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2022年11月に作成された記事

2022年11月29日 (火)

ハワード・ミッチェルのラヴェル

11月最後の週は雨模様。

夜遅くに風雨強し、なぜか風は暖かい。

ワールドカップサッカーは初戦ドイツ戦での勝利で大いに盛り上がったものの第二戦に苦杯を喫し、ドイツはスペイン戦を引き分けに持ち込み混戦模様。

いよいよ先が見えなくなってきた。

サッカーは点が入りにくい競技なだけに、実力が均衡しているワールドカップでは試合をやってみなければわからない。

 

昨日オフで母を胃腸科クリニックに連れて行ったりしていた。

そして先日植木屋に頼んで伐採した柿の老木の跡に散乱している柿の葉の後始末。

自分が子供のころから馴染んだ柿の木だっただけに名残り惜しかったけれど、大きくなりすぎて付近の電線に枝が接触してきたのと、ここ数年はほとんど実を付けなくなっていた。

不思議なことに今年は今まで経験しなかったような沢山の実を付けた。

しかもその実ひとつひとつが蕩けるように甘かった。
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植物にも感情があるのだろうか。

切らないように懇願しているかのように思えたけれど毎年の落ち葉の量がものすごかったのと、その木の種から育ったもう一本の柿の木があるので先週お別れすることにした。

 

本日出勤

オフィス近くのハンバーグ専門店「とんちんかん」で昼食。
ハンバーグだけでも20種を超えるバラエティに富んだメニューで、何年も前から通っている店だけれど未だに全部を食べきれていない。

今日は「焼肉風ハンバーグ」。


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焼肉の下にハンバーグが隠れている。

 

アメリカの指揮者、ハワード・ミッチェル(1911-1988)。

聴いたのは日本ビクターが出した幼い子向けのクラシック音楽の紹介LP。

「名曲、絵とお話から」(日本ビクター SRA2064)

昨年末に地元のハードオフジャンクコーナーからの救出品。

米RCA盤のタイトルは「For the Young in Heart / Music to Tell a Story By」

この時同じシリーズのLPをもう一枚ゲットしている。(SRA2062)

 

ミッチェルはアメリカのメジャーオケ、ワシントン・ナショナル交響楽団の首席指揮者だった。(1949-1969)

ナショナル響はミッチェルのあとのアンタル・ドラティの時代に飛躍的に進歩したので、ミッチェル時代のナショナル響は低迷していた時代と言われる。録音も少ない。

 

手持ちでは、この2枚のほかはショスタコーヴィチの交響曲第5番とポール・クレストンの交響曲第2番その他くらい。

正直なところあまり印象に残っていない。


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ミッチェルはナショナル響の首席指揮者時代に、子ども向けのコンサートを積極的に開いてクラシック音楽の啓蒙とアメリカの作曲家たちの作品の紹介に力を注いていた。

このレコードも同じ目的で製作されたものだろう。

内容がちょっと凝っていて、いわゆる子ども向け名曲コンサートのアルバムとは一線を画す。

 

チャイコフスキーの「眠りの森の美女」のほか、アメリカの作曲家マクダウェルやコープランドなどがさりげなく入れてあったりする。


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・バレー「眠りの森の美女」から長靴をはいた猫、白い猫、ワルツ :チャイコフスキー
・組曲「インディアン」から戦いのときに  :マクダウェル
・組曲「マメールロア」からパゴダの女王レドロネット、美女と野獣の会話 :ラヴェル
・組曲「ペール・ギュント」から山の魔王の宮殿にて :グリーグ
・組曲「火の鳥」からカッチェイの踊り       :ストラヴィンスキー
・組曲「ビリーザキッド」から国境の町の街道で   :コープランド
・交響詩「中央アジアの草原にて」         :ボロディン
・歌劇「ヘンゼルとグレーテル」序曲        :フンパーディンク

  ハワード・ミッチェル(指揮)
  ナショナル交響楽団

 

演奏は正直なところあまり期待していなかったけれど、曲によっては大当たりもあった。

中でもラヴェルは特大ホールラン級の名演。

儚く繊細でいながら色彩も豊か。

音楽の流れも自然で、これは全曲を残して欲しかった。

ミッチェルのラヴェルでは私家盤の非売品で「ダフニスとクロエ」第2組曲のライヴもあり是非聴いてみたいもの。

マクダウェルもリズムも鮮やかな名演だ。

 

入手したもう1枚SRA2062の内容はより一層凝っていて

・組曲「ハーリ・ヤーノシュ」王の入場、音楽時計 :コダーイ
・組曲「イタリアの印象」からロバに乗って    :シャルパンティエ
・カイピラの小さな汽車             :ヒナステラ
・組曲「展覧会の絵」から殻を付けた雛の踊り   :ムソルグスキー ラヴェル編
・組曲「動物の謝肉祭」~白鳥          :サン・サーンス
・組曲「物語」から白い小さなろば        :イベール
・組曲「ローマの松」ボルゲーゼ荘の松      :レスピーギ
・花のある庭                  :ティラー
・組曲「ハンガリアンスケッチ」村の夕暮れ    :バルトーク
・組曲「死の谷」~砂漠の水           :グローフェ
・雪がおどっている               :ドビュッシー
・交響詩「海」から波のたわむれ         :ドビュッシー

