののどうも違う。

結局この2曲、同じ時期の録音なのにカーヴが微妙に異なるようだ。

第39番はAES,ジュピターはNABが心地よく聴けた。

 

以前聴いた印象よりも弦楽器と管楽器の音の分離が明瞭に感じられ、個別のマイクが拾った個々のパートがはっきりと聴きとれる
さらにフォノイコライザーの高音域の調整によって微妙に音の硬さが変わるようにも思う。。

 

長い間ワルターの演奏のイメージとして持っていた包み込むような暖かさと柔らかさとは異なる、硬派のモーツァルトがここでは鳴っていた。

 

「ジュピター」フィナーレ終結部でのワルター独自のホルンの加筆は実に雄大。

 

Youtubeはワルターの「ジュピター」からフィナーレ、ニューヨークフィルとの1956年録音とコロンビア響との1960年録音聴き比べ

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2021年5月21日 (金)

デルヴォーのフランス音楽集

5月も後半、例年よりかなり早い到来だった梅雨が本格化。

今日は朝から激しい雨、風も強い。

通勤時に強風で傘が壊れてしまった。

庭の梅もかなり落ちた。


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昨年は豊作の当たり年だったけれど、今年はその裏年で実った数は昨年の半数以下。

 

昨年死去した伯母の家を地元の町に寄付したとの従兄弟からの連絡あり。

伯母の家は広大な敷地に広い駐車場もあり本宅にはエレベーターも付いていた。

伯母の死の数年前に先立った伯父の遺言で伯母の死後に家を寄付することは既に決まっていた。

今後は地域の公民館として活用されるとのこと。

実業家にして篤志家だった伯父らしい人生の引き際だ。

 

昨晩は沼響の練習。

場所は文化センター大ホール。

曲は「オペラ座の怪人」「くるみ割り人形」から、サン・サーンスの交響詩「死の舞踏」
など。

 

 

ラックスマンのフォノイコライザーを導入してから聴き慣れたレコードを思いつくままに聴き直している。

今日は、沼響で練習しているサン・サーンスの「死の舞踏」を聞くためにフランスの指揮者デルヴォーのLPを取り出した。


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・交響詩「魔法使いの弟子」
・狂詩曲「スペイン」
・牧神の午後への前奏曲 ・ボレロ
・交響詩「死の舞踏」 作品40

  ピエール・デルヴォー(指揮)
  コロンヌ管弦楽団

 

手持ちは東芝EMIが出していたLPで家庭名曲集セットものから。

いわゆる半端レコードでリサイクルショップに流れていたもの。

これと全く同じ内容で東芝の廉価盤セラフィムシリーズで出ていた。

今でも中古市場のジャンクコーナーあたりでブルーのジャケットのこのLPを見かけることがある。

 

フォノイコライザーの調整つまみはColumbiaカーヴを前提にセット。
そして聴きながらの微調整。

最適ポイントではエッジの立った明瞭な音の粒立ちと、それでいてこの時期のフランスオケ固有の色香のようなものも伝わってくる。

今までの印象がガラリと変わった。

デルヴォーのボレロはいくつかあるけれどもこれほど良い演奏とは思わなかった。

サン・サーンスも軽妙洒脱な名演だ。

 

Youtubeはデルヴォー指揮のデュカス、「ラ・ペリ」から

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2021年5月19日 (水)

ネルソヴァのエルガーとグローヴスのブリテン

朝から梅雨空の水曜日。。

BBC放送の音源からプロムスのライヴを収めたCDからサー・チャールズ・グローヴスの演奏を聴く。


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・チェロ協奏曲ホ短調op.85 (エルガー)
・沼沢地方にて (ヴォーン・ウィリアムズ)
・「アブデラザール」組曲 (パーセル)*
・青少年のための管弦楽入門op.34 (ブリテン)**

  ザラ・ネルソヴァ(vc)
  チャールズ・グローヴズ,(指揮)
  マルコム・アーノルド(指揮) *
  BBC交響楽団
  ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団**

