ケルトのテイスト漂う20世紀ウエールズの作曲家たち
曇りのち夜から雨。今日から9月、きっちりと気温は下がり秋の佇まい。
夜になって線状降水帯が直撃。そして大雨洪水警報。
仕事帰りの時間に降られて駐車場までの間でずぶ濡れ。
今年の夏はコロナ感染拡大で暑さのみが印象に残り、かつての楽しくもにぎやかな夏らしさがほとんどなかったのは昨年と同じ。
歴史的なイベントだったはずの東京オリンピックは結局国全体として不完全燃焼。
前回のオリンピックのような長く国民の印象に残るものとは程遠いものとなった。
跡に残ったのは最悪の想定を超えた全国的な感染爆発。
画像はお盆に婿殿と飲んだときに彼が持参した国産缶ビール。
静岡の地ビールで一本何と1,500円(税別)。
アルコール11.5パーセントの強烈なビール。(税法上発泡酒となっているが)
味は濃厚芳醇で赤ワインを飲んでいるようだった。
今日は過ぎゆく夏を偲んでイギリス、ウェールズ地方のローカル作曲家たちの作品。
英EMIのLPでサー・チャールズ・グローヴス指揮ロイヤルフィルの演奏。
Daniel Jones – The Country Beyond The Stars
1st Movement: A Hymn For Peace
2nd Movement: The Bird
3rd Movement: Symphony: Joyful Visitors
4th Movement: The Morning Watch
5th Movement: The Evening Watch
6th Movement: Chearfulness
Grace Williams– Penillion For Orchestra
1st Movement: Moderato Cantando*
2nd Movement: Allegro Con Fuoco
3rd Movement: Andante Con Tristezza
4th Movement: Allegro Agitato
Alun Hoddinott– Welsh Dances, Op. 15
1st Movement: Moderato
2nd Movement: Presto
3rd Movement: Lento
4th Movement: Allegro
Conductor – Charles Groves
Orchestra – Royal Philharmonic Orchestra
Chorus – Welsh National Opera Chorus
Trumpet – Ray Allan*
ウェールズはイギリスを構成する4つの地域であるイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドのカントリーのひとつ。
英語のほかケルト系のウェールズ語も公用語となっていてこのアルバムの第1曲もウェールズ語で歌われる。
この3人の20世紀ウェールズの作曲家たちの作品は、いずれも自然を謳歌した懐かしさと爽やかさに満ちている。
ケルト風のミステリアスが漂うのも印象的。
ダニエル ジョーンズ(1912-1993)
ヘンリー・ウッドに学んだほかチェコやフランスで学び13曲の交響曲を作曲。
「The Country Beyond The Stars」はカンタータ風の曲。
ウェールズ語で書かれた歌詞カードを見てもよくわからないが祖国への郷愁と栄光そして平和を歌ったものらしい。
第5楽章のChearfulnessはCheerfulnessのことだろう。
グレース・ウイリアムス(1906-1977)
ゴードン・ジェイコブ、ヴォーン・ウイリアムスに学んだ女流作曲家。
「Penillion」とはウェールズ語で、ハープの伴奏で歌われる即興詩のことらしい。
女性とはいえかなり強烈な個性の音楽。
トランペット協奏曲風の軽やかで楽しい部分もあるけれど、全編ミステリアスで不思議な雰囲気の漂う曲。
アラン・ホディノット(1929-2008)
はジャマイカン・ルンバで有名なアーサー・ベンジャミンにプライヴェートで作曲を学んだほかはほとんど独学のようだ。
こちらはウィールズ地方の民族舞曲を集めたもの。
軽く楽しい舞曲の数々。終曲でのシロフォンの活躍が印象的。
イギリスの作曲家マルコム・アーノルドの舞曲集よりも響きは軽いけれども、こちらの方が本場物の味がする。
グローヴスの演奏も慈愛に満ちた暖かなアプローチ。
ウェールズ独特のケルト風の古風な雰囲気も漂う名演揃い。
Youtubeはアラン・ホディノットの「ウェールズの4つの舞曲」吹奏楽版
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