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2023年11月に作成された記事

2023年11月30日 (木)

帯笑園の浜梨のことなど

明日から師走。

 

ここ数日風が強く今日も天気晴朗なれども波高し。

江戸後期から明治までの間に東海道随一の庭園と称せられた沼津原にあった植松家の「帯笑園」


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寛政十年(1798)から明治三十四年(1901)までの植松家に残された訪問録「帯笑園撮録」を読んでいる。

 

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記されている訪問者は、将軍家のほか島津斉彬、山内容堂などの参勤途中の藩主たち、京都帰りの会津藩主松平容保の名も見える。


その他幕府の重臣、柴野栗山などの儒学者やお公家たち。

 

幕末から明治になるとシーボルトほか日本に訪れた外国人著名人に加え、皇族、伊藤博文山形有朋そのほかの明治の元勲たちの大部分などなど。


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名前だけではなく献上品や貴人たちの反応など記されていて、その時代の著名人たちの素の姿が垣間見えて面白い。

 

提供した軽食類の具体的なメニューもあって、そこには煎茶の銘柄や今では忘れられた沼津近辺の名産の数々が。

外国人には刺し身や当時沼津の名産だったウナギの蒲焼が、幕府の外国方の指示で出されていたりしている。

 

中でも「浜梨」の塩漬けがお茶の席や食事の際に必ず出されていた。

 

よほど好評だったのか沼津の名産だったのか・・

 

「浜梨」ってなんだろう?と思い牧野富太郎の「原色牧野植物大図鑑」をひもといてみると、カラーの挿絵とともに明確な説明がありました。

 

「浜梨」とはハマナスのこと。


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ハマナシ(ハマナス)とあるのが意味深く、別名ハマナスは東北訛りからきたものと書いてありました。

へぇー。

 

「浜梨」の塩漬けも調べてみたら、明治36年の沼津土産の広告に富士浜梨というのがあった。

今は忘れられたけれどかつては沼津の名物だったらしい。

 

いろいろ調べていくと浜梨(ハマナス)の実は別名ローズヒップであることも知りました。

ローズヒップティーならば時々飲んでいる。

 

「浜梨」の塩漬けも探してみよう。

 

BGMはコープマンの弾くバッハ。

平均律クラヴィーア曲集第2巻


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Youtubeはコープマンの弾く小フーガト短調

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2023年11月28日 (火)

ディヴィッド・マンロウ、中世ルネサンスの楽器

11月も最後の週、今日も小春日和で最高気温は20度を超えた。

朝起きたら庭先が濡れていた。

明け方に小雨が降ったようだ。


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通勤時に見た富士山は薄い積雪。

毎年この時期に麓に雨が降ると、もっと真っ白になっていた。

 

 

ディヴィッド・マンロウが編んだ「中世 ルネッサンスの楽器」をタワーレコードからの復刻CDで聴く。

これはマンロウの同名の著書に基づいて制作されたアルバムで、中世期とルネサンス期に使われた楽器を、ひとつひとつ音に出してマンロウとロンドン古楽コンソートのメンバーが紹介しているもの。


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中世・ルネサンスの楽器

・「中世の楽器」

・「ルネサンスの楽器」

  デイヴィッド・マンロウ(指揮)
  ロンドン古楽コンソート

     録音   1973年3、4、9月、1974年2月

 

取り上げられたのはそれぞれ30種ほどの計60種余りの楽器。

古い楽器の音色を、作曲された当時の曲で再現。

 

それぞれ数分程度の曲だけれど、音楽性豊かに再現しているので変化に富んで少しも聞き飽きない。


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書籍は絶版になって久しく古書価格も高価になっている。

 

30年以上前だったか神田の音楽専門古書店、古賀書店で店主さんとこの本のことで話をしていたら「そういえば最近はすっかり幻の本になったねぇ。」とおっしゃっていたことを思い出した。

 

その古賀書店も昨年末に店を閉じてしまった。

 

Youtubeは古楽器を吹くマンロウ

 

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2023年11月25日 (土)

孫のお宮参りで静岡浅間神社へ、そして木曜はオケの練習

今日は気温が下がり最高気温は14度。

 

 

今年生まれた孫のお宮参りで朝から静岡市へ。

 