         録音1969年8月 1977年7月

 

曲はエルガー、ヴォーン・ウイリアムス、パーセル、ブリテン。

イギリスの代表的な作曲家を収めた1枚。

故あってエルガーのチェロ協奏曲の曲目解説を書くことになりにわか勉強中。

この曲にはジャックリーヌ・デュプレの決定的な演奏の録音が残されているけれども、本日聞いたのは同じ女流チェリストのネルソヴァのもの。

この曲はエルガーの創作時期最後の大作。

初演の翌年に夫人のキャロラインが死去するとエルガーは急速に創作意欲が衰え、その後大規模な作品は書いていない。

初演は失敗。

この時期エルガーの音楽は既に時代遅れの作品と見なされていた。

 

自分としてはジャックリーヌ・デュプレよりもこのネルソヴァが好み。

薄く霞のかかるような憂鬱と秋の美しさ。


内省的で美しいこの曲には、ネルソヴァの控えめにして強い意思の感じられる演奏がふさわしい。

温かに包み込むようなグローヴスの伴奏も見事。

アーノルドのパーセルも良い演奏だ。

 

ただしブリテンは期待していた割には良くない。


オケのソロがボロボロ、アンサンブルもラフで楽しめない。


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ブリテンの曲は若き日の小澤征爾がシカゴ響を振った演奏が最高だ。

 

Youtubeはエルガーのチェロ協奏曲、ヨー・ヨー・マのチェロ

 

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2021年5月16日 (日)

レコードコンサート、そして沼響日曜練習

小雨降る日曜日。
早朝狩野川河川敷を通ると雨の中で近隣の方々が清掃作業。

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ご苦労様です。

今週の予報ではほぼ毎日雨。

 

西日本ではすでに梅雨入り。例年よりもかなり早いのだという。
思い起こせば昨年の6-7月は雨ばかりだった。

コロナ第4波の拡大は止まることなく、ここ静岡県内では連日の新規感染者が100人を超えて緊急事態宣言も秒読み状態。

中東在住の友人からの私信。

彼の住む国では既にワクチン接種が前提となり、効果は明らかでかなり接種が進んでいるとのこと。

彼の身近で80代の老人を含むワクチン接種後の感染者数人があり、2~3日、味覚、臭覚は失ったものの発熱はたいしたことは無く、アストラゼネカ、ファイザー、シノファームなどブランドでのワクチンの大きな効果の違いは見られなかったとのこと。

コロナ感染が始まってから1年以上が経つ。

 

今まで我が国は何をやってきたんだろう。

ワクチン接種は遅々として進まず入り口の予約で迷走中。

 

先週金曜の夜は文化センター主催のクラシック・レコードコンサートで曲と演奏の解説だった。

感染対策のために入場人数を絞り、入場者にはマスク着用、検温に手指消毒。

寒くなくなったので換気のために窓は全開とした。


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(その後のお客様アンケートには蚊にまとわりつかれて困ったとの記述)

次回は7月何か対策を考えないと・・・・・

 

今回の内容は小澤征爾特集。


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サイトウキネン・オーケストラやベルリンフィルとの共演。

そして2002年のウィーンフィルのニューイヤーコンサートまでの軌跡や沼津に来演した際の様子などを紹介。

 

時間も短くして解説を含め1時間半ほど。


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お客様からは譜面台の数や置き方指揮台のことなど予想外の質問が連発した。

 

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そして今宵は沼響の日曜練習。

交響詩「はげ山の一夜」、交響詩「死の舞踏」、グノーの「あやつり人形の葬送行進曲」などを小ホールで練習。


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なにやら今回は怪しげな曲が並ぶ。

娘の使っていたアレキサンダーのホルンが頗る快調。

 

コロナ禍でも不自由なりに今までの日常に近い生活を模索中

 

Youtubeはサン・サーンスの交響詩「死の舞踏」、ラジオ・フランスのオケ

 

