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2021年8月に作成された記事

2021年8月30日 (月)

ベートーヴェンの付随音楽「アテネの廃墟」のことなど

今日も暑い。

ポコは今日も元気です。

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本日休みで畑の草を草刈り機で刈っていた。

ところが草刈り機がトマトにかぶせていた害獣よけの網に絡んで途中で使えなくなってしまった。

絡みを取るのに30分以上。

疲れたし暑い。

草を刈っていて畑の隅からジャガイモが出てきた。

親戚から毎年いただいているジャガイモから、種芋として古くなった数個の芋を植えていたもの。


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雑草の中から掘り出すと大小10個あまりのジャガイモ。

 

ベートーヴェンの劇付随音楽2曲を聴く。

ペシュト市(ブタペシュト)に建設されたドイツ劇場の杮落しのためにベートーヴェンが書いた祝祭劇のための音楽「シュテファン王」と「アテネの廃墟」全曲。

両曲とも今では全曲上演されることは稀。

モーツァルトの同名曲と並ぶ有名なトルコ行進曲は「アテネの廃墟」の中の曲だが、他の曲ではベートーヴェン序曲集といったアルバムに序曲がときおり収録される程度。

手持ちはハンガリーフンガロトンのLPで、まさにこの2曲の舞台とゆかりが深いハンガリーのメンバーによるもの。

ちなみにブタペストフィルはハンガリー国立歌劇場管のコンサート時の名称だ。


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・付随音楽「シュテファン王」
・付随音楽「アテネの廃墟」

 ゲーザ・オーベルフランク(指揮)
 ブタペストフィルハモニー管弦楽団
 ハンガリー放送合唱団
 マルギット・ラーズロー(ソプラノ)
 シャンドル・ナジ(バリトン)


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2管編成にコントラファゴットとピッコロとトロンボーンが加わるほぼ「運命」と同じ編成で、しっかりとした低音に支えられた重厚さの中にも祝祭的な華やかな2曲。

オーベルフランクは、ベルリンコミュッシュオパーの首席指揮者の後ハンガリー国立歌劇場の指揮者となった人。
主にオペラ畑で活動していた指揮者のようだ。

両曲ともに力のある合唱とオケによる柔らかな響きの美しい演奏 で、ハンガリーのオケ特有のしなやかで渋い弦楽器の響きが印象深い。

「アテネの廃墟」での合唱の伴奏パートは管楽器中心。

これは上演時のハンガリーのオケの編成上の特徴だったのだろうか。

 

「アテネの廃墟」での終曲のホルン合奏が美しく有名な「トルコ行進曲」 もシンフォニックで立派な演奏だ。

合唱は極めて優秀。トルコ行進曲に次いで演奏されることの多い「回教僧侶の合唱」も良い。

 

作品に対する節度のある愛情が演奏者に感じられ、実際以上に作品が立派に聞こえてくる好アルバム。歴史的に関係のあるこの2曲を収めたハンガリーの演奏家による盤は意外とないだけに稀少。

 

「 シュテファン王」は「アテネの廃墟」に比べると音楽の充実度が劣り、続けて聴くと前座のような趣。

 

Youtubeは「アテネの廃墟」からトルコ行進曲

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2021年8月28日 (土)

アンセルメのバッハ

本日晴天、気温も高い。

土曜日の夕刻、狩野川河畔からの富士。

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やがて沼津の町に日が沈む。


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スイスの指揮者、エルネスト・アンセルメのバッハを聴く。
国内盤CD2枚組。

 

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J.S.バッハ:

・管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV1067
・管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068
・カンタータ第12番『泣き、歎き、憂い、おののき』BWV12~シンフォニア
・カンタータ第31番『天は笑い、地は歓呼す』BWV31~ソナタ
・カンタータ第105番『主よ、裁きたもうことなかれ』BWV105
・カンタータ第45番『人よ、汝によきこと告げられたり』BWV45
・カンタータ第67番『イエス・キリストを覚えよ』BWV67
・カンタータ第101番『主よ、汝の目は信ずる者を見守りたもう』BWV101
・カンタータ第130番『主なる神、われらみな汝をほめん』BWV130

  アグネス・ギーベル(ソプラノ)
 エリー・アーメリング(ソプラノ)
 ヘレン・ワッツ(アルト)
 ヴェルナー・クレン(テノール)
 イアン・パートリッジ(テノール)
 トム・クラウセ(バリトン)
 

 エルネスト・アンセルメ(指揮)
 スイスロマンド管弦楽団
 ローザンヌ・プロ・アルテ合唱団
 スイスロマンド放送合唱団
 
       録音:1961,1966,1968年

アンセルメがDECCAに残したバッハのほぼすべてを収録。

この中のカンタータの一部は膨大な録音量を残したアンセルメとスイスロマンド管とのほとんど最後の録音セッションとなったもの。

 

カンタータの選曲としては比較的華やかな曲を選んでいる。

明るく透明度の高い響きの軽めの演奏で、現在主流となったスッキリ系古楽の演奏に比べると雑味のあるほんわかとした演奏。

 

オケと合唱のレヴェルは今の団体と比べるとちょいと苦しい。

カンタータ第105 番でテノールに絡むコルノダカッチャは相当苦しそうに吹いているのが伝わってくるほど。

若き日のアメリンク以下の独唱は良い。

ブランデンブルク協奏曲第3番にも似たカンタータ第45番のオケのみの間奏部分の爽やかな響きには純粋な音楽への喜びが伝わって来る。

終曲の深いオルガンの音に乗って歌われるコラール。

 

83 才の老巨匠のスイスロマンド菅との最後の録音としてバッハを選んだのには何か意味深いものも感じさせる。

 

カンタータ第101番の壮大なコラールには純粋に感動しました。

 

Youtubeはアンセルメのバッハ、カンタータ第130番

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2021年8月27日 (金)

沼響来年の定演の曲目はネットで決定、そしてバレンボイムのフォーレのことなど

8月最後の金曜日、夏の終わりに猛暑復活。

緊急事態宣言が出てからここ静岡県内では感染者の拡大が止まらない。
いろいろ耳に入ってくる情報には不確かなものもあるけれども、どうやら公の発表数以上に感染が広まっている様子。

 

沼響の練習もしばらく休止状態。

来年の定演の曲を本来ならば今月19日の練習で全員投票によって決めるはずだった。

結局19日の練習が中止になって、投票は沼響始まって以来ネットでの投票となった。

 

