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2022年1月21日 (金)

サミュエル・バーバー聴き比べ

本日晴天、朝から冷えた。風呂場の窓を開けていたら薄氷。

出勤前にテレビで見た京都市内には雪。

通勤途中の富士山。


Img_20220121_101138

今年の富士山は雪が少ない。
北海道東北は豪雪だけれど、こちらの太平洋側は多少ぱらつく程度の雪。

 

昨日は午前中に年休を取って、母の関係するケアマネさんとヘルパーさんとの打ち合わせ。

年老いてすっかり足腰の弱った母はほぼ毎週病院通い。

されども脳のMRI検査では80半ば過ぎとしては驚異的な若さだということで、本人生来の毒舌は益々盛ん。

 

アメリカの作曲家サミュエル・バーバーの管弦楽作品集を聴く。

デイヴィッド・ジンマン指揮のボルティモア交響楽団による演奏でArgoから出ていたCD.


504

・弦楽のためのアダージョ(弦楽四重奏曲ロ短調)作品11
・序曲《悪口学校》作品5
・オーケストラのためのエッセィ 第1番 作品12
・シェリーによる場面の音楽 作品7
・オーケストラのためのエッセィ 第2番 作品17
・交響曲 第1番 ホ短調 作品9(単一楽章)

  デイヴィッド・ジンマン(指揮)
  ボルティモア交響楽団

   録音:1991年10月 ボルティモア

 

あまりにも有名な「弦楽のためのアダージョ」からブルーノ・ワルターも録音を残している交響曲第1番まで。

バーバーの主要な管弦楽作品はこの1枚で楽しむことができる。

 

映画音楽のような親しみやすさに色彩豊かなオーケストレーション。

サミュエル・バーバーは20世紀アメリカの作曲家の作品としてはトスカニーニやブルーノ・ワルターが積極的に取り上げたこともあり、比較的録音には恵まれている作曲家。

弦楽のためのアダージョはトスカニーニが初演している。
エッセィ第1番はトスカニーニ、第2番はワルターの委嘱による作品。

 

ジンマンの演奏は恰幅のよいずしりとしたバーバー。

オケの鳴りっぷりは見事だけれど印象としてはかなり重い。

 

アメリカのオケで他のバーバーを聴く。

レナード・スラトキン指揮セントルイス響による演奏でEMIから出ていたCD。


0077774946353-1

・弦楽のためのアダージョ(弦楽四重奏曲ロ短調)作品11
・序曲《悪口学校》作品5
・オーケストラのためのエッセィ 第1番 作品12
・オーケストラのためのエッセィ 第2番 作品17
・オーケストラのためのエッセィ 第3番 作品47
・メディアの瞑想と復讐の踊り     作品23a

  レナード・スラトキン(指揮)
  セントルイス交響楽団

 

こちらはバーバーの最後の大きな管弦楽作品となったエッセィ第3番が収録されているのが嬉しい。

 

洗練されてスマートなバーバー。

見通しの良い響きなのは録音の採り方によるのかもしれない。

演奏としてはこちらの方がこの好み。

 

ついでにもう一枚。


NAXOSから出ているバーバーの一連の録音からマリン・オルサップの指揮で聴く。
オケはロイヤルスコティッシュ管弦楽団。
8559133

この中から「メディアの瞑想と復讐の踊り」。

こちらはさらに軽量級。

細身の響き、それでいてシャープな切込みが冴える演奏。

ただこの演奏はいままで聴いたことのないバージョンを使用している。通常よりも演奏時間が長い。

 

最後に、バーバーといえばこの一枚。

将来を嘱望されながら早世してしまったアメリカの指揮者トーマス・シッパーズの録音。


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オケはニューヨークフィルの米オディッセイ盤LP.

壮大にして叙情的なエッセィ第2番.

メディアではオケをフルスロットルで鳴らし切り、息詰まるような興奮を盛り上げる。
アダージョでの悲しみの表現も秀逸だ。

 

バーバーの管弦楽曲作品を集めた演奏では未だにこの演奏が自分のベスト。

 

Youtubeはバーバーの「アニュスデイ」、弦楽のためのアダージョの合唱版。

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