リヒテルのラフマニノフ
今日から2月。本日快晴、午後からかなりの強風。
いつものクリニックで定期検診。
正月は暴飲暴食気味だったけれども検査の数値は意外と良かった。
ご近所から山芋をいただいた。
今宵の夕食はとろろ飯。
リヒテルのラフマニノフを聴く。
露西亜メロディアのモノラル録音で日本ビクターが出した国内盤モノラルLP。
伴奏はザンデルリンク指揮のレニングラードフィル。
プロコフィエフのピアノ協奏曲第1番とのカップリング。
・ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op.18 :ラフマニノフ
・ピアノ協奏曲第1番 :プロコフィエフ*
スヴャトスラフ・リヒテル(Pf)
クルト・ザンデルリンク(指揮)
レニングラードフィル
キリル・コンドラシン(指揮)*
モスクワフィル*
録音:1959年、1952年*
ゆっくり悠然とした黒光りするような音で始まる特徴的な冒頭。
そして静から動への劇的な変換。
ラフマニノフの自演とは異なるスタイルの厳しい孤高の音楽がここでは響いている。
ソロも伴奏も後のステレオのヴィスロッキ指揮のグラモフォン盤を大きく凌ぐ出来。
ザンデルリンクの指揮は、ソロに影のように寄り添いながら同化しやがて共に白熱していく見事な伴奏。
第一楽章のヴィヴラートたっぷりのホルンソロなどまさにロシアのオケ。
第三楽章終盤の怒濤のフィナーレには手に汗握る興奮に聞き手を誘う。
このラフマニノフは、LP期にムラヴィンスキー伴奏のチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番とのカップリングで、国内外のいろいろなレーベルから出ていた。
自分が初めて聴いたのは、日本フォノグラムから70年代に出ていたグロリアシリーズの廉価盤だったと思う。
しばらくして新世界レーベルのMK番号でも出た。
プロコフィエフも同じシリーズからも出ていたけれども、こちらのオケ標記はモスクワユース管だった。
おそらくビクター盤と同じ録音だと思う。
この頃のロシアメロディア録音は海外に流出すると演奏者の標記がいいかげんだった。
そのことが無用の混乱を引き起こしていた。
この録音の手持ちは3種。
このVIC番号のビクター盤のほか米VOX から出ていたモノラルLP。
そして同じビクターでもSMK番号で出ていたモノラルをステレオ化したLP。
あとの2種はいただきもの。
VOX盤は伴奏がコンドラシン指揮モスクワ国立交響楽団となっている。
VOX盤の音はいろいろEQカーヴをいじってみたものの、かなり鈍い音で最適ポジションが見つからない。
ビクターのVIC番号のモノラル盤LPはNABが比較的聞きやすかった。
音が一番良かったのは意外と擬似ステレオのビクター盤LP。
RIAAで聞いた時は高音のキツさが気になったけれど、AESにしたら音がずいぶんと落ち着いてきて、リヒテルの強靭な打鍵とオケの細かな動きもはっきりしていた。
Youtubeはリヒテルのピアノ、ザンデルリンクの伴奏のラフマニノフのピアノ協奏曲第2番
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