ヨッフムのブルックナー、「ロマンティック」
この週末は雨模様。
一昨日帰宅途中にみた建設中の市民体育館現場。
かなりできあがって内装工事中。
この土日は県内他市に住む娘と孫が来ていた。
来る度に孫の成長が著しくカタコトの言葉を話し始めている。
畑のブロッコリーや檸檬を持たせ昼には帰って行った。
そして先週もう一人孫が増えた。
他県に住む次女の子。
里帰りはしなかったので近いうちに会いに行くのが楽しみ。
今沼響で練習中のブルックナーの「ロマンティック」を聴いていた。
聴いたのはヨッフム指揮コンセルトヘボウ管のライヴ。
聴いたのはTHARAから出ていたCD4枚組。
第4番のほかは6.7,8番を収録。
購入記録を見たら1996年7月。
ちょうどブルックナーに凝っていた時期で、同じ月にスクロヴァチェフスキーやホーレンシュタインのブルックナーもまとめ買いをしてしまっている。
同じTHARAからは曲の組み合わせを替えて別番号でも出ていて、マヌケなことにこの2年後に買ってしまっていた。
・交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』
オイゲン・ヨッフム(指揮)
ロイヤルコンセルトヘボウ管絃樂団
録音 1975年1月16日 ライヴ
ヨッフムのブルックナーは、コンセルトヘボウ管との来日公演で交響曲第7番を聴いている。
場所は東京文化会館。
神々しいような名演だった。
そしてコンセルトヘボウ管の重心の低い奥深い響きと、第2楽章でのワーグナーチューバの完璧なアンサンブルを今でも思い出すことができる。
別の日、別会場の録音がDVDとCDで出ている。
ヨッフムは沼津にも来た。
バンベルク交響楽団の沼津公演の時にこの時は指揮ではなく、ヨッフムは客席に座って
レオポルド・ハーガーの指揮する演奏を聴いていた。
その席がたまたま自分のすぐ前。
目の前に巌のようなヨッフムの背中があって発するオーラも半端でなく、ハーガー指揮の演奏の印象派ほとんど残っていない。
そしてこの「ロマンティック」のライヴ。
この曲はラインスドルフの自然体の演奏が気に入っているのだけれど、ヨッフムの演奏はブラスのフォルティシモが強烈。
メリハリの効いた熱いブルックナー。
それでいて巨大な大聖堂を仰ぎ見るような厳かで壮大なスケールの名演。
フィナーレ冒頭のコントラバスが絶妙なテンポの中深い音で入ってくるのを聴いていてゾクゾクしてきた。
スコア片手で聴いていないけれど、ブラスの強烈な咆吼に加えてティンパニとシンバルが鳴りまくっていて改訂版のアイディアがいくつか入っているようだ。
二つのスタジオ録音もこんな熱い演奏だったのかな・・・・と気になってシュターツカペレ・ドレスデンの全集から、「ロマンティック」の第1楽章と第4楽章も聴いてみた。
手持ちは音がよくないことで評判のEMIの外盤全集。
録音データを見るとコンセルトヘボウとのライヴと同じ1975年の録音で、こちらは12月の収録。
テンポの揺れや微妙なタメはコンセルトヘボウとのライヴとほとんど変わらず、シンバルも同じ場所で鳴る。
この曲に関してはスタジオ録音とライヴとの区別なくヨッフムの解釈が固定されていたことがわかる。
この盤のリマスターにはいろいろ批判があるようだけれど、細部はTahra盤よりは明瞭。弦楽器の細かな刻みも良く聞こえていた。
ただシュターツカペレ・ドレスデンは素晴らしいオケだけれど、このスタジオ録音にはコンセルトヘボウとのライヴで聴かれた炎のような熱気はさほど感じられない。
フィナーレ冒頭のコントラバスの説得力もライヴの方が上だ。
CDへのリマスターの過程で何かが飛んでしまったのだろうか、LPでも聴いてみたい。
シュターツカペレ・ドレスデンの首席ホルン奏者、ペーター・ダムの第1楽章冒頭のホルンソロは素晴らしい聴きもの。
Youtubeはヨッフムのブルックナー、コンセルトヘボウ管との交響曲第7番。私が聴いた数日後の東京デノライヴ。
| 固定リンク
「音盤視聴記録」カテゴリの記事
- シュヒター指揮N響の放送録音(2024.09.13)
- ヘレヴェッヘのブルックナー、宗教音楽曲集(2024.09.08)
- ブクステフーデのパッサカリア ニ短調 BuxWV 161(2024.09.03)
- ジョン・ヴィンセントの交響曲(2024.09.01)
- カルロス・クライバーの「エレクトラ」(2024.08.31)
コメント