シカゴ響の「ツゥアラトゥストラはかく語りき」冒頭聴き比べ
くもり一時雨。本日の最高気温34度。
久しぶりに雨が降った。
ほんの少しだけれど、過ごしやすい一日。
シカゴ響の自主製作盤を聴く。
1977年に発売されたLPで、第2代音楽監督のフレデリック・ストックからショルティまでの6人に加えモートン・グールドの演奏。
全て既存のメジャーレベルの録音、発売時点では未発売だったり稀少となっていたものを集めている。
A面の大部分はRシュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」冒頭部分を歴代音楽監督の5種の録音
・交響詩「ツゥアラトゥストラはかく語りき」冒頭部分
・フレデリック・ストック(指揮) 1940年録音
・アルトゥール・ロジンスキー( 1947年録音
・フリッツ・ライナー(指揮) 1954年録音
・フリッツ・ライナー(指揮) 1962年録音
・ゲオルグ・ショルティ(指揮) 1975年録音
・「宗教裁判官」序曲 :ベルリオーズ
ゲオルグ・ショルティ(指揮) 1972年録音
・「シカゴ」 :フィッシャー
モートン・グールド(指揮)
ベニー・グッドマン(クラリネット)1966年録音
・無窮動 :パガニーニ~ストック編曲
ジャン・マルティノン(指揮) 1966年録音
・歌劇「さまよえるオランダ人」から
ゲオルグ・ショルティ(指揮) 1976年録音
「ツァラトゥストラ」冒頭のトランペットで、ライナー(2種)とショルティの録音では、歴史的な名手アドルフ・ハーセスがトランペットセクションに加わっている。
ハーセスは1948年からシカゴ響のメンバーなので、ロジンスキーの録音には加わっていない。
この違いは聴いていてはっきりわかるほど。
オルガンの重低音のCのピッチがそれぞれ微妙に異なっているのが面白い。
個性的なのはロジンスキー。
かなり遅いテンポでたっぷりとした表情、だがトランペットセクションの非力さが痛い。
弱冠28歳のハーセスをロジンスキーが連れてきたのもわかるような気がする。
聴いていて感じたのは、いずれも当時としては優秀な録音だということ。
中でも1940年のストックの録音が驚異的に良くてロジンスキーの録音よりも鮮明なほど。
だがステレオ録音の効果は大きく、ステレオ最初期のライナーの1954年録音で曲の印象は激変する。
同じライナーでも二つの録音は全く別人のよう。
ストレートにガツンとくる1954年も良いけれど、1962年盤でのトランペットに続く柔軟なオーケストラの動きにライナーの円熟を見た。
1954年盤ではトランペットが右側から聞えるのが1962年盤では左側、これはショルティでも同じ。
作曲者とほぼ同時代人だった最初の3人に比べると、ショルティの演奏は醒めた目で音を緻密に組み立てていてスマートな印象を受ける。
オケをパワフルに鳴らし切ったショルティの演奏は、新しい時代の到来を感じさせるもの。
Youtubeはシノーポリ指揮ドレスデン・シュターカペレの「ツァラトゥストラはかく語りき」
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