モーツァルトのオルガン曲
曇りのち雨。
今年も祖母の実家からジャガイモが届いた。
箱根山麓の火山灰地で栽培されたもので三島馬鈴薯として有名なもの。
祖母は自分が生まれる前に若くして逝っているので写真でしか知らない。
祖母が嫁に来たのは90年ほど前。
それからずっと今まで、今は父の従兄弟が毎年この時期に直接持ってきてくださっている。
いつもありがとうございます。
モーツァルトのオルガン曲を聴く。
ザルツブルク大聖堂の教会オルガニストだったモーツァルト。
それなのにオルガンの曲がわずか17曲の弦楽を伴った教会ソナタしかないのは不思議な気がする。
しかもその中の9曲はモーツァルト自身が演奏するためだったのか、低音部の譜面のみとなっている。
この教会ソナタは、ザルツブルク大聖堂のミサのために作曲された。
いずれもミサの朗読の合間に演奏された曲で、演奏時間は1分から3分程度。
多くはオルガンにヴァイオリン2本とコンティヌォが加わるけれども、第16番は有名な「戴冠式ミサK317」が演奏されたミサのために作曲された曲で編成は大きくなっている。
今日は教会ソナタをピ-ター・ハーフォードのオルガンで聴く。
DECCAから出ていたCD2枚組で、2枚目はトロッターの弾くソロオルガンの演奏が収められている。
・ 第1番変ホ長調 K.67(41h)
・ 第2番変ロ長調 K.68(41i)
・ 第3番ニ長調 K.69(41k)
・ 第4番ニ長調 K.144(124a)
・ 第5番へ長調 K.145(124b)
・ 第6番変ロ長調 K.212
・ 第7番ト長調 K.241
・ 第8番へ長調 K.224(241a)
・ 第9番イ長調 K.225(241b)
・ 第10番へ長調 K.244
・ 第11番ニ長調 K.245
・ 第12番ハ長調 K.263
・ 第13番ト長調 K.274(271d)
・ 第14番ハ長調 K.278(271e)
・ 第15番ハ長調 K.329(317a)
・ 第16番ハ長調 K.328(317c)
・ 第17番ハ長調 K.336(336d)
ピーター・ハーフォード(オルガン)
ヨハン・クラフト、ヘンク・ルービング(ヴァイオリン)
ヴィム・シュトレッサー(チェロ)
ブライアン・ポラード(ファゴット)
マーガレット・アーカート(コントラバス)
アムステルダム・モーツァルト・プレイヤーズ(第12,14,15番)
録音時期:1987年6月
録音場所:オランダ、 パーペンドレヒト、ベツレヘム教会
弦楽奏者の多くはコンセルトヘボウ管のメンバーだという。
教会ソナタは明るく祝祭気分に満ちた曲ばかり。
ミサという、いささか堅い場での束の間の息抜きのために書かれたように思える。
そしてトロッターのオルガンで
・ピアノ組曲~序曲K.399
・アダージョとアレグロ ヘ短調K.594(トロッター版)
・ロンドンの練習帳
・アダージョ ロ短調K.540
・モルト・アレグロ ト長調K.72a
・フーガ ト長調K.401
・ジーグ ト長調K.574
・幻想曲とフーガ ハ長調K.394(383a)
・アンダンティーノ変ホ長調K.236
・アンダンテ ヘ長調K.616
・アダージョ ハ長調K.356(617a)
・幻想曲ヘ短調(アレグロ&アンダンテ)K.608(トロッター版)
トーマス・トロッター(オルガン)
録音:1993年11月
録音:オランダ、ファルムスム、改革派教会
トロッター盤のオルガン曲は自動オルガンのための曲を含み、モーツァルトの肖像画に書かれていた譜面の曲や、編成不明の曲、いくつかの短いピアノ曲からのオルガン編曲などを集めたもの。
この2枚でモーツァルトが書いたオルガン曲のほぼ全貌が掴める好アルバムだ。
自動オルガンのための曲はモーツァルトの最晩年に書かれた。
当時人気のあったゼンマイ仕掛けの装置のための曲で、演奏者としての人は介在しない。
いわば困窮していたモーツァルトが金銭目的ために書いた曲。
それなのにK.594のアダージョの美しくも深い表現には心打たれる。
バッハの影響が濃い幻想曲とフーガK394なども非常に聴き応えのある名演だ。
オルガンの音も美しい。
Youtubeは自動オルガンのためのアダージョとアレグロ K.594
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