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2022年3月に作成された記事

2022年3月30日 (水)

モートン・グールドのコープランド

本日快晴。


昨晩の雨で朝の路面が濡れていた。

沼津御用邸の桜が満開。


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冬の寒さがしばらく残っていたけれど、ここ数日の暖かさで桜の開花が加速。

本格的な春の到来だ。

 

コロナ感染者がまた増えてきた。

第7波が来るのだろうか。

 

先日の東京行きでお茶の水ディスクユニオンで購ったモートン・グールドのコープランドを聴いた。

米RCAのLP。

もともと優秀録音で鳴らしたリヴィング・ステレオシリーズの1枚。


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01「ビリー・ザ・キッド」組曲
02「ビリー・ザ・キッド」~ワルツ
03「ロデオ」組曲

 モートン・グールド指揮
 モートン・グールド・オーケストラ

   録音 1957年10月 
      ニューヨークマンハッタンセンター

「ビリー・ザ・キッド」はコープランド自身が選んだ組曲版にワルツを加え、「ロデオ」の組曲は通常の4曲に「ホンキートンク」間奏曲を加えた独自のもの。

同じような試みは、レナード・スラットキンがセントルイス響を振って録音したEMIでもおこなっている。


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グールドの振っているオケは覆面オケ。

演奏を聴くと、緻密にして各楽器の音色、イントネーションの共通点など、単なる腕っこきのフリーランサーの寄せ集めでないことがわかる。

ニューヨークのマンハッタンセンターでの録音であり、おそらくニューヨークフィルか世界一ギャラが高いメトロポリタン歌劇場のオケあたりが母体ではなかろうか。

 

とにかくオケの抜群のうまさと驚くほどの鮮明な録音に驚く。

熱くヴィヴィッドな音楽づくりのグールドの指揮も見事なもの。

実際にホンキートンクのピアノを使用しているのも良い。

実はこの演奏はダブリ買いで、もうひとつの手持ちはSACD。


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こちらは以上の2曲にグローフェの「グランド・キャニオン」とのカップリング。

LPとSACDとで音を比べてみた。

 

この録音は3トラックの録音で、真ん中で拾った音がSACDでは自然な音場で響いているのに対して、LPでは無理やり左右に分けた印象。

LPは左右のスピーカーが豊かで鮮明な音で鳴っているものの、中抜けの印象は免れない。

ただ、音の個別な響きはアナログ録音固有の豊かさがあって、SACDを聴かなければ十分に満足できたと思う。

 

Youtubeはコープランドの「市民のためのファンファーレ」、5本のホルンによる演奏

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2022年3月27日 (日)

本日の練習、伊豆長岡で集中練習

昨日の激しい雨から一転して今日は良い天気。

この土日は来月の定期演奏会へ向けて沼響の集中練習。

例年ならばこの時期は天城湯ヶ島で合宿。

このコロナ禍で2020年から合宿ができないでいる。

場所は大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」ゆかりの伊豆の国市。

温泉地伊豆長岡のアクシスかつらぎ多目的ホール。

 

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喜古恵理香先生の指揮でブラームスの交響曲第4番ほか。

 

土曜日は仕事が入り参加は夜。

仕事を終えて途中家に寄り、孫の顔を見ながらバターロール2個の簡単な夕食。

 

会場に着くとブラームスの交響曲第4番第4楽章が始まっていた。


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ウォーミングアップなしなので、音を恐る恐る探りながら合奏に加わる。

 

続いて「大学祝典序曲」

この曲の最初に出てくるホルン2本のパッセージがどうしても合わず、何回もやり直しになって冷や汗。


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若い頃、この曲を吹いたときには苦も無く出来たのに。

やはり年か・・・・

練習が終わったのが21時。

外に出ると激しい雨。

 

帰宅後、直ちに手持ちの音源から3枚ほど「大学祝典序曲」を聴いて、指摘された部分のイメージトレーニング。


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聴いたのはモントゥー、ドホナーニにクルト・レーデル。


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それぞれ個性的なテンポだが、この3種ではドホナーニ指揮のクリーヴランド管の演奏が問題のホルンの部分は一番鮮やかだった。


