ロバート・クラフトの「火の鳥」、世界初演版
くもり夜遅くから雨。
新たな変異株が出現して感染力の高さで大きな脅威。
早くも国内感染者。
感染者が急速に減少し、明るい光が見えてきた矢先の第6波到来の予感。
本日から外国人入国禁止となりこれでは年末の「第九」のソリストたちが来日できない。
昨日は休みでいきつけのクリニックで月一回の定期健診。
前回の献身のときに次はエコーを撮るので朝食は控えてください、と言われたのをすっかり失念。
主治医の先生は苦笑いして「次回は検査の10時間前から食事を摂らないでください」と。
NAXOSから出ているCDで、ロバート・クラフト指揮の「火の鳥」全曲と「ペトルーシュカ」を聴く。
・「火の鳥」全曲(1910年完全オリジナル版、世界初録音)
・「ペトルーシュカ」(1947年改訂版)
ロバート・クラフト(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団
ストラヴィンスキーの愛弟子で、ストラヴィンスキーの自作録音にも深く係わっていたロバート・クラフトの師の作品の録音。
「火の鳥」全曲の初演版の初録音だという。
何種類もある組曲版はともかく全曲盤にも版の違いがあるのは知らなかった。
スコア片手に聴いたわけではないけれど、組曲で聴き慣れた曲では明らかに異なる音が聴き分けられる。
全体の印象として今まで出ていたブーレーズやゲルギエフ、小澤征爾らの全曲版録音よりも鳴っている音が多くその分音が混濁していて粗削りに聞こえる。
だがそのことが大きな魅力となっているのも事実。
「カッチェィの踊り」のトロンボーンの合いの手や、終曲でのトランペットの強烈なハイトーンとティンパニの乱打の波状攻撃などなかなか効果的だ。
「火の鳥」全曲を初めてブーレーズ指揮BBC響のライヴで聴いた時の新鮮な驚きと感動がよみがえった。
ストラヴィンスキーと親交の深かったクラフトの演奏は非常に良い。
各管楽器のソロも秀逸、色彩豊かに鳴り切ったフィルハーモニア菅のアンサンブルも超一流の出来だ。
「ペトルーシュカ」は1947年版を使用。
こちらも指揮者の共感がオケにも伝わり感動的な名演となった。
Youtubeはネルソンス指揮コンセルトヘボウ管の「ペトルーシュカ」
最近のコメント