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2023年2月に作成された記事

2023年2月28日 (火)

マルサリスとグルベローヴァ、バロックトランペットの響き、そしてトマジのトランペット協奏曲のことなど

2月も今日で終わり。

今日も晴れて春の気配。

通勤時、ビルの谷間の富士山。


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昨日オフで午前中はいきつけの内科のクリニックで定期検診。

血糖値、血圧も良い値。
先生からは「いいですね」のお墨付き。

良い気分になってその足で洋画家の叔父の個展へ。

場所は沼津駅近くのギャラリー。

今回はアイスランドでスケッチした作品が中心。

 

平日の月曜なのにつぎつぎと人が入ってくる。

叔父とは少ししか話はできなかったけれど、未知の国アイスランドの実情を聞くことができた。

アイスランドは人口40万弱で首都レイキャビク以外はほとんど人がいない。

とにかく温泉がいたるところで湧いていて本栖湖ぐらいの大きさの温泉があったなど。


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それにしても80過ぎても冒険心は相変わらず。

個人単独で初めての国アイスランドまで行ったとのこと。

風貌も60代の頃とほとんど変わってない。

叔父の作品は三島の音楽ホール、ゆうゆうホールのロビーにもある。

 

もともと抽象画が中心だったのが喜寿を境に作風が変わってきた。

年上の従兄弟も来ていて休憩室でお茶を飲みながら親戚たちと小一時間ほど近況報告。

 

音楽はジャズトランペッターのウインストン・マルサリスのクラシカルな作品を集めた2枚。ソニークラシカルのCD。

最初は20世紀の著名なトランペット協奏曲集。


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・トランペット協奏曲  :トマジ
・トランペットと弦楽、ピアノのための小協奏曲 :ジョリヴェ
・トランペット協奏曲第2番           :ジョリヴェ

 ウイスントン・マルサリス(トランペット)
 エサ=ペッカ・サロネン(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団

                                    録音:1985年6月

明るく輝かしい音色と唖然とするようなテクニック、それでいてメカニカルな風でもなくマルサリスは一流オケのトランペット首席としても十分通用する腕前。

サロネンのバックも見事なもの。

 

そしてもう1枚は「バロック・トランペットの響き」


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・トランペット,2つのオーボエと弦のための協奏曲ニ長調  :ファッシュ
・輝けるセラフィムたちを*               :ヘンデル
・トランペットと弦楽のためのソナタ           :トレルリ
・トランペットを,吹きならせ
・シャコンヌ
・間奏曲
・トランペットの調べ
・トランペット・テューン
・トランペット序曲                   :以上パーセル
・トランペットと弦楽のためのソナタ**           :トレルリ
・神の光の永遠の泉*                   :ヘンデル
・トランペットと弦楽のための協奏曲           モルター

  ウィントン・マルサリス(tp)
  エディタ・グルベローヴァ(S)*
  チャールズ・タンネル(vc)**
  レイモンド・レッパード(指揮)
 イギリス室内管弦楽団

                  録音 1984年4月

名歌手グルベローヴァとの意表を突いた組み合わせながら、ここでもマルサリスの明るい音色と全盛期のグルベローヴァの張りのある声が見事にマッチしている。

ライナノートの黒田恭一氏の解説にもあるとおり、豪華な舞踏会に招かれたようなリッチな気分に浸れる一枚。

レッパードの指揮も手慣れたものだ。

1984年のグラミー賞受賞盤。

 

マルサリスは父や兄弟たちもジャズの音楽家、ジャズ畑とはいえジュリアード音楽院ではクラシック音楽を学びクラシック系のCDも何枚も出している。

弟のサクソフォーン奏者のブランフォード・マルサリスにもドビュッシーやサティ、ラヴェルの作品を集めた素敵なCDもあり、ラフマニノフのヴォカリーズ、ストラヴィンスキーのパストラーレなどの選曲も良くこちらもお気に入り。


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Youtubeはマルサリスとキャサリーン・バトルのヘンデル、輝けるセラフィムたち

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2023年2月25日 (土)

