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2021年7月に作成された記事

2021年7月31日 (土)

コンスタンチン・イワーノフのリムスキー・コルサコフ

曇りのち晴れ、7月も今日で終わりの土曜日。
このところ大気が不安定。

 

低気圧がなくても突然豪雨となったりするので家を空けるときに窓を開けっぱなしで出られない。
昨日は夕方からゲリラ豪雨。

 

娘からのプレゼント。
Img_20210512_195758 全国のご当地レトルトカレー。

 

 

首都圏に住む娘とは今年に入ってから一度も会っていない。

 

昨年暮れに、オリンピックが始まる頃にはコロナも収まっているだろうからお盆には皆で顔を合わすことができるかな・・

 

などとLINEでやり取りをしていた。

 

それどころか今や東京の新規感染者が1日4千人を超え、コロナ感染始まって以来最大の危機を迎えている。

 

この状態が東京から近隣他県へじわじわと浸透しつつあり、東京通勤圏の西の端、ここ静岡県東部でもクラスターが連日のように発生。
変異株の恐ろしさよ。

 

 

国や東京都は、コロナ感染拡大と東京オリンピックとどうしても結び付けたくないらしい。
東京オリンピックのためにステイホームが進んでいるとはある大臣の弁。
ものは言いようだな。

 

今日はスカッとするような爆演が聴きたくなった。

 

ロシアの指揮者。コンスタンチン・イワーノフのリムスキーコルサコフ。
Dsc00002_20210731235301 ・組曲「金鶏」
・組曲「サルタン王の物語」
  
 コンスタンチン・イワーノフ(指揮)
 モスクワ放送交響楽団

 

メロディア原盤、手持ちは国内盤と英EMI盤。

 

 

力で圧倒する怒濤の骨太音楽。

 

ヴィヴラートたっぷりのホルンはかつてのロシアのオケ独特の音。

 

残響豊かでリアルな音響に聴いていて圧倒されるばかりだ。

 

音は外盤が数段良い。

 

Yiutubeはリムスキー・コルサコフの歌劇「ムラダ」から貴族の行進、マーク・エルムレムの指揮。典型的ロシア的爆演

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2021年7月30日 (金)

本日の練習、ファミリコンサートへ向けて練習再開

曇り、朝県西部で突然の土砂災害警戒警報。
???台風は去ったはずなのに。

湿った空気が入り込み突然の雨雲発達となったようだ。

地球が過剰に暖められて大気中の水循環が活発化。

 

東京のコロナ感染者は本日4千人に迫る勢い。

全国でも1万人を超えてここ沼津でも20人で県内最大値。

想定を超えた速さで拡大中。

これは最悪のシナリオを超えている。

 

頼みのワクチンも不足が見えて政府の打つ手は手詰まり状態。

接種が見送りとなっていたアストラゼネカ社製ワクチンの40歳以上への使用の検討に入ったとのこと。

 

 

木曜日はオーケストラ。

アンサンブル大会も終わり秋の裾野ファミリーコンサートへ向けて練習再開。


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松川先生の指揮で「オペラ座の怪人」と交響詩「はげ山の一夜」。

出席率も良く新入団員もあったけれども、ホルンパートは先日のアンサンブル大会の直前にメンバーの一人が負傷。

しばらく現有勢力でしのがなければならない。

 

Youtubeは「オペラ座の怪人」から

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2021年7月27日 (火)

ハイドシェックのブラームス

台風接近の影響で朝から雨。

台風8号はいきなり東北に上陸という今まで記憶にないケース。

これは地球温暖化の影響による大きな環境変化によるものだろう。

 

コロナウイルスが全国的な感染拡大が止まらない。

東京の感染者数は2800人を超え過去最大の感染者数。

あたかも東京オリンピックの熱狂とシンクロしているかのよう。

 

国の施策が後手後手に回り、夜のニュースでの菅総理のインタヴューでは空虚な言葉を繰り返すばかり。

人の流れは減少していると言っていたが何を根拠にそのような言葉が出るのだろうか。

連休とオリンピック、そして夏休みに入り人の動きは活発化している、とは同じニュースでの専門家の言葉。

 

今日はブラームスのピアノソナタ第3番。

ブラームスの3曲のピアノソナタは全て若い時の作品。

 

この3番はシューマンに初めて会った直後に作曲されている。

全5楽章の大作

 

今日はフランスのピアニスト、エリック・ハイドシェックの演奏で聴く。


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・ピアノソナタ第3番ヘ短調 Op.5

 エリック・ハイドシェック(ピアノ)
 録音:1970年代中頃

 

名エンジニア、シャルランの手による録音だがLPとしては発売されなかった。

手持ちはCD時代になってヴィーナスレーベルとして発売された国内盤CD。

 