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この演奏のイメージを頭に入れながら床につく。

 

明けて日曜は、朝から練習。

自宅から会場へは車で30分弱。

会場外にある足湯を眺めながらホールへ向かう。


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「大学祝典序曲」は昨晩の悲惨な出来に比べかなり良くなった。

 

昼食はホルンパート4人でホール近くの中華「与志富」でサンマーメン。

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人気の店でかなり混んでいて、午後の練習開始には4人そろって間に合わずに遅刻。

皆の無言のプレッシャーの中、ホルン一同無言で加わる。

 

午後もブラームス。

交響曲第4番の第1,2楽章にモーツァルトのピアノ協奏曲「戴冠式」。

モーツァルトは降り番なのでブラームス終了後そのまま帰宅。

 

 

夜になって高校の後輩が4月から社会人になる息子を連れて家に遊びに来た。

彼は若い頃に奥さんを亡くしている。

奥さんはかつて沼響の団員だった。

 

真面目そうな息子さん。


涼やかな目元に亡き奥様の面影を見た。

 

Youtubeはパーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管の「大学祝典序曲」

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2022年3月25日 (金)

曽我大介のチャイコフスキー、「ロメオとジュリエット」(1869年初稿)

天候の変化が大きく寒暖差も有り、今日は晴れて明日から雨。


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一昨日は再び雪化粧の冬の富士。


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年度替りの人事異動も出て周囲は引き継ぎその他で慌ただしい。

 

セミリタイアの自分もここで一区切り。

親の介護もありそのまま完全リタイアも考えていたけれど、自分の事情を考慮していただきながら延長していただけることになった。
自分のスキルが未だ必要とする場面もあるようだ。

孫と娘が帰省、またにぎやかになってきた。

 

今日は曽我大介先生の指揮するチャイコフスキーを聴いた。

 

曽我先生には10年ほど前に一度沼響を振っていただいたことがある。

小原孝さんを迎えて「ラプソディ・イン・ブルー」その他バーンスタインなどのアメリカ音楽を中心としたプログラムだった。

 

今日は東京ニューシティ管を振ったチャイコフスキー。
DELTA ENTERTAINMENTから出ているCDで聴く。


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・交響曲第6番『悲愴』
・幻想序曲『ロメオとジュリエット』(1869年オリジナル版)*

 曽我大介(指揮)
 東京ニューシティ管弦楽団
 

 録音 2005年10月6日、2006年4月18日*、
 東京芸術劇場

 

「悲愴」は東京ニューシティ管客演指揮者就任記念演奏会。
 ロメジュリは首席指揮者就任記念演奏会のいずれもライヴ録音。

曽我先生はブザンソン国際指揮者コンクール、キリル・コンドラシン国際指揮者コンクール優勝の実力派指揮者。

 

「悲愴」はライナーノートの解説によれば先生にとって特別の思い入れがある曲らしい。

息の長い歌わせ方に確信に満ちた音楽運び、そしてオケの集中力と熱い熱気も感じられる見事な演奏だと思う。

 

「ロメオとジュリエット」は初稿なのが非常に珍しい。

主部のアレグロ・ジュスト部分が決定稿とさほど違いはないけれど、冒頭部分とコーダは全く別の曲。

多くの作曲家の若書きの作品にありがちな、書きたいことを沢山詰め込んで冗長となってしまっている部分もあるけれど、ホルンの咆吼やティンパニの強烈な乱打など、多少荒削りなオーケストレーションに魅力があることも事実。

 

これは面白く聴いた。

Youtubeはセガン指揮ベルリンフィルの「ロメオとジュリエット」

 

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2022年3月21日 (月)

本日の練習、平和のありがたさを実感しながらのブラームス

寒の戻りで肌寒い春分の日の朝。


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蔓延防止解除。

コロナ第6波はピークを超えたとされているけれど、現実には自分の身の回りに迫っているのを実感。

 

先日、偶然コンビニで会った職場の後輩。

40代の彼は先月感染してしまったという。

同じように感染した奥様がさほど症状は出なかったのに、彼は肺炎になってしまったとのこと。

 