正直なところあのワクワク感がなくなってつまらない。

今回の候補はブラームスの交響曲第4番、ドヴォルザークの「新世界より」、そしてカリンニコフの交響曲第1番の3曲。

自分は迷うこと無くまだ一度も演奏したことのないカリンニコフに投票。

 

結果はブラームス、新世界より、カリンニコフの順。

通常ならば過半数がとれなかった場合は上位2曲で決選投票。

今回ブラームスは過半数には達していないけれどネット投票ということでそのままブラームスになった。

 

連載していた沼響HPのブラ4聴き比べは2008年3月で止まったままだ。

あれから13年。

また再開するかは微妙なところ。

 

バレンボイム若い時代のフォーレのレクイエムを聴く。
手持ちは国内盤LP。


この時期バレンボイムは宗教音楽を集中的に録音している。


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フォーレ:

・レクイエム作品48
・パヴァーヌ作品50(合唱付き)

 シーラ・アームストロング(S)
 ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)
 エディンバラ・フェスティヴァル合唱団
 ダニエル・バレンボイム指揮
 パリ管弦楽団
 アンリ・イイェット・ピウイグ・ロジェ(オルガン)
  

録音:1974-1、2

この時期のバレンボイムのソリストには超一流どころが揃っている。

この録音の翌年から1989年までバレンボイムはパリ管の音楽監督を務めていた。

この間のバレンボイム指揮パリ管の来日公演を自分は2回聞いている。

 

1回目の来日ではサン・サーンスの交響曲第3番とスクリャービンの「法悦の詩」のプログラム。

中プロに何かあったはずが思い出せない。
このコンサートでは期待していた「サン・サーンスがあまり良くなかったのと、スクリャービンの巨大な編成に驚いた記憶がある。

 

2回目の来日はオールドビュッシープログラムで、これは非常に良かった。

この時はアンコールをかなり多く演奏してくれて、そのうち新幹線の最終便に間に合わなくなりそうになって途中で会場を後にした無念な思いが今も残っている。

最後まで残って聴いた人の話によると、おしまいには鳴りやまぬ拍手に応えてバレンボイムがピアノを弾いたとのこと。

 

このフォーレでは独唱が良い。
ここでのフィッシャー・ディースカウは、世評の高いクリュイタンス盤よりもより自然に感じられた。

そしてオルガンソロの素晴らしさ。

ピエ・イエズでのソプラノソロを下で支えるオルガンの音が実に美しい。

レジストレーションが絶妙なのだろう。

 

アームストロングの声の質とオルガンの選択したパイプの音色が見事に溶け合っていた。

終曲「楽園にて」のハープとオルガンの掛け合いの美しさはまさに天国的な響き。

 

バレンボイムの指揮はいくぶん劇的なところを狙った部分もあるけれど、曲全体のバランスとしてはとても良い。

優れた共演者に支えられた欠点のない演奏。

フィルアップの「パヴァーヌ」も絶妙な間のとり方が鮮やかだ。

 

なお同じ独唱者二人でこの数年前にモーツァルトのレクイエムも録音している。

手持ちが有るのでこの演奏も聞き直してみよう。

 

Youtubeはフォーレのレクイエム、エクイベイ指揮アクサントウスの演奏

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2021年8月25日 (水)

稀少盤聞き比べの一夜

曇りの一日。
ここ数日雨が降らず南西の風が比較的強くて夜は涼しい。

秋の虫も鳴き始めた。

写真は月曜午前中の千本浜海岸。


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富士山がわずかな時間に姿を現わした。

 

東京パラリンピックが始まった。

昨晩の開会式。

おそらく予算規模は本大会の非ではないと想像するけれども、浅く表面的だった本大会よりも内容はこちらの方がずっと良い。

主張もはっきりしていて落ち着いた雰囲気の中におもてなしと祝いの雰囲気が自然に感じられた。

準備段階でおそらくじっくり内容の吟味が練られていたのだろう。

 

月曜は休みで午前中は腰痛のための整体。

そして午後は家の電気系統の配線を専門の電気屋さんに見てもらった。

我が家は築90年。電気配線もおそらく相当古い。

 

90年前の新築当時は電気を使うのは照明くらい。

今は多種多様な家電製品。

これほど電気の依存度が増える時代になるとは想像もできなかった時代の配線。

 

調べた結果漏電ブレーカーは正常。

ただ基準値内であるものの多少値が低いとのこと。

低いとは何を指すのかよくわからない。

 

とにかく気になるので後日天井裏に入って点検していただくことになった。

 

夜は高校吹奏楽部の後輩2人が家に遊びに来た。
一人はホルン、もう一人はトロンボーンからヴァイオリンへ転向、あちらこちらのアマオケに顔を出している。

トロンボーンの彼は定年退職後に起業。

それなりに仕事が入り順調だとのこと。

 

ホルン吹きはいつもロシアとその周辺の珍しい音盤を発掘して持ってくる。

今回もいろいろ珍しい盤。

ほとんどロシア、東欧の演奏家たち。

 

ロシアの民俗楽器バヤンによるバッハのシャコンヌそのほか。
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8インチ盤もいくつか持ってきた。


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デニス・ブレインの吹くベートーヴェンのホルンソナタのさまざまな国の盤やパリ管楽合奏団によるミヨーやイベールVEGA盤など。


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若き日のアシュケナージ、亡命前のショパンの練習曲集。1959-1960年録音

8インチレコード数枚のボックス入りでこれが録音も良く演奏も切れの良い見事なもの。
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画像はCDで出たRussian discのもの。

 

LPでは行きつけのドイツの中古音盤屋から入手したというヨッフム指揮ベルリンフィルによるブルックナーの「ロマンティック」。

2枚組のテストプレス盤。

マトリックス番号の位置に技術者らしい人の名が刻印されている。

一般発売されたLPは通常のマトリックス番号のみしか刻まれていない。

 

その他イタリアの名匠パターネによるオペラ間奏曲集独逸盤など。


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そして録音に参加したプロのホルン奏者たちから直接話を聞いたという音盤のいくつか。

クロップフェンシュタイン指揮ヴぇストファリャ管によるメンデルスゾーン「真夏の夜の夢の音楽」。
ここのノクターンで見事なホルンソロを吹いているのは日本人。

この録音で吹いていることを本人から聞いたという。

実に見事なソロだ。

このようにヨーロッパで活躍していた知られざる日本人の名手がいたのだ。

 

