カサドシュのモーツァルトをアルゼンチン盤で聴く
天皇誕生日の今日は富士山の日。
朝の散歩の途中、雲一つ無い蒼い空に白い冨士が浮かんでいた。
目を東に転じると、地元ではその姿で象山と呼ばれている徳倉山。
この山頂には後北条氏の狼煙台の跡が有り、稜線上に部分的に土塁や簡単な切り岸の跡が散見される。
左手前の小山は静岡県古城研究会のレポートによると、武田氏との合戦の際に後北条氏が陣所とした築いた臨時の砦、神投げ山砦ということになっている。
ただし遺構は、この場所が太平洋戦争中に高射砲陣地となったためにほとんど残っていない。
沼響で4月の定期演奏会の曲目となっているモーツァルトのピアノ協奏曲第26番「戴冠式」。
今日はフランスのピアニスト、ロベールカサドシュで聴く。
伴奏 はジョージセル指揮のコロンビア交響楽団。
この曲の代表的な名演と して知られているもの。
オケの実態はクリーヴランド管弦楽団のようだ。
手持ちはLP、 CD何種かあるけれど、今日は昨年暮れにいただいたアルゼンチン 盤LPで聴いた。
・ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491
・ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537「戴冠式」*
ロベール・カサドシュ(ピアノ)
ジョージ・セル(指揮)
コロンビア交響楽団
録音 1961年 1962年*
オリジナルステレオ録音 として出回っているけれど、アルゼンチン盤はモノラルバージョン。
美しい音と確かなテクニック。
繊細にして気品も感じられる素晴らしいモーツァルトだ。
セルのピタリと付ける伴奏も見事で、長い間この曲最高の名演のひとつとされていたのも頷ける。
だが正直なところ、20番以降のモーツァルトの一連のピアノ協奏曲の中では、最も有名なこの「戴冠式」が曲の出来としては一段劣るように思う。
実際このLPではカップリングされた第24番の方が大きな感銘を受ける。
曲も演奏もこちらの方が充実している。
モノラルとはいえこのアルゼンチン盤は音が非常に良い。
手持ちのステレオ国内盤LPは音がかなり固く、艶が足りない。
Youtubeは作曲者と直接親交のあったカサドシュのラヴェル、ソナチネの第2楽章
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