このCD復刻はあまり評判が良くない。

そもそもシャルランレーベルのオリジナルのマスターテープは差し押さえられて廃棄処分されてしまったらしい。

 

音の線は細いけれどもハイドシェックの美しくカッチリとした音色と品の良い音楽作りはよくわかる。

 

聴いていて自然と気分が落ち着いていく名演だ。

 

Youtubeはハイドシェックの弾くヘンデル

 

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2021年7月26日 (月)

シンディングのピアノ曲

曇り、夜遅くに一時雨。

台風8号が西寄りに進路を変え接近中。

本土上陸はほぼ確実。

懸命の捜索が続く熱海では避難指示が出ている。

 

帰省した娘と孫は県内他市へ帰り再び寂しくなった。

 

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本日休みで畑の雑草を取ったり愛犬ポコをトリミングに連れて行ったりしていた。

 

連日アスリートの活躍が伝えられる東京オリンピック。

日本選手の懸命に活躍する姿には何か救われる思い。

一方でコロナウイルス感染は未だ収束の気配は見えずここ沼津でも連日のクラスター発生を受けて時短要請が出た。

 

こんな日は少しでも涼しげな曲を聴こうとノルウェーの作曲家クリスチアン・シンディングのピアノ曲を聴く。

 

ノルウェーのレーベルNorsk Kulturråds Klassikerserieから出ているLP。

 

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・ピアノソナタ op.91
・2台のピアノのための変奏曲 変ホ短調 op.2

 クレル・ベッケルント、ロバート・レヴィン(ピアノ)

 

シンディングといえばピアノ曲の小品「春のささやき」が知られるくらい。

実際は4曲の交響曲をはじめとしてピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲などのかなりの数の作品を残している。

 

シンディング自身ドイツで居住していたこともありこの2曲とも典型的な独逸ロマン派風の重厚な作品。

 

グリーグのような北欧らしさを感じさせるような曲ではなくてピアノソナタなどベートーヴェンの影響が顕著。

古典的な佇まいの中にほんのり立ち上るブラームスのようなテイスト。

 

グリーグのような北欧的な雰囲気は感じられず暑苦しいほど。

 

グリーグで名演を聴かせたベッケルントの硬質な音色は曲想にうまく合っていた。

 

変奏曲はよりロマンティックに傾斜。

演奏には相当な技巧を要求されるような曲だ。

ブゾーニ編曲のバッハのシャコンヌのような趣で、これは管弦楽曲に編曲すると面白いかもしれない。

 

Youtubeはシンディングの「春のささやき」

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2021年7月25日 (日)

東京オリンピック開会式、そして吉松隆の交響曲第2番「地球にて」のことなど

晴れのち曇り。

この連休中には娘と孫が帰省していて金曜は家内の両親の家へ、そして昨日は弟夫婦の家へ遊びに行っていた。

幼い子がいるだけで周囲の雰囲気は明るい。


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東京オリンピック始まる。

前回の東京オリンピックの時自分はまだ幼かったけれども実際に見た聖火リレーの聖火のオレンジ色の炎の色と、今は廃園になってしまった幼稚園の木造園舎の中で、白い紙袋に入ったおやつを皆で食べながらアベベの走るマラソン中継を白黒テレビで見ていた記憶がかすかに残っている。

今でも記憶に残っているほど強烈な出来事だった。

 

 

そして金曜の夜は開会式。

コロナ禍という困難な状況下とはいえ通常よりも一年長い準備期間。
このような中でどのような内容になったのか、期待と半ば不安の中で見ていた。

 

オリンピックの開会式は単なる祝祭の場ではなく、開催国独自の文化と伝統を世界に示しその国の誇りと同時に未来への方向性を紹介するものだと、今までいくつかのオリンピックの開会式を見ていて自分は理解している。

 

今回の中ではドローンによる地球儀は見事だったしピクトグラムのパフォーマンスにはドキドキしながら見入ってしまった。

 

ただ意味のよくわからないものもあった。

群を抜いた存在感だった市川海老蔵の姿はもっとじっくり見せて欲しかった。。

 

コロナウイルスの流行が一向に収まらず開会式にまつわるいろいろなスキャンダルも表面化している中で、現場の出演者の苦労と努力は大変なものだったと思う。

 

ただ出演者の懸命な努力が感じられる個別のパフォーマンスはともかく、国民の多くが開催に不安と疑問を感じている中で誰のため一体何のためのオリンピックかという強いメッセージは感じられない。

 

やはり大会に際してのさまざまなスキャンダルが深く影を落としていたのだと思う。

 

沼響もお世話になった作曲家の三枝成彰先生が開会式に関して興味深い記事を書かれていた。

 

 

入場行進で使用されていた音楽はゲームミュージック。

自分にはドラクエの音楽くらいしか馴染みがないけれども、若い娘はそれなりに盛り上がっていたのでこれは良かったのだろう。

 