私「入院したの?」

彼「それが、入院させてくれなかったんです。」

私「えぇー!」

彼「家にいました。苦しかったです。」

長時間の立ち話はしなかったけれど、未だ憔悴している彼の表情に闘病の辛さを垣間見た。

 

先週になって親しい知人も感染。

症状は微熱と咳。

留守電メッセージに残された彼の苦しそうな声が耳に残る。

年老いたご両親と同居の彼はホテルに10日間隔離だという。

 

コロナ禍、ウクライナ、そして東北の地震。

予測できない災難ばかりの中で時代が大きく変化していくのを実感。

 

そんな中で春分の日の夜、喜古恵理香先生の指揮でオーケストラ。


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沼津市民文化センター大ホールでブラームスの交響曲第4番全曲に大学祝典序曲。

 

平和のありがたさを実感しながらのブラームス三昧の夜。

 

演奏会のチラシもできた。

 

ユーチューブはパーヴォ・ヤルヴィ指揮の「大学祝典序曲」

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2022年3月20日 (日)

ルービンシュタインのショパン、24の前奏曲

良く晴れた日曜日。


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朝、家の近くの沼津アルプストンネル工事現場。

工事着工から20年が経ち、今年度中にようやく開通だという。


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最初の現地説明会では、トンネルは上下4車線で2本で国道414号の渋滞解消目的のためのトンネルだった。

 

ところが用地買収に時間がかかり、途中東日本大震災があったりして工事は大幅に遅れ、規模も縮小されて2車線1本となった。


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伊豆縦貫道の完成で国道414号は以前ほどの渋滞がなくなり、当初の目的は薄れて、今は南海トラフ大地震の際に来襲するであろう大津波に対する緊急避難路としての役割が期待されているように思う。

 

お彼岸の3連休で娘と孫が帰省してきた。

 

ルービンシュタインの弾くショパン。
「24の前奏曲」を聴く。

手持ちは米RCAのLP。


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・24の前奏曲 Op.28

 アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
 録音 1946年

 

ショパンのほぼ全てのピアノ曲を録音しているルービンシュタイン。

SP以来のルービンシュタインの長い録音歴の中で、ショパンは中核のレパートリー。

多くの曲は何度も録音を繰り返し複数の録音が存在する。

 

ところが「24の前奏曲」全曲はこのモノラル録音が唯一のもの。

 

第1曲のボソボソとした素朴な開始に一瞬戸惑う。

やがて、艶のある音と達者なテクニック。

華のあるルービンシュタイン独特の世界が広がっていく。

 

モノラルながら音は良く、この演奏に特徴的な雄弁な低音部が効果的に響いている。

Youtubeはルービンシュタインの弾く「英雄ポロネーズ」、全盛期のモスクワライヴ

 

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2022年3月19日 (土)

マゼール若き日のレスピーギ

昨日は久しぶりにまとまった雨。

本日曇り。

午前中にお墓の掃除。

そして畑の夏ミカンが風で落ち始めたので半分ほど収穫。


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昨晩岩手県沖で再び大きな地震。

16日に発生した宮城県沖の地震との関連はわからないという。

 

マゼールの「ローマの松」を聴く。

マゼールの3種ある録音のうち最初のもの。

手持ちは日本グラモフォンがヘリオドールレーベルで出していた廉価盤LP.

オケはベルリンフィル。

ベルリンを中心に活躍していた頃のマゼール最初期の録音。


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・交響詩「ローマの松」(レスピーギ)
・交響詩「禿山の一夜」(ムソルグスキー~リムスキー=コルサコフ編)*
・スペイン奇想曲(リムスキー=コルサコフ)

 ロリン・マゼール(指揮)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 
 録音1958年12月、1958年12月~1959年2月*
   ベルリン、イエス・キリスト教会
 
以前、沼響のHPの聴き比べコラムで「ローマの松」を取り上げた時にマゼールの3種の録音を紹介している。

20年前の記事で、今読み返してみると随分と冷淡な感想。

 

