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2021年9月 5日 (日)

朝比奈隆のシェエラザード

9月最初の日曜日。

めっきり涼しくなって蝉の声もぐっとトーンが落ちている。

畑の姫リンゴの実が赤くなってきた。

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この木は下の娘が生まれた時に鉢植えの小さな苗を買ってきたもの。

やがて大きくなって畑に植え替えた。

 

娘は今は社会人となり良き伴侶得て首都圏に住んでいる。

このコロナ禍でもう一年近く娘夫婦には会っていない。

姫リンゴの実は酸味が強くもっぱら観賞用。

食用には適さないけれど果実酒には向いている。

 

今日も朝比奈隆。


大阪フィルとのライヴでロシアもの、リムスキー・コルサコフの「シェエラザード」を聴く。
手持ちは国内盤CD.


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・ 交響組曲「シェエラザード」

  朝比奈隆(指揮)
  大阪フィルハーモニー交響楽団
  録音 :1982年11月22日 フェスティバルホール,大阪 (ライヴ)

 

ゆっくりテンポの恰幅の良い重厚な演奏なのは聴く前から想像ができた。

が実際聴いてみて予想が的中した部分もあるけれど、演奏全体に漂う落ち着きとロマンティックな静けさが印象的。

 

各楽章は続けて演奏されている。

 

時おりの独特のルバートに遊び心もあって良い演奏だ。

第3楽章のこぶしの効いた甘い歌は身が蕩けるよう。

 

ブルックナーやベートーヴェンで聞かせた朝比奈隆とは別の一面が伺えて面白い。

この優しく諭すような演奏を聴いていると、シェエラザードが残虐な王に優しく物語るアラビアンナイトの物語が目に浮かぶ。

このようなアプローチの「シェエラザード」は珍しいけれど、朝比奈隆の師はリムスキー=コルサコフの弟子だったエマヌエル・メッテル。

これが作曲者直伝の正当な解釈かもしれない。

 

朝比奈隆が没した時の海外の訃報にはロシア音楽のエキスパートとあった。

この演奏を聴いているとブルックナーやベートーヴェンではなく朝比奈隆のロシアもの評価が高かった理由が納得できる。

 

「シェエラザード」の演奏はオーケストラのヴィルトジティを誇示するような派手なものが多いけれどもこのような演奏を自分は好む。

 

大阪フィルはライヴのハンディがあるとはいえ管楽器セクションが朝比奈隆の遅いテンポに息が続かない。

その結果音楽の余韻 に欠ける部分が散見される。

その点多少不満は残るけれども弦楽器の健闘でカバーしている趣。

 

録音は80年代の割には細部の明瞭さに欠け低音の鈍い響きも気になった。

 

Youtubeは1984年にNHKで放送された「徹子と気まぐれコンチェルト」。

 

朝比奈隆出演の回で、番組の後半に朝比奈隆の「シェエラザード」を聴くことができる。

これが実に雄大な名演。大阪フィルのライヴを大きく凌ぐ。

オケは東京フィル。

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