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2021年5月14日 (金)

ストコフスキーの「展覧会の絵」

昨日の雨から一転して今日は晴れて気温も上昇。

本日最高気温は25度。

市街地に近い香貫山からみる富士山。


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画像は友人からの借り物です。

 

先日、夏を控えてエアコンの試運転をしてみたら屋外機からドコドコドコドコと大きな音。

こりゃ変だ。
屋内機から冷気は出ているけれど冷えが弱いようだ。

ちょうど4日前にはトイレのウォッシュレットが故障している。

どうも機械の故障は連鎖する。

 

このエアコン、さほど古くはないけれどいつ買ったかわからない。

ウォッシュレットを見に来たなじみの設計士についでに相談すると。
こちらもメーカーに連絡してくれた。

 

一昨日、クーラーのメーカーのサービスセンターからコールがあった。
そこで相談している中で、量販店で購入した場合に延長保証が付いている場合があるとのこと。

はて?保障に入っていたかな?

早速クーラーを購入した量販店に電話すると、電話口に出たのは若い男性。

 

記録を調べて購入は確認できたとのこと、購入は8年前、10年保証が付いているという。
「ラッキー!」


ところが当時の領収書がないとダメだという。
「???、確認できたんでしょ?」というと保証書は出していないので領収書がないとだめだという。

 

やむなく電話を切って8年前の領収書を探すことにした。

半ば諦めながらマニュアル類を保管してあるファイルを探索。

探しているうちに当時の配達伝票が出てきた。
そこにははっきりと「安心10年保証」の記載!。

再び量販店に電話すると今度は若い女性が出た。

経緯を説明すると「確認できました。良いですよ」とのこと。

 

配送伝票をFAXか画像をメールで送ってほしいという。

 

アナログ人間で心配性の自分は「直接店に行きます」と答えた。

そこで昨日仕事帰りに量販店に寄ると意外と手続きが煩雑。

結局細部症状の説明や質問をすることもできたので来店して良かった。

 

今沼響でムソルグスキーの「はげ山の一夜」を練習している。

そこで今日はムソルグスキー。

ストコフスキーの「展覧会の絵」を聴く。

聴いたのはキングレコードが出したオーディオラボラトリーシリーズのLP。

このアレンジについては沼響のホームページの聴き比べで紹介済。

 

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・組曲「展覧会の絵」  :ムソルグスキー~ストコフスキー編

 レオポルド・ストコフスキー(指揮)
 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
             

            録音:1965年9月 ロンドン

 

スコアも見せてももらったこともあり、ラヴェル版を大きくしのぐオルガンも含む巨大編成。

スラヴ的な色合いをあえて強調しようとする意図ははっきり見えるが、ラヴェルの影響は無視できない。特にババヤーガの小屋。

 

いくつかのプロムナードと曲を省略しているが曲としてのまとまりはよくなったようにも思える。

 

EQカーヴはffrr。

カッティングレベルが上がり音圧も増して細部も明瞭になった。

なおストコフスキー版でオプションとして加えられている「キエフの大門」のオルガンはこの録音では使用されていないようだ。

 

Youtubeはストコフスキー版の「展覧会の絵」

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2021年5月12日 (水)

ブルーノ・ホフマンのグラス・ハーモニカ

今日もどんより曇りの水曜日。

今朝、中学時代の恩師の訃報が入ってきた。先生は自分が中学3年の時のクラス担任。

大変お世話になり卒業後も定期的にご自宅へ遊びに行ったりしていた。

結局先生との付き合いは社会人になっても続いていたけれど、ここ数年は年賀状のやりとりだけになっていた。享年80歳は今の時代はまだ若い。

昨年末には高校時代にお世話になった恩師も逝っている。

 

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画像は毎年この時期に花を咲かせる家の近くの白い花。

ご冥福をお祈りします。

 

