ショパン国際ピアノコンクールの入賞者たち
本日快晴、昨日立春で比較的暖かな週末。
朝、孫を連れて散歩途中のトンネル工事の現場。
着工から30年余り。
来月ようやく開通となり急ピッチで工事が進む。
数多くの工事車両が動き回っている様子を孫は飽きずにずっと見ていた。
木曜夜のオケの練習会場だった長泉ベルフォーレからの帰り道。
至近距離に長泉のブックオフがある。
閉店間近だったけれど練習帰りにフラフラと引き寄せられてしまった。
つい先ほどブルックナーの「ロマンティック」の練習が終わったばかり。
店のトイレに寄ったあと500円以下のCD棚をざっと見渡す。
いきなりカラヤンの「ロマンティック」のグラモフォン盤が目に入った。
カラヤンの「ロマンティック」では、1970年録音のEMI盤とかつてANFから出ていたライヴクラシクスのシリーズで1979年の録音とされるライヴが手持ちにある。
(ANFはどうやら別の演奏家らしい)
グラモフォン盤は1975年録音。
ネット情報ではEMI盤とは版も含めてかなり異なる演奏らしい。
330円だったので衝動買い。
別のコーナーで見つけたのはビクターが出している「ショパン名曲100」というCD6枚組。1300円。
いわゆる入門者向けにショパンの主要な曲100曲を集めたもの。
この種の企画ものによくある断片やひとつの楽章のみの収録ではなく、2つの協奏曲もしっかり全曲収録。
ショパンの重要な曲の大部分はこの百曲の中に納まっている。
全て他の演奏家で所蔵済だけれど収録されているピアニストが気になった。
大部分はダン・タイソンと、最近数多くのCDをリリースしているエヴァ・ポブウォッカによる演奏。
この2人とも1980年に開催された第10回ショパン国際コンクールに参加している。
この回はあのポゴレリッチが予選で落ち、審査員のアルゲリッチがその結果を不服として審査員を降りた回。
結果はダン・タイソンが第1位となりポブウォッカと日本の海老章子が5位を分け合って入賞している。
その後のポゴレリッチ、ダン・タイソン、ポプウォッカの3人の活動ぶりを思うとこの時のコンクール結果は意味深い。
ポゴレリッチは今や巨匠としてコンサート、録音活動ともにメジャーな活躍。
ポブウォッカもショパンのみならずバッハからポーランドの現代音楽まで幅広いレパートリーの録音をリリースし、いずれも高い評価を得ている。
一方ダン・タイソンの活動を見ると、コンクール優勝以来ショパンをレパートリーの中心に置き、地道にショパンの音楽を探究し続けているように思える。
反田恭平が2位に入賞し小林愛実が4位入賞し話題になった、2021年の同コンクールの優勝者ブルース・シャオユー・リウの師匠はダン・タイソンだ。
この第10回を境として、ショパン国際コンクールが目標とするものが明確になったようにも思う。
そしてこのCD、ダン・タイソンとポブウォッカのほかは、ショパン国際ピアノコンクールの入賞者が大部分で、第9回第2位のディーナ・ヨッフェ(この時の第1位はツィマーマン)、
ブーニン(第11回 第1位)、プレハッチ(第15回 第1位)、サ・チェン(第14回 第4位)ケマル・ゲキチ(第11回 予選落ち 聴衆の抗議でソナタ賞)
なお日本人としては第15回で供に第4位だった山本貴志と関本昌平を1曲ずつ収録。
一部はショパンコンクールのライヴ録音を使用。
ショパンコンクールとは無関係なピアニストとしてはエリック・ハイドシェックが2曲。
この値段でまとまった形でショパンコンクールを俯瞰できる。
そしてダン・タイソンとポプウォッカのショパンのノクターンを聴き比べられるのも・・・
と思ってほとんど衝動買いです。
youtubeはポブウォッカのバッハ、3声のシンフォニア
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