写真撮影の時間に間に合わせるために東名高速を使って1時間半。

 

待ち合わせ場所の写真館の場所がわからず、近くのコンビニの店員に尋ねても誰も知らない。
グーグルマップを頼って、コンビニの駐車場からしばらく歩いて探したら写真館はすぐ近く。

 

 

撮影は孫の機嫌が良かったので小一時間ほどで終了。

 

 

 

近くの静岡浅間神社へ歩いて向かう。

 

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銀杏の黄葉が見事だった。


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あいにく本殿は改修工事中。

 

ちょうど大河ドラマが家康を取り上げていて、家康ゆかりの神社境内にはに大河ドラマ館ができていた。

 

祈禱の申し込みをしたら入館チケットを1枚くれたけれど、時間も無いので今回はパス。

 

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お宮参りが終わったあとは場所を娘の家へ移して昼食。


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イタリアンシェフの経験がある婿殿の弟が出張シェフになり、本格的なイタリアンを楽しみました。


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贅沢な一日。


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木曜夜はオケの練習。


いよいよ本番まで10日を切り、オケのみで全曲を通し細部のチェック。


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良い感じに仕上がってきました。

 

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2023年11月23日 (木)

チェコ・フィル・ストリング・カルテット

曇りのち晴れ。

昨晩遅くに雨が降ったらしく庭先が濡れていた。

 

比較的暖かな一日。

午前中は娘婿殿の実家から送っていただいた山芋を家内の実家に届けたりしていた。

義母を交えて義兄夫婦としばしの歓談。

 

家内の実家から見た今日の富士山。


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意外と雪が少ない。

雨は我が家近くに限定されていたようだ。

 

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そして庭のチョコレートコスモス。

 

昨晩は毎年恒例となった沼津法人会青年部主催の税考える週間チャリティーコンサート。

 

今年はチェコフィルのトップメンバーによるチェコフィル・ストリング・カルテットだった。


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プログラムを見て曲の多さにびっくり。

バッハからピアソラ、映画音楽にジャズのスタンダードナンバーまで20曲。誰もが一度は聞いたことのある曲ばかり。

 

メンバーはチェコフィルの首席クラスなだけに演奏はさすがに良かった。

 

すべてアレンジだけれど一流の音楽家たちによる上質の音楽の数々を堪能。

中でもお国もののユモレスクは格別だった。

 

アンコールはグリンカの「ルスランとリュドミュラ」序曲に「ふるさと」そしてラデツキー行進曲。

クラシックに馴染みのない人もまたそうでない人も楽しめる、まさにプロ中のプロのお仕事。

 

Youtubeはパールマンとヨー・ヨーマによる「ユモレスク」、伴奏は小澤征爾

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2023年11月20日 (月)

本日の練習、第九いよいよ合唱合わせ

暖かで晴れた月曜日、風は強い。

 

今日の午前中は母を自宅近くのクリニックでインフルエンザの予防接種。

昨年開業したばかりで母を車椅子に乗せて徒歩10分ほどの距離なのがありがたい。

 

午後はケアマネージャーさんが来て来月のスケジュールの確認。
もう来月は師走。

ケアマネさんが帰ったあとは母を寝かしつけて仕事場へ向かう。

本来今日はオフだけれど、先月入れ替えたばかりのシステムの不具合が続き、担当者が慣れていないので私にも立ち会って欲しいということで出勤となった。

 

そして昨日、日曜日はオーケストラ。

沼津市制百周年記念の第九の練習のために午後から本番会場の市民文化センターへ。


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今回はいよいよ合唱合わせ。

会場に到着すると合唱のひな壇が組んであった。

 

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オケのみ13時からの練習でみっちり第3楽章まで。


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そして18時から第4楽章。合唱合わせ。


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合唱は総勢230名。

オケと合わせれば300名近くになり、オケピットを上げての練習。


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合唱には市長さん教育長さんも加わりいよいよ本番の気分。

 

Youtubeは秋山和慶指揮北大オケの第九、創団百周年記念演奏会の記録

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2023年11月18日 (土)