EQカーヴを可変できる再生環境が変わった今、あらためて聴いて印象が一変した。

透明で爽やかな解釈に 古武士のような重厚なベルリンフィルの響きがブレンドされた魅力的な演奏。

よく歌い、オケも存分に鳴り切った開放感が良い。

 

手に汗握る壮大なクライマックスの「カタコンブの松」に、色彩豊かな中に清潔さも漂う「ジャニコロの松」。

「アッピア街道の松」ではスーパーオケの威力全開。

ホルンの太い響きもゴキゲンだ。

尋常でないうまさのティンパニは名人ティーリヘンか。

 

録音も驚異的に良い。

 

Youtubeはマゼールのシューベルト、交響曲第5番

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2022年3月17日 (木)

4年ぶりのお茶の水ディスクユニオンにて

週半ば、昨日よりも気温は低いけれども冬への逆戻りの気配なし。
天気はゆっくり下り坂。

昨晩遅く、オーマンディの「ペトルーシュカ」を聴いていた時に部屋の窓がビリビリと振動し始めた。
最初音楽と共振しているのかと思いボリュームを慌てて絞ったら地震だった。

震源地は宮城県沖。
揺れの具合が小さいとはいえ長く揺れて東日本大震災のことを思い出した。

夜が明けると東北新幹線の脱線、仙台城の石垣の崩壊のほか犠牲者も出ている。
被災された方にはお見舞い申し上げます。

月曜の東京行きでは予定していたインバル指揮都響の定期演奏会が中止になり、時間の余裕ができたのでお茶の水ディスクユニオンに寄ってみた。


4年ぶりの訪問。
店に入るとレイアウトも雰囲気も変化なし。
多少書籍関係が増えた感じ。

平日の午後なので、お客は自分と同じような半リタイアの雰囲気漂うおっさん数人。

コロナ禍と緊迫するウクライナ情勢が影を落としているのか、なんとなく店内に活気が感じられない。
以前は音盤を熱心に漁る学生らしき若者が必ずいた。

いつもの習慣で、500円以下LPコーナーから順に巡っていく。

最近はリサイクルショップの100均一ジャンクLPコーナー漁りばかりなので、500円だと割高な感じ。
さすがに100円ジャンク常連の国内廉価盤は見当たらないけれども、掘り出し物的なトキメキを感じるような出会いはなかった。

レギュラーコーナーをパタパタめくってもいつもと変わらぬ顔ぶれ。
これは!と思うものはそれなりの値付け。

CDの方が目新しいものが多かったけれど、自分の欲するものと値段とのバランスがしっくりいかない。

結局家に持ち帰った音盤は10点ほど。
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CDはレゼフ・レヴィ指揮フランス国立管によるサン・サーンスの交響曲全集2枚組。
3曲の交響曲のほか「死の舞踏」「フェトン」「オンファグールの糸車」「英雄行進曲」などこれで680円はまずまずの値段。

LPでは黒人指揮者の草分け、ディーン・ディクソン指揮プラハ響によるブラームスのハンガリー舞曲選集スプラフォン盤。
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この中の数曲が、かつて日本コロンビアの廉価盤の中にひっそりと入っていた。

アレキサンダー・ギブソン指揮によるスマイス、ハーティ、マッカン、ジャーマンらのイギリスのローカル作曲家たちの管弦楽作品集。
オケはスコティッシュ・ナショナル管。
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似たようなアルバムをチャールズ・グローヴスも録音している。

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パウル・クレツキがデンマーク放送響を振ったライヴをあつめたもの。
ブラームスの「アルト・ラプソディー」、ワーグナーの「ジークフリート牧歌」など。
クレツキは同オケにたびたび客演していたらしい。

ルドルフ・バルシャイ指揮モスクワ室内管による、バルトークの「ディベルティメント」
ドビュッシーの「聖なる舞曲と世俗的な舞曲」、ラヴェルの「序奏とアレグロ」オイロディスク盤。
バルトークはDECCAへの有名な録音とは別のもの。
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ニューヨークフィルほかアメリカのメジャーオケの首席ホルン奏者だったジョン・チェルミナーロ(John Cerminaro)の小品集、米CrystalのLP。

