モーリス・アンドレのアルビノーニとテレマン
8月に入り各地で40度近くの酷暑。
気温は下がらずクーラー無しでは眠れない。
本日オフでディサービスに出かける母を見送った後に庭の草取りなど。
塀の修復工事は今日が最終日。
生真面目な職人さんがこの暑さの中美しい仕事をしてくださった。
庭の槇の古木に着生している石斛(セッコク 別名 長生蘭)が白い花を咲かせていた。
普通は6月頃に咲く花らしい。
ラン科の花特有の6枚の花弁、気品のある白い花が美しい。
平安の昔から薬効のある植物として知られ、花言葉は「あなたを元気づける」「豊かな笑顔」
こんな暑さ、名手モーリス・アンドレのトランペットで爽やかなバロック期の名曲を聴く
仏エラートへの録音。
トランペット協奏曲 ニ長調(原曲 ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 D53)
:タルティーニ
トランペット協奏曲 変ロ長調(原曲 ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ Op.6-11)
トランペット協奏曲 変ロ長調(原曲 オーボエ協奏曲 Op.7-3)
:アルビノーニ
ソナタ第2番(ニ長調) :ヘンリー・パーセル
トランペット協奏曲 ニ長調 :テレマン
トランペット協奏曲 ト短調(原曲 オーボエ協奏曲 ト短調 HWV.287):ヘンデル
モーリス・アンドレ(トランペット)
ネヴィル・マリナー(指揮)
アカデミー室内管弦楽団
膨大な数の録音を残したモーリス・アンドレ。
録音数で管楽器奏者ではフルートのランパルと双璧だろう。
これらの曲は数種の録音があるけれど、選曲の良さと伴奏のマリナーの見事さで手持ちの音盤の中では最も取り出す機会の多い盤。
中でもアルビノーニの作品6の11とテレマンのニ長調の協奏曲は、自分の一番のお気に入り。
アルビノーニについてはアンドレ若き日の録音がPHILIPSにあり、以前日本フォノグラムの「吹奏楽コレクション」のシリーズで国内盤LPが出ていた。
こちらの伴奏はダブルリード族を主体にした管楽合奏。
往年のフランスの名手を集めた非常に優れた演奏で、今でも時々聴いている。
PHILIPS盤のアンドレは溌溂として才気煥発といった趣だったけれど、エラート盤は練れた明るい音色に落ち着きと暖かさの感じられる演奏だった。
テレマンのコンチェルトは、かつてドイツの名人ギュットラーの来日公演のアンコールで聴いている。
この時ギュットラーは客席を向きながらドレスデンの室内オケを片手で指揮しながら吹いていた。
冒頭アダージョの感動的な演奏は今も忘れられない。
アンドレの音色はギュットラーとはまた異なる明るい音色。
眩しいばかりの陽光が降り注ぐようなこちらも良い演奏だ。
Youtubeはアンドレの吹くテレマン、トランペット協奏曲ニ長調
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