ネヴィル・マリナーのモーツァルト、交響曲録音のことなど
温かくなってきた。
引き抜こうと思っていた盛りを過ぎた畑のブロッコリーが、再び蕾を付け始めている。
今はまさに世界平和の危機。
ガソリンが高騰、スーパーでは棚から消えた商品も増え始めカップ麺も小さくなった。
通勤途中の文化センターの横では総合体育館の建設が始まっている。
巨大なクレーンが林立してかなり巨大な建物になりそうだ。
完成は今年12月とのこと。
資材調達に戦争の影響が出なければよいが・・・
コロナワクチンの副反応の影響だろうか、熱は下がったけれども胃腸の調子が良くない。
結局仕事は休んでしまってオケの練習も出ることができなかった。
音楽はモーツァルト、ネヴィル・マリナーの後期交響曲全集から、第30、32、33、37番の4曲。
手持ちはPHILIPS原盤の国内盤LP6枚組。
Symphony No. 30 D-dur K.202
Symphony No. 32 in G, K.318 (Overture in G)
Symphony No. 33 in B flat, K.319
Symphony No. 37 in G, Introduction to a Symphony of Michael Haydn , K.444
サー・ネヴィル・マリナー(指揮)
アカデミー室内管弦楽団
録音 1970~89年
このセットには第21番から第41番までの交響曲と、今では全3楽章で演奏されることが多い第34番のカットされたメヌエットに、第31番の異稿の第2楽章アンダンテが含まれている。
マリナーはこの時点で、第20番以前の交響曲の全曲録音を既に初期交響曲全集として世に出していた。
今は後に録音した番号なしの交響曲を加えたCD12枚組として出ている。
録音時期は1970年から1989年までのばらつきがありアナログとデジタルが混在、コツコツと録音していった結果全集となった印象。
この中の数曲はEMIへの再録音もある。
この録音集の後半の時期は、そろそろピリオド楽器による演奏が主流になりつつあった時期。
あえてマリナーは、小編成のモダン楽器による通常の奏法での録音を残した。
全集としての統一性もあったかもしれないけれど、マリナー自身のピリオド楽器の研究の下支えが合った上でのモダン楽器と奏法。
演奏は、速めのテンポで進めた端正な演奏であることが聴く前から予想はできた。
けれども実際に聴くと、曲によって幾分ロマンティックなテイストを漂わせたり、多少のウィットが感じられたりと、曲の成立の時期とその時のモーツァルトの生活環境が、そのまま各曲に異なるスパイスとして加えられているのを感じることができる。
これは相当研究していなければできないこと。
特に、このような第35番以前の交響曲にその特徴が顕著。
なお第37番は、ミヒャエル・ハイドンの交響曲にモーツァルトが導入部分を加えたもので、この録音はその導入部だけが録音されている。
マリナーは一度だけ実演を聴くことができた。
素晴らしい演奏会で今でも大切な思い出だ。
Youtubeはマリナー指揮の歌劇「魔笛」序曲、トランペットはピリオド楽器を使用。
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