話は尽きず時間の経つのを忘れて3時間あまり。

 

Youtubeは歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」からアヴェ・マリア。有名な間奏曲と同一です。

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2021年8月22日 (日)

デュトワのプロコフィエフ

8月も下旬、いつのまにか鳴く蝉の種類が変わってきた。
今はツクツクホウシにヒグラシ。
雨が続き夜の気温も下がってきた。

秋の到来の予兆。

お盆帰省して一週間ほど滞在していた県内他市に住む娘と孫が先日帰ってしまった。

孫はこの滞在中に這い這いができるようになった。
次に来たときはもっと成長しているだろう。

昨晩、外出して帰宅すると玄関の扉にヤモリくん。


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昨年まで家の中で見かけたヤモリは小さく痩せていたけれども、このヤモリは大きく堂々としている。

 

出勤時の車中でデュトワのプロコフィエフを聴いている。


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バレエ音楽「ロミオとジュリエット」抜粋。

 シャルル・デュトワ(指揮)
 モントリオール交響楽団
      

    録音: 1977年3月 ロンドン

このような曲になるとデュトワはうまい。

オケの鳴らし方、弱音の美しさ。
幾分メタリックな響きのプロコフィエフの音楽にはデュトワのようなタイプがあっていると思う。

若き日のデュトワがカラヤンの目に留まったのはバレー音楽の指揮者としてだった。

カラヤンからウィーン国立歌劇場のバレー指揮者として迎えられている。

その多く録音を聴く限り、デュトワの演奏にはラヴェルやプロコフィエフ、ストラヴィンスキーなど。
バレエ音楽に良いものが集中していると思う。

カラヤンの慧眼。

自分がデュトワの演奏を初めて聴いたのは、ロンドン響との「ペトルーシュカ」のグラモフォン盤。


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バレエ 「ペトルーシュカ」 (1911年版)
 シャルル・デュトワ(指揮)
 ロンドン交響楽団
 タマーシュ・ヴァーシャーリ(ピアノ)(3)
         録音 1975年10月、1976年4月 ロンドン

そのころまだ少数派だった大編成の1911年版の録音だった。

名手タマーシュ・ヴァーシャーリのピアノも鮮やかで実に良い演奏だった。

デュトワのプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」についてはカナダのバレエ団によるバレエの付きの映像バージョンもあって、かつてBSで放送されたことがある。

Youtubeはガッティ指揮コンセルトヘボウ管の「ロメオとジュリエット」から

 

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2021年8月20日 (金)

今日から緊急事態宣言、7月音盤購入備忘録最終回

晴のち曇り時々雨。


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昨日久しぶりに青い空を見た。

 

富士山は雲の中、狩野川は連日の雨で増水中。


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今日も朝は良い天気だけれども富士山には傘雲崩れの巻雲。

これから雨が降るのだろう。

本日仕事で腰痛の治療院によってからの出勤。

 

今日から県内は緊急事態宣言。


いろいろと仕事でも影響が出ているけれど今の職場はリモートはなし。

 

昨日予定していた沼響の練習はできなくなった。

そしてこれからは宣言中の練習はすべて中止。

昨日隣町のアマオケ三島フィルのメンバーと偶然合う機会があり、来月予定していた演奏会を来年4月に延期することにしたとのこと。

近隣のさまざまなコンサートも中止や延期の声が聞こえてきている。

沼響も宣言が延長されれば10月末のハロウィンコンサートの実施も危うくなってきた。

 

市民文化センターからも連絡があり、自分がプロデュースしている来月予定していたクラシックレコードコンサートについて、中止は考えてなく8時までに終了としたいので内容を見直して欲しいとのこと。


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クラシックレコードコンサートは通常6時半開始で、解説と音楽を含めてだいたい2時間強。実際には活発な質問が出ると9時過ぎになることもあるけれどこの非常時、開催できるだけでもありがたい。

 

結局開演時間を30分繰り上げ正味1時間半として8時前の終了を目指すことにした。

ちなみに予定していた内容は、今年記念の年を迎えたサン・サーンス(没後100年)、ストラヴィンスキー(没後50年)。

 

プログラムの練り直しだ。

 

7月音盤購入の最終回です。

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近隣市町のブックオフ回りが一巡したところで最初の函南店へ。

また新しい入荷があったようだ。


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日本コロンビアから出ていたロシアのピアニスト、ヴェデルニコフの演奏から2、0世紀の平均律クラヴィーア曲集と例えられるヒンデミットの「ルードス・トナリス」

そしてブラームスのヘンデルの主題による変奏曲とフーガほかのブラームスのピアノ曲。

 

ヴェデルニコフのこのシリーズの多くは初出時に定価で購入していた。

今回は510円の半額。

 

岡田博美の弾くピエルネ、デュカス、ドビュッシーのピアノ曲、カメラータ盤。


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ウィーンのピアニスト、デムスの弾くベートーヴェン。TUXEDO盤。
「エリーゼのために」ほか易しい曲ばかりを集めた珍しいアルバル。


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デビュー35周年時に舘野自身が選曲したベスト盤「風立ちぬ」。

シューマンからヴィラ・ロボス、メリカント、シベリウスなどの作品を集めたアンソロジー。


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以上全5点。

結局今回はピアノ曲ばかりになった。

 

Youtubeはヴェデルニコフの弾くヘンデル、組曲第9番から

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2021年8月18日 (水)

今日も朝から雨、7月音盤購入備忘録その3

今日も朝から雨。

一時激しい雨のため市内の一部河川が氾濫の恐れが出て避難所が開設されるほど。

ちょうど昨年の7月が同じような長雨で畑の作物がほとんどダメになった。

今年は既にトマト、ナスなどの夏野菜のピークは終えているので昨年ほどのダメージはないけれどもこの暑さと長雨で畑に雑草が盛大に繁茂。

抜いても抜いてもきりがない。

 

腰痛は多少和らいできた。

朝、整体の治療院に立ち寄ってからの出勤。

本日会議が2つほど。
仕事中はさほど痛みは感じなかったけれども長時間の会議は腰には辛い。

 

7月音盤購入備忘録その3

ブックオフ回遊、三島長泉店編。

 

長泉店ではN響のコンマスだった田中千香士のヴァイオリン。


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このところマイブームのサン・サーンスのヴァイオリンソナタ第1番、第2番。

ピアノは藤井一興。

 