昨日は孫のところへ行っていた。

今月初めに里帰りしていた娘と孫は勤務地のある県内他市へ去ってしまった。

すっかり寂しくなった我が家。

昨日は娘が出かける所用があり婿殿も休めぬということで、比較的自由が利く自分が孫の子守り。

 

車を走らせ娘宅に着いたのはちょうど昼時。

マスク姿の自分を見て孫はきょとんとしている。

 

「忘れてしまったのか・・・・」orz

マスクを外すと直ぐに笑顔が戻ってきた。

 

昼食を娘と一緒に食べてしばし雑談。

やがて娘は出かけて孫と二人。

 

しばらくすると孫は自分の腹の上ですやすやと寝息。

2時間ほどで娘が帰ってきて用の無くなった自分が娘宅を後にしたのは午後4時過ぎ。

 

そのまま帰るのももったいないので、最寄りのハードオフへ寄ってみた。

寄ったお店は初めて入る店。

初めての店はなんとなくの期待感があって自然と足取りは速め。

 

お目当てはLPジャンクコーナー。


レコードコーナーは昨今のレコードブームの影響で、品数は増えてきたけれどもレギュラーコーナーは相変わらず高めの値付けで中身もごく普通に見かける音盤ばかり。

むしろジャンクコーナーに面白いものが入っていたりする。

 

コーナーのLP背表紙をさっと眺める。

ハードオフは何処へ行っても同じような品揃え。

イ・ムジチやアンセルメ、その他見慣れた東芝の廉価盤が並んでいる。

 

さほどびっくりするものはなかったけれども110円ならば良いだろうとピックアップしたのは6枚ほど。

ブルーノ・ホフマンの弾くグラスハーモニカ作品集第一集ビクター盤。

フィリプス原盤でベートーヴェンやトマシェック、ナイマンなどのグラスハーモニカのための作品を集めたもの。

 

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ベートーヴェンのロマンスは「レオノーレ・プロハスカ」の中の曲で、ベートーヴェンはこの中で1曲だけグラスハーモニカのための音楽を書いている。

ところがこのアルバムに収録されているのは、なぜか同じ「レオノーレ・プロハスカ」の中からソプラノのためのアリアをグラスハーモニカのために編曲したものを収録されている。

 

他の収録のうち比較的知られているのはボヘミアの作曲家トマシェクくらいで、他はほとんど忘れられた17世紀から18世紀までの作曲家の名前が並んでいる。

第1集とあるからには続編もあったのだろう。

 

なお後にワーナーから同じメンバーによるLPが出ていてこちらはVOX原盤。
収録曲が微妙に異なる。

別録音なんだろうか?


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・山本正人指揮東京吹奏楽協会吹奏楽団によるアメリカ行進曲集。

キングレコード盤。

解説を読むと国内初のステレオ録音による行進曲集だという。
1962年厚生年金ホールによる録音。

 

メンバーは東京芸大の教官やOBが中心。


ジャケットには教官数人の名前があるけれども、メンバー全員の記載はない。


この中にはその後活躍し有名になった演奏家が何人も参加していたに違いない。


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ギタリスト、アンドレ・ディアスの弾くロドリーゴのアランフェス協奏曲。

カップリングはジュリアーニのギターと弦楽、ティンパニのための協奏曲というもの。

 

アランフェスの方はかつて東芝のセラフィムシリーズの廉価盤で出ていたがカップリングはデ・ブルゴス指揮の「三角帽子」全曲から第2組曲部分の抜粋だった。

 

こちらがオリジナルカップリングで、ジュリアーニの曲はもともと弦楽四重奏伴奏のものをティンパニと弦楽合奏用にレスピーギの弟子エンリョ・ポリーニョが編曲した作品で、おそらく他に音源はないと思う。


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ロシアの指揮者コンスタンチン・イワーノフ指揮のソビエト国立響によるりリムスキー・コルサコフ。

「金鶏」と「サルタン王」組曲。メロディア原盤の英EMI盤。

 