チェリスト、ガスパール・カサドによるシューベルトのアルペジョーネソナタのカサド自身のオケ伴奏協奏曲版。米VOXのLP。
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モートン・グールドとヒズオーケストラによるコープランドの「ビリー・ザ・キッド」「ロデオ」、RCA盤。これはダブリ買いでした。
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リューボフ・チェモフェーエワの弾くプロコフィエフ、ショスタコーヴィッチの子どものためのピアノ曲集、メロディア原盤国内盤などなど。
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以上1枚当たり300~500円

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2022年3月14日 (月)

国立新美術館「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」

今日も晴れて気温は上昇、静岡では25度を超えて今年初めての夏日を記録。
花粉も盛大に飛散。

 

本日所用があり東京へ。
コロナで逼塞して東京へは実に2年ぶり。
オフィス近くの駐車場に車を駐めて駅へ向かう。

 

乗るはずの電車が遅延。
これは最初から幸先が良くない。

 

予定よりも遅れて東京着。
当初の予定では代々木上原の「山せみ」で昼食のつもりが、時間がないので目的地の近くで見つけたカレーうどん専門店「千吉表参道店」の牡蠣のカレー煮込みうどん。
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外は季節外れの暖かさ。

うどんは超アツアツで、急いでいる時にこんなものを頼んで後悔。

臭い消しと口の中を冷ますために、マンゴ・ラッシーを追加オーダー。

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所用を済ませ国立新美術館へ。

「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」


15世紀から20世紀までの、日本未公開作品45点を含む巨匠たちの作品を集めた展覧会。


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カラバッジョ、ラファエロ、エル・グレコ、ルーベンス、ベラスケス、フェルメールやレンブラント、ターナー、ゴッホ、モネ、マネその他

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中でもジャン・シメオン・シャルダンの「シャボン玉」の実物が見れたのが嬉しかった。


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展覧会のポスターにもなっている、ド・ラ・トゥールの「女占い師」で、青年が今まさに二人の女スリにスラれようとしているリアル感が凄い。

 

期待以上の展覧会。

 

そのままお茶の水ディスクユニオンへ。

 

実に4年ぶりの訪問

 

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2022年3月13日 (日)

ショスタコーヴィチの交響曲第13番「バビ・ヤール」、インバル指揮都響定期は公演中止

終日暖房のいらない日曜日、最高気温は22度。

遠くの富士山が霞んでいた。


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北京パラリンピックの閉会式を見た。

演出はチャン・イーモウ監督。

才能のある人による見事な演出だったと思う。

 

明日、東京に行く所用があり、ついでにエリアフ・インバル指揮東京都交響楽団の定期演奏会に行く予定をたてていた。


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今日都響のサイトを見てみたらなんと公演中止!!
インバル氏コロナウイルス陽性のため。(T^T)

 

曲はショスタコーヴィッチの交響曲第13番「バビヤール」だった。

 

バビヤールはウクライナのキエフ地方にある峡谷の地名。

ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺のあった地。

 

久しぶりの在京プロオケのコンサートだったので楽しみにしていたのに・・・・
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手持ちに「バビヤール」の音源はさほどないけれど、LPでは初演者のコンドラシン指揮モスクワフィルのスタジオ録音(初演時のライヴも存在する)


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西側初演のオーマンディ指揮フィラデルフィア管。


CDではバルシャィ、ロジェストヴェンスキー、プレヴィンなど。

これらの音源を事前予習のつもりでいろいろと聴いていた。

 

この曲に使われているエフゲニー・エフトゥシェンコの詩は初演直後に批判され改変されてしまった。
したがってコンドラシンの演奏は改変後の歌詞になっている。

オーマンディは改変前の詩で録音している。

ロシアの指揮者でもロジェストヴェンスキーは改変前。

 

手持ちのコンドラシンの国内盤LPには改変後と改変前との比較が三浦淳史氏の解説で記載されている。

 