ショパンの弟子で10代の若さで逝ってしまったフィルチュのピアノ作品集。


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荻原千代のピアノ。

 

ベッリーニの「ノルマ」全曲ライヴ。MONDO MUSICA盤


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デル・モナコ、コッソト、イヴォ・ヴィンコといった名歌手を揃えたライヴで、ほぼ同じ歌手を揃えたDECCAの1967年名盤とは別物のライヴ。
グラシス指揮のフェニーチェ劇場のオケ。

1968年東ベルリンのライヴとの別情報もあるが標記は1966年12月15日のライヴ。

これが今回最大の収穫。

 

三島店では

アポロサクソフォンカルテットによるチックコレア。

 

ウィーンフィルの男性ハープ奏者メストレによるドビュッシー作品集ほか。


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大阪市音楽団によるロシアの作曲家ミヤスコフスキーやパーシケッティ、フランスのヨゼフ・フーシェなど19世紀から20世紀初頭の管楽器のための交響曲を集めたもの。


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実力派フルーティスト、高木綾子のデヴューアルバム「シシリエンヌ」など。


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youtubeは高木綾子の吹く「Earth」

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2021年8月17日 (火)

7月音盤購入の備忘録その2 隣町のブックオフ

お盆も明けてあい変わらずの全国的な雨。
月曜は気温が下がり10月並みの気温。

 

日曜夜から腰の具合がおかしくなり翌日朝に1月ぶりに腰痛再発。

先月は整形外科病院で診察してもらい薬を服用したけれど一週間ほど改善しなかったので鍼灸医に通ったりしていた。
そのうち痛みが収まり完治したと思っていたがさにあらず。

前回よりも症状がキツイ。

幸い休みだったので今度は整体に行くことにした。
ネットで調べて通いやすい距離で比較的記事が充実している治療院に決めた。

 

行ってみると路地の奥まった場所の地味な治療院。
イメージと違う。
手書きの看板も昭和の雰囲気だ。

開け放しの引き戸内の玄関に使い捨てのビニール袋。
これを付けてお入りくださいということらしい。

 

障子戸を開けて中に入ると広い和室に白衣を着た初老の男性が立っていた。

症状を聞かれ体の各所を触れていろいろと診断。

その後理路整然と悪い箇所と痛みの原因を説明してくれた。

なるほど、いろいろ思い至るふしが・・・

一時間ほどの施術でだいぶ体が軽くなったけれど腰の痛みは変わらず。
会計はセルフサービスということで、木箱に指定された金額を入れることになっていた。

 

しばらく通うことにした。

 

治療院を後にして車を運転すると再び腰が痛くなった。
迷った末に先月最初に診てもらった整形外科病院に寄ることにした。

病院は午後遅い時間で雨ということで空いていた。

 

診ていただいたのは何人かいる医師のうち7月と同じ医師。

再発したことを告げるとMRIを撮りましょうということになった。

前回はX線のみの診断。

MRIは予約制ということで医師がスケジュールを確認しようとすると側にいた看護師が「先生、今日あいてます」ということですぐに撮っていただくことになった。

 

MRI結果を見て椎間板ヘルニアの診断。

背骨の細部まで説明していただいた。
痛んだ箇所が治療院で指摘された場所とぴたりと一致している。

しばらく西洋医学と東洋医学の両方にご厄介になることにすることにした。

 

先月の音盤購入備忘録の続きです。

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煩悩は消えずブックオフの半額セールにCD大量購入
結局、ブックオフ巡り止まず。

7月中に沼津のほか三島、長泉、函南、伊豆の国など近隣市町のブックオフをサルベージ。

さすがに隣の市とはいえ富士、そしてそのお隣の富士宮までは足を延ばさなかった。

 

それぞれの店の棚にその地域ならではのカラーと傾向が読み取れて面白い。

面白かったのは伊豆の国市のブックオフ。

 

ここには近現代アメリカと日本の作曲家のNAXOS盤が大量に出ていて圧巻だった。

 

かなりコアな人が近くにいるのだろう。


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710円だったら手を出さないけれど半額ならば良いだろうと諸井三郎や別宮貞雄の交響曲。


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ジェラルド・シュワルツ指揮シアトル響によるウイリアム・シューマンの交響曲集とヴァイオリン協奏曲など以前気になっていたCDをゲット。

そのほかサカリ・オラモのシベリウスの交響曲全集もあったけれど、今回は未知の曲に専念することにして見送り。

NAXOSではほかにタンスマンの協奏曲集とかつてストラヴィンスキーの自作自演録音時の黒子的存在だったワルター・クラフトのストラヴィンスキーなど。


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NAXOS以外ではアメリカンホルンカルテットとニューヨークフィルのホルンセクションのCD。


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Youtubeはタンスマンの「子供たちのために」、ラスキーヌのハープ

 

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2021年8月15日 (日)

7月音盤購入の備忘録・・・ブックオフのセールで大人買い

日本全体を覆うほどの巨大な雨雲。

昨日からいつどこでも大きな災害となっても不思議でないほどの広範囲の大雨。


本日終日雨で一時は土砂災害警戒情報が出るほど。
この状態が週の半ばまで続くという。

こんな日なので外出は母を連れて近くのスーパーへ買い物に行った程度。

ほとんど孫の世話で一日が終わった。

ちょっと調子に乗って腰痛再発の気配。


7月音盤購入の備忘録。


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先月半ばに鍼灸院の帰りに函南のブックオフに寄ってみた。

するとCDコーナーに1000円以下CD5点以上で50%offの表示!