イベールとドビュッシーの1曲は原曲がピアノ曲だが編曲者のクレジットはない。

 

実はこのSRA2062の内容は日本独自の企画らしい。

米RCA盤のミッチェル録音では、よりグレードの高い名曲紹介シリーズとして「Adventures In Music」という一連のシリーズがあり、Grade 1からGrade 6まで各2枚合計12枚のLPが出ていた。

SRA2062はこの「Adventures In Music」シリーズからのピックアップ盤だった。

番号が飛んでいるのでSRA2063もあったのだろうか。

 

ちなみに「Adventures In Music」に登場する作品は実に多彩。

アメリカの作曲家ではゴットシャルク、ハンソン、メノッティ、ヴァージル・トムソンにカーペンター、「展覧会の絵」のオケ編もあるルシアン・カイエ。

その他の国ではミヨー、バルトークのミクロコスモスのオケ版、ホルストの「どこまでもバカな男」、

 

そしてブラジルの作曲家Mozart Camargo Guarnieri(1907-1993)。
この名前は本名で、彼の父親が名付けてしまったのだが、後に作曲家として名を成したときにあまりにも恐れ多いのでMozartを削除して活動している。

ちなみに彼の3人の兄弟の名はロッシーニ、ヴェルディとベッリーニだった。

 

「Adventures In Music」の内容は古い時代の作曲家のリュリ、コレルリから20世紀のウェーベルンまで。
とても子ども向けとは思えない内容だ。

アメリカ盤にはかなり詳細な解説書も付いていたらしい。

最近音盤購入の意欲が薄れがちだったけれど、「Adventures In Music」をコンプリートで聴いてみたい欲望がフツフツと湧き上がってきた。

 

Youtubeはミッチェルの「Adventures In Music」からモートン・グールドの「アメリカン・サリュート」

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2022年11月27日 (日)

ホルライザーのブルックナー

昨日は雨、今日は朝から良い天気の日曜日。


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雪を被った富士山と狩野川の川面にカルガモの姿。

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来年の定演の曲目、ブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」を聴く。

自分の刷り込みは中学生の頃に買ったラインスドルフ指揮のボストン響


RCAグランプリシリーズの千円の廉価盤LPだった。


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ジャケットにホルンソロのJ.スタリアーノのクレジットがあったのと、解説を広い読みして盛り上がりそうな曲だと思って購入。

 

実際聴いてみて正直なところ????

曲の良さが全然わからなかった。

そのころのラインドルフは、ミュンシュの後任としてボストン響との録音の数は多かったけれども評判はあまり芳しくなかった。

今聴きなおしてみると端正にしてしみじみと歌う名演だと思う。

 

今日はホルライザー(1926-2006)の演奏で聴く。

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・交響曲第4番 ホ短調 「ロマンティック」  :ブルックナー

 ハインリッヒ・ホルライザー (指揮)
 バンベルク交響楽団

      録音:1959年10月29、30日

 

ホルライザーはドイツの著名オペラハウスでキャリアを積み上げた現場叩き上げの指揮者。
バイロイト音楽祭にも出演。

ベルリン・ドイツオペラの音楽監督時代にクリスティアン・ティーレマンを見出している。

残された録音はオペラが大部分だけれど米VOXにはブラームスやチャイコフスキーの録音も残している。

 

このブルックナーもVOX系の米ターナバウドのLP.

地味で朴訥な芸風のホルライザーならばブルックナーに合っているのではないかと思い入手。

 

冒頭のホルンソロを聴いてピッチがかなり低いのに驚いた。

正確な回転数でプレスされていないのではなかろうか。

渋い響きのバンベルク響の音がますます地味になってしまっている。

 

演奏は予想通り淡々粛々と進めていくブルックナー。

比較的早いテンポの中でのごく自然な音楽運び。

 

時には力強くオケを鳴り響かせる小細工なしの正統派のブルックナー。

かなりの名演だと思うけれど、音の不安定さは演奏の質よりも製盤に問題があるのだと思う。

世評高いベーム指揮ウィーンフィルとの録音に比べピッチが半音近く低く聞こえる。

 

Youtubeはウィンナホルンズによるブルックナーの交響曲第4番から第3楽章

 

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2022年11月25日 (金)

本日の練習、野村先生とブルックナー

昨日の深夜、午前2時頃に突然の激しい雷雨に目が覚めた。

今日は一日晴れた。

明日から天気が崩れるようだ。


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空には秋の雲。

下方の小さな白い点は旅客機。

 

昨晩はオケの練習。

野村先生の指揮でブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」


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今日は演奏しているうちに24年前に吹いた記憶が突然よみがえってきた。

あのときの指揮は齋藤純一郎先生

 

チェリビダッケ直伝のブルックナー。

 

Youtubeはブルックナーの交響曲第4番、ヴァントの指揮

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2022年11月23日 (水)

オボーリン、メモリアルアルバム

勤労感謝の日の今日は一日冷たい雨。

 

ロシアのピアニスト、レフ・オボーリン(1907―1974)を聴く

 

手持ちはメロディア原盤新世界レコード社から出ていたLP3枚組。
全てモノラル録音。
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・四季      :チャイコフスキー
・ピアノ協奏曲第2番  :ラフマニノフ
・ピアノ協奏曲第1番  :ハチャトウリアン*
・ピアノ三重奏曲第1番 :メンデルスゾーン**
・ピアノ三重奏曲第2番 :メンデルスゾーン**

