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2023年8月に作成された記事

2023年8月31日 (木)

本日の練習、喜古先生の指揮で「第九」

8月も今日で終わり。

暑さはそのままでも蝉はツクツクホウシが主流になってきて夏の終わりも近い。

 

午前中は定期的に通っている内科クリニックへ。

昨日が休診日だったので、混むことを予想して午前の診療終了間際の昼時に行ってみた。

着いたときには駐車場は満車だったけれど、次々と人が出てきて自分が建物に入った時には自分一人。
ラッキー・・・

採血をして結果が出るまでの間、馴染の看護師さんと世間話。

診察が終わるまで30分弱。

結果は血糖値が幾分高めのほかはさほど異常もなし。

 

空腹だったのでその後の昼食は「はま寿司」へ。

 

夜は沼津市制100周年記念演奏会へ向けてベートーヴェンの「第九」の練習。


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ポスターが出来上がってきた。

今回の練習は本番を指揮していただく喜古恵理香先生。

喜古先生にはここ数年沼響の定演を振っていただいている。

 

定演以来久しぶりの登場

曲は全楽章を通した。


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比較的早めのテンポ。

先生の棒の振り方が多少変わったようだ。

もともとわかりやすい棒だったけれど、左手の表情が豊かになった。

 

先生も着実にキャリアを重ね風格が出てきた。

今回はブライトコップ新版だけれど版にはさほどこだわらず、場所によっては旧版に戻していた。

 

あいかわらず明るいキャラクターで笑いの絶えぬ楽しい練習だ。

 

Youtubeはパーヴォ・ヤルヴィの指揮で第九、第2楽章。
喜古先生はヤルヴィの下でN響のアシスタントコンダクターを務めていた。

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2023年8月29日 (火)

ヴァルハルのヘンデル、合奏協奏曲集から

8月も最後の週。


夜には多少の冷気を感じるようになった。

玄関先に小さなコオロギの幼虫。


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今朝の狩野川河川敷からの夏の富士。

どこからかフルートの音(ね)が流れている。


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見ると橋のたもとで二人の少女がフルートとクラリネットを吹いていた。

 

ボフダン・ヴァルハルのヘンデル。

ヴァルハルとスロヴァキア室内管弦楽団は来日したこともあり、かつてはLPも何枚か出ていた。

しばらく消息不明だったけれども、CD時代に入りNAXOSの初期にスロヴァキアフィルのメンバーによるカペラ・イストロポリターナという団体を指揮したヴァルハルの名を見かけるようになった。

 

NAXOSが今のように認知される以前で、なんとなくマイナーレーベルに都落ちしたような印象を持ったりしていた。

 

聴いたのはOPUS原盤の日本ビクター盤LP.

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ヘンデル:12の合奏協奏曲 Op.6から

 ボフダン・ヴァルハル(第1ヴァイオリン、指揮)
 ペテル・ハマル(第2ヴァイオリン)
 ユライ・アレクサンデル(チェロ)
 スロヴァキア室内管弦楽団

  録音:1973年1-4月 フロホヴェツ

 

スロヴァキア室内管はスロヴァキアフィルのコンマスだったヴァルハルによって1960年創設。

メンバーは1983年創設のカペラ・イストロポリターナと同じスロヴァキアフィルの選抜メンバー。

 

 

この二つの団体は同じスロヴァキアフィル素性だけれどスロヴァキア室内管弦楽団は1966年にスロヴァキアフィルから独立。

カペラ・イストロポリターナのNAXOS録音と比べるとアンサンブルはこちらが上だ。

 

 

いわゆるモダン楽器による演奏だけれど、緊張感に満ち切れ味鋭い緻密なアンサンブルでひたすら突き進むヘンデル。

引き締まった響きに 、冬の日に峻厳たる高峰を仰ぎ見るような冷気を感じさせる。

厳しくも格調高い名演。

 

 

この水準を持続させるのは相当厳しい訓練が必要だと想像する。

ヴァルハルが去ったあとの今のスロヴァキア室内管にはこの時ほどの力はない。

 

Youtubeはヴァルハル指揮スロヴァキア室内管のトレルリ、2つのヴァイオリンのための協奏曲

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2023年8月27日 (日)

本日の練習、西村広幸先生の指揮で「第九」

8月最後の日曜。

酷暑変わらず。


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蒼い空には巨大な入道雲。

 

この土日は、日中よく晴れていても夕方突然の雨。


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土曜の夕刻、箱根山付近から近づいてくる雨のカーテン。

 