聖火の入場の最終シーンはラヴェルのボレロに続いて最後に吉松隆の交響曲第2番「地球へ」のフィナーレ。

これはレクイエムとして構想され作曲された曲。

選者は知っていて選曲したのだろうか。

 

サプライズだった。

 

Youtubeは吉松隆の交響曲第2番「地球へ」

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2021年7月22日 (木)

本日の練習、沼響アンサンブル大会

いよいよ明日はオリンピックの開会式。

直前まで新たな不祥事が次々に表面化。

東京のコロナ感染者は2千人に迫り第3波を超える勢い。

想定された最悪のシナリオ通りに推移しているのが恐ろしいほど。

ここ沼津もクラスターが発生し連日新規感染者が10名超え。

 

本日諸事情により一日仕事。

 

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夜は大ホールで沼響のアンサンブル大会。


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今回ホルンパートは五重奏で参加。


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ホルンパートは全員そろって練習できたのが1回のみという背水の陣。

しかも自分は仕事で本番直前に会場到着という最悪の状態。

 

正直なところ今回は辞退しようかと思っていたけれどもやはり貴重な本番。


アンサンブル大会もそう何回もあるわけではないので無理して参加することにした。

 

ところが今日開始直前にホルンパートの仲間が突然のアクシデントで参加が不可能になってしまった!

知らせを聞いて仕事を早めに切り上げ急ぎ会場へ向かう。

 

リハーサル室に入ると他のメンバーは既に揃っていた。


とにかく穴が開いた部分を振り分け、曲の中身を精査して一部カット。

とても合わせる時間はなくて、ほぼぶっつけ本番。

 

そんな状況なのでとにかく参加することができたという状態だった。


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各パートは趣向を凝らし、ルネッサンス、バロックの音楽から古典派、ロマン派、現代音楽にポップス系まで。

多彩な演奏の数々。

トロンバーンパートなどはサックバットやチンバッソまで揃える凝りようだ。

 

いろいろあったけれども楽しい一夜でした。

運営スタッフの皆様お疲れ様でした。


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いささか疲れて帰宅すると帰省していた娘と可愛い孫が迎えてくれた。

 

Youtubeはシュペールのソナタ。サックバットによる演奏。

 

 

 

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2021年7月21日 (水)

クーベリックの「ハフナーセレナーデ」

猛暑続く。


一昨日のコロナワクチン接種のため左腕が多少痛む。
夜には痛みはほぼ無くなった。

畑のオクラの花、このところの暑さで生育が早く花が咲きて一週間ほどでオクラの実が食べられる大きさに。


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作日はかかりつけのクリニックで定期検診。

かなり混んでいて一時間待ち。

 

こんな暑い日はモーツァルト。

ハフナーセレナーデを聴いた。

クーベリックの演奏で手持ちは独グラモフォンのLP.


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・セレナード 第7番 ニ長調 K.250 《ハフナー》

 ラファエル・クーベリック(指揮)
 バイエルン放送交響楽団

    録音 1964年 ミュンヘン

 

渋く落ち着いた響きの中で快適なテンポで音楽が流れていく。

モーツァルトのこの種の音楽は今までどちらかと言えば退屈だと思っていたけれど、この演奏はいつまでも聴いていたいと感じられる。

名手ケッケルトのソロヴァイオリンも暖かく包み込むようで非常に良い。

 

EQカーヴはAESで聴いた。

良い音だ。

 

Youtubeはクーベリックのブルックナー、交響曲第6番

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2021年7月19日 (月)

沼響、来年の定演の曲目とソリストはリモートで決める

7月も半ばを過ぎ見上げると百日紅の赤い花が咲いている。


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目を落とすと出遅れた紫陽花が一輪。


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日曜は隣町清水町にある北海道料理の店「なかむら」で家内と昼食。


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初めて入った店で牡蠣料理が主らしい。

夜は居酒屋になるようだ。


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お品書きを見てどこが北海道料理かわからないところもあるけれど、ちょうど昼時でお客は8分の入り。


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フライ盛り合わせと刺身定食のランチが1100円。

家庭的な雰囲気でなかなかのボリューム。


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サイドメニューに牡蠣フライもオーダーしてみた。

 

食事の後に家内の実家に行って義父母と歓談。

 

今日は休みで朝から母を連れて市内の脳外科病院で定期検診。

診察中に気になるところがあり、心電図やCTも撮ったのでほぼ半日以上を費やした。

検査の結果が良好で安心する。

帰りの車中で母は俄然元気になっている。

 

午後は家内とコロナワクチン接種の1回目。

一度母を連れて来ているので迷うことなく実質一時間かからずに接種を終えることができた。

幸い自分も家内も今のところ副反応はなし。

 