  レフ・オボーリン(ピアノ)

  アレキサンドロフ・ガウク(指揮)
  アラム・ハチャトウリアン(指揮)*
  モスクワ放送交響楽団

  ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)**
  スヴャストラフ・クヌシェヴィツキー(チェロ)**

 

ラフマニノフはニコライ・アノーソフ指揮全同盟放送交響楽団による1951年録音のライヴCDもあり、他に来日時の映像がDVDで発売されている。

オボーリンといえばオイストラフと組んだベートーヴェンのヴァイオリンソナタが有名で。伴奏ピアニストとしての印象が強かった。

リヒテルやギレリス以降のロシアのピアニストたちに比べると地味な存在だけれど、1927年第1回ショパン国際ピアノコンクールで第1位。

この時のコンクールではポーランドとソビエト連邦からの参加者が大部分でコンクールは予選と本選のみ。
本選ではショパンのピアノ協奏曲の第二楽章だけという内容だった。

 

以前聴いた時は録音が鈍く暗くモコモコしていた印象があったけれど、EQをAmerican78にしてみたら思いのほかクリアな音質になって印象は一変した。

オボーリンのことは何度か書いている

 

メンデルスゾーンは一部のネット情報では、2曲ともステレオ録音が存在し、第1番はステレオ盤のみでモノラルは存在しないという。

だがこのアルバムを聴く限りでは、第1番も第2番と音の程度は同じ。

2曲ともオリジナルモノラルだと思う。

この3枚組セットの中ではオボーリン自身が初演したハチャトウリアンが秀逸。

厳しく張り詰めた緊張感が全編に漂い、ハチャトウリアン本人の伴奏指揮の雄弁さもあって未だにこの曲の演奏としてトップは硬い。

オボーリンのハチャトウリアンには、ムラヴィンスキー指揮チェコフィルのプラハでのライヴ録音もある。(未聴です)

録音もこのセット中では最も良い。

なおこの曲に指定されている特殊楽器フレクサトーンは使用していないようだ。

 

youtubeはノルウェーのオケでハチャトウリアンのピアノ協奏曲、18分40秒あたりからフレクサトーンの登場。だけどミュージカルソーとしか見えないんですけど。

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2022年11月22日 (火)

シゲティ、ライヴのモーツァルト

晴れのち曇り、朝から暖かな一日

一週間前から右の踝の古傷が痛み始めた。

8年ほど前に出張先の鳥羽への帰りに立ち寄った松坂市で道路工事中の穴に足が入り転倒。

その時に右足をひどく打った。

尋常でない強烈な痛みを我慢しながら帰宅。

傷みは数日で収まったものの、その時から右足の違和感が抜けない。

ここへきてその部分がゲリラ的に痛みはじめている。

ひどくなると嫌だな。

 

孤高のヴァイオリニスト、ヨゼフ・シゲティを聴く。

ワルター協会から出ていた放送用録音から手持ちはDISCOCORPから出ていたLP.

モーツァルトとベルクのヴァイオリン協奏曲のカップリング。


購入のお目当ては、ピアニストの内田光子氏が大絶賛していたこのベルクだった。


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・ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調   :モーツァルト 
・ヴァイオリン協奏曲         :ベルク*

 ヨゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)

 ユージン・オーマンディー(指揮)
 フィラデルフィア管弦楽団
 ディトリ・ミトロプーロス(指揮)*
 NBC交響楽団

  録音 1943年、1945年12月11日*

 

シゲティとミトロプーロスの組み合わせでベルクという、見ただけで凄そうなベルクは後回しにして今日はモーツァルト。

この演奏もシゲティのヴァイオリンに内的な精神の強さを感じさせるもの。

第一楽章冒頭のポルタメント気味のオケの伴奏を聴いただけで時代を感じさせる。

 

シゲティは強く弓を弦に押し付けながら美しく歌う。

技巧の衰えが顕著だった晩年の痛々しさは、さほど感じられない。

 

第1楽章の長いカデンツァがユニーク

第3楽章の最後トルコ風のフレーズに入る直前にぐっと音を溜めて次のフレーズに入るソロに尋常ならざる緊張感が漂う。

続く短めのカデンツァのあとに優しく冒頭回帰

 

聴いていて実に内容の濃いモーツァルトだった。

古いライヴの放送録音だがソロはきれいにとれていて、聞いているうち気にならない。

 

Youtubeはシゲティの弾くバッハ、無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番から

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2022年11月21日 (月)

海瀬京子プロデュース 県内出身 若手ピアニストの饗宴

昨日来の雨は午前中まで。

 

もう出張とは縁の無い身分とはなっていたけれど本日仕事で静岡市へ。

お昼前から良い天気になった。

ここ静岡からの富士山は沼津とは違った景色。


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雨が降ったために五合目あたりまで雪化粧。

下は昨日雨が降る前の沼津の自宅近くからの富士。

 

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昨日は「海瀬京子プロデュース 県内出身 若手ピアニストの饗宴」。

 

