ハイティンクのブルックナー、「ロマンティック」
ここ数日の雨は上がったけれど本日終日曇天。
気温は低く通勤時に狩野川堤防上を歩いていると風が冷たく耳が痛いほど。
出勤してまもなく母が通所しているデイケア施設から電話がかかってきた。
出ると右肩が骨折か脱臼している可能性があるという。
母は昨日から右肩の痛みを訴えていたけれど、転倒したわけでもなく強打の話も聞いてはいなかった。
あいにく来客の予定があり時間も迫っていたので、しばらく母の世話をお願いして午後に迎えに行くことにした。
午後に入っていた会議をキャンセルして昼過ぎにオフィスを出た。
いきつけの整形外科の午後の診療は14時半からだったので、途中ローソンで昼食を購い帰宅して急ぎ昼食。
母の保険証と診察券を持って施設へ向かう。
母を引き取りそのまま整形外科へ。
診察の結果は幸い骨折も脱臼もなく単に筋をひねっただけだったらしい。
そのまま帰宅すると17時を回り薄暗くなっていた
母を寝室に運ぶと疲れが出てしばらく放心状態。
遅い夕食の後、今日もブルックナー。「ロマンティック」を聴く。
オランダの指揮者ベルナルド・ハイティンクの最初の交響曲全集録音から。
手持ちは日本フォノグラムが出していた廉価盤LP.
・交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』[第2稿(ハース)]
ベルナルト・ハイティンク(指揮)
コンセルトヘボウ管弦楽団
録音 1965年5月
1963年から1972年にかけて完成したハイティンクのブルックナーの交響曲全集で第0番を含む初の交響曲全集だった。
この頃のハイティンクはマーラーとブラームスの交響曲全集も完成させ、後にベートーヴェンとチャイコフスキーの交響曲も全集録音。
まさに全集魔。
若くして名門コンセルトヘボウ管の首席指揮者となったハイティンク。
オランダフィリップスが自国の指揮者とオーケストラの売り出しに相当力を入れていたと想像する。
ハイティンクのブルックナーは、同じコンセルトヘボウ管を振った再録音の全集もあり、全集にはならなかったけれどもウィーンフィルとの録音もある。
この最初の全集録音は今となっては影が薄く、自分のレコード棚でも長い間隅に眠っていてあることすら忘れていた。
このたび沼響で再び「ロマンティック」を取り上げることになり、手持ちの音源を集中して聴き直している。
今日はヨッフムの演奏を聴いたついでにハイティンク。
ハイティンクが1961年に32歳の若さで名門コンセルトヘボウ管の首席指揮者に就任したときに、ヨッフムは補佐役として1964年まで首席指揮者を務めている。
この「ロマンティック」の録音はヨッフムが首席指揮者を辞任した翌年の、いわばハイティンクが独り立ちした時の録音。
正直なところあまり印象に残っていなかった演奏だけれど、今聴き直してみるとオケは十分に鳴りきっているし音楽の流れも無理がなくてなかなか良い。
かつてある評論家が軟弱の極みと酷評していたけれど、スケルツォのテンポが速めな以外は特に奇をてらった小細工をしているわけではなく、すっきりとした自然体なのがこの曲には合っていると思う。
幾分老成した感じもなくはないけれど、コンセルトヘボウ管のうまさもあって楽しめた。
Youtubeはハイティンク指揮ベルリンフィルのブルックナー「ロマンティック」
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