フェドセーエフのシェエラザード
晴れのち曇り。
今日はスーパームーンにして皆既月食。
昨晩は雲もなく満月がよく見えたけれど、今宵その時間に外に出てみたら真っ暗で何も見えない。空は雲に覆われこの暗闇でまさに皆既月食を実感する。
月食が終わった頃にぼうっと月明かり。
昨日は母のコロナワクチン接種の予約日。
市としては2回目の受付。
1回目は自分の準備不足もありスルーしていた。
前回は電話もネットもつながりにくく、予約を取りにくかったとの話を聞いていたので、事前に説明書を熟読。
前もってマイページへの登録は済ませて予約開始の午前9時を待つ。
9時と同時に指定されたURLにアクセス。
画面が変わるまでに多少時間がかかったけれども希望する予約日のカレンダーはすぐに開いた。そのまま登録を済ませ、続いて2回目も同様に予約。
特に迷うことなく15分ほどで予約完了。
自分は未だ該当年齢に達していない。
早く自分の分も予約したいもの。
フェドセーエフのリムスキー=コルサコフ「シェエラザード」を聴く。
手持ちは日本ビクターの国内盤LP。
最初期の日本ビクターの手によるデジタル録音。
・交響組曲『シェエラザード』 Op.35
ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮)
モスクワ放送交響楽団(モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団)
録音:1981年6月、7月 モスクワ放送大ホール
この時期のフェドセーエフは頻繁に来日し発売される録音の数々も評判になっていた。
モスクワ放送響(現在は「P・I・チャイコフスキー記念交響楽団」)も、ロジェストヴェンスキー時代の水準そのままにさらに洗練された響きが感じられるオケになっていた。
フェドセーエフとモスクワ放送響は2度実演を聴くことができた。
最初はちょうどこの録音から数年後、プレトニョフをソリストに迎えたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番と「悲愴」というプログラム。
前プロに「韃靼人の踊り」があったような気がする。
この時の「悲愴」が実に見事な演奏で、手に汗握る第3楽章のクライマックスでシンバルが絶妙のタイミングと素晴らしい音でホールに鳴り響いた時は会場内からため息の声が聞かれたほど。
2回目は1991年の来日時。
ちょうどソビエト連邦の崩壊の年でその影響なのだろうか。
ロシアのオケは楽団員の流出などがあり状態が不安定になり始めた時期だったと思う。
名門モスクワ放送響も例外ではなく前回聴いた時よりも全体の総合力での低下が感じられた。
曲は「展覧会の絵」を中心としたプログラムだったが、録音で聞く完成度の高さが感じられずあまり印象に残っていない。
ただアンコールで聴いた「ガイーヌ」からの「レスギンカ」の小太鼓奏者アレクサンドル・サモイロフの超絶技巧が素晴らしく、あまりの凄さに圧倒されたのを今でもはっきり覚えている。
この「シェラザード」はフェドセーエフとモスクワ放送響の絶好調の記録。
聴き慣れた曲が全く初めて聴くかのように新鮮に響く見事な演奏だ。
Youtubeは1991年来日時のアンコールの「レスギンカ」。
自分の聴いた日とは別の日の演奏だがこれを聴くとやはり凄い。
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