沼響と何度も共演している日本音コン1位の実績のある海瀬京子さんプロデュースのコンサート。

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今年の沼響定期演奏会でモーツァルトを共演した岩間優希君に、清水町出身でロンドン留学中の三浦香鈴さん。

海瀬京子さんに関わりの深い2人のピアニストの共演。

場所は伊豆の国市の「アクシスかつらぎ」大ホール。

 

・「ホルベルク組曲」から前奏曲   :グリーグ
     海瀬京子(ピアノ)

・トッカータハ短調 BWV911    :バッハ
・ピアノソナタ第32番 ハ短調 作品111 :ベートーヴェン
     岩間優希(ピアノ)

・「砂時計」から夕暮れ時       :フランク・ブリッジ
・ピアノソナタ第2番嬰ト短調「幻想ソナタ」  :スクリャービン
・組曲「クープランの墓」       :ラヴェル
     三浦香鈴(ピアノ)

 ~アンコール

・シャンソン「四月のパリ」       :ワイセンベルク編
    岩間優希(ピアノ)
・パルティータ第1番からプレリュード  :バッハ
    三浦香鈴(ピアノ)

 


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岩間君は今年の沼響との共演でモーツァルトを弾いている。

若者らしい自由闊達さにあふれた個性的なモーツァルトだった。

この日はバッハとベートーヴェンもユニークな演奏。

ベートーヴェン晩年の傑作、ピアノソナタ第32番への挑戦。

 

この難曲を悪戦苦闘の気配を見せずにサラリと引き切るのは怖いも知らずの若者の特権だろう。

 

アンコールで弾いたシャンソン、これが良かった。

 

 

後半はガラリと変わって、三浦さんの演奏。イギリス、ロシア、フランス近代の作品。

 

イギリスの作曲家フランク・ブリッジのピアノ曲は初めて聴く曲。

 

ブリテンの傑作、歌劇「ピーターグライムズ」からの「月の光」に共通するような、澄み切った冬の夜の大気と海を感じさせるような静かで美しい小品。

スクリャービンの「幻想ソナタ」とラヴェルの「クープランの墓」。はいずれもファンタジー溢れる演奏で音も美しく楽しく聴いた。

 

海瀬京子さんの演奏とトークを交えながらの楽しい時間。

 

若い伸び盛りの才能を堪能しました。

三浦さんは小学生の時に海瀬さんの演奏を聴いて、ピアニストになることを決めたという。

 

開演前のロビーで海瀬さんのピアノの先生であるS先生に会うことができた。
先生は私の二人の娘のピアノの師。

Youtubeはバッハのパルティータ第1番、グレゴリー・ソコロフの演奏

 

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2022年11月19日 (土)

ジャン・アランのオルガン曲全集

土曜日の朝、富士山頂にうっすらと雪。


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母のために5回目のコロナウイルスワクチンの予約をしようとしたら、最短で来月20日過ぎ。4回目の時が楽勝だったのですっかり油断していた。

4回目の時に比べて集団接種の回数が減ったのと、第8波の襲来が現実的となり予約が増えたのだろう。

自分はかかりつけのクリニックで申込み済み。

 

フランスの作曲家ジャン・アランのオルガン曲を聴く。

ジャン・アランは第二次世界大戦で若くして戦死してしまったので、残された作品は少ない。
がいずれも珠玉の作品ばかり、旋法的なミサは愛聴盤。

 

ちなみに名オルガニスト、マリークレーヌ・アランは妹。

聴いたのはアラン生誕100年の記念の年に、ノルウェーのレーベルSIMAXからリリースされたCD2枚組。


この2枚に収められた作品がアランが作曲したオルガン曲の全て。


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・リタニア JA119(作品79)
・空中庭園 JA71(作品50)
・小品 JA33
・幻想曲第1番 JA72(作品51)
・幻想曲第2番 JA117(作品73)
・オルガン組曲 JA69/70/82 (作品48)
・前奏曲とフーガ JA75/57
・アンダンテ JA89bis
・妄想 JA63
・シトー修道会の聖体奉拳のためのコラール JA134
・課題提出曲 JA37
・哀歌 JA14
・ドリア旋法のコラール JA67(作品47-1)
・フリギア旋法のコラール JA68 (作品47-2)
・アリア JA138
・3つの舞曲 JA120A(作品81)
・モノディ JA135
・昔の様式の悲歌 JA38
・クレマン・ジャヌカンの主題による変奏曲 JA118(作品78)
・賛美歌「輝く創り主」による変奏曲 JA27(作品28)
・2つの世俗的前奏曲 JA64/65
・アグニ・ヤヴィシュタのための2つの踊り JA77/78
・ジュール・ルメートルの詩に JA62
・間奏曲 JA66bis
・戻らなくなった2つの音による子守歌 JA7bis(作品2)
・グラーヴェ JA32
・一風変わった空気 JA79
・フリギア旋法のバラード JA9
・終課のための後奏曲 JA29

 ラーシュ・ノットゥー・ビルケラン(オルガン)
  (ファーゲルボルグ教会のゴル・オルガン2007年製作)

   録音:2010年2月18-20 日、4月24-25日、27-28日
      オスロ、ファーゲルボルグ教会

 

輝かしいばかりの音の燦爛と東洋的な静けさとの対比。

神秘的にして深い瞑想を誘うような不思議な空間が再現する音楽だ。

音の一粒一粒の純度の高さがアランの音楽の特徴だと思う。

この美しさの中に潜む不安を伴った響きがなんとも印象的だ。

 