県内他市に住む娘が孫二人を連れて再び来ているけれど、この暑さのために外で遊べず。

 

本日午前中は畑の草取り。

畑に足を踏み入れるといきなりモグラ塚

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うっかり踏んでしまって滑りそうになった。

 

連日の暑さと雨で雑草は伸び放題。


取っても取っても生えてくるので10日ほど放置していたらジャングルのようになってしまった。
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雑草の合間にオクラが生えている。

 

前日雨が降ったので地面が柔らかくて捗ったけれど、水を時々飲みながら暑さの中で刈っているうちにバテてきた。


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畑の隅には白百合の花。

 

90分ほどで止めにしてシャワーで汗を流し引き続き孫の世話。

午後には娘達は帰っていった。

やっと落ち着いたけれど今日の夜はオケの練習。

 

しばらく盆休みと体調不良でオケの練習は休んでいた。

久しぶりの参加で楽器もしばらく触れてなかったので、小一時間ほど音楽部屋で音出ししてからの参加。

 

練習は沼津市民文化センター大ホール、18時開始。

 

沼津市制百周年を記念する第九公演の練習で東京藝術大学指揮科の西村広幸先生の指揮。


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西村先生とは初めて。

若いながらも主張したいことがわかりやすくて、なかなか緻密な練習で良かった。

 

次回の練習はいよいよ本番を振っていただく喜古恵理香先生の指揮だ。

 

Youtubeはブロムシュテット指揮ライプツィヒゲヴァントハウス管の「第九」

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2023年8月24日 (木)

モーツァルトの2台のピアノのための協奏曲

晴れ時々雨。蒼い夏空の合間に熱帯のスコールのような短くも激しい雨。
地球温暖化で日本も亜熱帯のようになってきた。


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夕刻にも突然の雨、東の空に先日と同じような虹。

 

昼食は「千楽」南口店のハヤシライス。


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先日沼津市で行われた将棋の「棋聖戦」第3局で藤井七冠が勝負メシとして選んだのが姉妹店の「千楽」北口店のカツハヤシだった。

カツハヤシはかなりのボリュームでここしばらく食べていないけれど、町の洋食屋ならではの独特の風味のハヤシライスは時々食べたくなる。

 

モーツァルトの2台と3台のピアノのための協奏曲集を聴く。


PHILIPSから出ていたモノラルLP。


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・2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365 (316a)
・3台のピアノのための協奏曲 ヘ長調 K. 242

 デユオ・シュナーベル(ピアノ)
 イルゼ・アルペンハイム(K242)

 ベルンハルト・パウムガルトナー(指揮)
 ウィーン交響楽団

  録音 1955年頃

K.365はモーツァルトとその姉ナンネルが弾くために書かれた。

このLPの解説によれば同時代の作曲家、ヨハン・サミュエル・シュレーター(Johann Samuel Schröter, 1753 - 1788)の一連の複数の独奏楽器のための協奏曲に影響を受けた曲で、曲の中にはシュレーターの作品と似た主題が出てくるのだという。

モーツァルト自身もシュレーターのいくつかの協奏曲のためにカデンツァを作曲している。

 

編成は独奏ピアノ2台に、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、弦五部。
この曲には後にクラリネット2、トランペット2、ティンパニを追加した版も存在する。
ただし追加版はモーツァルトの自筆譜は残されていない。

追加版がモーツァルト自身の手になるものとすれば、モーツァルトの協奏曲でクラリネットを使用した最初の曲となる。

 

K.242は貴族ロドロン家伯爵夫人アントニーナとその令嬢アロイジアとジュゼッパのために作曲されたもの。

3人の女性の技術レベルに合わせた、所詮貴族のアマチュアピアニスト向けの作品なのでかなり制約がある中での作曲。

中でもジュゼッパのために書かれた第3ピアノパートは、ジュゼッペの実力に合わせ比較的シンプルに書かれている。

後にモーツァルトは2台のピアノのために書き変えている。

 

デユオ・シュナーベルは20世紀前半の大ピアニスト、アルトルール・シュナーベルとその長男カール・ウルリッヒ・シュナーベルによって結成された。


父シュナーベルの没後はカールとその妻エレーネによって引き継がれている。
この録音は息子シュナーベル夫妻によるもの。

K.365はシュナーベル父子の録音も存在する。

 

第3ピアノのイルゼ・アルペンハイムはハンガリー出身の名指揮者アンタル・ドラティ夫人。
ドラティとの共演でハイドンのピアノ協奏曲やフランクの交響的変奏曲、ドラティ自身のピアノ協奏曲の録音などもある。