セルのドヴォルザーク、交響曲第8番ライヴ

曇りのち晴れ、金曜に尋ねた「テユッティ・カフェ」の近くの枝垂れ梅。


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2月も終わりに近づいて花粉症は悲惨な状態に。

自分は薬は目薬のみで飲み薬はなし。
今日のように前日雨だった日が特に酷い。

先月生まれたばかりの帰省中の孫が生活の中心になっている。

県内他市に住む別の孫家族もやってきて賑やかな週末。

 

名指揮者ジョージ・セルのドヴォルザークとシベリウスを聴く。

MEMORIESから出ているライヴCD。

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・交響曲第8番ト長調 Op.88    :ドヴォルザーク
・交響曲第4番イ短調 Op.63    :シベリウス

 ジョージ・セル(指揮)
 クリーヴランド管弦楽団
 
 録音:1966年2月16日 1月11日*
    クリーヴランド、セヴェランス・ホール(ライヴ)

 

セルのドヴォルザークの交響曲録音は第7番以降の3曲が残されている。

中でも第8番には3種のスタジオ録音がある。
どこかで読んだ気がするけれどもセルはこの第8番には特別な愛着があったらしい。

 

EMIへのスタジオ再録音は非常な名演だけれども、このライヴはその演奏をも凌ぐ。

セルの曲への憧憬がストレートに出ていて、第3楽章の絶妙なテンポの揺れや第1楽章第2楽章のクライマックスでは全てが開放されて雄大なボヘミアの大地が目の前に広がるかのよう。

輝かしいトランペットのファンファーレで始まる第4楽章も熱く燃えた感動的な出来だ。

曲の最後の音が鳴り終わらないうちに爆発するかのような盛大な拍手。

 

シベリウスの交響曲第4番の演奏の孤高の厳しさには身の引き締まるような思い。

セルのシベリウスの交響曲第4番はライヴのみしか残されていない。

 

両曲ともステレオ録音なのがありがたい。

 

Youtubeはそのセルのドヴォルザーク、交響曲第8番の1966年ライヴ。

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2023年2月23日 (木)

本日の練習、祝日練習はブルックナーの「ロマンティック」全曲

天皇誕生日の今日はおだやかな良い天気。

帰省している娘達と二人の孫を連れて伊豆の山奥、牧之郷にある「トゥッティカフェ」でランチ。


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ここは梅林の中の隠れ家風の古民家。


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細い道をひたすら山に登る、案内もない不思議な店。

こんな店なのにお客は多かった。

海外からきた旅行者風の外国人カップルなど。


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薪ストーブの部屋には鹿の角。

厨房を覗くと気むずかしそうなおじさんが黙々と調理中。

 

オーダーしたのは鳥そぼろ担担麺と発酵玄米ご飯。


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ここはオーガニックの食材を使っているお店。

 

濃厚なのに後味が良く全くもたれない絶品スープ。

幼い孫も発酵玄米をおかわりしていた。

 

そして夜は沼響の練習。
場所は市民文化センター小ホール。


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本番を振っていただく喜古恵理香先生の指揮で、ブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」をほぼ全楽章。

祝日の練習は午後6時からなのでみっちり3時間。

 

Youtubeはブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンの「ロマンティック」第3楽章。ホルン首席は名手ペーター・ダム

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2023年2月21日 (火)

ラ・ヴェッキアのレスピーギ

本日快晴、日一日と暖かくなって春の到来を感じさせる日々。


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近所の河津櫻も咲き始めている。

風の強かった先の週末で畑のミカン類がだいぶ落ちた。


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昨日車検となった車を懇意にしている自動車工場に持っていきその帰りに母の介護の補助金申請のため市役所へ。

週の初めで市役所はどこの部署も混んでいた。

マイナポイント申請コーナーはかなりの人。

下の娘がうまれたばかりの孫を連れて里帰り中。

なんとなく家の中が明るくなった。

 