この中ではプレヴィン指揮の録音が最も好きだ。

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・交響曲 第13番《バビ・ヤール》

 ディミテール・ペトコフ(バス)
 アンドレ・プレヴィン(指揮)
 ロンドン交響楽団&合唱団
 リチャード・ヒコックス(合唱指揮)

   録音:1979年7月5&6日 Kingsway Hall, London

 

過度にドロドロせずに、洗練された雰囲気の中に強烈なアピールも感じられて良いと思う。
合唱も強力だ。

 

Youtubeは交響曲第13番「バビヤール」、アントーニ・ヴィット指揮ポーランド放送響

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2022年3月12日 (土)

3月のクラシック・レコードコンサートは「春」と「展覧会の絵」

暖かな土曜日。

月曜のワクチン3回目接種の副反応以来、体調最悪の長かった一週間。

4月並みの気温。花粉症もひどくなってきた。

今週仕事は実働1日、水曜のみ。

結局、木曜金曜と仕事を休んでしまい沼響の練習も欠。

 

金曜は夜に市民文化センター主催のクラシックレコードコンサートの解説が控えていて、本業ではないけれど、さすがにこれは休めない。

木曜と、金曜の日中はひたすら体調の回復に努めて大人しくしていた。

 

幸い金曜夜には復調しビタミン剤を飲んで市民文化センターへ。


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今回のプログラムは、3月ということで春にちなんだ曲の特集とした。


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ヨハン・シュトラウス2世の「春の声」に始まって、シューベルトの歌曲から3曲。


「春の訪れ」「野ばら」「菩提樹」など名歌手、クリスタ・ルードウィッヒで。

 

春の定番、ヴィヴァルディの「四季」から春をローマ合奏団。


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チャイコフスキーのピアノ曲「四季」から3月「ひばり」、4月「雪割草」など。

 

いささか安易な組み立てだけれど、それぞれに簡単な解説を加えながら進めていった。


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出席者はあいかわらず年配の方が多かったけれども、今回は初めて参加したという若い方も数人いて、嬉しくなった。

 

当初の予定では最後にストラヴィンスキーの「春の祭典」を紹介するつもりだったけれど、今の世界情勢を考えて「展覧会の絵」に切り替えた。

この曲の終曲は「キエフの大きな門」。

 

終曲に流れる讃美歌の祈りと鐘の音を、平和への祈りと未来への希望につなげて、簡単な説明を加えて聴いていただいた。


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演奏は、少し古いけれどもゲオルグ・ショルティのシカゴ交響楽団。

トランペットのアドルフ・ハーセスその他、ホルンのクレヴェンジャーやオーボエのスティルほか、名だたる猛者を揃えた全盛期のシカゴ響の名演。

 

終演後のお客様の反応も良くアンケートの結果も好評だった。

今回初めて参加したという方が書いたアンケートを見てびっくり。


さいたま市在住の方だった・・・・・・


チラシを見て来たとのこと。

この催しものは不思議と市外在住の方の参加が多くて、今回も、近隣の三島市、裾野市、清水町のほか、足柄山のふもとの小山町からも来てくださっていた。

 

ありがたいことです。

 

終演後に常連のおひとりが話しかけてきて、「11年前のこの日もレコードコンサートの日でしたね。」と。

そういえば11年前のこの日、3月11日も金曜日だった。

あの日のことは今でもはっきりと覚えている。

 


Youtubeはショルティ指揮シカゴ響の「展覧会の絵」、1990年の来日公演から。スーパーオケによる圧倒的な名演。
当時70才のトランペットの神様、アドルフ・ハーセスの凄いソロが聴けます。

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2022年3月10日 (木)

ネヴィル・マリナーのモーツァルト、交響曲録音のことなど

温かくなってきた。


引き抜こうと思っていた盛りを過ぎた畑のブロッコリーが、再び蕾を付け始めている。


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今はまさに世界平和の危機。

ガソリンが高騰、スーパーでは棚から消えた商品も増え始めカップ麺も小さくなった。

 