 

この2つの演奏の主導は指揮のパウムガルトナー。

快適なテンポの中で澱みなく流れていくモーツァルト。


ピアノはパウムガルトナーの指揮に導かれてそのまま同化し美しい音色で聴かせてくれる。

K.365はトランペットが入らぬ版。

録音はモノラルながら良い音だ。

 

YoutubeはピリスとアルゲリッチによるK.365のコンチェルト

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2023年8月22日 (火)

ジャコテのバッハを聴く

生命の危険を感じるほどの連日の猛暑。

この暑さでは日中に畑に出る気力もなく、畑の雑草は伸び放題。

最近では雑草をかき分けてオクラや茄子を採るようになってしまった。


ミニトマトは実が割れはじめてもう終わりが見えてきた。


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カボチャは順調。

夏野菜ももう終わりかな。

 

スイスの女流鍵盤奏者クリスティアーネ・ジャコテのバッハ。

VOXから出ていたチェンバロ協奏曲全集のCD3枚組を通勤途中の車中で聴いている。

 

バッハのチェンバロ協奏曲のうち断片しか残されていないBWV1059を除くほぼ全曲に加えフルート、ヴァイオリン、チェンバロのための協奏曲イ短調BWV.1044を収録。
これが非常に見事な演奏だ。

バッハのチェンバロ協奏曲の大部分は他の編成の協奏曲からの編曲。

オリジナルのチェンバロ協奏曲は2台のための協奏曲第2番のみで、4台のチェンバロのための曲はヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「調和の霊感」からの編曲。

 

多くの紛失してしまった協奏曲は現在ではこのチェンバロ協奏曲をベースに復元されている。


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・チェンバロ協奏曲第1番 ニ短調 BWV 1052
   =ヴァイオリン協奏曲 ニ短調から(紛失)
・チェンバロ協奏曲第2番 ホ長調 BWV 1053
   =オーボエ協奏曲 ヘ長調から(紛失)
・チェンバロ協奏曲第3番 ニ長調 BWV 1054
   =ヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調 BWV1042
・チェンバロ協奏曲第4番 イ長調 BWV 1055
   =オーボエ・ダモーレ協奏曲 イ長調(紛失)
・チェンバロ協奏曲第5番 ヘ短調 BWV 1056
   =ヴァイオリン協奏曲 ト短調(紛失)
・チェンバロ協奏曲第6番 ヘ長調 BWV 1057
   =ブランデンブルク協奏曲第4番 ト長調 BWV1049
・チェンバロ協奏曲第7番 ト短調 BWV 1058
   =ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 BWV1041
・2台のチェンバロのための協奏曲第1番 ハ短調 BWV 1060
   =オーボエ、ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ハ短調(紛失)
・2台のチェンバロのための協奏曲第2番 ハ長調 BWV 1061
   
・2台のチェンバロのための協奏曲第3番 ハ短調 BWV 1062
   =2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV.1043
・3台のチェンバロのための協奏曲第1番 ニ短調 BWV 1063
   =ヴァイオリン、フルート、オーボエと弦楽と通奏低音のための協奏曲(紛失)
・3台のチェンバロのための協奏曲第2番 ハ長調 BWV 1064
   =3つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ長調(紛失)
・4台のチェンバロのための協奏曲  ニ短調 BWV 1065
  =協奏曲集「調和の霊感」第10番(ヴィヴァルディ作曲)

・フルート、ヴァイオリン、チェンバロのための協奏曲イ短調BWV.1044

 クリスティアーネ・ジャコテ(チェンバロ)
 クリスティーネ・サルトレッティ(第2チェンバロ)
 ニコル・ホステットラー(第3チェンバロ)
 レオノーレ・クリンケルフス(第4チェンバロ)
 ギュンター・ヘラー(フルート)
 ウルリヒ・ティーメ(リコーダー=ヴァイオリンパートを演奏)
  
  イェルク・フェルバー(指揮)
  ヴュルテンベルク室内管弦楽団

  録音 1978年

 

第4番はオリジナルとされる復元されたオーボエ・ダモーレ協奏曲の方が演奏頻度は高いかもしれない。

第6番はブランデンブルク協奏曲第4番のヴァイオリンソロパートをチェンバロに移した曲だけれど、リコーダーパートはそのまま残してあるのでちょい聞きにはあまり区別がつかない。

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ジャコテのバッハはCDが出始めた90年代の初めころに、駅売りのワゴンCDの中でよく見かけた。
トッカータ集や平均律クラヴィーア曲集、フランス組曲その他。