さそうあきら「マエストロ」とブレンデルのリスト

薄曇り、朝は晴れたけれどもどんよりと曇った土曜日。

金曜日は前日夜から降り始めた雨が降り続き一時は警報級の風と雨。
雨がやんだ後は強い風が吹き荒れた。


昨日はオフだったので激しい雨の中馴染みの内科クリニックで定期健診。
予想とおり空いていてほとんど待ち時間なし。

前回は良い結果。

今回も同じような結果で最近幾分寝不足気味だけれどまずまずの状態。

ついでに7回目のコロナワクチン接種を予約しておいた。

外は激しい雨。

帰りにフラフラと最寄りのブックオフへ。

100円均一コーナーで見つけたのはコミック「マエストロ」(さそうあきら著)。

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20年ほど前のコミックで、西田敏行主演の映画「マエストロ」の原作本であることを初めて知った。


内容は解散となったプロオケの再建物語。
映画「オーケストラの少女」を思い起こしたけれど、これがなかなか傑作。

作者のオケの知識が半端でなくて、思わず笑ってしまう場面が続出。

映画も見たくなった。

ついでにCDコーナーにまわってみた。

ジャンクコーナーはみんな550円以上で内容を見てもとても手を出す気にはなれない。
そのままスルーしようとしたけれど、目に入ったのがこの1セット。

BRILLIANTが出していたCD3枚組でリストピアノ名作集。
これも550円。

演奏はアルトゥーロ・ピサロ、アルフレッド・ブレンデル、アール・ワイルドの3人のピアニスト。
ブレンデルのはかつてVOXに録音していた音源だと思う。

盤面に傷有り100円引きで100円のクーポンもあったので結局350円

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「リスト:ピアノ名作品集」

 1-6. ソナタ ロ短調(リスト)
 7. 巡礼の年第2年 ペトラルカのソネット47番(リスト)
 8. 巡礼の年第2年 ペトラルカのソネット104番(リスト)
 9. 巡礼の年第2年 ペトラルカのソネット123番(リスト)
 10. 伝説1番 小鳥に語りかけるアッシジの聖フランチェスコ(リスト)
 11. 伝説2番 波を渡るパオラの聖フランチェスコ(リスト)

 アルトゥール・ピサロ(ピアノ)

 1. ハンガリー狂詩曲15番「ラコッツィ行進曲」(リスト)
 2. ハンガリー狂詩曲3番(リスト)
 3. ハンガリー狂詩曲2番(リスト)
 4. ハンガリー狂詩曲13番(リスト)
 5. ハンガリー狂詩曲8番(リスト)
 6. ハンガリー狂詩曲17番(リスト)
 7. 執拗なチャルダッシュ(リスト)
 
  アルフレッド・ブレンデル(ピアノ)


 1. 「悪魔のロベール」の回想~地獄のワルツ S413(マイヤベーア=リスト)
 2. 2つの演奏会用練習曲2番 小人の踊り(リスト)
 3. メフィスト・ポルカ(リスト)
 4. メフィスト・ワルツ1番(リスト)
 5. 「ドン・ジョヴァンニ」の回想 S418(モーツァルト=リスト)
 6. 「ファウスト」のワルツ S407(グノー=リスト)

   アール・ワイルド(ピアノ)

ピサロは聴いたことがないけれど、ブレンデルのリストは定評のあるところ。
アール・ワイルドも着実なテクニックと華やかな音色がリスト向き。

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2023年11月16日 (木)

テンシュテットのエロイカ

晴れのち曇り。


本日三島からの富士山。


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灯油を買いに行ったら18リットルポリタンクで二千円近い値段。

終わりが見えない円安も続き電気代も値上がり諸物価高騰。

地球温暖化の影響も顕在化して世界的な天変地異と戦火も拡大。

混沌とした令和5年もあとわずか。

 

せめて明るい音楽をと思ったけれど、思いつかずにCD棚から目に止まったのはクラウス・テンシュテットのベートーヴェン。
エロイカを聴いた。国内盤CD.


