ジャン・アランのオルガン曲全集
土曜日の朝、富士山頂にうっすらと雪。
母のために5回目のコロナウイルスワクチンの予約をしようとしたら、最短で来月20日過ぎ。4回目の時が楽勝だったのですっかり油断していた。
4回目の時に比べて集団接種の回数が減ったのと、第8波の襲来が現実的となり予約が増えたのだろう。
自分はかかりつけのクリニックで申込み済み。
フランスの作曲家ジャン・アランのオルガン曲を聴く。
ジャン・アランは第二次世界大戦で若くして戦死してしまったので、残された作品は少ない。
がいずれも珠玉の作品ばかり、旋法的なミサは愛聴盤。
ちなみに名オルガニスト、マリークレーヌ・アランは妹。
聴いたのはアラン生誕100年の記念の年に、ノルウェーのレーベルSIMAXからリリースされたCD2枚組。
この2枚に収められた作品がアランが作曲したオルガン曲の全て。
・リタニア JA119(作品79)
・空中庭園 JA71(作品50)
・小品 JA33
・幻想曲第1番 JA72(作品51)
・幻想曲第2番 JA117(作品73)
・オルガン組曲 JA69/70/82 (作品48)
・前奏曲とフーガ JA75/57
・アンダンテ JA89bis
・妄想 JA63
・シトー修道会の聖体奉拳のためのコラール JA134
・課題提出曲 JA37
・哀歌 JA14
・ドリア旋法のコラール JA67(作品47-1)
・フリギア旋法のコラール JA68 (作品47-2)
・アリア JA138
・3つの舞曲 JA120A(作品81)
・モノディ JA135
・昔の様式の悲歌 JA38
・クレマン・ジャヌカンの主題による変奏曲 JA118(作品78)
・賛美歌「輝く創り主」による変奏曲 JA27(作品28)
・2つの世俗的前奏曲 JA64/65
・アグニ・ヤヴィシュタのための2つの踊り JA77/78
・ジュール・ルメートルの詩に JA62
・間奏曲 JA66bis
・戻らなくなった2つの音による子守歌 JA7bis(作品2)
・グラーヴェ JA32
・一風変わった空気 JA79
・フリギア旋法のバラード JA9
・終課のための後奏曲 JA29
ラーシュ・ノットゥー・ビルケラン(オルガン)
(ファーゲルボルグ教会のゴル・オルガン2007年製作)
録音:2010年2月18-20 日、4月24-25日、27-28日
オスロ、ファーゲルボルグ教会
輝かしいばかりの音の燦爛と東洋的な静けさとの対比。
神秘的にして深い瞑想を誘うような不思議な空間が再現する音楽だ。
音の一粒一粒の純度の高さがアランの音楽の特徴だと思う。
この美しさの中に潜む不安を伴った響きがなんとも印象的だ。
最初のリタニア JA119(作品79)の最初のフレーズが、吹奏楽曲の名作、アルフレッド・リードの「ロシアのクリスマスの音楽」に使われているメロディに非常によく似ている。
ギリシャ正教のコラールのひとつかもしれない。
なおモーリス・デュリュフレが彼のオルガン曲「アランの名による前奏曲とフーガ」の中でもこの主題を引用している。
録音はスピーカーの存在を忘れるほど驚異的に良い。
Youtubeはジャン・アランの「旋法的なミサ」からグローリア
| 固定リンク
「音盤視聴記録」カテゴリの記事
- マレク・ヤノフスキのサン・サーンス(2024.12.10)
- スワロフスキーのドン・ジョバンニ(2024.12.05)
- ボッテジーニのレクイエム(2024.11.28)
- ドラティの10CD BOX アルベニスほか(2024.11.05)
- アルノ・ボーンカンプのサクソフォン、ケックランのオーボエ・ダ・モーレのためのソナチネのことなど(2024.10.26)
コメント