夜はリモートで沼響役員内での来年の定演のソリスト決め。

実は土曜夜にもリモートで定演のメイン曲の絞り込みをおこなっている。

結局時間切れでソリストの人選ができずに今日に持ち越しとなったもの。

 

例年は一カ所に集まって議論する場がコロナのためにリモートに置き換わっている。

リモートだと議論はどうも深まらない。

 

選曲会議では編成、特殊楽器、各パートの実情などいろいろとあったけれど、結局団員アンケートで集まった20曲あまりから、
ブラームスの交響曲第4番とドヴォルザークの「新世界より」そしてカリンニコフの交響曲第1番の3曲に絞られた。


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カリンニコフとともかくブラームスとドヴォルザークは沼響は過去に演奏している。

「新世界」に至っては定演以外にも何度も取り上げている。

創立時からいる自分はともかく、新しい団員も多いのでどうしても演奏した曲が何度も候補になるのは止む得ないだろう。

 

この3曲から全員投票で曲目が決まる。

 

 

そして今日に持ち越されたソリスト決め。

曲はモーツァルトの「戴冠式」に決定している。

 

今回は地元のピアニストを起用しようということで、候補の10人ほどのピアニストは団の内外からの推薦。

一応経歴はそろっているけれども、候補者全員を聴いたことがある団の人間が誰もいないので決め手に欠ける。

 

自分も実際に聴いたことがあるのは3人ほどで、他にYoutubeで見つけた候補者は4人ほど。

 

誰も口火を切らないので自分が聴いた中での感想と、Youtubeに上がっていたピアニストを皆に紹介。

実際一度も聴いたことのないピアニストはコメントしようがなくYoutubeにアップされた数人から結局自分が印象に残った2人に絞り込まれた。

 

一人はベテランでその安定度から。

もう一人は10代の学生でその独特の個性と将来性から。

 

ネットにアップされた少ない情報量。

果たしてこの演奏が彼らの実力を十分に表わしているのかはわからない。

 

実演を聴いていないのでこれは一種の賭けだな。

 

Youtubeはカリンニコフの交響曲第1番、スヴェトラーノフ指揮のN響

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2021年7月17日 (土)

クラシックレコードコンサートはスペインの作曲家たち

本日快晴。


連日の暑さで富士山の雪はほぼ消滅。


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腰痛もようやく峠を越えた。


日常生活に支障はなくなったものの重たいものを持つときは慎重。

 

木曜夜はアンサンブル大会のホルンパート練習。

実質2回しかない練習の2回目。

正味一時間ほどの合わせ練習なので細かなテンポの確認とタイミング合わせ。

あとは本番までお互い個人練習で腕を磨くのみ。

 

金曜夜は市民文化センタ主催のクラシックレコードコンサートの解説だった。

今回はファリャなどを中心に「スペインの音楽」を取り上げた。

スペイン音楽はなんとなく夏の音楽。

 

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曲は「恋は魔術師」、歌劇「はかなき人生」からスペイン舞曲。
デ・ロスアンヘレスの歌う「スペイン歌曲」

そして著名なアランフェス協奏曲その他。

アンケートの結果を見ると著名なアランフェス、そしてデ・ロスアンヘレスの歌う「スペイン歌曲集」の評判が良かった。

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デ・ロスアンヘレスの歌は言葉を超えてその温かさが心を打つ。

 

最後はスペインの民族舞踊である「ボレロ」をカラヤン指揮ベルリンフィルの演奏で紹介。


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ちょうどこの日はカラヤンの命日だった。

 

Youtubeはファリャの歌劇「はかなき人生」からスペイン舞曲、カスタネットの名手ルセロ・テナとスペインの名指揮者ヘスス・ロペス・コボスの指揮。

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2021年7月14日 (水)

バレンボイムの「ゲロンティアスの夢」

今日も曇り空。

東京ではコロナ感染者1000人を超えた。

オリンピック関係者も続々来日、築地には外国人の姿が増えたという。

バブル方式早くも破裂状態。

 

先日、牛臥海岸に流れ着いていた流木。


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あたかも深海から這い出てきた生き物のよう。

 

今日は職場の集団健康診断。

このときだけ顔を合わす同輩達。
存在確認をしながらの会話。

皆元気だったけれどもお互い白髪が増えた。

 

今日もN響からみで前プロに演奏されたエルガー。

コンサートで演奏されたチェロ協奏曲ではなくて、エニグマに続きエルガーが作曲家として世に認められる契機となった作品「ゲロンティアスの夢」を聴く。

 

