ニーノ・ロータの映画「山猫」サントラ
今日から11月、終日曇り
畑のみかん類が今年も豊作。
温州みかんに夏みかん、ネーブルにレモン。
まだ青いレモンを採ってみたら爽やかでみずみずしい味がした。
樹齢百年近い蜜柑の老木もけなげに大きな実を付けている。
ヴィスコンティの名画「山猫」のサントラLPを聴く。
このLPの購入動機は単に指揮者がフランコ・フェラーラだったことによる。
イタリアの指揮者フランコ・フェラーラは名教師として名高く、門下にはアバド、バレンボイム、ムーティ、シャイー、チョウン・ミョウン・フムなど著名指揮者たちの名が並ぶ。
自身も指揮者として聖チェチーリア音楽院管弦楽団の常任指揮者も歴任しているけれど、30代の終わりに指揮台に立つと失神してしまうという奇病に罹り第一線から退いた。
その後は作曲家や教師として活動、特に映画の分野では百本近い映画の音楽を指揮している。
黛敏郎が作曲した映画「天地創造」の音楽もフェラーラが指揮している。
「山猫」のサントラもそのひとつ。
オケはLPの表記ではローマ交響楽団となっているが、実体は聖チェチーリア音楽院管弦楽団との情報有り。
この「山猫」の音楽はニーノ・ロータが作曲している。
通して聴くと曲の配置が絶妙で、よくできた交響曲を聴くかのよう。
組曲の形ではムーティ指揮スカラ座フィルとジェルメッティ指揮モンテカルロフィルのCDも出ている。
それぞれの曲はダイナミックにして美しい。
中でもヴェルディのピアノ曲「ワルツヘ長調」をニーノ・ロータがオケ用に編曲しているのが珍しい。
ジャケット解説にはこの曲はヴェルディの未出版曲と書いてある。
演奏の良し悪しは、原色調のどぎつい響きの録音が気になってよくわからない。
この「山猫」の舞踏会の場面で使われているいくつかの舞曲は、完成間近のギリギリのスケジュールの中で作曲され急いで録音されたとのこと。
おそらくあまりリハーサルの時間が取れなかったのではなかろうか。
ヴェルディを含む舞踏曲だけを集めた組曲版のムーティがスカラ座管弦楽団を振ったCDに比べるとだいぶ聴き劣りがする。
自分の手持ちでフェラーラ指揮のクラシカルな作品の音源は1枚のみ。
曲はレスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア 全曲」
音の状態も良くないのでこの1枚だけではフェラーラの実力はわからない。
Youtubeは「山猫」予告編
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