Brilliant Classics から出ていたレスピーギの管弦楽曲全集、CD8枚組。

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・ 交響詩『ローマの祭り』
・ 交響詩『ローマの噴水』
・ 交響詩『ローマの松』
・ 組曲『鳥』
・ 弦楽のための組曲
・ オルガンと弦楽のための組曲

     アントニオ・パルチーチ(オルガン)

・ 組曲『ブラジルの印象』
・ ボッティチェリの3枚の絵
・ 交響的印象『教会のステンドグラス』
・ 5声の協奏曲
・ 秋の詩
・古風な協奏曲
・ ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲『グレゴリオ聖歌風』 (1921)
・ピアノと管弦楽のためのトッカータ (1928)
・チェロと管弦楽のためのアダージョと変奏 (1921)

  ヴァディム・ブロドスキー(ヴァイオリン)
  キアーラ・ベルトーリオ(ピアノ)
  アンドレア・ノフェリーニ(チェロ)

・ 劇的交響曲 (1914)
・ピアノと管弦楽のための『スラヴ幻想曲』 (1903)

 デシレ・スクックリア(ピアノ)

・リュートのための古風な舞曲とアリア 全曲
・ 管弦楽組曲『ロッシニアーナ』
・ ピアノと管弦楽のためのミクソリディア旋法の協奏曲
・主題と変奏『第12旋法によるメタモルフォーゼ』

  デシレ・スクックリア(ピアノ)

 フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
 ローマ交響楽団
 

 録音:2009-2012年
 

全集とはいえ「シバの女王ベルギス」「風変わりな店」などの曲が落ちている。

オケは最近できた団体のようでNAXOSにいくつかの録音がある。
実体はわからない。

まだ全部は聴き通せていないけれど、ローマ三部作や「リュートのための古風な舞曲とアリア」など競合する録音の多い曲についてはさほど演奏の魅力は感じられない。

「教会のステンドグラス」もオーマンディの演奏に比べればかなり聴き劣りがする。

ただ珍しい曲もかなりあって「古風な協奏曲」や「オルガンと弦楽のための組曲」などは、アルカイックな中に映画音楽のような親しみやすさもありエンリコ・モリコーネやミクロス・ロージャなどの映画音楽の巨匠の音楽もこのあたりにルーツがあるのかも、と思えてくる。

 

演奏も曲の魅力を伝えるには十分な出来。

 

Youtubeはレスピーギの「シバの女王ベルギス」、読売響の演奏

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2023年2月19日 (日)

フィリップスのLHH700、再び不調

夜から雨風強し。気温は高く午前中は3月上旬並み。

昨日は良い天気で近所のスーパー屋上からの富士。


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頂上付近の傘雲のような雲は今日の荒天の予兆かな。

昨日から県外に住む下の娘が婿殿と孫を連れて里帰りしている。

ついでに県内に住む娘も孫を連れてきて、もう一人の婿殿も夜には合流。

正月のような賑やかさとなった。

 

寒さで愛用のCDプレーヤー、PHILIPSのLHH700の動きがおかしい。

2週間ほど前には全くCDを読み込まなくなった。


LHH700はトレイが動かなくなって2回ほど修理に出している。


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LHH700はフィリップス創立100周年を記念して開発されたCDプレイヤー。

1991年発売の30年選手。

10年ほど前にハードオフで格安で見つけて以来多くの名盤を楽しんできた。

 

アナログ的な音の良さがあって反応も早かったけれど、昨年馴染みのオーディオショップに修理に出したとき、社長からはもう相当ピックアップがヘタっているとのご教示有り。

さすがにもう限界か。

と諦めてハードオフに売りに行こうかと考えていた。

 

ところが昨日使ってみたら再び動き出した。

どうやら寒さが関係しているようだ。

 

今日はイギリスの指揮者ジョン・バルビローリのスッペ。
手持ちは英PYE原盤ティチクの国内廉価盤LP.