思わず腰がシャキッと伸びて痛みを忘れる。


完全にハイになって、いつものように500円以下棚をブラウズしながらとりあえず目に止まったものを籠に放り込んでいく。
次いでレギュラーコーナーに移り1000円以下のものをセレクト。

ワンクール終わったところで籠の中を見る。
たぶんダブリ買いと思われるものを取り除いてみてもだいぶ残っている。


一枚一枚見ているうちに先日HMVに不要となったCDを売りに出したときに、査定額1円若しくは値が付かなかったCDがかなりあったことを思い出した。

次第に冷静になっていく自分。

このセールはこの店舗だけではなく他の店舗でも実施しているらしい。

ということはブックオフ全体が大規模なCDの在庫減らしを始めている。
CDの将来に対してもう見切りをつけたということだろう。

もともとブックオフはCDの値付けが高かった。

いつもはブックオフに行くと書籍コーナー以外はほとんど500円以下コーナーばかり見ている。


レギュラー価格コーナーでは時々セットものがかなり安く出る時があるけれども、その時くらいしか手を出していない。

そんなことを考えながらも手が止まらない自分。

ネットのおかげで、今やYoutubeやNMLで未知の作品や演奏家を簡単に聴ける世の中になった。

でもネットを通じて聴く場合はなんとなく軽く聞き流してしまうような気がして、自分はLPやCDのフォーマットで聴きたいと思う。

その結果がこれ。

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・「おもちゃ箱」「遊戯」ほか   :ドビュッシー
  マイケル・ティルソン・トーマス(指揮)
  ロンドン交響楽団

・シンフォニア集     :J.C.バッハ
 クリストファー・ホグウッド(指揮)
 エンシェント室内管弦楽団


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・「アメリカン ヴィジョンズ」
  ミシシッピー組曲 :グローフェほか

   ロックハート(指揮)
   ボストンポップス管

・教会ソナタ全集    :モーツァルト (2枚組)
   ハーフォード&トロッター(オルガン)

・フランス・フルート曲集  :プーランク、ジョリベほか
  工藤重典(フルート)
  藤井一興(ピアノ)

・トランペット・チューン :パーセルほか
  ジョン・ウイルブラハム(トランペット)
  カマラータ(指揮)


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・カンタータ「アレキサンダーネフスキー」 :プロコフィエフ
クルト・マズア(指揮)
ライプチィヒゲヴァントハウス管


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・ピアノ曲集 :シベリウス
マリタ・ヴィータサロ(ピアノ)


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・「メリー・ウィドウ」全曲 :レハール (2枚組)

  松尾葉子(指揮)
  東京交響楽団
  鮫島由美子(ソプラノ)ほか


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・「ぐるりよざ」伊藤康英作品集
  木村吉宏(指揮)
 
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・幻想曲 バッハほか
 小菅優(ピアノ)


フランスのヴァイオリニストカントロフを3枚
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今年没後150年のサン・サーンスで

・ヴァイオリンソナタ第1番、第2番   :サンサーンス
ジャック・カントロフ(ヴァイオリン)
ルヴィェ(ピアノ)

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フランスヴァイオリンソナタ集として
・ヴァイオリンソンナタ :ルクーほか

そしてバルトークそのほかの小品集
・ルーマニア民族舞曲 :バルトーク ほか小品

 ジャック・カントロフ(ヴァイオリン)
 ルヴィェ(ピアノ)

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・チェンバロ曲集  :ラモー
ケネス・ギルバート(チェンバロ)


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TharaのCDでハスキル
・コラール前奏曲 :バッハほか
 クララ・ハスキル(ピアノ)

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・ヴェーゼンドルク歌曲集   :ワーグナーほか
 藤村実穂子(メゾソプラノ)
 ヴィニョーレス(ピアノ)

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・無伴奏ヴァイオリンソナタ全集 :イザイ
 フランク・ペーター・ツィンマーマン(ヴァイオリン)

・我が祖国 全曲 :スメタナ
 ロジャー・ノリントン(指揮)
 ロンドン・クラシカル・プレーヤーズ

Moser
・皇帝円舞曲~知られざるシェーンベルク[編曲作品集]
 レーガー:ロマンティック組曲
 J.シュトラウスII世:皇帝円舞曲/南国のばら ほか
 
  ケント・ナガノ(指揮)
  リヨン歌劇場


・ピアノ協奏曲全集 :プロコフィエフ(2枚組)
アシュケナージ(ピアノ)
プレヴィン(指揮)
ロンドン交響楽団

・フロリダ組曲ほか ディーリアス (2枚組)
 トーマス・ビーチャム
 ロイヤルフィル

など。


フランスのヴァイオリニスト、カントロフが3枚と今回は比較的プロコフィエフが多い。
ハスキルはライヴでの小品を集めたThara盤。


ケント・ナガノのレーガーは他にシェーンベルクが作曲の教材として集めた編曲を数曲収録。
小菅優、藤村実穂子は日本の実力者として代表的な盤。
藤村は他にマーラー、R.シュトラウスを収録。


ロックハートは近代アメリカの珍しい小曲集を集めている。


イギリスの名トランペット奏者ウルブラハムのソロの録音は意外と見かけない、


「メリー・ウイドウ」はかつて沼響がゲストで共演したことのある鮫島さんの主演。

脇役にデビューしたばかりの塩田美奈子と錦織健の名が見える。
中の写真を見ると二人とも若い。


アシュケナージのプロコフィエフとビーチャムは一部LPで架蔵済みであるものの2枚組510円実際はその半額の260円の安さに釣られたもの。

全22点、一点当たり200円ちょっと。


沼津のほか近隣市町の自分の生活圏にはブックオフが5件、ハードオフが3件。

このセールは7月いっぱいまで。

期間中に全店回遊したい気分がフツフツと沸いてきた。


もう断捨離しなければならないというのに煩悩は消えず。

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2021年8月14日 (土)

ヴェネチアの栄光

台風から変化した低気圧はそのまま梅雨前線のように居座り全国に大雨。

昨日から大雨の土曜日。

明け方の風雨は台風並み。

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図書館の前にヤマユリの花。

ワクチン接種2回目の副反応からのダルさは多少続いてはいるけれども、微熱は収まった。

自然と今週は盆休みのようになって実働1日。

 

昨日は県内他市にいる娘夫婦と孫を連れて雨の合間に墓参り。

菩提寺は自宅から徒歩5分ほどの距離。

 

東京オリンピックが終わり専門家の予想通り、どころか想定以上の勢いでコロナ感染拡大が本格化。

東京では新規患者感染は5千人を超え6千人に迫る勢い。静岡県内でも連日の300人越え。

家庭内での感染が増えて医療崩壊どころか家庭崩壊、職場崩壊が始まりつつある気配。

 

今の首相はマキャベリの信奉者のようだ。

なるほど・・・・

 

今日もヴェネチアの音楽。

アンドレア・ガブリエリとジョバンニ・ガブリエリの音楽を聴く。

先日のホーバン指揮の盤とほぼ同じころの録音でこちらは英AngelのLP。

 

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「The Glory Of Venice(ヴェネチアの栄光)」

A1 Gloria In Excelsis Deo
A2 Benedictus Dominus
A3 Ricercar
A4 O Crux Splendidior
A5 Magnificat                以上アンドレア・ガブリエリ