エルガーのヨーロッパでの出世作となったオラトリオ「ゲロンティアスの夢」。

演奏はバレンボイム指揮のCD2枚組。


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・ゲロンティアスの夢」

 ダニエル・バレンボイム(指揮)
 シュターツカペレ・ベルリン
 ベルリン国立歌劇場合唱団
 RIAS室内合唱団
 

キャサリン・ウィン・ロジャース(メゾソプラノ)
 アンドリュー・ステープルズ(テノール)
 トーマス・ハンプソン(バリトン)

     録音2016年9月、ベルリン

 

あまり聞きこんでいる曲ではないけれど、あらためて良い曲だなぁと思う。

バレンボイムの演奏が勝れていることもあるけれど、宗教的な祈りが普遍的な存在として聞き手に迫ってくる名曲だ。

 

Youtubeはジョナサン・ノット指揮の「ゲロンティアスの夢」

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2021年7月12日 (月)

奇演、シルヴェストリのチャイコフスキーの交響曲第4番

曇り一時にわか雨。

記温と湿度が高く蝉が本格的に鳴き始めた。

梅雨は空けぬがもう夏だ。

散歩途中に悩み事のあるようなポコ。


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どうも昨日朝から腹の具合がおかしい。

おかしなものを食べたらしい。
腰痛も再びぶりかえしてきた。

生来の不摂生がここへきて出ているのだろうか。

狩野川の堤防沿いを歩いていたらしきりに川面に魚が跳ねていた。

ボラが中流にまで遡上しているようだ。

 

先日聴いたN響が演奏したチャイコフスキーの交響曲第4番を聴く。

 

取り出したのはルーマニアの巨匠コンスタンチン・シルヴェストリの演奏。

手持ちは70年代に出た東芝のセラフィムシリーズの廉価盤LPとEMIから出ていたシルヴェストリEMI録音BOX.

今回はLPで聴いた。

 

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・交響曲第4番 ホ短調      :チャイコフスキー
・大序曲「1812年」      :チャイコフスキー

 コンスタンチン・シルヴェストリ(指揮)
 フィルハーモニア管弦楽団
 ボーンマス交響楽団*
 ロイヤルマリーンズバンド*

録音1957年2月.15-18日 ロンドン キングズウェイホール
  1968年1月5-7日 ウィンター・ガーデンズ・パヴィリオン (ボーンマス)*

 

この演奏、過去に聴いているはずだが印象が全然残っていなかった。

このLPが発売されたときのレコード芸術誌の月評子がかなり酷評していたことのみが記憶に鮮明。


特に「1812年」については「書くべきことは何もない」と一刀のもとに切り捨てられていた。

だが酷評された演奏にはそれなりに面白いものがあることを経験済み。

 

シルヴェストリはチャイコフスキーの後期の3曲の交響曲とマンフレッド交響曲の録音を残していて4番はN響とのライヴもCD化されている。

そこでこの演奏。

 

交響曲の冒頭から思わずのけぞるようなことが起きていた。

最初のホルンのファンファーレで2拍目の3連符の二つ目の音符に付点が付いた形。

ターン・タタタ タタ ターンがターン・タタッタ タタ ターンになっている。

これはこの曲の主要な運命の動機で何回も出てくる。

だがこの部分を除けばオケを自在にドライヴしたロマンティックで濃厚な演奏。

かなりの名演だ。

豪快に突き進むフィナーレなどなかなか良い。

かつて指揮者のニコライ・マルコに来日時のインタヴューで、シルヴェストリの話を出したら露骨に嫌な顔をされたとか、N響アワーで指揮者、作曲家の外山雄三氏がシルヴェストリを絶賛していたことなどを思い出した。

N響とのライヴでも同じようにやっているのだろうか。

 

カップリングの「1812年」も豪快で壮大な演奏。

中間部の入念な歌わせ方や落ち着いた中にも絶妙のテンポ運びなどは良いし、最後のロシア国歌の部分の改変など個性的だけれど恣意的には感じられない。

 

フォルティシモでもオケとバンドとのバランスは見事。

この演奏のどこが悪いのかさっぱりわからない。

レコ芸術の当時の月評には奇抜な第4番のリズムの処理のことも全く言及されていなかったし、ちゃんと演奏を聴いて書いていたのだろうか?