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・喜歌劇「ウィーンの朝、昼、晩」序曲
・喜歌劇「スペードの女王」序曲
・喜歌劇「怪盗団」序曲
・喜歌劇「軽騎兵」序曲
・喜歌劇「美しきガラテイア」序曲
・喜歌劇「詩人と農夫」序曲

 ジョン・バルビローリ(指揮)
 ハレ管弦楽団
 
 録音:1957年6月28,29日

バルビローリのスッペ。
きびきびとした音楽運びにリズムの冴え、音楽が自然に呼吸しているベテランの味わい。

よく非力さが話題になるハレ管だけれどさほど気にならない。

何よりも楽員たちが嬉々として演奏しているのが伝わってくるのが良い。

 

このテイチク盤は発売当時音が悪いとの評判だったけれど、ラックスマンのフォノイコライザーをいじってみたらよい音になった。

 

Youtubeはバルビローリ指揮の「グリーンスリーヴス幻想曲」

 

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2023年2月17日 (金)

ジャン・ベルナール・ポミエのドビュッシー

本日晴天。


昨日は気温も低く通勤時に狩野川堤上を歩いていると足下が寒かった。

富士山の方向を見ると富士山手前の愛鷹山麓半ばまで雪。


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愛鷹山は40万年前に活動を開始した火山。

17万年前には富士山と同じような形の成層火山だったらしい。

いわば今の富士山の17万年後の姿。

 

今日は暖かくなって愛鷹山の雪はすっかり溶けていた。

昼過ぎに娘と孫が来た。

 

フランスのピアニスト、ジャン・ベルナール・ポミエのドビュッシーを聴く。
仏EMIの外盤LPで70年代の録音。


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・ピアノのために
・沈める寺
・金色の魚
・雨の庭
・2つのアラベスク
・喜びの島
・レントより遅く
・亜麻色の髪の乙女
・月の光

 ジャン・ベルナール・ポミエ(ピアノ)

ポミエはドビュッシーではVirgin Classicsへ前奏曲集第1巻と「子どもの領分」全曲を含む小品集を90年代に録音している。

 

7歳で名ピアニスト、イーヴ・ナットに見いだされた早熟のピアニスト。
パリ音楽院でピエール・サンカンに師事。父は教会オルガニストだったという。

 

4歳でピアノを始めた時にはモスクワ音楽院の元教授に教えを受け、1962年のチャイコフスキー国際コンクールで4位に入賞していることはあまり知られていないかもしれない。


この時の1位はアシュケナージとジョン・オグドン。

 

鋼鉄のような力強さでバリバリと弾きまくっているドビュッシー。

ポミエは相当なテクニシャンだ。

「喜びの島」など唖然とするような鮮やかなテクニック。


ただ若々しくフレッシュな輝かしさはあるけれども、じっくり歌わせる詩情といったものは感じられない。

がっしりとした構成感はベートーヴェンを得意とした師のイーヴ・ナット譲りかもしれない。

ポミエはベートーヴェンのピアノソナタ全集の録音もある。

シューマンを得意としていらしいけれども、この演奏を聴く限りではチャイコフスキーやプロコフィエフのような曲の方が合っているのではないかと思う。

 

録音は非常に鮮明。

 

Youtubeはポミエの弾き振りでラヴェル。ト長調のピアノ協奏曲

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2023年2月15日 (水)

山田一雄、日本フィルとのエロイカ

曇り一時雨。

昨年遅くに無造作に種を撒いた小松菜がちょうど食べ頃。


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冬なので虫にあまり食われていないのが良い感じ。

 

午前中に父の従兄弟親子が遊びに来た。

母を交えていろいろと世間話。


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お土産にコメダの山食パンをいただいた。

 

先日聴いた山田一雄の「エロイカ」が非常に良かったので別の日の録音も聴いてみた。

日本フィルとのライヴでタワーレコードからのCD。

この日本フィルとの「エロイカ」の録音と同じ頃、山田一雄が日本フィルと沼津にやってきた。

 

・交響詩「モルダウ」     :スメタナ
・ヴァイオリン協奏曲第3番  :モーツァルト
    *ソリストは蓬田清重(N響 沼津出身)
・交響曲第6番「悲愴」    :チャイコフスキー