 

最初のリタニア JA119(作品79)の最初のフレーズが、吹奏楽曲の名作、アルフレッド・リードの「ロシアのクリスマスの音楽」に使われているメロディに非常によく似ている。

ギリシャ正教のコラールのひとつかもしれない。

なおモーリス・デュリュフレが彼のオルガン曲「アランの名による前奏曲とフーガ」の中でもこの主題を引用している。

 

録音はスピーカーの存在を忘れるほど驚異的に良い。

 

Youtubeはジャン・アランの「旋法的なミサ」からグローリア

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2022年11月17日 (木)

本日の練習、文化センター地下でブルックナーの「ロマンティック」

どんより薄曇りの木曜日。

それなりに冷えてきてコロナウイルスの第8波がいよいよ現実になってきた。

 

日曜は孫を交えた家族総出で芋掘り。

今年のサツマイモは昨年ほどではないけれど結局形の悪いものばかり。

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どうやら我が家の畑は土が硬くてサツマイモ向きではないようだ。

土の奥まで芋が伸びきれずに横に成長してしまっている。

 

昨日はサツマイモを採った跡地を耕運機で耕してエンドウマメの種を撒いたりしていた。

取り残しの小さなサツマイモが切れた破片となって沢山出てくる。

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昨年買った種が中途半端に余っていたのが見つかったので、こちらも撒いてみた。
レタス、コマツナ、ダイコン、ハネギなど。
使用期限は過ぎているし撒く時期としては遅すぎるけれど様子を見てみよう。

 

舌の先に口内炎ができて、話をしたりホルンを吹くときに痛い。

ビタミンB剤を薬局で買ってきた。

 

そして今日の夜はオケの練習。

先週の練習が体調不良で休んでしまったけれど、今日は口内炎で調子は最悪。
さすがに今日は休めない。

 

仕事を早めに切り上げオフィス近くの「すきや」で牛すき鍋定食850円で栄養補給。

以前ならば高校時代からおなじみのキッチンボルカノに練習前に寄るのがルーティンだった。

けれどもコロナ禍以後閉店時間が早まってしまって、仕事帰りに寄るといつも閉まっている。

あのあんかけスパゲティを食べることができない。


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今回は野村先生のご指導で管楽器のパート練習。

場所は市民文化センター地下のリハーサル室。

曲はブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」

 

ここは沼響草創期の練習場所。


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狭くて音が吸い込まれてしまう最悪の音響。

今はホール練習ばかりになって、こんな劣悪な環境で練習していたとことを今更ながら思う。

 

2時間ほどの練習は、ほとんど通すだけで終わってしまった。

Youtubeはアバド指揮ウィーンフィルのブルックナーの「ロマンティック」。

このコンビの「ロマンティック」は1989年の来日公演で実演を聴いている。

ホルンソロはこの映像と同じヘーグナーだった。

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2022年11月15日 (火)

Masters Of The Bow、古い時代のヴァイオリニスト、アウアー、ブルメスター、サラサーテ

11月も半ばとなり気温が徐々に下がってきた。


出勤時に路面が濡れていた。

明け方に雨が降ったようだ。


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畑のミカンが色づいてきたので日曜に収穫。

古い木で酸味が強いのでしばらく熟成することにする。

画像は日曜に家内と行った「ららぽーと沼津」内にある湯河原飯田商店の醤油チャーシューメン。

ラーメンデーターベース総合ランキング全国一位を誇る名店の支店。


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いつも行列の人気店だけれど、この日は誰も並んでいなかった。

 

今日は古い時代のヴァイオリニスト3人。

レオポルド・アウアー(1845-1930)、

ウィリー・ブルメスター(1869-1933)、

パブロ・デ・サラサーテ(1844-1908)

いずれも音楽史に名を残す歴史的なヴァイオニスト。

 

聴いたのはカナダから出ていたLP「Masters Of The Bow」シリーズ からEdition 2。

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・ハンガリー舞曲第1番 (ブラームス ヨアヒム編)
・「なつかしい土地の思い出」Op.42-3からメロデイ(チャイコフスキー ウイルヘルミ編)
    
  Leopold Auer,(Violin)
  W. Bogustkahein(Piano)
  録音 1920年

・パルティータ第3番からガヴォット
・管弦楽組曲第3番から「アリア」 (ウイルヘルミ編) 以上バッハ
・ソナチネ第1番からメヌエット    :デュセック
・主よ、汝に感謝すから「アリオーソ」 (ブルメスター編)
・協奏曲ト短調から「サラバンド」   (ブルメスター編)
・ソナタト短調から「メヌエット」   (ブルメスター編)  以上 ヘンデル
・カストールとポリュクスから「ガヴォット」 (ブルメスター編) :ラモー
・3つの悲しき旋律から「アンダンテ・レリジオーソ」 :(ブルメスター編) :シンディング

  Willy Burmester(Violin)
  録音 1909年9月27日、ベルリン

 

・無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調「プレリュード」:バッハ
・夜想曲 変ホ長調 op.9-2  (サラサーテ編)   :ショパン
・ 序奏とカプリース=ホタ
・序奏とタランテラ op.43~「タランテラ」
・ミラマール=ソルツィーコ op.42
・バスク奇想曲 op.24
・ツィゴイネルワイゼン
・ハバネラ
・ザパテアード                 :以上サラサーテ