通勤途中の文化センターの横では総合体育館の建設が始まっている。


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巨大なクレーンが林立してかなり巨大な建物になりそうだ。

完成は今年12月とのこと。

資材調達に戦争の影響が出なければよいが・・・

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コロナワクチンの副反応の影響だろうか、熱は下がったけれども胃腸の調子が良くない。
結局仕事は休んでしまってオケの練習も出ることができなかった。

音楽はモーツァルト、ネヴィル・マリナーの後期交響曲全集から、第30、32、33、37番の4曲。

手持ちはPHILIPS原盤の国内盤LP6枚組。

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Symphony No. 30 D-dur K.202
Symphony No. 32 in G, K.318 (Overture in G)
Symphony No. 33 in B flat, K.319
Symphony No. 37 in G, Introduction to a Symphony of Michael Haydn , K.444

 サー・ネヴィル・マリナー(指揮)
 アカデミー室内管弦楽団

 録音 1970~89年

 

このセットには第21番から第41番までの交響曲と、今では全3楽章で演奏されることが多い第34番のカットされたメヌエットに、第31番の異稿の第2楽章アンダンテが含まれている。

 

マリナーはこの時点で、第20番以前の交響曲の全曲録音を既に初期交響曲全集として世に出していた。

今は後に録音した番号なしの交響曲を加えたCD12枚組として出ている。

 

録音時期は1970年から1989年までのばらつきがありアナログとデジタルが混在、コツコツと録音していった結果全集となった印象。
この中の数曲はEMIへの再録音もある。

 

この録音集の後半の時期は、そろそろピリオド楽器による演奏が主流になりつつあった時期。

あえてマリナーは、小編成のモダン楽器による通常の奏法での録音を残した。

 

全集としての統一性もあったかもしれないけれど、マリナー自身のピリオド楽器の研究の下支えが合った上でのモダン楽器と奏法。

 

演奏は、速めのテンポで進めた端正な演奏であることが聴く前から予想はできた。

けれども実際に聴くと、曲によって幾分ロマンティックなテイストを漂わせたり、多少のウィットが感じられたりと、曲の成立の時期とその時のモーツァルトの生活環境が、そのまま各曲に異なるスパイスとして加えられているのを感じることができる。

これは相当研究していなければできないこと。

特に、このような第35番以前の交響曲にその特徴が顕著。

 

なお第37番は、ミヒャエル・ハイドンの交響曲にモーツァルトが導入部分を加えたもので、この録音はその導入部だけが録音されている。

 

マリナーは一度だけ実演を聴くことができた。
素晴らしい演奏会で今でも大切な思い出だ。

 

Youtubeはマリナー指揮の歌劇「魔笛」序曲、トランペットはピリオド楽器を使用。

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2022年3月 9日 (水)

リヒター=ハーザーの戴冠式

晴れのち曇り。


裏山の河津桜が今は満開。


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見とれていたら上空をオスプレイが飛び去って、現実に引き戻された。


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月曜日は、かかりつけのクリニックで定期健診。

ついでにワクチン3回目の接種。

前月採血した血液検査の結果はかなり良かった。

ところがその晩から熱が出て39度を超えた。
頭痛、胃の痛み、全身の倦怠感が半端でない。

前2回の接種の時にも多少の体温上昇と肩の痛みはあったけれども、今回の副反応は酷い。

 

結局翌日午前中まで熱は下がらず、ほとんど食事も摂らず、OS1だけをがぶのみしていた。

三日目の今日になって熱が下がり、多少気分が良くなったので出勤することにした。

 

音楽は軽いものしか聴く気がせず、定期演奏会の曲目解説のプログラム原稿を書いたりしていた。

 

「戴冠式」は第2楽章のピアノパートが未完。

モーツァルトはピアノ独奏パートを右手のみしか書き残していなく、おそらく自身で演奏することを想定していて即興演奏を得意としたモーツァルトには右手パートだけで十分だった。
出版の際は第3者が左手パートを書き加えている。

などを限りある紙面のスペースに加えるかどうか迷うところ。

 

聴いたのは曲目解説からみでモーツァルトの「戴冠式」。

 