 

ジャコテはカール・シューリヒトの生涯最後のスタジオ録音となったブランデンブルク協奏曲全曲でもチェンバロを弾いていて、この時の見事な演奏が非常に印象に残っていたがジャコテのような超一流の演奏家が、安売りCDの無名演奏家たちの中に混在しているのが不思議に思いながら買いあさったのを思い出す。

 

その頃のメジャーレーベルのCDの価格は概ね3,000円前後。
輸入盤でもかなりの値段で、そのような中でジャコテのCDは千円前後で売られていた。

 

贖ったバッハの全てに共感したわけではないけれど、どの演奏もバッハに真摯に向き合い、力強くも確かなテクニックで格調高く歌い上げていたのが印象に残っている。

 

そしてこのチェンバロ協奏曲集。

シューリヒトのブランデンブルク協奏曲全曲にも劣らぬほどの感銘を受けた。

 

ジャコテは単独のソロよりもコンチェルトや他のソリストとの共演に本領を発揮するタイプなのかもしれない。


グリュミヨーとのバッハのヴァイオリンソナタ集やオーボエのハインツ・ホリガーとの一連のアンサンブル録音など、いずれも他のソリストの個性を引き立てながらも自己主張も感じられる見事な演奏を聴かせてくれている。

 

ヴルテンブルクのオケの伴奏にも不満はない。


ただしこのVOXのCDは演奏はもっと録音が良いはずで、カーステレオさはさほど気にならなかったけれども家のスピーカーで聞いたら音が細く感じられた。
これはオリジナルのLPで聴いてみたいもの。

 

Youtubeはバッハのトリオソナタ、ホリガー、ジャコテほか

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2023年8月18日 (金)

ブレンデルのベートーヴェン、最初のピアノ協奏曲全集

8月も後半。

連日の猛暑変わらず。

今週の仕事は実働一日。

 

水曜には県内他市の二人の孫に加え、関東圏に住む娘夫婦が今年生まれた孫と一緒にやってきた。

毎日のように「みてね」のアプリで動画が送られてくるので、成長ぶりはわかっていても実際に目にすると半年遅れの3人目の孫の倍以上の体つき。

生まれて間もないこの時期の子供の成長は実に速い。

人数が増えて洗濯とゴミの量が一挙に増えて家内は新しい洗濯干しを買ってきた。

 

水曜は激しい雨が断続的に降る中、新築成った家内の実家のお披露目で隣町へ。
引っ越し前の新居を義兄の案内。

 

最新の設備と機能を備え、築90年を超える我が家とは比べるべくもなく新しいアイディアが盛り込まれた住みやすい家。


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その後場所を旧宅に移して義父母を交えて皆で早めの夕食。

大人数で名店「うな繁」のうなぎ弁当。

 

岳父はかつては若い婿殿二人を酔いつぶすほどの酒豪だったけれど、今や齢90を超えさすがに呑まなくなった。

孫達が幼いので早めの帰宅。

 

翌木曜は前日とは一変して良い天気。


孫二人と近くの「めんたいパーク伊豆」へ。


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自宅近くにトンネルができて車で15分ほどの距離になった。

前日雨だったために今までで最高の混み具合で、お目当ての明太子試食コーナーは品切れで休止中。

お握り販売も長蛇の列。

 

先週末から夜は婿達と酒宴、日中は孫の世話などでほとんど音楽は聴いていない。

昨日、食料と切れたビールの買い出しに行くついでに最寄りのブックオフ。

時間もないので最近できたLPコーナーへ直行。

クラシックはそれなりにあるけれど一律500円。

高いので店を出ようとしたら床置きのダンボールのLP在庫の中、箱物のセットが目に入った。背文字にBEETHOVENの文字。

はて?

手にとってみるとブレンデルの弾くベートーヴェンのピアノ協奏曲全集5枚組。蘭PHILIPS盤。ハイティンク指揮のロンドンフィルによる演奏で合唱幻想曲も入っている。


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これは3つあるブレンデルのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集のうち最初の録音で、1977年の日本レコードアカデミー賞を受賞している。

ブレンデルは同じPHILIPSにレヴァインとラトルとで再録音をしていて世評ではそちらの方が高いようだ。

 

ブレンデルのベートーヴェン演奏は、ピアノソナタがいくつか架蔵しているけれど、協奏曲録音はメータのデビュー録音だったVOXの「皇帝」しか手元にない。

 

これ、5枚組なので500×5=2,500円かな?