B1 Buccinate In Neomenia
B2 Timor Et Tremor
B3 Canzona
B4 In Ecclesiis               以上ジョバンニ・ガブリエリ

  デニス・スティーブンス(指揮)
  アンブロジアン・シンガース
  ブラスアンサンブル(リーダー フィリップ・ジョーンズ)
  クリストファー・ケイト(バリトン B4)
  ウルズラ・コナー   (ソプラノ B4)
  バリー・ローズ(オルガン)

 

1967年リリースのアルバム。

この時期ブームのようになってガブリエリの録音がいくつか出ていた。


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米コロンビアからはアメリカのメジャーオケの首席を集めたり、全く同じタイトルでネグリが指揮したトランペット奏者エドワード・タールとオルガニストのパワー・ビッグスの録音など。


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このスティーヴンス盤もロマンティックで 壮麗なガブリエリの世界。

けれども米コロンビアの一連のガブリエリに比べるとしっとり落ち着きの感じられるもの。

ブラスアンサンブル個別のメンバーはわからないが、リーダーの名前に名手フィリップ・ジョーンズ の名。

 

Youtubeはシカゴ響のメンバーによるガブリエリ

 

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2021年8月11日 (水)

サンマルコ寺院の宗教音楽

曇りのち晴れ。本日の最高気温は34度。

コロナ患者の新規感染者は今日も県内最大値を更新。

首都圏からじわりじわりと静岡にも変異株がやってきた。

特に神奈川県に隣接している県東部で顕著。

 

自分の周りにもあそこの事業所でクラスターらしいなどと、いろいろな噂が入ってきている。

外出自粛とはいえ仕事や生活面で最低限の外出は避けられない。

 

昨日はコロナワクチン2回目の接種だった。

1回目は多少腕に痛みが残った程度。

昨日も接種直後はなんともなかった。

ただ1回目よりも2回目の方が、打った瞬間の痛みが大きかったような気がした。

一種に接種した家内も同じことを言っていた。

 

ところが帰宅して夜になって微熱。

なんとなくだるさがでてきた。

そして今日は微熱と全身の気怠さに筋肉痛。

どうやら副反応が出たらしい。

結局大事を取って仕事は休むことにした。

 

墓掃除を日曜に済ませておいてよかった。

とにかく体に力が入らぬ一日。

そのような中でも音楽は聴いていた。

 

聴いたのはヴェネチアのサンマルコ寺院の宗教音楽。


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英Pye原盤のLPで、手持ちはイタリアのRICORDIから出ていたもの。


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アンドレア・ガブリエリやモンテヴェルディなど、いわゆるヴェネツィア楽派の作曲家達の作品を集めている。

 

ジョン・ホーバン指揮が率いる合唱団とロンドン在住の管楽奏者達による、ロンドン・コルネットサックバットアンサンブルとロンドントロンボーン四重奏団による演奏。

 

ヴェネツィア楽派はサンマルコ寺院内の構造を生かした対向配置の二つの聖歌隊と2台のオルガンを用いた二重合唱が特徴。


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比較的穏健な中にもブラスの輝かしい響きに合唱が美しく溶け合う良い演奏だ。

 

実はこのアルバムはオリジナルではなく、ホーバンが指揮したいくつかの録音から集めたもの。


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この中のモンテヴェルディの録音は、かつてティチクレコードが廉価盤で出していた一連のルネッサンス・バロック音楽シリーズの中にも含まれていた。


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当時よく売れたレコードらしい。

 

 

Youtubeはジョバンニ・ガブリエリの第7旋法によるカンツォン第2番

 

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2021年8月 9日 (月)

ホーレンシュタインの「画家マティス」

台風10号は昨日房総沖を通過。
休む間もなく次の台風9号が昨晩九州上陸。

 

その影響で朝から強い風と雨の月曜日。

朝、庭に出ると赤い蟹が目の前を横切った。


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アカテガニだ。

満月の大潮の夜、一斉に海に入って産卵する蟹。

ときおり真っ赤なハサミを振り上げて怒っていた

 

昨日は東京オリンピックの閉会式。

次期開催地パリの紹介に続きお歴々の長そうな挨拶が始まったところでテレビのスィッチを切った。

パリの紹介の中で「ラ・マルセイエーズ」を演奏していたのはフランス国立管弦楽団。

指揮していた女性指揮者は誰だろう?

 

孤高の指揮者ホーレンシュタインのヒンデミットの交響曲「画家マティス」を聴く。

英UNICORNから発売されていた録音で、UNICORNレーベル無きあとさまざまなレーベルを転々としていた演奏。

カップリングはR.シュトラウスの交響詩「死と変容」


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・交響詩『画家マティス』  
・交響詩『死と変容』*

  ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指揮) 
  ロンドン交響楽団
 
    録音:1972年5月19日  Walthamstow Town Hall, London
       1970年7月29日   Fairfield Halls, Croydon*

手持ちはTRIOから出ていた国内盤LPとCHANDOSのCD

今日はCDで。


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静岡の古書店で偶然見つけた米ショット社のポケットスコア片手に聴いた。

このスコア、相当古くて酸性紙なのでボロボロになりかけている。

 

神秘的なピアニシモにフォルテシモでの巨大で悪魔的な響きが壮絶。

このような響きはフルトヴェングラーやチェリビダッケなど、ごく限られた名指揮者からでしか聴けない音だ。

 

第1楽章「天使の合奏」での長いパウゼの沈黙には聴いていて思わず息が止まるかと思うほど。

第2楽章「埋葬」の静けさの中で突然鳴り響くシンバルの一発も意味深い。

それでいて全編に漂う不思議な静けさは、あたかも優れた能舞台を見ているかのようだ。

 

まさに神のような名演。

 

音はLPの方が数段良い。


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CDではLPと比べ音のエッジが立ち過ぎて、神韻渺茫とした神がかった気配はだいぶ薄れている。


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それにしても第3楽章「聖アントニウスの誘惑」、スコアを見ると演奏は相当難しそう。

 

Youtubeはブロムシュテット指揮ベルリンフィルの「画家マティス」。

セカンドトロンボーンを吹くのは南西ドイツ放送交響楽団首席の清水真弓さん。

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2021年8月 7日 (土)