というプログラム。

この時の「モルダウ」が非常な名演で中間部の狩りの場面のホルンの強奏には鳥肌が立った。

「悲愴」では第3楽章に入る前に腕まくりするような仕草をして、オケのメンバーに微笑みが浮かんだのを今でも覚えている。

 

そしてこの「エロイカ」


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・交響曲第3番 変ホ長調op.55『英雄』 :ベートーヴェン
・歌劇「後宮からの誘拐」序曲     :モーツァルト*

 山田一雄(指揮)
 日本フィルハーモニー交響楽団

  録音: 1988年4月4日 東京 サントリーホール
      1988年2月29日 東京文化会館*

 

モーツァルトは本来渡辺暁雄が指揮するはずだったが急病のため山田一雄がピンチヒッターとして指揮したコンサート。

 

この「エロイカ」も名演。

わずか3年の違いでありながらセンチュリー響とは別人のような演奏だった。

即興的なテンポの揺れの中にも、全体の印象としてはトスカニーニの演奏のようなきっちりとした楷書風。

この演奏を聴くと大阪センチュリーとの演奏はロマンティックな方向に傾いていたようにも思える。

それでいてライヴの山田一雄独特の、周りをパッと明るくするような生き生きとした輝かしさはそのままだ。

 

山田一雄という人は、ライヴではその場によって即興的に変化していくフルトヴェングラーのようなタイプだったようだ。

楽譜の部分的な改変はほぼ同じ。

 

残り札響と新星日響との2つの「エロイカ」も聴いてみよう。

 

youtubeは山田一雄、N響とのマーラー、交響曲第5番

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2023年2月13日 (月)

東大オケでサン・サーンスの交響曲第3番

今日は朝から一日雨の月曜日。

ここしばらく畑をおろそかにしていたので見に行ったら、ブロッコリーに花が咲いてしまっていた。

雨の中、慌てて収穫。

取り残していたネーブルもかなり落ちていたので、状態の良いものを拾い集めたら30個ほど。
とにかくもったいないのでジュースにしておいた。

 

本日仕事はオフで、午前中にケアマネさんが来て母の介護について今後の計画など。

研修中だという二人の男女も同席。
その後先週末から蕁麻疹が出ている母を皮膚科に連れて行ったりしていた。

 

昨日は東大オケを聴くために東京。

沼津9時10分発のJR熱海行きに乗りそのまま乗り継いで東京へ。

昼食は代々木上原の山せみで蕎麦でも、と思ったけれど、途中眠ってしまい小田原を過ぎて小田急への乗り継ぎに失敗。

気がついたら新橋だった。ちょうど正午近く。

開演は14時で会場は六本木のサントリーホール。


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なんとも中途半端な時間になってしまった。

結局お茶の水ディスクユニオンで小一時間ほど時間をつぶしてサントリーホールへ。


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この日、日曜日の東京は暖かだった。

 

東大オケはちょうど4年前に定演を聴いている。


この時のメインもサン・サーンスの交響曲第3番だった。

指揮は三石精一。

この年は沼響もサン・サーンスの交響曲第3番を定演で取り上げていてその予習のつもりだったけれど、この時の東大の演奏が非常に良かった。

以後この曲がお気に入りとなって昨年暮れの早稲田大学交響楽団でも聴いている。

 

不思議なことに去年から今年にかけて、プロアマを問わずこのサン・サーンスのオルガン付きの交響曲を取り上げる演奏会が多かった。

自分が知るだけでも、アマオケでは早稲田大学と東京大学、そして都民交響楽団

今回の東大オケのコンサートで渡されたチラシに、東大オケのOBを中心に結成された東京アマデウス管弦楽団もサン・サーンス。
しかも指揮は4年前の東大オケと同じ三石精一氏。

きっと4年前に現役で演奏したメンバーも参加するのだろうな。

 

プロオケでも3月に東京フィル

 

そして今回の東大オケはサン・サーンスを含むオール・フランスプログラム。


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・序曲「ローマの謝肉祭」            :ベルリオーズ
・「海」―管弦楽のための3つの交響的素描     :ドビュッシー
・交響曲第3番 ハ短調 作品78 「オルガン付き」:サン・サーンス