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そしてナタン・ミルシュタインの弾くサン・サーンスの序奏とロンド・カプリチオーソ」ほかのヴァイオリン小曲集。

Capitol原盤東芝国内盤。

こちらはジャケ買いです。

 

ちょっと地味な結果だったけれど珍しい曲が聴けるので良しとしよう。

帰宅は少し遅くなって6時過ぎ。

 

Youtubeはモーツァルトのグラスハーモニカのための「アダージョとロンド」から

 

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2021年5月10日 (月)

サロネンの「ノルディック・フェスティバル」

薄曇りの月曜日。

本日休みで朝早くに母の定期検診でかかりつけの病院へ。

腰が曲がり外観は完全に老婆。なのに本人はその自覚はない。
MRIその他の検査で診察が終わったのがほぼ昼時。


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家の近くにある「沼津うなよし」で久しぶりのウナギ。

ここは三島にある数件の「うなよし」とは無関係らしい。

 

帰宅後、午後にかかりつけ?の設計事務所のスタッフにクーラーの不具合を診てもらった。

最近屋外機から異音がする。
故障の前兆なので夏が来る前にメンテナンスが必要。

 

夕方は自分の定期検診で別のクリニックへ。

孫が生まれて以来、婿殿や親戚たちとの会食の機会が多く食べ過ぎていた。

血液検査の結果は最悪。

直前にウナギもたべてしまったし・・・

先生にきつくお叱りを受けてしまった・・・反省。

 

北欧の作曲家たちの曲を聴く。

サロネン指揮スウェーデン放送響による「ノルディック フェスティバル」
Sonyクラシカルが出していたLP.

CDでも出ていた。

 

<ノルディック・フェスティヴァル>


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・狂詩曲第1番 Op.19「夏至祭」 :アルヴェーン
・悲しきワルツ Op.44-1 :シベリウス
・「十字軍王シグール」組曲 Op.56 :グリーグ
・羊飼いの娘の踊り (「山の王」   : アルヴェーン
・「ゲイシル (間歇泉)」(前奏曲) Op.51  :レイフス
・「仮面舞踏会」より 序曲,雄鶏の踊り :ニールセン
・子守歌*             :ヤルネフェルト
・交響詩「フィンランディア」Op.26  :シベリウス

  エサ-ペッカ・サロネン指揮
  スウェーデン放送交響楽団
  マッツ・ゼテルクウィスト(vn) マッツ・ロンダン(vc)*

          録音1990年. 9月 ストックホルム・ベルワルド ホール

 

シベリウスはともかく他の曲は比較的マイナーな曲。

中でもなじみのないのはヨウン・レイフス (1899~1968)。

アイスランドの作曲家らしい。

全島火山だらけの国アイスランドならではの曲で、フツフツと湧き出る温泉の描写がすさまじい。


ゴウゴウと咆哮するオケ、怪奇な雰囲気満載の奇曲だ。

 

他の曲もサロネンらしい手際の良いすっきりとしたスタイルの名演。

Youtubeはサロネンのマーラー、交響曲第3番

 

他の曲はサロネンならではの手際のよいすっきりとしたスタイルの演奏。

 

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2021年5月 9日 (日)

シュテーリの「水上の音楽」

連休明け最初の日曜日。

気温は高く本日の最高気温27度。風が終日強かった。

 

午前中家内と久しぶりに外食。

当初、内浦漁協直営の「いけすや」に向かう。
ここの鰺のメニューは絶品。

開店時間の11時に行ってみると既に満席、1時間待ちになっていた。

駐車場の車のほとんどは関東圏ナンバーの車。

 

馴染みの店長さんに声を掛けると、すまなそうな表情で今日は風が強く外のデッキ席が使えないのだという。


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早々に諦めてどこか適当な場所で食べようと、店内のショップで「鰺のわさび葉鮨」を購い至近距離の長浜城公園へ向かう。