 

この「1812年」の録音に関してはかなり特殊なマイクアレンジが使われたという。

別働隊のロイヤルマリーンズバンドの音などなかなかうまくミックスされていた。

大砲の音は明らかに別取りだけれど大きな広がりのある雷鳴のような巨大な音。

 

この曲にはこれで良いと思う。

Youtubeはそのシルヴェストリの「1812年」終結部

 

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2021年7月10日 (土)

吉松隆、カムイ・チカプ交響曲(交響曲第1番)

久しぶりの蒼い空。


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朝、家の近くの牛臥山公園に行ってみた。


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静かな奥駿河湾の風景。


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そして沼津出身の原田眞人監督が井上靖の自伝的小説「我が母の記」を映画化したときに、主演の役所広司が樹木希林を背負った場面のロケ地となった牛臥山の場所。

二人とも母校の先輩。


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昨日から県内他市に住む娘が孫を連れてやってきている。

家の中がぱっと明るくなった。

 

一週間前からの腰痛は病院に行ってよくならないので家の近くの鍼灸院に通っている。
西洋医学に続いて今度は東洋医学。

初日の針に続いて今日はお灸。

 

お灸をすえられながらヨーロッパアルプスで発見された5000年前の氷漬けの人アイスマンの入れ墨の場所が、いわゆる鍼灸のツボと一致していたことなどを考えていた。

 

実際効果のほどはよくわからないけれど、なんとなく痛みは和らいできた。

これが鍼灸の効果か、それとも時間の経過で自然治癒となったのかは微妙なところ。

 

 

吉松隆の交響曲を聴く。

 

Chandosから出ている吉松隆作品集4からカムイ・チカプ交響曲

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・交響曲第1番(カムイ・チカプ交響曲/ Kamui-Chikap Symphony(symphony no.1)
・鳥と虹によせる雅歌 / Ode to Birds and Rainbow

  藤岡幸夫指揮
  BBCフィルハーモニー
             録音:1999年

吉松隆の6曲の交響曲のうち最初の曲。

 

タイトルの〈カムイ・チカプ〉はアイヌ語で〈神(カムイ)の鳥(チカプ)を意味するという。
編成は3管、ホルン6本にシンセサイザーを含む大編成。

 

作曲者本人が自らのサイトにこの曲について詳細な解説を書いている。

最初これを読まずにまっさらの状態で聞いた。

曲は全5楽章で作曲者自身の表題が記されている。

 第1楽章.GROUND 発生し増殖してゆく歪(いびつ)なるもの。
 第2楽章.WATER 古風なる夢を紡ぐ優しきもの。
 第3楽章.FIRE 破壊しながら疾走する凶暴なるもの。
 第4楽章.AIR 死せるものたちを思う静かなるもの。
 第5楽章.RAINBOW 虹と光を空に広げる聖なるもの。

 

第一楽章から吉松隆作品特有の鳥のさえずりが聞こえてくる。

この楽章は作曲者が17歳の時の曲だという。


そして印象派風の美しさ漂う第2楽章。


ストラヴィンスキーの「春の祭典」を想起させるバーバーリスティックな第3楽章など。

 

先入観が無くとも作曲者が標題に書いてあるとおりの世界が自然に頭に浮かんでくる。

そしてシベリウスの影響も。

 

全編わかりやすく吉松隆独特の自然と宇宙、そして澄んだ叙情漂う良い曲だと思う。

 

「鳥と虹によせる雅歌」は作曲者の妹さんが亡くなられた直後時に作曲。

美しい曲だ。

 

演奏録音ともに良く曲を知る分には何ら不満はない。

 

Youtubeは「朱鷺に寄せる哀歌」

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2021年7月 8日 (木)

本日の練習、ホルンアンサンブル

曇り時々雨。

蒸し暑くて少し歩くと汗ばむほど。
東京は4度目の緊急事態宣言。

非常時の対応に慣れていない日本。

ワクチン接種は遅遅として進まず。

職域接種の予定が入っていた娘たちは一転して延期、いつできるかわからないとのこと。

自分の順番はいつ来るのだろうか。

 

国民の過半数が疑念を抱いたまま開催の迫った東京オリンピック。

ここで大会の大部分が無観客に。

準備を進めている現場の大会関係者たちの苦労心労は大変なものだろう。

開催期間中はアスリートの活躍に国民は熱狂するとは思うけれども、そのあとに来るものは何か・・・

 

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今日は今月末に迫った団内アンサンブル大会のためのホルンパート練習。

場所は市民文化センター地下のリハーサル室。


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ようやく曲が決まり、ホルンパートは定番の「魔弾の射手」に緑本から85番Bayrischer Ländler。

このBayrischer Ländlerは自分の結婚式の時に当時の沼響ホルンメンバーで吹いた曲。

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懐かしい。

その時のメンバー一人は病で倒れ、残りの人々も結婚、転勤でもう誰もいない。

 

もう30年以上も前のことだ。

 

気がつくと沼響創立時のメンバーは自分一人になってしまった。

 

Youtubeは「Bayrischer Landler」

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2021年7月 7日 (水)

ラックスマンのフォノイコ、DCアダプターを交換

どんより曇り空の水曜日。
山陰地方では線上降水帯、猛烈な雨。

東京ではコロナ感染者が900人を超えて千人に迫る勢い。
良いニュースはないものか。

夕方、多くのツバメが我が家にやってきてさえずり始めた。
数えてみると16羽ほど。
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もう20年以上毎年我が家の車庫の天井につばめが巣作りをして、多くのつばめが巣立っていった。
昨年車庫を改装することになりこの年を最後にツバメが巣作りをすることができなくなった。

