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2023年8月 1日 (火)

シカゴ響の「ツゥアラトゥストラはかく語りき」冒頭聴き比べ

くもり一時雨。本日の最高気温34度。

久しぶりに雨が降った。

ほんの少しだけれど、過ごしやすい一日。

 

シカゴ響の自主製作盤を聴く。

1977年に発売されたLPで、第2代音楽監督のフレデリック・ストックからショルティまでの6人に加えモートン・グールドの演奏。

全て既存のメジャーレベルの録音、発売時点では未発売だったり稀少となっていたものを集めている。

 

A面の大部分はRシュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」冒頭部分を歴代音楽監督の5種の録音


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・交響詩「ツゥアラトゥストラはかく語りき」冒頭部分

   ・フレデリック・ストック(指揮)  1940年録音
   ・アルトゥール・ロジンスキー(    1947年録音
   ・フリッツ・ライナー(指揮)    1954年録音
   ・フリッツ・ライナー(指揮)    1962年録音
   ・ゲオルグ・ショルティ(指揮)   1975年録音

・「宗教裁判官」序曲   :ベルリオーズ
    ゲオルグ・ショルティ(指揮)   1972年録音

・「シカゴ」       :フィッシャー
    モートン・グールド(指揮)
    ベニー・グッドマン(クラリネット)1966年録音

・無窮動        :パガニーニ~ストック編曲
    ジャン・マルティノン(指揮)   1966年録音

・歌劇「さまよえるオランダ人」から
    ゲオルグ・ショルティ(指揮)   1976年録音
     

「ツァラトゥストラ」冒頭のトランペットで、ライナー(2種)とショルティの録音では、歴史的な名手アドルフ・ハーセスがトランペットセクションに加わっている。

ハーセスは1948年からシカゴ響のメンバーなので、ロジンスキーの録音には加わっていない。

この違いは聴いていてはっきりわかるほど。

オルガンの重低音のCのピッチがそれぞれ微妙に異なっているのが面白い。

 

個性的なのはロジンスキー。

かなり遅いテンポでたっぷりとした表情、だがトランペットセクションの非力さが痛い。
弱冠28歳のハーセスをロジンスキーが連れてきたのもわかるような気がする。

聴いていて感じたのは、いずれも当時としては優秀な録音だということ。
中でも1940年のストックの録音が驚異的に良くてロジンスキーの録音よりも鮮明なほど。

 

だがステレオ録音の効果は大きく、ステレオ最初期のライナーの1954年録音で曲の印象は激変する。

 

同じライナーでも二つの録音は全く別人のよう。

ストレートにガツンとくる1954年も良いけれど、1962年盤でのトランペットに続く柔軟なオーケストラの動きにライナーの円熟を見た。

1954年盤ではトランペットが右側から聞えるのが1962年盤では左側、これはショルティでも同じ。

 

作曲者とほぼ同時代人だった最初の3人に比べると、ショルティの演奏は醒めた目で音を緻密に組み立てていてスマートな印象を受ける。

オケをパワフルに鳴らし切ったショルティの演奏は、新しい時代の到来を感じさせるもの。

 

Youtubeはシノーポリ指揮ドレスデン・シュターカペレの「ツァラトゥストラはかく語りき」

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