ディアベリの田園ミサ

8月最初の土曜日。台風の影響で雲が増えてきた。


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雲の合間に富士山頂。

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午前中ににわか雨。

コロナ感染拡大は深刻。

連日の新規感染者の増加と入院受入れの大きな方針転換の前にオリンピック金メダルラッシュの話題は色褪せて聞こえる。

職場でも一定以上の年齢層からはワクチン接種が話題に出ることが多くなってきた。

半面若い者たちはさほど関心がない様子。
この世代間の危機感のギャップがコロナ猖獗の現実なのだろう。


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今日の外出はポコとの散歩ぐらいで畑の草取りその他。

 

ベートーヴェンのピアノ曲の名作「ディアベリの主題による変奏曲」で名を残す古典派の作曲家アントン・ディアベリ(Anton Diabelli, 1781 - 1858)の宗教音楽を聴く。

 

長くいろいろな曲や演奏を聴いていると、全く知られていない曲や無名の演奏家なのにびっくりするほど良い曲や良い演奏に出会うことがある。

単に自分が知らなかっただけ、ということもあるけれどもこの「田園ミサ」も素晴らしい出会いがあったことで印象に残っている。


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・田園ミサ ヘ長調(Pastoralmesse In F-dur) Op. 147

   1. Motette "Angelus Ad Pastores" (Offertorium)
   2. Kyrie
   3. Gloria
   4. Graduale "Puer Natus Est Nobis"
   5. Credo
   6. Sanctus
   7. Benedictus
   8. Agnus Dei

    Christa Degler, Sylvia Linden (ソプラノ)
    Sunhild Rauschkolb (アルト)
    Desmond Clayton(テノール)
    Hartmut Müller(バス) 

    Ernst Ehret(指揮)
    Chor Und Orchester Von St. Michael, München
    Gisela Schindler(オルガン)

録音: 19./20. June 1965 in Stephanus-Kirche, München.
録音エンジニア  André Charlin

独Schwann Musica SacraのLP。

 

この曲はクリスマスのために作曲された曲で華やかでロマンティック。

主に通常文から成るとはいえミサ曲というよりもオペラやオラトリオのような趣。

ちなみにすべてのミサで歌われる通常文は

キリエ (Kyrie)
グローリア (Gloria)
クレド (Credo)
サンクトゥス (Sanctus)
ベネディクトゥス (Benedictus)
アニュス・デイ (Agnus Dei)
イテ・ミサ・エスト (Ite Missa Est)

 

ミサの目的によって挿入される 固有文には
イントロイトゥス (Introitus)
グラドゥアーレ (Graduale)
アレルヤ (Alleluia)
トラクトゥス (Tractus)
セクエンツィア (Sequentia)
オッフェルトリウム (Offertorium)
コンムニオ (Communio)

 

この「田園ミサ」には通常文のキリエの前には固有文のオフェルトリウムとしての第1曲モテット「Angelus Ad Pastores(「天使が羊飼いに言った」)が入り、第4曲に固有文としてのグアドアーレとして「Puer Natus Est Nobis(ひとりの幼児がわれらのために生まれ)」の2曲が挿入されている。

 

編成も大きくトランペットやティンパニが活躍する壮大なもの。

 

ベートーヴェンの田園交響曲に代表されるこの時期流行ったパストラル(田園)風楽曲の流れの曲で、多少冗長さはあるけれどもっと演奏されて良い名曲だと思う。

トランペットが活躍する輝かしいグローリアなど感動的だ。

 

演奏者たちはまったく馴染みのない人たちだけれど水準は高く「クレド」の長大なフルートソロなど見事なもの。
独唱者たちも均一の水準でそろっている。

教会の豊かな残響と各楽器の合唱をバランス良く捉えた録音も素晴らしい。

 

レコードジャケットの隅に小さく書かれていた録音エンジニアの名を見て驚いた。

自らのその名をレーベルに名を残す名エンジニア、アンドレ・シャルラン!

曲、演奏、録音ともに高い水準の名盤。

 

Youtubeはディアベリの「田園ミサ」

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2021年8月 5日 (木)

デュトワのサン・サーンス

本日快晴。


出勤途中の水ぬるみゆく狩野川の辺からの富士。



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太平洋上に3つの台風が発生。この週末に影響は必至。


朝出勤しようとしたら車に巨大な鳥のフン。


これは朝からツイていない。


 


東京のコロナ患者発生者は本日5000人超え。
東京では小学生の間でも市中感染が広がっているという。


 


デュトワのサン・サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」を聴く。
この曲は沼響で2年前に演奏している。


 


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・交響曲第3番ハ短調 op.78『オルガン付き』


 ピーター・ハーフォード(オルガン)
 モントリオール交響楽団
 シャルル・デュトワ(指揮)
 録音1982年6月 モントリオール、聖ユスターシュ教会


 


バランス感覚に優れ何でもできる手際のよい職人技が光るデュトワ。


デュトワ一連のラヴェル録音では気にならなかったけれども、このサン・サーンスは聞いていて少しも面白くない。


磨きあげられた美しさは感じられるけれどもただそれだけ。


デュトワの本質が冷めているからなのだろう。


 


ついでにこの曲の刷り込みであるミュンシュ指揮ボストン響の演奏を聴いてみる。


聴いたのはRCAグランプリクラシカルシリーズの1300円盤LP。


 


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このレコードを初めて聞いた時から半世紀近い年月が経っている。


ジャケットはかなり傷んでいるけれども、今は再生環境が最初に聴いたときから劇的に変わっている。


特にフォノイコライザーでEQカーヴを可変できるのが大きい。


今まで聞こえなかった音まで聞こえてくる。


 


熱き思いがあふれ出るような情熱的にして豪快な演奏。


それでいて細部まで緻密。


幾度聞いても感動させられる名演だ。


 


Youtubeはクラヴィエ・ロト指揮のサン・サーンス、交響曲第3番


 

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2021年8月 4日 (水)

原田真二とチェモフェーエワのハイドン

本日快晴、気温は上昇連日最高気温は35度超え。

 

通勤時に盛大な蝉しぐれ。

声の中に今日この夏初めてツクツクホウシの声を聞いた。

 

ここ数年気温の上昇に伴って蝉の種類の密度に変化が起きてきた。

自分が子供の頃は、夏の到来時には小型のニイニイゼミが鳴き始めてその次がアブラゼミ。

夏の盛りにはアブラゼミが主流で大型のクマゼミやミンミンゼミは稀少だった。

それが最近はクマゼミの声ばかりで、アブラゼミ特有のジジジーィという声がほとんど聞こえない。

クマゼミは南方系の蝉だという。

これも地球温暖化の影響なんだろうか。

 