それならば止めよう、と表示を見たら500円だった。

 

そのままレジへ直行。

 

若い女性の店員さんが「クーポンありますか?」

私「え?」

店員「アプリを開いてください」

タブレットを開くと150円クーポン。

 

結局税込み400円で買えた。

 

Youtubeはブレンデルの「皇帝」、マズアの指揮

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2023年8月13日 (日)

ベーム、ウィーン響との合唱幻想曲

台風7号はお盆を直撃。


二人の孫に加え先週末は婿殿も来て、昼間はお盆の準備の祭壇作りと掃除その他。
スーパーにはお盆のお供えセットが売っていた。


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夜は生まれたばかりの孫の様子を見ながら婿殿と連日の飲酒。

婿殿は月曜に仕事が入り一旦帰宅。

 

ここ数日音楽はあまり聴いていないけれども、ベームのコンセルトヘボウとのモーツァルトをもっと聴きたくなって、同じグロリアシリーズのFCM規格のLPをレコード棚から取り出した。

 

こちらは第26番と32番、そしてA面にはウィーン交響楽団を振ったベートーヴェンの合唱幻想曲のカップリング。

 

 

この時期のベームはフィリップスにコンセルトヘボウ管とモーツァルトの交響曲のいくつかとウィーン響でモーツァルトのレクイエムと歌劇「フィガロの結婚」全曲、ベートーヴェンの「第九」の録音を残している。
いままで全てモノラルだと思い込んでいた。

 

表示を見たら合唱幻想曲のみステレオ録音。


同時に収録された「第九」がモノラルなので実験的なステレオ録音だったのかもしれない。
ピアノパートに鍵盤上のベンツと称されるハンス・リヒター=ハーザの名があったのでこちらから聴き始めた。

 

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・合唱幻想曲ハ短調Op.80     :ベートーヴェン

 カール・ベーム(指揮)

 ハンス・リヒター=ハーザー(ピアノ)
 テレサ・シュティッヒ=ランダル、ジュディス・ヘルヴィヒ(ソプラノ)
 ヒルデ・レッセル=マイダン(コントラルト)
 アントン・デルモータ、エーリヒ・マイクート(テノール)
 パウル・シェフラー(バス)

 ウィーン国立歌劇場合唱団
 ウィーン交響楽団

  録音1957年6月、ウィーン

 

「合唱幻想曲」はピアノ独奏のみの第一部、ピアノコンチェルトとしての第二部、最後に独唱と合唱が加わる第三部という特異な曲。

ベートーヴェンの作品の中で実験的な意味合いの強い曲で「第九」へ向けての習作のような曲。

 

冒頭最初のずしりとした重さの中に大きな風格を感じさせるリヒター=ハーザーのピアノ。

期待通りの名演だ。

オケが入るとますますピアノは絶好調。

ベームはひたすらマイペースで突き進むピアノに乗って、頑固さの中に熱いベートーヴェンを造り上げていく。

 

LPの表示には独唱者の表示はないが、実際はこのメンバー。

この録音と平行して録音がおこなわれた「第九」のソリストも同じ顔ぶれ。

 

 

力のある独唱者と合唱も良く、カラヤン時代のウィーン響も緻密なアンサンブル。

数あるこの曲の録音の中でも最も良いバランスのとれた名演だと思う。

 

この録音はオリジナルステレオ録音。

同じウィーン響との「第九」もステレオテイクが存在するのではなかろうか。

 

ネットで検索したら10年前の自分の感想が出てきた。

 

Youtubeはロランス・エキルベイの指揮インスラオーケストラ、アリス・紗良・オットーのピアノで「合唱幻想曲」

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2023年8月11日 (金)

本日の練習、伊福部昭とバルトーク

晴れのち曇り、最高気温34度。


本日夕刻、狩野川河川敷からの富士山。


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赤トンボが乱舞していた。

ツクツクホウシと蜩が聞こえ始めてお盆を迎え夏は終盤へ。

台風6号が去り台風7号が接近中。

予想進路はこのままだと来週始めに東海地方直撃。

昨年のこの時期も台風だった。

 

昨日はお盆の準備のため山に入り竹を切りそのまま墓の掃除。

台風がちょうどお盆を直撃しそうなので、香花は供えず掃除も落葉を取り除く程度。

ステンレス製の花立てに溜まった雨水を捨てようとしたら、大きなトカゲがひっくり返って中で溺死している。

大きなウロコが見えたので蛇かと思った。

その後畑の草取りと台風に備えてミニトマトの支柱の補強など。

午後になって娘が孫を連れて帰省。

 

