シューリヒトのシューベルト「ザ・グレート」のことなど
7月も今日で終わり猛暑は続く。
盛大に鳴く蝉の声の中にツクツウホウシと蜩の声が聞こえるようになってきた。
狩野川堤防をマスクを外して散策していたら、マスクせずに大声でおしゃべりをしているおばさん二人が向こうから歩いてくる。
急いでマスク着用。
ジョギングの人たちもほとんどマスクはしていない。
コロナ感染は今までの最高値を更新中。
収まる気配はないけれどワクチン接種が進みいわゆるウイズコロナが日常化。
畑作業をしているとポンポンと花火を打ち上げる音が聞こえてきた。
この週末は沼津夏まつり。
再来年の第40回定期演奏家のメイン曲はシューベルトの交響曲第8番(第9番)に決まった。
この曲は第9番の時期が長かったので、シューベルトの第8番となると自然と「未完成」を連想してしまう。
久しぶりにスコア片手で聴いてみた。
取り出したのはシューリヒト晩年のシュトウットガルト放送響とのスタジオ録音。
コンサートホールレーベルへの一連の録音中の1枚。
聴いたのはDENONが出したCD.
・交響曲第9(8)番「ザ・グレイト」
カール・シューリヒト(指揮)
南ドイツ放送交響楽団
録音 1960年9月 シュトゥットガルト
コンサートホールレーベルの音は一般的に残響が少なく、響きに潤いに欠ける録音が多い。
このシューリヒトの録音も幾分痩せた響きが老シュリーヒトの枯れた芸風を助長している。
最初MaranzのCDプレーヤー、SA14S1で聴いたけれど、PHILIPSの古いCDプレーヤー、LHH700で聴いたら印象がかなり変わった。
第一楽章冒頭の序奏はシューリヒトにしてはノンキな始まりだが、主部に入ってからテンション急上昇、オケを豪快に鳴らしながら白熱の展開。
シューマンの「ライン」ではシューリヒトは過激なほど譜面に手を加えていたけれど、このシューベルトでもいくつかの譜面に手を加えている。
第一楽章で第1ヴァイオリンを休ませ第二ヴァイオリンパートだけで演奏させたり、第二楽章のオーボエとクラリネットのソロの受け渡しをオーボエのみとしたりといくつか驚きの改変がある。
対向配置のために二つのヴァイオリンの掛け合いも絶妙。
ただしチェロ、コントラバスは右側で鳴っている。
とにかくハイテンションの演奏で、フィナーレでのトロンボーンのバリバリと鳴らしっぷりは実に爽快。
Youtubeはギュンタ・ヴァント指揮の「ザ・グレート」
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