「ツバメやコウノトリは、生きている限り、前年と同じ巣に戻ってくる傾向がある」といわれている。

今年の4月末に何羽かのツバメが来て、車庫のあった場所を飛びまわりやがて去っていきもうツバメは来ないと諦めていた。
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でも近くで良い場所を見つけて無事に子育てができたようだ。
まるでその報告に来てくれたよう。

日本野鳥の会にいる友人によると尾の長い4羽は親ツバメ、屋根の上のツバメは子ツバメ。
2家族合同で訪れているとの話。

子育ての終わった親ツバメと巣立った子ツバメは、これから遠く海を越える旅に出る。
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旅の無事を祈りつつツバメ達を見送った。


ラックスマンのフォノイコ、いろいろ改良の余地があってその都度音が良くなっていくのが面白い。

実は交換すると劇的に音が変化するらしいオペアンプの交換はまだおこなっていない。
実際には交換用のオペアンプ2種は購入済。

今回は電源のDCアダプターを変えてみた。

iFi-Audioのもの。
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これはネット情報による。
読んでいてこれは直感的に使えそうだと即決。

本日到着して変えてみた。

音質そのものは変化しないがSN比は確実に向上。

音に落ち着きと広がりが明らかに出てきた。

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2021年7月 5日 (月)

角田鋼亮指揮N響、沼津公演

高温多湿の月曜日。

空はどんより曇り空。

雨が続き畑のトマトの実が割れ始めた。


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数日前まで良い感じで実をつけていたのにトマトはアンデスの高原地帯原産だけに乾燥を好む作物。

雨が降り続くと水分を吸い上げすぎて実に溜まり皮の限界を超えて割れてしまう。

今日は蒸し暑く亜熱帯のようだ。

 

このような状況で熱海の土砂災害の現場で懸命の救助作業をしている人たちを思う。

沼津も西部地区で大きな被害が出た。

 

昨日は母校沼津東高校創立120周年記念のN響の沼津公演。

一日早ければ大雨で中止になるところ。

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創立100周年の時もN響で、このときは飯守泰次郎でブルックナーの交響曲第4番。

今回は当初ベルリンフィルのエマヌエル・パユとの共演でプーランクのフルートソナタのオケ版の予定だったのがこのコロナ禍で来日中止。

最終的に若手演奏家2人を起用したプログラムとなった。

 

角田鋼亮の指揮でチェロの横坂源。

曲はエルガーとチャイコフスキー。


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前日のN響オーチャード定期そのままのプログラム。

 

自分としては生のオーケストラコンサートは昨年12月の静響以来。

今年になって初めての生オケ。

N響は昨年のエッシェンバッハ指揮の「復活」以来。

 

・チェロ協奏曲 ホ短調   :エルガー
・交響曲第4番 ヘ短調   :チャイコフスキー

  横坂源(チェロ)
  角田鋼亮(指揮)
  NHK交響楽団

角田鋼亮はN響初登場だという。

エルガーでのコンマスが初めて見る若い方。

横坂のチェロは伸び伸びと健康的な大きな音。
この渋い曲にはちょっと奥まった翳りのようなものが欲しけれど、第3楽章アダージョでは非常に美しく聴かせてくれた。

アンコールはN響のチェロセクションの伴奏で「鳥の歌」

 

チャイコフスキーではコンマスがマロさんこと篠崎史紀氏が登場。

なんとなくオケがピシっと引き締まった雰囲気。

 

角田の指揮はN響初登場とは思えぬ堂々としたもの。

オケをのびのびとドライヴしながらフレッシュで華やかなチャイコフスキーを聴かせてくれた。

N響のメンバーが若い指揮に全力で応えているのが見ていて気持ちがよかった。

アンコールは歌劇「エフゲニ・オネーギン」からポロネーズ。

 

いろいろ困難な状況下でこの演奏会を実現してくれたスタッフのみなさま、お疲れ様でした。

そしてありがとうございました。

100周年の時に引き続き、私今回もプログラムの曲目解説を書かせていただきました。

 

Youtubeはフェドセーエフ指揮NHK交響楽団のチャイコフスキーの交響曲第4番

 

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2021年7月 3日 (土)

ドウアットのドビュッシー

朝から豪雨の土曜日。

今年は空梅雨かと思っていたら今週に大きなものが来た。
水曜日当たりからずっと雨。

太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げて停滞中。
だんだんと雨量が増えてきて昨日から大雨洪水警報に緊急避難情報も出た。

 

典型的な梅雨末期の大雨で今朝は狩野川付近を歩くとかなりの増水だった。


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正午のNHKニュースではトップで沼津の様子が紹介されていた。