夜はオケ。


練習のために家を出ようとしたら細かな雨。


ふと東を見るとうっすらと虹。


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孫に見せようと急いで引き返し、孫を連れて2階のベランダに出る。

室内に入ろうとしたら「じいじ、もっとみる・・・」

カタコトしかしゃべることができなかった孫が会話もできるようになっていた。

 

孫の相手をしていて練習会場には開始時間の19時ぎりぎりセーフ。

お盆近くで弦楽器の集まりが悪く、最初管楽器分奏かと思ったほど。

 

そのうちメンバーは増えて今回は来年第40回定期の曲、伊福部昭の「シンフォニア・タプカーラ」とバルトークの「ルーマニア民俗舞曲」。


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バルトークは管楽器なしでも演奏できるほど管楽器の出番は少ない。

短い曲だけれども東洋的な哀愁を帯びたメロディがなんとも美しく好きな曲だ。

ホルンは最後の方にちょっぴり出番があるのみ。

 

来年の定演の前半は極めて民族色の強い2曲。

youtubeはルーマニア民族舞曲、ジプシーヴァイオリンの即興付き

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2023年8月 9日 (水)

ベーム若き日のモーツァルト

曇り時々雨。鈍足台風6号は沖縄から九州を荒らしながら北上中。

台風の影響で日曜あたりからこちらも時々雨。

畑のミニトマトの実が雨水を吸って割れ始めている。

昨日雨の中慌てて収穫。


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採れすぎて親戚や知人に配っても食べきれないほど。

酷暑の影響で畑の作物にいろいろな影響が出ていて、葉物は概ねダメで胡瓜も枯れてしまった。

トマト、ナス、オクラはますます元気。


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朝ドラでブームになっている牧野富太郎の「牧野 日本植物圖鑑」(1940)を開いてトマトとナスのページを見る。


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なす科の項にトマトは「あかなす(小金瓜)」と書いてあり小さい字で原名とまと。

「なす(茄子)」はそのまま。


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トマトが南米原産だということは知っていたけれど、茄子がインド原産だと初めて知った。

なるほど暑さには強い。

 

月曜日は母を近所のクリニックへ連れていきコロナワクチン6回目の接種。

接種券はかなり以前に届いていたけれど、なんとなく迷っていた。

最近急に感染者が増えてきて県内では感染拡大警報発令中

お盆の前で一般の診察の人で混んでいて1時間ほど待たされた。

 

ベームのモーツァルトが聴きたくなって壮年期のモノラル録音を聴く。


コンセルトヘボウ管を振ったフィリップスへの一連の交響曲録音から「ジュピター」。


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・交響曲第41番ハ長調K.551『ジュピター』
  
 カール・ベーム(指揮)
 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

 録音 1955年9月、アムステルダム

 

手持ちは日本フォノグラムが70年代に発売した廉価盤グロリアシリーズから第39,40,41番の3曲のカップリング。
購入してから50年以上経つけれど音は良い。

この時ベームは60になったばかり。

 

ぎゅっと凝縮されたオケの響き、速いテンポで颯爽と進めるモーツァルト。

ベームは晩年になるにつれてテンポが遅くなっていったけれど、調子のよい時のライヴでは緊張感が持続して音楽が弛緩することはなかった。

今でも印象に残っているFMで聴いたベルリンフィルとの最晩年の「ジュピター」のライヴは凄かった。

このコンセルトヘボウとのスタジオ録音も似ている。

ひたすら前へ前へと突き進む怒涛のフィナーレなど見事なものだ。

ベームの「ジュピター」には多くの録音があるけれど、基本的なアプローチは終生変わらなかったように思う。

 

Youtubeはベーム指揮ウィーンフィルの「ジュピター」からフィナーレ

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2023年8月 6日 (日)

シェベックのシューマンそしてワルベルクのことなど

くもりのち夕方から雨の日曜日。

長く続いた猛暑も台風の影響で明日からしばらくは雨の予報。


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畑のヒメリンゴが実を付け始めている。

これは食用にはならず主に観賞用。

 

昨日夕刻、涼を取ろうといつものように庭に水を撒いていたら突然の土砂降り。

日差しが強かったのでまさか雨が降るとは思わなかった。

あと30分降るのが早ければ水を撒くことはなかったのに・・・・・

 

家内は生まれたばかりの孫のところへ昨日から行っている。

 