  松尾 葉子(指揮)
  大平 健介(オルガン)

 

指揮は1982年ブサンゾン国際指揮者コンクール優勝者松尾葉子。

師はフランスの名指揮者ピエール・デルヴォー。


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最初のベルリオーズは明るい音色でのびやかな音楽が展開。

各楽器が効果的に鳴っているのを聴いていると、今更ながらベルリオーズはオーケストレーションの達人だったと思う。

曲の良さが素直に聞き手に伝わってくる良い演奏だ。

 

ドビュッシーの「海」は、弦楽器にいくつか声部が別れる部分があり、特にチェロは部分的に4声部になる超難曲。
今まで自分はアマオケでは実演は聴いたことがない。

実演ではカラヤン指揮ベルリンフィルの来日公演で聴いた時、第1楽章のチェロの分割部が完璧なバランスで鳴っていたことを今でも覚えている。

東大オケはこの難曲を繊細にして音も濁らず演奏していく。

第1楽章最後の、あの独特の音で鳴り響くクライマックスも見事に決まっていた。

チェロパートも健闘、終わった後には大きな拍手を受けていた。

第3楽章でトランペットのファンファーレ付きの自筆譜版を使用。

 

そしてサン・サーンス。

ワセオケのときも感じたけれど、この曲の良さは大オルガンを生で聴いて初めて理解できるもの。

 

いつもながらサン・サーンスの職人的な作曲技法の粋を堪能。

 

曲が終わったあと、自分の後ろの席にいた若い女性から「うぁー、感動した」との声が盛大な拍手の中から聞こえてきた。

 

熱く燃えて演奏するひたむきな若者達の姿、美しいな・・・

 

Youtubeはチョン・ミョンフム指揮東京フィルのサン・サーンス、交響曲第3番「オルガン付き」

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2023年2月 9日 (木)

本日の練習、喜古恵理香先生の指揮で管楽器分奏

昨日午後に晩久しぶりの雨、今日は晴れた。

いよいよ花粉症の季節。コロナとは関係なくしばらくマスク着用。

中国製気球のアメリカで撃墜のニュース。

太平洋戦争中の風船爆弾のことを思い浮かべたりしていた。

 

そして夜はオケの練習。

本番を振っていただく喜古恵里香先生の指揮で管楽器分奏。

場所は市民文化センター地下のリハーサル室。

仕事を終えて会場の市民文化センターへ急ぐ。

 

隣接地では市制百周年事業の巨大な市民総合体育館がほぼ完成。


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来月のオープンを待っている。

かつてこの地は我が母校沼津東高校の跡地。

自分は移転後の校舎で学んだけれども、ここは旧制中学以来の土地でこの地で学んだ井上靖の自伝的小説「夏草冬濤」の舞台。


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文学碑が建てられている。

 

今回はブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」

金管分奏の時はちょうどよい広さだったけれども管楽器全員だとやはり狭い。


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かつてここが沼響の主な練習会場だった。

響きも悪いしこの狭さ今ではとても使うことができない。

 

喜古先生はパーヴォ・ヤルヴィの下でN響のアシスタントコンダクターを務めていて、そのときに経験したブロムシュテットのブルックナーのリハーサルでの話など、興味深い話が満載。

練習も無駄のない効率のよいもの。

 

Youtubeはブロムシュテット指揮のブルックナー、交響曲第4番「ロマンティック」の第4楽章終結部。

ここのホルンいいなぁ・・・

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2023年2月 7日 (火)

山田一雄、大坂センチュリー交響楽団との「エロイカ」ライヴ

晴れのち曇り。今日は暖かい。

昨日の富士山、良い天気で宝永火口が良く見えた


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山田一雄(1912~1991)の「エロイカ」を聴く。

 

大阪センチュリー交響楽団(現日本センチュリー交響楽団)の第4回定期演奏会ライヴ。

山田一雄急逝5か月前の記録。


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・交響曲第3番 変ホ長調op.55『英雄』 :ベートーヴェン

