テミアンカのグリーグ
本日晴天、時は世の中の喧噪とは無縁に着実に経っていく。
先日の日曜日、親戚の法事で三島の妙行寺。
本堂に入ると中国革命の父といわれる孫文の額。
ご住職に由来を尋ねたところご住職の祖父が中国との関係が深く、孫文の奥さまから直接いただいたとのこと。
そして本堂の前には巨大な中国獅子像。
驚いたことに、元は天安門広場にあったもので中国政府からいただいたものだそう。
像の側面には中国皇帝の象徴、龍の姿が彫ってある。
アンリ・テミアンカのグリーグを聴く。
・ヴァイオリンソナタ第1番 ヘ長調 作品8
・ヴァイオリンソナタ第2番 ト長調 作品13 以上グリーグ
アンリ・テミアンカ(ヴァイオリン)
ジェイムス・フィールズ(ピアノ)
テミアンカはイギリス生まれ。アメリカを中心に活動。
1935年のヘンリク・ヴィエニャフスキの国際ヴァイオリンコンクールでは第3位を入賞。
このときの第1位はジネット・ヌヴー、第2位はダヴィド・オイストラフという大当たりの年だった。
録音は比較的多いけれど、今でも生き残っているのは少ないのではなかろうか、
1946年のワシントンでのベートーヴェン、のヴァイオリンソナタ全曲の演奏会ライヴが数年前に出て話題になったくらい。
このグリーグは米OrionのLPで、有名な第3番ではなくて初期の2つのヴァイオリンソナタを収めている。
一昨年の暮れにヤフオクで落とした3枚のヴァイオリニストのLP中の1枚。
いずれもグリーグ20代の作品で軽くおしゃれな民族風のテイストが漂う素敵な曲。
中でも第2番はグリーグが新婚時代に作曲した曲だけに、なんとも幸福感に満ちた作品に仕上がっている。
第2楽章冒頭の懐かしいようなメロディにはホロリとさせられるほど。
ただ美しい余韻に浸っていると突然民俗舞曲風の速い展開になるのが残念。
もう少し余韻に浸りたい。
演奏は素晴らしい。
ベートーヴェンのヴァイオリンソナタのような激しさを聴かせる第2番の第1楽章の厳しい表現や、両曲のアダージョ楽章での歌いっぷりも見事。
なによりも独特の甘さを秘めたヴァイオリンの音色が素晴らしい。
一度聴いたら忘れられない音。
録音は生々しいほどのステレオ録音。
Youtubeはテミアンカのシューマンからロマンス第2番
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