コロナ感染はいよいよ身近に迫り本日静岡県の新規感染者数は200人を超え今までの最大値。

まもなく「まん延防止等重点措置発令」。

 

今日はポップス。

原田真二のアルバムを聴く。

デビューアルバム『Feel Happy』


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原田真二は自分と同世代。

同じころの他のロック歌手よりも音楽的なグレードの高さが感じられて、デビュー当時から好きな歌手だった。

ジャケットを見てプロデュースに原田真二と並んで吉田拓郎の名がみえる。

なるほど完成度が高いわけだ。

ホーンセクションに2人のフレンチホルン奏者の名を見つけたけれど名はイニシャルのみなので特定できない。

A面を終えたところで気分を変えて別のもの。

 

ロシアの女流ピアニスト、リューボフ・チェモフェーエワの弾くハイドン。


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メロディア原盤の国内盤LPビクターのピアノソナタ全集から第39番から数曲を聴く。

 

この全集はハイドンのピアノソナタ56曲を収録、LP11枚組の巨大なアルバム。

8年ほど前に購入して未だに全部を聴き通していない。

 

拙宅にはもう一セットハイドンのピアノソナタ全集があり、こちらはBriliantから出ていたCD。


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演奏はバート・ファン・オールト、ウルスラ・デュチュラー、スタンレー・ホッホランド、小島芳子、福田理子らによるピアノフォルテによる演奏CD11組。

確か3千円を切る値段だった。

こちらは全曲聴き通せている。

ピアノフォルテによる演奏は楽器の性能差もあるけれども単調な内容で散漫。

 

モダンピアノによるチェモフェーエワに表現力の上で一日の長がある。

大宮真琴氏の詳細で専門的な解説も読みごたえのあるもの。

 

youtubeは原田真二の「タイムトラベル」

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2021年8月 3日 (火)

マグダ・ラースローのイタリア古典歌曲集とローレンス・ボッグマンの「冬の旅」

朝晴れたと思っていたら南の空から大きな雨雲が接近。

スマホからはまもなく大雨が降ると言う警報。

ここ数日何もないところから突然雨雲が湧いて雨を降らせるおかしな天気だ。

 

本日休みで床屋に行ったり母を連れての買い物など。

昼食は五味八珍からテイクアウトの餃子を家で焼いてみた。


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うまく焼けてお店で食べるよりも旨いかも。

 

コロナ感染拡大は暴走状態。

本日静岡でも新規感染者160人はこれは今までで2番目の記録。

 

折しも政府からは重症患者以外は自宅療養とのこと。

これ、医療崩壊を自ら認めたようなもの。

先日記者会見で画期的な治療薬の用意があると言っていたけれど、抗体カクテル療法は早い段階での治療への介入が必要なはず。

 

自宅療養の患者に効率的に投与ができるのだろうか。

 

社会への不安の増加を他所に連日のオリンピックの金メダルラッシュ。

アスリート達の健闘は素晴らしいけれども、その一方で感染に苦しんでいる人たちは増加しているし医療現場はますます大変な状態だ。

 

熱狂と絶望の対比。

この状態は異常ではないか。

国民の不安を現実から逸らすためのオリンピックのように見えてきた。

 

自分の周りではワクチン接種はようやく予約が始まった程度。

自分もまだ1回目しか終わっていない。

手元にあるおもちゃのような中国製パルスオキシメーターをじっと見る。


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これのご厄介にはなりたくないもの。

 

 

床屋の帰りに市内のハードオフに寄ってみた。

 

一時期LPブーム到来とかで、この店はLPコーナーをかなり拡大して在庫も豊富だった。

2年前には年季の入った外盤コレクターの大放出もあったけれども、久しぶり行ってみるとかなり縮小。

期待のジャンクコーナーが半分以下のスペースになっていて正直がっくり、

 

そのジャンクコーナーからの救出品は歌もの2点。

 

ハンガリーのソプラノ歌手マグダ・ラースロー - Magda László (1919-2002)が歌うイタリア古典歌曲集の第1、2集の2枚。


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ウエストミンスター原盤の国内盤。
1951年ディスク大賞受賞盤。

ラースローはヘルマン・シェルヘン指揮の一連の宗教音楽や第九で歌っていた歌手。

 

そしてオランダのバリトン歌手、ローレンス・ボッグマンLaurens Bogtman (1900 – 1969)の歌うシューベルト。


「冬の旅」全曲。


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この酷暑の中で「冬の旅」というのもなんだかなぁ、とは思わないではないけれど未知の歌手だったので買ってみた。
110円だったし。

ボッグマンは30歳から声楽の勉強を始め宗教音楽を中心に録音を残している。


伴奏ピアニストのフェリックス・デ・ノーベルFelix de Nobel (1907 – 1981)はエリザベート・シューマンやシュワルツコップなどの名歌手の伴奏も務めた練達のピアニスト。

 

Yiutubeはラースローの歌うアレッサンドロ・スカルラッティ「ガンジス川に陽は昇り」

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2021年8月 1日 (日)

今日から8月、グランシップ「音楽の広場」公演中止

今日から8月。

朝の散歩で花と戯れるポコ。


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あとからこの花、ニチニチソウは毒があることがわかった。

 

静岡県では静岡市にあるホール、グランシップ主催の「音楽の広場」というイベントがある

県内外のアマオケ奏者300人以上が集まり、200人以上の合唱も加わり井上道義や広上淳一など日本を代表する指揮者と豪快なゲストによる壮大なページェントを繰り広げられていた。

もう10年以上続いている。


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もうすっかり夏の風物詩として定着していた。

 

ところが昨年はこのコロナ禍で中止となり今年は今日8月1日に実施する予定だった。


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今回は指揮の広上淳一のほかヴァイオリンの徳永二男、ピアノの仲道郁代、和太鼓の林英哲など豪華メンバーが参加。

特に野平一郎のこのイベントのための新作世界初演があるという記念碑的な内容だった。

 

ところが出演者に発熱した人が出たということで今日になって公演中止


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自分は所用があり今回は行く予定はなかったけれども、あまりにも突然だったので衝撃的だった。

沼響のメンバーも何人か出演することになっていた。

 

出演者や主催する関係者の方々の無念の気持ちを思うと、なんともやりきれない。

が、それだけ今が危機的な状況だということなのだろう。

ちょっと今日は音楽を聴く気にならない。

 

Youtubeは2015年の「音楽の広場」

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