・歌劇「イドメネオ」のためのバレエ音楽K.367~ガヴォット :モーツァルト

  山田一雄(指揮)
  大阪センチュリー交響楽団

    録音: 1991年3月15日 大阪、ザ・シンフォニーホール(ライヴ)

数多くの名曲の本邦初演で知られる山田一雄だけれど、一般的な名曲の類の録音は意外なほど少ない。

CD化されている晩年の録音の多くはライヴ録音。

その中でも「エロイカ」は4種の録音が残されている。

・1988年 4月4日  日本フィルハーモニー管弦楽団
・1989年11月20日 札幌交響楽団
・1990年 6月7日 新星日本交響楽団
・1991年 5月10日 大阪センチュリー交響楽団

全てライヴ録音。

山田一雄は好きな指揮者でこの4種とも架蔵している。

 

札幌交響楽団との録音は全曲録音が計画されていながら、山田一雄の急逝により第1番のみが録音されなかった。

全集では矢崎彦太郎指揮の第1番が収録されていた。

新星日響とのベートーヴェンは交響曲第5番と第9番が残されている。

 

そして大阪センチュリーとのライヴ。

大阪センチュリー響は1989年に大阪府が運営していた吹奏楽団の大阪府音楽団を発展的に解消する形で発足。

橋本知事下の2011年に大阪府からの補助金を全面的にカットされ、日本センチュリー交響楽団に楽団名を変更して活動を続けている。

 

このライヴはオケ発足まもない頃の録音。

最初の二つの和音を聴いた瞬間、響きとして練れていない座りのよくない音が聞こえてきた。

こりゃハズレかなと思っていたら、演奏が進むにつれオケの音がしだいにひとつの方向に凝縮していく。
ぐいぐいをオケを引っ張っていく山田の棒、それに懸命に応えるオケ。

煌びやかにして情熱的な山田一雄独特の音楽が自然な流れで聞こえてくる。

聴いていてただただ圧倒されるばかり。

 

あふれる熱気と巨匠の風格。

第1楽章の半ばあたりから聴いていて涙が出そうになってきた。

「エロイカ」を聴いてこんなに感動するのは久しぶりだ。

第2楽章へ入る前の長いインターバルでは、尋常でない演奏にシーンと静まりかえる客席の様子が伝わってくる。

 

唸りを上げて突き進む怒涛のフィナーレ後半も圧倒的だ。

 

アンコールはイドメネオのバレエ音楽からガヴォット。

こちらも優雅にして美しい神のような演奏。

 

Youtubeは山田一雄のモーツァルト、「ジュピター」から第4楽章

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2023年2月 5日 (日)

ショパン国際ピアノコンクールの入賞者たち

本日快晴、昨日立春で比較的暖かな週末。

朝、孫を連れて散歩途中のトンネル工事の現場。

着工から30年余り。

来月ようやく開通となり急ピッチで工事が進む。

数多くの工事車両が動き回っている様子を孫は飽きずにずっと見ていた。

 

木曜夜のオケの練習会場だった長泉ベルフォーレからの帰り道。
至近距離に長泉のブックオフがある。

閉店間近だったけれど練習帰りにフラフラと引き寄せられてしまった。

 

つい先ほどブルックナーの「ロマンティック」の練習が終わったばかり。

店のトイレに寄ったあと500円以下のCD棚をざっと見渡す。

いきなりカラヤンの「ロマンティック」のグラモフォン盤が目に入った。

カラヤンの「ロマンティック」では、1970年録音のEMI盤とかつてANFから出ていたライヴクラシクスのシリーズで1979年の録音とされるライヴが手持ちにある。
(ANFはどうやら別の演奏家らしい)
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グラモフォン盤は1975年録音。

ネット情報ではEMI盤とは版も含めてかなり異なる演奏らしい。

330円だったので衝動買い。

 

 