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・交響曲第3番変ホ長調作品55『英雄』
・交響詩『はげ山の一夜』*

   クラウス・テンシュテット指揮
   ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

     録音:1991年 9月10月(ライヴ) 1990年5月*

テンシュテットが病に倒れ一時的に復帰した後の録音。

テンシュテットのエロイカでは、学生時代にFMで聴いた北ドイツ放送響を指揮した演奏の印象が強烈で、この時にエアチェックしたカセットテープは何度も聴いている。

この時の演奏は1979年10月3日ロカルノのサンフランチェスコ教会でのライヴ。

このロカルノのライヴはかつていくつかの海賊レーベルでも出ていた。


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手持ちはDRUMCANレーベルのCDだけれど、音は自分のエアチェックテープの方が良い音だった。

 

他に同じ組み合わせの「エロイカ」が出ている1979年7月の放送用ライヴ
「コリオラン」序曲とのカップリング。

 

演奏そのものは聴衆を前にしたロカルノのライヴが良い。

 

あとテンシュテットのエロイカの手持ちでは、ウィーンフィルとの唯一の共演となった1982年8月29日のライヴと、TIENTOレーベルから出ていた1988年10月23日のロンドンフィルとのライヴ。


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今日聴いたEMIのエロイカは、残されたテンシュテットの最後のエロイカ演奏。

 

この数年後に再び倒れ1998年に死去。

 

今日はこのエロイカ全てを聴き直したわけではないけれど、ロンドンフィルとのEMI盤は他の演奏に比べ第一楽章の演奏時間が1分ほど長い。

ただ聴感上はほとんど他の演奏との差が無い。

 

堂々たる風格、さりとて停滞せずに音楽は格調高くスピーディーに進んでいく。

テンシュテットのタイプとしては20世紀初めの巨匠タイプ。

だが音楽は少しも古さを感じさせない。

 

テンシュテットのエロイカではいずれも第2楽章が秀逸だけれど、この晩年の演奏はとりわけ感動的だ。

演奏終了後の拍手も収録されている。

カップリングは「はげ山の一夜」。

最初CDを見たときに何故ムソルグスキー?
と思ったけれど、こちらも凄絶な名演だった。

 

テンシュテットにあと10年の命があったら、どのような高みに到達していただろう。
などと考えていました。

 

Youtubeはテンシュテットのワーグナー、楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕前奏曲

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2023年11月14日 (火)

スーストロのトランペットでテレマンほか

11月も半ば、シベリアからの寒気団が南下して全国で雪の便り。

 

畑のレモンが枯れてしまった。原因不明。


昨年まではたくさん実をつけていたのに・・・・・


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夏蜜柑も元気がない。

海水温が上がり秋サケが極端な不漁とのこと。

地球温暖化で水産業に限らず農業も含め、産業構造そのものが変わってしまうかもしれない。

 

 

昨日は仕事で静岡市へ。

行く前に雨がパラついていたけれど静岡に着いたら良い天気になった。

 

先ほどの雨で富士山に新雪。


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見慣れた沼津からの富士とは異なるアングル。

 

その横に愛鷹山もよく見えた。


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愛鷹山は10万年前に活動を終えた富士山と同じ成層火山

未来の富士山の姿。

 

 

先日の東京行きで購入したLPからスーストロのトランペットを聴く。


仏SFPのLPでフランチェスキーニ、テレマンほか同時代のバロック期のイタリア、ドイツの作曲家たちの作品を集めている。


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・"Suonata A 7" Pour Flüte À Bec, Trompette, Cordes Et Basse Continue (1680)
                      :Petronio Franceschini

・"Sinfonia Seconda Concertata Con Li Ripieni" Pour Flüte À Bec Alto, Trompette, Cordes Et Basse Continue (1715)
                      :Alessandro Scarlatti

・"Sonate En Ré Majeur" Pour Clarino (Trompette En Ré), Cordes Et Basse Continue
                      :Georg Philipp Telemann

・"Concerto En Ré Majeur" Pour Trompette, Cordes Et Basse Continue
                      :Giuseppe Tartini

  Henri-Claude Fantapié(conductor)
  Orchestre Des Solistes De Paris

 

指揮者のHenri-Claude Fantapiéは初めて聴く。
フランスの指揮者で指揮をマルケヴィッチ、作曲をディティユーに学んでいる。

オケのOrchestre Des Solistes De Parisについてはよくわからない。

メンバー表を見る限り小編成のようだ。

メンバーにはYuko Moriの名が見える。
彼女はヴァイオリニストの豊嶋泰嗣とともにDaugareil Quartetのメンバーだった。

 

演奏はスーストロの真っ直ぐでのびやかなトランペットに着実な伴奏。

 