ここは戦国時代に後北条氏が築いた水軍に特化した珍しい城。


今は公園として整備されている。


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晴れた日のここからの景色は絶景。

ところが行ってみると公園駐車場は立ち入り禁止。
コロナ禍の影響なんだろうか。

 

やむなく南下して西浦のの「やま弥」で昼食。

 

ここでは家内は初めて見るメニュー鯛丼、自分は8年前と同じ海鮮丼をオーダー。


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海鮮丼は8年前よりもレベルアップしていた。

店の前から眺める駿河湾は黄砂で霞んでいた。


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午後は高校時代の後輩U君が来訪。

彼からは不用になったピアノ用の椅子を譲っていただいた。


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彼もホルン吹きなので3時間近くホルンの音盤を聴きながら歓談。

 

今ラックスマンのフォノイコライザー・キットを購入して、つまみによって音が激変することが面白くて聴き慣れた古いLPを順番に聴きなおしている。

 

今日聴いたのは、70年初頭に日本コロンビアが出していた1枚千円のダイアモンド1000シリーズからヘンデルとモーツァルトのカプリング。


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・組曲「水上の音楽」   :ヘンデル
・セレナード ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」:モーツァルト

 ロベルト・シュテーリ(指揮)
 ハンブルグ・バッハ管弦楽団

 

購入記録を見ると1972年。

この時中学生だった自分は吹奏楽部でホルンを吹き始めていて、顧問の先生から「水上の音楽」でホルンが活躍するということを聞いて購入したもの。

半世紀近く前に買ったレコードなのに盤面はきれいだった。

あまり聴いていなかったということだろうか。

 

シュテーリという指揮者は知らなかったけれども、これはそのころ千円で買えた唯一の「水上の音楽」のレコードだった。

その後もシュテーリは自分にとって経歴不明の指揮者。

今ではネットがあるので、マイナーな演奏家でもある程度の情報を得ることができる。

 

ロベルト・シュテーリ(1930-2018)はスイスの指揮者。

ハンブルク・バッハ管弦楽団を創設し、主にハノーヴァーやハンブルクを中心に活躍していた人らしい。

 

ディスコグラフィーを見るとほとんどバジェットプライスの盤ばかり。

この演奏、買った当時は印象に残るような演奏ではなくその記憶を今まで引き摺っていた。

 

ラックスのフォノイコライザーをいろいろいじりながら久しぶりに聴きなおしてみた。

 

聴いてみて、こんな良い演奏だとは思わなかった。

録音も実に鮮明だ。

 

オケも水準以上だし特にオーボエは相当な名人だ。

実直な手堅さの中にも格調の高さも感じられてヘンデルの魅力がストレートに伝わってくる。

 

Youtubeはエマニュエル・アイム指揮ベルリンフィルの「水上の音楽」

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2021年5月 6日 (木)

本日の練習、新たなコンサートへ向けて始動

曇りのち晴れ。


GWも明けて雨上がりの富士山はくっきり。


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昨日GW最終日は雨模様。朝から西風が強かった。

予報では午前中から雨、実際は2時過ぎからポツリポツリ。
ポコとの散歩のあと畑のトマトに風よけの竿を立てたりしていた。

そのあとは家の中の片付け。

古くて残すものは一室に集めたりしていた。

古い山葉製オルガンや電蓄、いただきものの蓄音機(今も完動)など。

いらないものは処分。

 

HMVに売りに出していた査定結果が届いた。
買い取り30%アップキャンペーン中ということ。
出したのはダブリ買いを中心に未開封新品も含むセット物数点混みで50点ほど。

査定結果をみると1点平均100円ほどだった。


ある程度予想通りだったけれども90年代の古いCDは全て査定金額が1円!