別のコーナーで見つけたのはビクターが出している「ショパン名曲100」というCD6枚組。1300円。

いわゆる入門者向けにショパンの主要な曲100曲を集めたもの。
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この種の企画ものによくある断片やひとつの楽章のみの収録ではなく、2つの協奏曲もしっかり全曲収録。

ショパンの重要な曲の大部分はこの百曲の中に納まっている。

 

全て他の演奏家で所蔵済だけれど収録されているピアニストが気になった。

 

大部分はダン・タイソンと、最近数多くのCDをリリースしているエヴァ・ポブウォッカによる演奏。

この2人とも1980年に開催された第10回ショパン国際コンクールに参加している。


この回はあのポゴレリッチが予選で落ち、審査員のアルゲリッチがその結果を不服として審査員を降りた回。

結果はダン・タイソンが第1位となりポブウォッカと日本の海老章子が5位を分け合って入賞している。

 

その後のポゴレリッチ、ダン・タイソン、ポプウォッカの3人の活動ぶりを思うとこの時のコンクール結果は意味深い。

 

ポゴレリッチは今や巨匠としてコンサート、録音活動ともにメジャーな活躍。

ポブウォッカもショパンのみならずバッハからポーランドの現代音楽まで幅広いレパートリーの録音をリリースし、いずれも高い評価を得ている。

 

一方ダン・タイソンの活動を見ると、コンクール優勝以来ショパンをレパートリーの中心に置き、地道にショパンの音楽を探究し続けているように思える。

反田恭平が2位に入賞し小林愛実が4位入賞し話題になった、2021年の同コンクールの優勝者ブルース・シャオユー・リウの師匠はダン・タイソンだ。

この第10回を境として、ショパン国際コンクールが目標とするものが明確になったようにも思う。

 

そしてこのCD、ダン・タイソンとポブウォッカのほかは、ショパン国際ピアノコンクールの入賞者が大部分で、第9回第2位のディーナ・ヨッフェ(この時の第1位はツィマーマン)、
ブーニン(第11回 第1位)、プレハッチ(第15回 第1位)、サ・チェン(第14回 第4位)ケマル・ゲキチ(第11回 予選落ち 聴衆の抗議でソナタ賞)

なお日本人としては第15回で供に第4位だった山本貴志と関本昌平を1曲ずつ収録。

一部はショパンコンクールのライヴ録音を使用。

 

ショパンコンクールとは無関係なピアニストとしてはエリック・ハイドシェックが2曲。

この値段でまとまった形でショパンコンクールを俯瞰できる。

そしてダン・タイソンとポプウォッカのショパンのノクターンを聴き比べられるのも・・・

 

と思ってほとんど衝動買いです。

 

youtubeはポブウォッカのバッハ、3声のシンフォニア

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2023年2月 3日 (金)

本日の練習、残響の多い長泉ベルフォーレでブルックナー

2月に入って今日は節分。

夜になって娘と孫がやってきた。

こども園に鬼が来て孫は大泣きだったとのこと。

 

昨晩はオケの練習。

仕事が長引きオフィスから出たのは7時半過ぎ。

練習場所はいつもの沼津市民文化センターではなく長泉町のベルフォーレ。

車にホルンを積み込んであるので食事を摂らずにそのまま練習会場へ。

 

夕食の時間はとても取れないことは予想していたので、昼食はオフィス近くの中華「萬品香」で多めのメニュー。

黒胡麻担々麺とチャーハンのセットにしておいたのであまり腹は空いていない。


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ウーロン茶と杏仁豆腐のデザート付き。

 

会場に入ったのは8時過ぎ。

既にブルックナーの交響曲第4番の練習は半ばを超えて第4楽章が鳴っている。

 

指揮は今回初登場の鈴木衛先生


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ウォーミングアップなしでいきなりの参加なので、目立たぬように音を探りながら加わっていく。

 

このホールは比較的残響が多めなのでブルックナーの響きには合っているように思う。

 

参加できたのは1時間ほど。


ルーティンな日常の中での貴重なアクセントの時間。

 

Youtubeはインバル指揮東京都交響楽団のブルックナー。交響曲第4番ノヴァーク第1稿によるリハーサル

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