このアルバムは名エンジニアのアンドレ・シャルランの手によるもの。


ハイファイ的な音ではないけれど、しっとりとした弦楽器の響きに輝かしいトランペットの音がバランス良く聞えてくる。

 

さすがの名録音。

 

Youtubeはスーストロの吹くテレマン

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2023年11月12日 (日)

パリ、ノートルダム大聖堂のクリスマスライヴと朝比奈隆の第九

晴れ、気温は下がり朝に流れる風は冬の風。

本日の最高気温は17度。

つい一週間ほど前には30度近い気温だった。

長い夏からいきなり冬へ突入か。


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今年竣工したばかりの市民体育館「香陵アリーナ」近くの欅は、紅葉を見ることなく葉が落ち始めていた。

 

木曜の沼響第九の練習に続いて、金曜夜は文化センター主催のクラシック・レコードコンサートの解説。

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今回は2019年に火災にあったパリ・ノートルダム大聖堂でのクリスマスミサの1973年実況録音、そして年末恒例の第九など。

 

ノートルダム大聖堂のクリスマス実況では、2019年の火災の被害や現在の修復の様子などを交えながら巨大なパイプオルガンのことなどのおしゃべり。
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・1973年 パリ・ノートルダム寺院のクリスマス・ミサから

1.今宵、キリストは生まれ給えり(グレコリオ聖歌)
2.真夜中の鐘
3.聖しこの夜
4.神の子は生まれ給えリ
5.男の子は生まれ給えり(グレコリオ聖歌)
6.間奏曲(オルガン即興演奏)
7.アヴェ・マリア(G.ブジニャック)
8.神の御子は今宵しも  
9.間奏曲
10.恵み深き救い主の御母よ(G.P.パレストリーナ)
11.荒野の果てに夕陽は落ちて

  ノートルダム寺院聖歌隊 コントルポワン合唱団 
  ガブリエル・マッソン金管合奏団 
  ピエール・コシュロー(即興オルガン)

 

広大な空間の中で恐ろしいほどの残響の中で聞こえてくる聖歌隊、ブラスアンサンブルの響き。

そしてピエール・コシュローが弾くパイプ八千本の大パイプオルガンでの即興演奏。

細部は明瞭とは言えないけれど、巨大な音響空間を実感することができる名録音だ。

これは仏FYから出ていたLPで、長岡鉄男も取り上げていた著名なアルバム。

 

LPとCDを持参したけれど、音のエネルギー感はLPが勝るものの盤が荒れていたので
CDを使った。

 

 

そして第九は朝比奈隆指揮新日本フィルの1988年ライヴ。


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・交響曲第9番 ニ短調  「合唱付き」  :ベートーヴェン
 

 豊田喜代美(ソプラノ) 秋葉京子(メゾ・ソプラノ)
 若本明志(テノール) 多田羅迪夫(バリトン)
 栗友会合唱団
 新日本フィルハーモニー交響楽団
 朝比奈 隆(指揮)

 

当時朝比奈隆80歳。

ゆったりとしたテンポで大河の如く流れていく朝比奈隆、絶頂期の記録。

「第九」の練習翌日の「第九」なので解釈の詳細がよくわかる。

ブライトコップ旧版の典型的な名演だ。

 

今回実際に朝比奈さんの指揮で合唱に参加された方や、沼津市制100周年の第九に合唱で参加する人たちもいらっしゃって、多くの方が参加して下さった。

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解説では使用譜のこととか版の種類など、ディープな話が多かったので聴いている方の中には戸惑った人もいたようだ。

終了後のアンケートには解説が難しかったとの指摘もありました。

もう少しわかりやすく説明すべきだったと思う。反省。

 

Youtubeはパリ・ノートルダムのクリスマスミサ 1973年ライヴ

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2023年11月11日 (土)

本日の練習、第九いよいよ佳境へ

立冬過ぎの土曜日。

 

昨日あたりから気温が下がり北海道では初雪を観測。

 

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木曜朝の出勤時の狩野川河川敷からの富士では雪がほぼ消えていた。

 

今日は雲に隠れて富士山は見えないけれど、昨日雨が降ったので白い姿になっているだろう。

 

 

木曜夜はオーケストラ。

 

仕事場から直行なので夕食を摂る時間が無く、その分昼食を贅沢にプリウスでヒレカツ定食。

 