ドイツのピアニスト、ハンス・リヒター=ハーザーのピアノに若き日のケルテスの伴奏。

手持ちは東芝EMIセラフィム規格の廉価盤LP。

アニー・フィッシャーの弾く第20番のコンチェルトとのカップリング。

この演奏は15年前に聴いている

 

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・ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537「戴冠式」*

 ハンス・リヒター=ハーザー(ピアノ)
 イシュトバン・ケルテス(指揮)
 フィルハーモニア管弦楽団
   録音 1960年

 

黒光りするような重厚な演奏で、鍵盤上のベンツともよばれるリヒター=ハーザー。

強面で硬派の演奏を予想しがちだけれど、意外と心優しい繊細な演奏。

 

若き日のケルテスの 伴奏も素晴らしい。

この爽やかな伴奏にリヒターハーザーも触発されたのかもしれない。

 

Youtubeはグルダの弾き振りで「戴冠式」、オケはミュンヘンフィル。かなり手を加えています。

 

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2022年3月 6日 (日)

本日の練習、本番まであと2ヶ月

3月最初の日曜日。


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水ぬるむ狩野川辺りからの富士山。


犬と散歩する人の姿と鴨の群れ。


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目を上流に転じると遠く箱根連山は春霞。


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昨日は初孫の一升餅

孫はもう一人で立つことができて、大きな声で意思表示ができるようになっている。

一年前の生まれた頃がかなり前の出来事のよう。

 

久しぶりに帰省してきた下の娘が作った豚汁がうまかった。

近い身内が集まってのささやかな行事。

 

木曜夜はオケの練習。

場所は市民文化センター、喜古恵理香先生の指揮。


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曲はブラームスの交響曲第4番から第1から第3楽章。

若く新しい団員が少しずつ増えてきた。

沼響も若返りが必要です。

 

戦火が広がるウクライナ。

数年前に沼津に来て、この市民文化センターのステージで公演をおこなったキエフのバレエ団は今、どうなっているのだろう。


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練習の最中にそんなことを考えていた。

 

Youtubeはキエフ室内管弦楽団のグリーグ、「ソルヴェイグの歌」

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2022年3月 2日 (水)

語り芝居 一葉の会による「10分で伝えるわたしの名著」

3月に入り本日最高気温は17度。

コロナ禍で忘年会や新年会などが軒並み中止となって久しい。

その代わり職場親睦会を使って昼食会。

とはいえ密になる飲食はできないので、各自が希望した仕出し弁当をソーシャルディスタンスを取りながら自席で黙食の食事会。
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自分は「みよし」のステーキ弁当をセレクト。


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日常はコンビニの御握りか、サンドウィッチに野菜ジュース。
時にはカップラーメンだけれどこの時ばかりは贅沢な昼食。

昨晩は、語り芝居 一葉の会による「10分で伝えるわたしの名著」に行っていた。
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これは8人の演者による名作の語り芝居。

仕事を終え、雨の中会場の市民文化センター小ホールへ。
開演時間のぎりぎりで間に合った。


受付で今回誘ってくれたIさんにご挨拶。

Iさんはかつて敏腕のプロモーターとして、さまざまなコンサートや演劇などの文化センターでの催し物をプロデユースしていた方。

沼津のような地方都市に、若き日のサイモン・ラトルやマリス・ヤンソンス、ベテランのネヴィル・マリナー、コシュラー、チェロのゲリンガスなどの一流の実力派演奏家たちを招いてくれ、クラシック音楽ばかりではなく、パントマイムのマルセル・マルソーなども(しかも2回!)


自分のわがままも聞いてくれて、渡辺暁雄指揮N響という珍しい組み合わせを招聘したときは、シベリウスの交響曲第2番をメインにしたプログラムを組んでいただいたのも懐かしい思い出だ。


今は第一線を退いて、今回のような凝った内容の出し物を楽しみながらプロデュースしている。

そして自らも出演。

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内容は、名作のエッセンスや見せ場の一部を一人芝居で10分程度で表現するというもの。

出演者は皆、アマチュアながら演じる内容は見事。

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良いものを見せていただきました。

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