中学の時からカセットテープに取り溜めた自分が部活で所属していた吹奏楽部のライヴ演奏やFMエアチェックをCDにダビングしている。
使っていたTEACのCDレコーダーのトレイが開かなくなってしまった。

修理のために馴染みのオーディオショップに持ち込んだら社長は不在。

 

ここのショップには膨大な量のLPの在庫があり、社長はすぐに戻るというのでしばらくLP棚をざっと見させていただく。

ほとんど普通の国内盤でダブリも多数。

 

まもなく社長は戻りしばしの雑談。

好きなの持っていていいよ、のお言葉に甘えて5枚ほど。

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先日聴いたモーツァルトのピアノソナタ集が非常によかった中村紘子の演奏で、アムネスティのチャリティライヴ。CBSソニー盤。

中村紘子のソロライヴ演奏は珍しいのではなかろうか。

かなり以前にCDにもなっているけれど廃盤中。


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ジョルジュ・シェベックのピアノで、シューマンのピアノとオーケストラのための作品3曲。エラート原盤の日本コロンビア盤。

伴奏はフレモー指揮パドルー管。

シェベックもフレモーも好きな演奏家だし伴奏録音が多いシェベックのコンチェルト録音は珍しい。

こちらのサイトにこの演奏の紹介が出ている。

シェベックは以前から偉大なピアニストだと思っている。

聴くのが楽しみ。


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ウエストミンスターの古い録音でシェルヘン指揮の「動物の謝肉祭」とロジンスキー指揮の「ピーターと狼」の日本コロンビアモノラル盤。

これ、確かステレオ録音で「動物の謝肉祭」はEP盤で架蔵済み。


EPには各曲の冒頭に動物の鳴く声も収録されていた。

このLPはどうだろうか。


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ソプラノの伊藤京子が歌う「現代日本の歌曲」、東芝盤。

伴奏は小林道夫。

三善晃、湯山昭、清水脩、山田和男ら4人の現代日本の作曲家たちの作品を収録。


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N響にもしばし客演したハンス・ワルベルクのメンデルスゾーン。

交響曲第4番と「真夏の夜の夢」組曲、東芝セラフィムの廉価盤。

 

クラシック音楽を聴き始めた70年代の頃から普通に見かけた盤で、中古LPショップでもよく見かけていた。

そのころは地味なワルベルクにはあまり魅力を感じていなかったし、オケもフィルハーモニア・プロムナード管というなんとなく頼りなさげなネーミングが購入意欲を削いでいた。

 

最近Youtubeにアップされているワルベルクのブルックナーを聴いて、実は凄い指揮者だったのではないかと思うようになった。

コンサートホールレーベルにブルックナーの第4番や第8番その他の録音があるようだけれど、ほとんど見かけない。

このメンデルスゾーンを虚心な気持ちになって耳を傾けてみよう。

 

Youtubeはワルベルク指揮ウィーントーンキュストラー管によるブルックナーの交響曲第9番

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2023年8月 4日 (金)

幽霊指揮者オットー・シュトラウスの「新世界より」

8月に入っても猛暑変わらず。

出勤前に畑で水遣り。

胡瓜はこの暑さでかなり弱り、一番南側に植えていた1本はほとんど枯れてしまった。


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アフリカ原産のオクラは元気に花を咲かせている。

台風6号は沖縄周辺に大きな被害を与えつつ本土に向かう気配。

 

オットー・シュトラウス(OTTO STRAUSS)指揮の「新世界より」を聴く。

英SAGAから出ていたLPで1959年の発売。

オケはPHILHARMONIA ORCHESTRA OF BERLIN

 

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・交響曲第9番ホ短調 「新世界より」

 オットー・シュトラウス(指揮)
 フィルハーモニア・オーケストラ・オブ・ベルリン
 
 初出 1959年

この組み合わせの録音はいくつ出ているが、どうやら実体のない架空の指揮者とオケらしい。

ジムロック版使用。

第一楽章のリピートを励行しているのはこの時期の録音としては珍しい。

オケは非力で特に管楽器の弱さが気になった。

弦楽器の響きも薄く人数が少ないようだ。

 

第2楽章冒頭のコラールでティンパニのトレモロ部分が 最初の音しか聞こえない。

どうもこのあたりから嫌な予感が・・・・

 

コールアングレソロはゆっくり歌うがあまりうまくない。

弦楽器のバランスはよい。

 

ところが終盤で大事件発生。

110小節めのヴァイオリン、ヴィオラとチェロによる弦楽三重奏となる部分直前 に極端に長い休止(無音)があり、あれ⁉️と思っていたら続く三重奏部分の最初の2拍で演奏が中断。

そして110小節の最初からやり直している!