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店に入ったのが遅い時間だったのでランチのサービス定食は完売。

やむなくほぼ倍額のヒレカツ定食、トホホ・・

 

そして夜は仕事を切り上げ文化センター小ホールへ。


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沼津市制百周年の第九もいよいよ佳境。


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喜古恵理香先生の指揮で第4楽章を中心に練習。

 

今回先生のご指導はかなり熱が入っていた。


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明日夜先生は合唱との初顔会わせ。

 

こちらは家内が参加する。

 

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2023年11月 8日 (水)

ジュライチスのプロコフィエフ、ロミオとジュリエット

本日立冬。


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気温は高く、富士山の雪はいつのまにか消えていた。


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本日朝、朝ご飯を待つポコ。

 

 

プロコフィエフのバレエ音楽「ロミオとジュリエット」。

ジュライチス指揮のボリショイ劇場管弦楽団によるLP3枚組の全曲盤。

 

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・バレエ音楽「ロミオとジュリエット」 完全全曲

 アルギス・ジュライチス(指揮)
 ボリショイ劇場管弦楽団

 

今では演奏されないいくつかの曲も含めた完全全曲盤。


全曲盤録音はその後いくつか出ているけれど、この盤でしか聴けない曲もあるようだ。

 

 

プロコフィエフのバレエ「ロメオとジュリエット」は、最初の予定されていたサンクトペテルブルクではなくチェコのブルノで初演されている。

これは最初の版がキーロフ・バレエに受け入れなかったことによる。

その後ブルノの成功を受けてキーロフ・バレエでは改訂した版て上演されている。

 

「ロミオとジュリエット」の世界初演をおこなったブルノのバレエ団を沼津に招いたことがある。


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チェコ国立ブルノ歌劇場バレエ団と管弦楽団で2001年7月18日公演。

大編成のオケが、沼津のホールの狭いオケピットにびっしり並んだ風景は壮観だった。

この時の演奏は確か初演当時の独特の版だったような気がする。

オケもバレエも荒削りながら気合の入った名舞台だった。

 

 

このLPは改訂によって失われた曲も含めた完全全曲盤。

 

ジュライチスはバレー専門指揮者みたいな人だけれど、さすがにリズムの切れは良い。

手際のよくサクサク進み明解な音楽運びはさぞ踊りやすかろう。

 

Youtubeは巨匠ムラヴィンスキーのプロコフィエフ、ロミオとジュリエットから

 

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2023年11月 6日 (月)

秋の音盤購入、フルネ指揮パリ音楽院管のドビュッシーとラヴェル

晴れのち曇り夜から雨。


冬の星座オリオンが夜空に出てきたというのに日曜の熊本で最高気温30度。


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畑のオクラは未だに花を咲かせている。

例年ならばとっくに萎れて引き抜いているのに。

 

先日の東京行きでの音盤購入記録。

今はかつてのような都内の音盤屋数件を1日ではしごした元気もなく、最近の東京音盤屋回遊はお茶の水界隈に限定されている。

 

9月半ば以後ほぼ2か月ぶりのお茶の水ディスクユニオン。

 

いつもは安いコーナー順に回っていたけれど、今回は目に付いた盤があるレギュラー盤コーナーから巡回。LPのみ。

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最初に目に入ったのはイギリスの指揮者サー・チャールズ・グローヴスの肖像をあしらったジャケットの「ラスト・ナイト・プロムス」LP2枚組。

英CIRRUS盤。


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続いてジャン・フルネが珍しくもパリ音楽院管を指揮したドビュッシーとラヴェル。
PHILIPS盤。

ドビュッシーの「夜想曲」にラヴェルの「古風なメヌエット」と「スペイン狂詩曲」。

フルネのモノラル期のフランスものはラムルー管を振ったものが大部分。
伴奏以外で戦後にパリ音楽院管を振った録音は初めて見た。


「古風なメヌエット」はこれが唯一の録音ではなかろうか。

 

ここでテンションが上がり、ドビュッシーの「夜想曲」でもう一枚。


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ガリエラ指揮フィルハーモニア管によるCLUB NATIONAL DU DISQ盤。

バルビローリのフォーレの組曲「ペレアスとメリザンド」とのカップリング。

 