  Pablo de Sarasate (Violin)
  録音 1903年

 

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を献呈されたレオポルド・アウアー、
シベリウスからヴァイオリン協奏曲を献呈されたブルメスター。

 

実際はアウアーは演奏不能としてチャイコフスキーに作品をつき返し、ブルメスターはスケジュールが合わず、いずれも別のヴァイオリニストが初演している。

そして「ツィゴイネルワイゼン」があまりにも有名なサラサーテ。

 

アウアーはハイフェッツやミルシュタインなど20世紀を代表する大ヴァイオリニストたちの師として知られる。

今でも数多くのヴァイオリニストが取り上げる、大作曲家たちのヴァイオリン協奏曲のカデンツァを多く作曲している。

アウアーの残された録音は弟子のためにプライヴェートに吹き込んだこの2曲のみで、これは私家盤からの復刻。

 

演奏は1世紀以上前のものでかなり異様なスタイル。

粘り気のある軟体動物のようなブラームス。

弓を弦にがっしりと当てて力強く我が道を行く演奏。

これがなんとも説得力を持って聞き手に迫ってくるのが不思議。

この2曲ではチャイコフスキーの方が抵抗なく聴けるけれど、これがブラームスやチャイコフスキー本人が実際に聴いた演奏なのだろう。

 

 

ブルメスターは来日して2曲の録音を残している。

ここにあるのは独グラモフォン&タイプライター社に残した全録音。

時代を超越する気品のようなものが感じられて、この3人の中ではもっとも感銘を受けた。

 

 

サラサーテは残された作品を聴いてもかなりの技巧派であったことがわかる。

これらの録音でもバリバリと破綻なく弾きまくっている。

この録音のいくつかの曲の前後にサラサーテらしき人のおしゃべりがいくつか入っていて、演奏よりもこちらの方が気になった。

 

いずれも100年以上前の録音とは思えない良い音だ。

 

youtubeはブルメスターの弾くヘンデル「アリオーソ」

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2022年11月13日 (日)

富士見の丘オートキャンプ場

曇り午後から雨の日曜日。

昨日は娘夫婦と孫を連れて「富士見の丘オートキャンプ場」に行っていた。

ここは自宅から車で1時間弱の距離。
比較的新しく出来たオートキャンプ場らしい。

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天気が良くて青空の中に巨大な富士山。

絶景だった。

来ていた車の半分以上は関東圏ナンバー、そして若者達のグループや幼い子供を連れた若い家族が多かった。

中にはソロキャンプらしき自分と同年配の男性も。

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ススキ越しには富士市街と駿河湾。
さぞや夜景は美しかろう。

とくに何をするでもなく、テントを設営、持参した握り飯を皆で食べ、走り回る孫を見たりしてぼうっとしていた。

大自然の中のゆったりとした時間。

孫が幼いので宿泊はせずに夕方には撤収。

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オートキャンプ場の夕暮れそして冨士。

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夜は婿殿と自宅で痛飲。

今日は朝から娘家族を交えて畑のサツマイモ掘り。

音楽は何も聴いていない。

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2022年11月11日 (金)

ラムルー時代のマルティノン

良い天気が続く、本日最高気温23度風もない。

ドンキ屋上駐車場からの富士山。


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冬が近づきコロナ感染者は徐々に増え始めて第8波の到来が現実的に。

ここ数日睡眠不如意。

昨日は体がだるくてオケの練習を休んでしまった。

 

今日は行きつけのクリニックで定期健診。

血糖値多少高め血圧その他は正常値。

ついでにコロナワクチン5回目の接種も予約しておいた。

 

最近、モノラル専用機として使っているアナログプレーヤー、ビクターのQLA7の調子が悪い。

1978年発売という古いプレーヤーで、かなり前に大量のLPと一緒にいただいたもの。


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動作が安定していて、モノラルLPを過不足なく聴かせてくれていた。

DENONのモノラル専用カートリッジDL102と組み合わせている。

最近プレイスィッチを押しても動かなくなる頻度が多くなった。

 

思えば発売後40年を超え今まで動いていたのが不思議なほど。

 

幸い今日は機嫌が良く動いてくれている。
モノラルLPを聴いてみる。

取り出したのはフランスの名指揮者ジャン・マルティノンの若き日の録音で、ルーセル、オネゲルほかのフランス音楽を振ったLP.
オケはラムルー管弦楽団。


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・組曲「蜘蛛の饗宴」  :ルーセル
・牧神の午後への前奏曲 :ドビュッシー
・交響詩「魔法使いの弟子」 デユカス
・夏の牧歌    :オネゲル
・パヴァーヌ   :フォーレ。

 ジャン・マルティノン(指揮)
 ラムルー管弦楽団
 

  録音:1953年2月

手持ちは1970年代末に日本フォノグラムが出たフィリップス。アーティストギャラリーシリーズの国内盤LP。

学生時代に買った懐かしのLP.