こんなにひどい「新世界より」での編集ミスは小澤征爾指揮サンフランシスコ響の初出LP以来。
ここでは第3楽章最初のティンパニパートがごっそり落ちていた。

なお小澤盤の再発LPとCDではこの部分を別の部分から持ってきて修復してある。

 

シュトラウス盤ではこの驚きが醒めさめやらぬうちにオーボエソロが半拍遅れて入ったりしている。

これは奏者のミスだろう。

 

こんなの初めて聞いた。

これでプッツンしてしまったのか、第3第楽章のブラスの下降音型が弦楽器と大幅にずれていたり第4楽章でもトランペットが落ちたりしている。

 

このLPはあくまでステレオ効果を誇示するためのレコードなのだろう。

音はかなり鮮明だけれどアンサンブルがラフなだけにかえってアラが目立ってしまった。

極端に生々しく鳴り響くトライアングルの音が虚しい。

 

録音データはかなり細かい記載があり、EQカーヴは CIIRと書いてある。

録音年や会場の記載がないのは幽霊指揮者とオケの故だろうか。

 

Youtubeはクーベリック指揮バイエルン放送響の「新世界より」、さすがの名演です。

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2023年8月 1日 (火)

シカゴ響の「ツゥアラトゥストラはかく語りき」冒頭聴き比べ

くもり一時雨。本日の最高気温34度。

久しぶりに雨が降った。

ほんの少しだけれど、過ごしやすい一日。

 

シカゴ響の自主製作盤を聴く。

1977年に発売されたLPで、第2代音楽監督のフレデリック・ストックからショルティまでの6人に加えモートン・グールドの演奏。

全て既存のメジャーレベルの録音、発売時点では未発売だったり稀少となっていたものを集めている。

 

A面の大部分はRシュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」冒頭部分を歴代音楽監督の5種の録音


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・交響詩「ツゥアラトゥストラはかく語りき」冒頭部分

   ・フレデリック・ストック(指揮)  1940年録音
   ・アルトゥール・ロジンスキー(    1947年録音
   ・フリッツ・ライナー(指揮)    1954年録音
   ・フリッツ・ライナー(指揮)    1962年録音
   ・ゲオルグ・ショルティ(指揮)   1975年録音

・「宗教裁判官」序曲   :ベルリオーズ
    ゲオルグ・ショルティ(指揮)   1972年録音

・「シカゴ」       :フィッシャー
    モートン・グールド(指揮)
    ベニー・グッドマン(クラリネット)1966年録音

・無窮動        :パガニーニ~ストック編曲
    ジャン・マルティノン(指揮)   1966年録音

・歌劇「さまよえるオランダ人」から
    ゲオルグ・ショルティ(指揮)   1976年録音
     

「ツァラトゥストラ」冒頭のトランペットで、ライナー(2種)とショルティの録音では、歴史的な名手アドルフ・ハーセスがトランペットセクションに加わっている。

ハーセスは1948年からシカゴ響のメンバーなので、ロジンスキーの録音には加わっていない。

この違いは聴いていてはっきりわかるほど。

オルガンの重低音のCのピッチがそれぞれ微妙に異なっているのが面白い。

 

個性的なのはロジンスキー。

かなり遅いテンポでたっぷりとした表情、だがトランペットセクションの非力さが痛い。
弱冠28歳のハーセスをロジンスキーが連れてきたのもわかるような気がする。

聴いていて感じたのは、いずれも当時としては優秀な録音だということ。
中でも1940年のストックの録音が驚異的に良くてロジンスキーの録音よりも鮮明なほど。

 

だがステレオ録音の効果は大きく、ステレオ最初期のライナーの1954年録音で曲の印象は激変する。

 

同じライナーでも二つの録音は全く別人のよう。

ストレートにガツンとくる1954年も良いけれど、1962年盤でのトランペットに続く柔軟なオーケストラの動きにライナーの円熟を見た。

1954年盤ではトランペットが右側から聞えるのが1962年盤では左側、これはショルティでも同じ。

 

作曲者とほぼ同時代人だった最初の3人に比べると、ショルティの演奏は醒めた目で音を緻密に組み立てていてスマートな印象を受ける。

オケをパワフルに鳴らし切ったショルティの演奏は、新しい時代の到来を感じさせるもの。

 

Youtubeはシノーポリ指揮ドレスデン・シュターカペレの「ツァラトゥストラはかく語りき」

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