パリ管ブラスクインテットのコンサート、そして亡きWさんにホルン四重奏を捧げたことなど
6月最後の日曜日は薄曇りの一日。
昨日土曜はパリ管弦楽団ブラスクインテットのコンサート。
場所は隣町の長泉町文化会館ベルフォーレ。
キャパは800ほどの響きの良いコンサートホール。
今回は第一部が地元の中学高校の吹奏楽部とのジョイントで第二部でブラスクインテット単独のステージというもの。
パリ管ブラスクインテットはパリ管の首席奏者たち。
最大のお目当てはホルンのアンドレ・カザレだったけれど他のメンバーもさすがに世界一流のトップオケの首席だった。
第一部は長泉中学吹奏楽部でかなりの大編成。
最初に単独で今年の吹奏楽コンクールの課題曲。
そしてブラスクインテットが加わり予想はしていたけれどこの5人が加わることでサウンドが激変!
バンドの実力が10倍ほどに膨れ上がったような響きに変貌していた。
続いて知徳高校に変わりハイドンのピアノトリオ第25番の第3楽章、通称「ジプシーロンド」。
ここでMCの方がピアノトリオ第35番と説明していたけれど誤り。
続いてベニー・グッドマンによるデキシーの名曲「That's a Plenty」
チューバ奏者のステファン・ラベリの超絶テクニックにびっくり。
あっというまに第一部が終わり、休憩のあとはブラスクインテットでフランスの作曲家たちの作品。
最初にドビュッシーのピアノ曲数曲とビゼーのカルメン組曲のアレンジ。
そして今回唯一のブラスクインテットのためのオリジナル曲イアンア・マクドナルド作曲「Sea Sketches」。
最後にミッシェル・ルグランのメドレー。
アンコールは中世ルネッサンス期の作曲家の作品だと思う。
曲名はわからない。
名だたる名手揃いの期待通りの素晴らしい内容のコンサート。
印象としてはオリジナル曲の「Sea Sketches」が最も楽しく聴けた。
ただコンサートでプログラムがないのが非常に不親切。
せめて曲目一覧くらいは入れるべきだろう。
コンサートのあとに曲目を張り出しても遅い。
受付の人に開演前にプログラムがないことを言ったらMCが入りますから。の言葉が返ってきた。
だが結局第二部では曲名のアナウンスはなかった。
会場の大部分の人は曲名がわからぬまま聴いていたのではなかろうか。
コンサート終了後はそのまま木曜に亡くなったWさんの自宅へ。
ホルン仲間が楽器を持って集まり、奥様から闘病や最期の様子を聞きき、自宅に無言の帰宅となったWさんを囲んでホルン四重奏を捧げた。
曲はシューベルトの「菩提樹」とブラームスの「子守歌」。
永遠の眠りについたWさんの表情は笑っているように見えた。
Youtubeはベルリンフィルのホルンセクションによる「菩提樹」ほか
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