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その後国内初出のEPIC盤も入手。

今日はEPIC盤。EQカーヴはAESで聴いてみた。

楽器の響きが明瞭で奥行きもありモノラルとは思えないほど。

この頃ラムルー管で使われていたコルバソンの音もよくわかる。

マルティノンの指揮は明晰にして情感豊か。

ルーセルとオネゲルが特に良い。

中でもフルートソロが素晴らしい。

Epic盤にはフルートソロとしてF. Carratgéとクレジットされているけれど、ネットで検索しても情報がない。
同じEpic盤のフルネがラムルー管を振った「アルルの女」でも吹いていることがわかったくらい。

フォーレのパヴァーヌはマルティノン唯一の録音だったと思う。

 

Youtubeはマルティノン指揮ラムルー管の「夏の牧歌」

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2022年11月 9日 (水)

エドウィン・フィッシャーのシューベルトのことなど

立冬過ぎても今日は暖か。

午前中は役所の方が来て母の介護認定の審査だった。

母はこのような時になると元気になって饒舌。

 

昨日は仕事、オフィスを出て帰宅途中に空を見あげると皆既月食。

442年ぶりの天王星食と同時進行という歴史的な夜。


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スマホで撮影したけれど。
こんなもんだろう。


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先週金曜日の夜は市民文化センターでクラシックレコードコンサートの解説だった。


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前回の「ウィーンで活躍した古典派の作曲家たち」の続編としてシューベルト、そして没年が1年違いのベートーヴェンから年末には一足早い第九を取り上げた。


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始まる前に新聞社の取材が入り結局インタビューが長引き夕食を取れずに本番に突入。

今回も終ったあとに来場者の方々から熱心な質問をいただいた。
使用譜の版の問題などかなりマニアックな内容。

 

最初にエドウィン・フィッシャーのピアノで、シューベルトの「楽興の時第3番」を取り上げたけれど、端正な中にも柔らかな余韻があって今更ながら偉大なピアニストであることを実感する。

 

Youtubeはホロヴィッツの弾く「楽興の時第3番」

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2022年11月 7日 (月)

学習院輔仁会音楽部、三石精一のデュリュフレ

今日は立冬。

午前中は曇りがちで多少冷えた。

11月最初の日曜の昨日、学習院輔仁会音楽部創部100周年記念 第66回定期演奏会。

場所は池袋の東京芸術劇場。


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お目当てはデュリュフレのレクイエム。

この曲は好きな曲だし実際に演奏することもできたけれど実演には一度も接したことがなかった。

 

これはネットで演奏会情報を探っていて見つけた演奏会。

開演は13時30分、10時5分沼津発の東海道本線から小田原で湘南新宿ラインに乗り換えて池袋着は12時20分。

 

池袋駅周辺で昼食するつもりで良さそうなお店を事前に決めていたけれど、昼時でどこも混んでいた。
やむなく沼津にもある「かつや」でロースカツ定食。

 

最近喉の調子が悪くてコンサートの最中に咳き込むとまずいので、近くのマツモトキヨシで「龍角散ダイレクト」を購入、コンサートに臨む。


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ホールに入り席は一階席のほぼ中央の理想の場所。

プログラムは

・狂詩曲「スペイン」     :シャブリエ
・交響詩「ローマの松」    :レスピーギ
・「レクイエム」Op. 9     :デュリュフレ

~アンコール
・「威風堂々」第1番 (オルガン、合唱付) :エルガー

  石田滉(メゾソプラノ)
  黒田祐貴(バリトン)
  三石精一(指揮)
 

  学習院輔仁会音楽部管弦楽団、合唱団

 

指揮の三石氏はなんと90歳とのこと。

三石氏は2019年の東京大学のオケを振ったサン・サーンスの3番が白熱の演奏だった。

その時に比べると少しお年を召された印象だったけれど、全曲椅子に座ることもなく立ったまま振り通した。

若者達を引っ張っていく力はまだまだ健在だ

 

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1967年のデュリュフレのレクイエム日本初演は、学習院の卒業生が中心となって設立された東京合唱団と学習院の合唱団の合同演奏会だったのだそう。


本日のプログラムには、そのときにデュリュフレ自身が寄せたメッセージが紹介されている。

 

最初のシャブリエは軽快な8分の6拍子に指揮もオケも乗り切れぬ印象だったけれど、次のレスピーキの2曲目「カタコンブ」あたりから良くなってきた。


この曲から入る重低音を支えるパイプオルガンのペダルの音がホール内を揺るがしている。
「ジャニコロの松」でのクラリネットソロもお見事。

「アッピア街道」ではバンダを2群に分けてバルコニー席に両翼配置。
オケとの掛け合いもばっちり。

大地を揺るがすパイプオルガンの響き、圧巻の「アッピア街道」。

 

若者の熱い気持ちがひとつになって高揚していくのは気持ちが良いものだ。

デュリュフレも学生たちのひたむきさが心を打つ、熱くも美しい演奏でした。

アンコールは威風堂々第1番をオルガンと合唱付きで。

 

プロオケも良いけれど、ここ一発に賭けるアマオケの真剣勝負のコンサートを最近特に好むようになってきた。

今日のコンサートの入場券は1000円。

 

今回はコンサート終了後の音盤購入を控えて、家人と母へのお土産に崎陽軒のお弁当を買ってまっすぐ帰宅。

沼津到着は18時前。

 

Youtubeはデュリュフレのレクイエムから「キリエ」

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2022年11月 5日 (土)