ハスキル&マルケヴィッチのモーツァルトや父クライバーのチャイコフスキーなどは値がつかなかった。

 

未開封新品同様のCDではほぼ買値の半額。

以前お茶の水ディスクユニオンに持っていった時は、もう少し良かったような気がするけれどCDに陰りが見えている今、まぁこんなもんなのかな。

 

木曜日はオーケストラ。

新たに加わった人、再び帰って来た人。

定演が無事終わり沼響は次の演奏会へ向けて始動。

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曲はムソルグスキーの「はげ山の一夜」、今年没後100年を迎えたサン・サーンスの「死の舞踏」、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」そして「オペラ座の怪人」そのほか。

今日は楽しい初見大会。

 

Youtubeは「はげ山の一夜」原典版、パーヴォ・ヤルヴィの指揮

 

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2021年5月 4日 (火)

サッカーニのチャイコフスキー、「冬の日の幻想」

GWも後半、昨日に続き今日も晴れ。
午後から雲が出てきて天気はゆっくり下り坂。

先日の突風被害で近所のビニールハウスはかなり破れていた。
ちょうどその場に解体途中の家屋があり、今日その場所を通ったらぺちゃんこに潰れ完全崩壊。

 

明日が雨になりそうなので今日は畑作業。

成長してきたトマトとナスに支柱を立てたりしていた。
里帰りしていた娘や婿殿が使った布団を干して片付けたりと再び静かな日常。


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画像は昨日狩野川河川敷からの富士山。

雨が降って再び雪化粧。

 

先日アメリカのフロリダに住む友人からの私信があり、ドライブスルーでワクチン接種を受けたとのこと。
一時期急速にコロナ感染者が増えたアメリカだが、ワクチン接種が進むにつれて鎮静化に向かっている。

それに比べこの日本。

OECD加盟国37か国で日本はワクチンの接種率最下位だという。

首相は7月末までに高齢者へのワクチン接種を完了させると宣言したけれども医療従事者も未だ終わらず。

ここ沼津では3200人分のワクチンが届いたのみ。

次がいつ来るかもわからない。

 

家の近くの国道は県外ナンバーの車ばかり。

国道沿いの人気の寿司屋には行列ができていた。

政府の施策の迷走ぶりに国民は信頼がおけなくなり、緊急事態宣言もあまり効果はないようだ。

 

 

定演でチャイコフスキーの「冬の日の幻想」を演奏して、今更ながらこの曲についてもっと知りたくなってきた。
いつものことながら沼響の演奏会プログラムの曲目解説は長い間自分が書いている。

書くに当たってリサーチはしているけれど、いくら調べても曲への理解の度合いは実際演奏して得た経験の比ではない。

 

チャイコフスキー自身が標題を与えたのは交響曲第1番「冬の日の幻想」と第6番「悲愴」の2曲のみ。


作曲されたのはチャイコフスキーが26歳の時、若きチャイコフスキーはロシア的な素材によって伝統的なソナタ形式の交響曲の作曲に挑戦している。チャイコフスキーにとってこの曲は最初の交響曲にして初の大規模な作品となった。

今日はスコア片手で「冬の日の幻想」を聴いてみた。

 

聴いたのはイタリアの指揮者リコ・サッカーニ指揮のブタペストフィル。

ブタペストフィルのライヴを集めた自主製作CDの22枚組セット中の1枚。

このライヴは映像も収録されていてYoutubeで非常にたくさんアップされている。

 

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・チャイコフスキー:交響曲第1番『冬の日の幻想』
・プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番

  クン・ウー・パイク(P)
  ブダペスト・フィルハーモニー管弦楽団
  リコ・サッカーニ(指揮)

 

ブタペストフィルはハンガリー国立歌劇場のピットに入るオケ。

サッカーニは90年代に来日して読売日響を振っている。
このときの模様はTVで放映された。

 

放送されたのは「ローマの松」とダンディの「フランス山人の歌による交響曲」

この2曲の演奏が非常に良くて、すっきりとした造形の中に丁寧に歌わせた音楽造りが非常に印象に残っている。

 

