ベーム、ウィーン響との合唱幻想曲
台風7号はお盆を直撃。
二人の孫に加え先週末は婿殿も来て、昼間はお盆の準備の祭壇作りと掃除その他。
スーパーにはお盆のお供えセットが売っていた。
夜は生まれたばかりの孫の様子を見ながら婿殿と連日の飲酒。
婿殿は月曜に仕事が入り一旦帰宅。
ここ数日音楽はあまり聴いていないけれども、ベームのコンセルトヘボウとのモーツァルトをもっと聴きたくなって、同じグロリアシリーズのFCM規格のLPをレコード棚から取り出した。
こちらは第26番と32番、そしてA面にはウィーン交響楽団を振ったベートーヴェンの合唱幻想曲のカップリング。
この時期のベームはフィリップスにコンセルトヘボウ管とモーツァルトの交響曲のいくつかとウィーン響でモーツァルトのレクイエムと歌劇「フィガロの結婚」全曲、ベートーヴェンの「第九」の録音を残している。
いままで全てモノラルだと思い込んでいた。
表示を見たら合唱幻想曲のみステレオ録音。
同時に収録された「第九」がモノラルなので実験的なステレオ録音だったのかもしれない。
ピアノパートに鍵盤上のベンツと称されるハンス・リヒター=ハーザの名があったのでこちらから聴き始めた。
・合唱幻想曲ハ短調Op.80 :ベートーヴェン
カール・ベーム(指揮)
ハンス・リヒター=ハーザー(ピアノ)
テレサ・シュティッヒ=ランダル、ジュディス・ヘルヴィヒ(ソプラノ)
ヒルデ・レッセル=マイダン(コントラルト)
アントン・デルモータ、エーリヒ・マイクート(テノール)
パウル・シェフラー(バス)
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン交響楽団
録音1957年6月、ウィーン
「合唱幻想曲」はピアノ独奏のみの第一部、ピアノコンチェルトとしての第二部、最後に独唱と合唱が加わる第三部という特異な曲。
ベートーヴェンの作品の中で実験的な意味合いの強い曲で「第九」へ向けての習作のような曲。
冒頭最初のずしりとした重さの中に大きな風格を感じさせるリヒター=ハーザーのピアノ。
期待通りの名演だ。
オケが入るとますますピアノは絶好調。
ベームはひたすらマイペースで突き進むピアノに乗って、頑固さの中に熱いベートーヴェンを造り上げていく。
LPの表示には独唱者の表示はないが、実際はこのメンバー。
この録音と平行して録音がおこなわれた「第九」のソリストも同じ顔ぶれ。
力のある独唱者と合唱も良く、カラヤン時代のウィーン響も緻密なアンサンブル。
数あるこの曲の録音の中でも最も良いバランスのとれた名演だと思う。
この録音はオリジナルステレオ録音。
同じウィーン響との「第九」もステレオテイクが存在するのではなかろうか。
ネットで検索したら10年前の自分の感想が出てきた。
Youtubeはロランス・エキルベイの指揮インスラオーケストラ、アリス・紗良・オットーのピアノで「合唱幻想曲」
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