本日の練習、ブルックナー初見大会そして「鎌倉殿の13人」大河ドラマ館

11月に入りここ数日穏やかな日が続く。


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文化の日の木曜日は晴れて気持ちの良い天気の1日だった。

午前中は家内と伊豆の国市の韮山時代劇場にある「鎌倉殿の13人」大河ドラマ館に行って来た。

自宅から車で15分ほどの距離。

 

休日にもかかわらず道が空いてたので、気が変わって内浦漁協「いけすや」でアジでも食べようと行ってみたらオープン前にすごい人。

駐車場も満車状態でほとんど関東圏のナンバー。

早々に諦めて最初の目的地伊豆の国市へ向かう。

まず伊豆の国市のコンサートホール、「アクシスかつらぎ」の事務室で11月20日開催の海瀬京子さんプロデュースのチケットを購入。


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昼食は近くの中華「与志富」の海老うま煮ラーメンと餃子。

 


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地元の人たちらしき方々で混んでいる中で威勢の良いお兄さんが一人で切り盛りをしている。途中でお母さんらしき人が入って手伝い始めた。
半分喧嘩のようなやりとりが面白い。

 

食後は韮山の「鎌倉殿の13人」大河ドラマ館へ。


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韮山は北条氏発祥の地。

番組に登場する在地豪族たちの氏が今でもそのまま地名に残っている。

北条、仁田、伊東、八田、江間・・・・そして牧の方の実家は沼津の大岡牧。

小学校の頃から遠足などでたびたび来ていた場所

 

静岡県東部が大河ドラマ「鎌倉殿の13人」前半の舞台でもあるので、今年の大河は珍しく家内も真剣に見ている。


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「鎌倉殿の13人」大河ドラマ館は、計画の途中で市長さんが変わって当初よりもだいぶ規模が小さくなったらしいけれども、コンパクトにまとまっていてなかなか面白かった。

 

夜は沼響でブルックナーほかの初見大会。

ファミリーコンサートも終わり、いよいよ来年の第39回定期演奏会へ向けての練習が始まった。

 

野村先生の指揮でモーツァルトの歌劇「後宮からの誘拐」序曲、ベートーヴェンの交響曲第1番。そしてブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」。


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ブルックナーは1998年の第14回定期演奏会以来だ。

奇しくもその時の前プログラムもモーツァルトの歌劇「後宮からの誘拐」序曲。

 

3時間になんなんとするヘビーな初見大会。

充実の文化の日。

 

Youtubeはブルックナーの「ロマンティック」の第4楽章終結部。チェリビダッケ指揮の壮絶な演奏

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2022年11月 1日 (火)

ニーノ・ロータの映画「山猫」サントラ

今日から11月、終日曇り

畑のみかん類が今年も豊作。


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温州みかんに夏みかん、ネーブルにレモン。


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まだ青いレモンを採ってみたら爽やかでみずみずしい味がした。


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樹齢百年近い蜜柑の老木もけなげに大きな実を付けている。


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ヴィスコンティの名画「山猫」のサントラLPを聴く。

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このLPの購入動機は単に指揮者がフランコ・フェラーラだったことによる。

イタリアの指揮者フランコ・フェラーラは名教師として名高く、門下にはアバド、バレンボイム、ムーティ、シャイー、チョウン・ミョウン・フムなど著名指揮者たちの名が並ぶ。

自身も指揮者として聖チェチーリア音楽院管弦楽団の常任指揮者も歴任しているけれど、30代の終わりに指揮台に立つと失神してしまうという奇病に罹り第一線から退いた。

その後は作曲家や教師として活動、特に映画の分野では百本近い映画の音楽を指揮している。

 

黛敏郎が作曲した映画「天地創造」の音楽もフェラーラが指揮している。

「山猫」のサントラもそのひとつ。

 

オケはLPの表記ではローマ交響楽団となっているが、実体は聖チェチーリア音楽院管弦楽団との情報有り。

この「山猫」の音楽はニーノ・ロータが作曲している。

通して聴くと曲の配置が絶妙で、よくできた交響曲を聴くかのよう。

 

組曲の形ではムーティ指揮スカラ座フィルとジェルメッティ指揮モンテカルロフィルのCDも出ている。

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それぞれの曲はダイナミックにして美しい。

中でもヴェルディのピアノ曲「ワルツヘ長調」をニーノ・ロータがオケ用に編曲しているのが珍しい。

ジャケット解説にはこの曲はヴェルディの未出版曲と書いてある。

演奏の良し悪しは、原色調のどぎつい響きの録音が気になってよくわからない。

 

この「山猫」の舞踏会の場面で使われているいくつかの舞曲は、完成間近のギリギリのスケジュールの中で作曲され急いで録音されたとのこと。

おそらくあまりリハーサルの時間が取れなかったのではなかろうか。

ヴェルディを含む舞踏曲だけを集めた組曲版のムーティがスカラ座管弦楽団を振ったCDに比べるとだいぶ聴き劣りがする。

 

自分の手持ちでフェラーラ指揮のクラシカルな作品の音源は1枚のみ。
曲はレスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア 全曲」

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音の状態も良くないのでこの1枚だけではフェラーラの実力はわからない。

 

Youtubeは「山猫」予告編

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