このブタペストフィルのセット物演奏は正直なところ曲によって出来不出来が大きく、読売日響で名演を聴かせたレスピーキもドタバタした五月蠅さが前面にでてあまりよくなかった。

けれどもこのチャイコフスキーは面白く聴けた。

 

オケの技量は超一流とはいかないけれども、サッカーニの曲への思い入れを素直に受けて熱い演奏を聴かせてくれる。

 

第1楽章から速めのテンポで小細工なしのストレートな解釈。

メロディの歌わせ方が実に豊か。

 

第2楽章ではスコアにない強弱のメリハリをつけて歌わせていく。
この曲に特徴的な木管楽器のソロとヴァイオリンが同じメロディを奏でる部分のバランスも良い。

第3楽章の非常に難しいティンパニソロが静かに消えゆく箇所など、祭の喧噪が去った夢のあとのよう。

フィナーレのコーダでは猛烈な加速に加え、この部分のティンパニのトレモロに大太鼓を付加して派手な効果を上げていた。

カップリングのパウクのプロコフィエフは、バリバリ弾きまくるパウクのソロが実に痛快。

チャイコフスキー以上の名演だ。

 

Youtubeはサッカーニ指揮読売日響のダンディ、「フランス山人の歌による交響曲」、ピアノは神谷郁代。

 

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2021年5月 2日 (日)

ラフマニノフ自作自演、テラーク盤

朝から冷たい風吹く5月最初の日曜日。

本日仕事が入り出勤。

昨日は強い風雨で大気が不安定。

県内の牧之原市では突風の大きな被害が出たけれども我が家の近くでも突風があったらしい。

家から出てまもなく日曜の朝だというのに大勢の人が外に出ている。

 

近くのトンネル工事現場の長いフェンスが強風で倒れ、道路が片側通行になっていた。

民家にも被害がでているようだ。

出勤すると我が家の近くに住む女性職員が突風で屋根が壊れたということで写真を見せてくれた。
ドン!という音とともに家の中に強風が吹き込んだという。

 

写真を見て我が家は大丈夫だったかな?・・心配になってきた。

 

昨年暮れからの娘の里帰りが終わり孫と一緒に去ってしまった。

昨日はときおりの強い雨の中、老母も連れて娘と孫を送りながら同じ県内の他の町へ。

 

到着した新居では婿殿とそのご両親も合流してささやかな初節句のお祝い。
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挨拶にまわった隣家には珍しい白い藤の花。

 

夕方帰宅すると今朝までのにぎやかさは消えて我が家はひっそり。

夜には寂しさを紛らわすためにもうひとりの娘とオンライン通話。

外は強い風と雨。
ときおりの稲光。

 

本来ならばこのGW、入籍したばかりの娘夫婦は入れ替わるように遊びに来るはず。

だがこのコロナ禍で身動きがとれない。

結婚式も未だ挙げることができない。

 

娘夫婦はこの連休中に式場巡りをしているという。

今日は家内も無口になり黙々と部屋の片づけをしている。

 

娘と孫を送りながらの車中でラフマニノフの自作自演を聴いていた。


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テラークから出ていたCDで、1919年から29年までにラフマニノフがピアノロールのために残した自作自演の記録を集めたもの。

 

アンピコ社製のロールを解析してNASAの最新技術で処理したデーターを基に自動ピアノで再生。

ピアノロールにありがちな平板な無機質な音ではなく、あたかもラフマニノフが現代に蘇ったかのような実在の響き。

 

巨大な手の持ち主だったというラフマニノフの強靭なタッチが実にリアルに再生されている。


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車内で一緒に聴いていた家内が「これ、誰の演奏?」

私「ラフマニノフだよ」

家内「曲じゃなくてピアニストよ。誰?」

私「だからラフマニノフ」

家内「え?なんでこんな風に弾けるの?」

 

自分が弾いたことがある曲を聴いて、あまりの凄さに驚いたようだ。

 

Youtubeはラフマニノフ自身が弾くピアノ協奏曲第2番

 

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