買った時は両曲ともバルビローリだと思っていたら「夜想曲」はガリエラだった。

これは嬉しい誤算。


バルビローリの「夜想曲」はパリ管との再録音があり既に架蔵済み。

以上がレギュラーコーナー。

 

そのままの気分で300円~500円コーナーへ突入。

 

あいかわらず誰もが手に取るような盤は少なくマニアックなものが多いけれど、9月に来たときよりもだいぶ変化があった。


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リヒテル夫人、ソプラノのニーナ・ドルレアク、その他のロシアの歌手が歌うカバレフスキー、ショスタコーヴィチ、ムソルグスキーの歌曲集、米MONITOR盤。


ピアノ伴奏はそれぞれショスタコーヴィッチ、カバレフスキー、リヒテルという豪華な顔ぶれ。


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トランペットの名手スーストロのソロで、アレッサンドロ・スカルラッティ、タルティーニ、テレマンなどのコンチェルト集、仏SFP盤。

伴奏はパリの音楽家たちのアンサンブル。

ヴァイオリンのメンバーリストにYUKO MORIの名があった。

これは名録音エンジニア、アンドレ・シャルランの手による録音。


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ウェーバーのジングシュピール「アブ・ハッサン」全曲。

レオポルド・ルードウィッヒ指揮ベルリン放送響による英SAGA盤。

シュワルツコップが歌っている。
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イタリアの作曲家ルイージ・ダッラピッコラの「Sex Carmina Alcaei」とドイツの作曲家にしてピアニストのブゾーニの「エレジー風子守歌」などを集めた英ARGO盤。


ブゾーニの作品はイタリアの指揮者カンテルリも録音していた。


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ウオルトンやヴィエルヌ、エルガーなど様々な作曲家のオルガン作品、ARGO盤。

オルガンはサイモン・プレストン。

 

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20世紀フランスの盲目の作曲家ジャン・ラングレーのミサ曲。

デュリュフレの作品とのカップリング。

ヒコックス指揮の合唱団にフィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブルが加わる。
英EMI盤。


この曲は以前ラングレー自演のERATOモノラル盤を聴いて圧倒された作品。

ステレオ録音を探していた。

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名チェリスト、フォイアマンのドヴォルザークのチェロ協奏曲。
キャニオンが出していたアルティスコ盤。


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ホセ・イトウルビの弾くアルベニスとグラナドスのピアノ曲集。英EMI盤。


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デゾルミエール指揮のフランクの交響曲ニ短調。

これはレーベル違いのダブり買い。

 

ちょうどセールをやっていて、シールの色別に10%、20%引き。

今回は比較的コストパフォーマンスの高い買い物ができたかな。

 

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2023年11月 3日 (金)

東京国立博物館、やまと絵展

11月に入ってから連日最高気温が25度越えの日々。

各地で夏日続出、30度に迫る地方まで。

 

3連休初日の今日も良い天気だった。

家内とららぽーとでショッピングしたり、餃子の王将で食事をしたりと平穏な一日。

 

昨日オフ、さいたまの孫の顔を見に行きながら東京に行っていた。

早起きして7時35分発小金井行きの東海道線に乗車。

所要時間は3時間。

この列車だと大宮までの乗り換えは無し。

グリーン車にしたので快適だった。

新幹線で行くよりも割安。

 

生後数ヶ月の孫は会ったとたんに大泣き。

娘と昼食を済ませて東京へ。


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上野公園では未だ銀杏の紅葉は見られず。

 

芸術の秋。


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ここでは魅力的な美術展、博物展が目白押し。


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東京国立博物館の「やまと絵展」を選ぶことにした。

 

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総展示数245点のうち国宝、重要文化財が7割。


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等身大の伝源頼朝像や源氏物語絵巻、伴大納言絵詞など、教科書でおなじみの作品ばかり。

 

これは大変な見ものだった。

 

2時間ほどじっくり見たあと博物館北側の庭園を散策。


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ここはさりげなく歴史的建造物が点在しているのが良い雰囲気だ。


あまり人がいないのも良い。


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応挙館、茶室、そして池のほとりの芝生で昼寝する外人さんたちなど。


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帰宅は16時39分東京発熱海行き。

沼津到着の後、ちょいと仕事場に寄って帰宅。

 

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