旧東海道上の沼津と三島を結ぶ黄瀬川大橋がクラッシュ。

 

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ここは主要なバス路線道であり近隣市町の生活道路。

復旧するまで通勤通学への影響はかなり大きい。

付近の家も流された。

我が家から離れた地にある畑も冠水したようだ。
見に行きたいけれど遭難の危険があるのでやめておく。

 

このところ腰痛に悩まされ木曜は最寄りの整形外科病院へ行っていた。

レントゲン撮影の結果では骨には異状なし。
神経や筋肉はレントゲンでは映らない。

医師の見立てでは骨と神経の間の筋肉が腫れて神経に触っているようだ。

飲み薬を処方されたが一向に治まらない。

 

以前やったぎっくり腰に近い痛みだ。

昨日も仕事に出たものの座りっぱなしのデスクワークがキツイ。

 

金曜も午後から早退して早めに帰宅


外は豪雨で駐車場に行くまでずぶ濡れ。

 

一昨日はサティの命日だったということでサティを聴く。

聴いたのはサティの曲として最も有名なジムノペディ。

それを友人で会ったドビュッシーがオーケストラ編曲したもの。

 

最初にプレヴィン指揮ロンドン響による録音を聴いた。

フランセ、イベール、サティの作品でオーボエが活躍する曲を集めたもの。

オーボエソロはフィラデルフィア管の首席奏者だった。ジョン・デン・ランシー。

手持ちはRCA現場の日本ビクター盤。


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・花時計             :フランセ:
・ジムノペディ第1番、第2番  :サティ/ドビュッシー編
・協奏交響曲          :イベール

  ジョン・デ・ランシー(オーボエ)
  アンドレ・プレヴィン(指揮)
  ロンドン交響楽団

   録音:1966年8月30日、9月2日 ロンドン、
      ウォルサムストウ・タウン・ホール

 

このアルバムについては2年前にも言及している。

今でも聴いた感想は変わらない。

ランシーの直截にして色彩豊かな音質。

 

もう一枚はフランスの指揮者ローラン・ドウアット指揮のもの。

ドビュッシーの作品を集めたLPでサティ作ドビュッシー編のジムノペディを併録。


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・小組曲
・シランクス
・神聖な舞曲と世俗的な舞曲
・ジムノペディ第1番
・ジムノペディ第2番

 マリー・クレール・ジャメ(ハープ)
 アントン・ツィピジェ(フルート)
 ローラン・ドウアット(指揮)
 スイス・イタリア語放送管弦楽団。

 

ロラン・ドウアットRoland Douatte/(1922~1992)はLP初期から自ら組織したパリ・コレギウム・ムジクム合奏団を率いて、自らのレーベル仏CRITEREに数多くの録音を残している。

それは中世・ルネサンス期からシェーンベルクまでに及ぶ膨大なもの。

多くはエラートやムジディスク、フィリップスを通じて発売され、その中のバロック音楽の多くは70年代に日本コロンビアから廉価盤でたくさん出た。

自分はこの一連の録音で多くの曲を知った。

ドウアットの録音の多くはCDの到来とともに忘れ去られてしまった。

ドウアット自身は晩年に活動の場を南米に移し、その地で生涯を終えたという。

ドウアットのサティは以前このブログでも紹介している。

 

このドビュッシーの手持ちも日本コロンビアから出ていた廉価盤LP.
録音年代はわからない。

再生環境が一変した中での聞き直し。

ラックスマンのフォノイコでNABの位置で聴いた。

 

こんなに良い音良い演奏だったのかと驚く。

編成は小さく各声部の動きがよくわかる。
テンポは非常にゆっくりで野暮ったい田舎風の雰囲気もあるけれど弦楽器に溶け込む管楽器の音が美しい。

管楽器の綾なす美しさが印象的なのびやかなメヌエット

おもちゃ箱をひっくり返したようなカラフルでお祭りの喧噪のような楽しさあふれる終曲。

 

ファゴットは明らかにフランス式のバソン

ホルンの明るい音色はコルではなかろうか。

 

シランクスを吹くツィピジェ(Anton Zuppiger)についてはよくわからない。

 

美しい音に確かなテクニック。

小組曲冒頭のフルートソロなど派手さはないけれど明るく艶やかで見事なものだ。

おそらくこのオケの首席奏者と推測。

 

サティのオーボエもまっすぐストレート、絹のような落ち着いた音色。

オケは超一流とは言えず、テンポの遅さが管楽器にはかなりきつい面もあるけれど、この録音では見事に乗り切っている。

 

どの曲も古く雅やかな雰囲気で聴かせる名演だ。

 

Youtubeはドビュッシー編曲のサティ、「ジムノペディ」

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