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2023年12月25日 (月)

ドビュッシーの「もう家のない子たちのクリスマス」

今年も最後の週に入り今日はクリスマス。


なんとなく師走の気分になれなかったけれど、今日は母を定期的に通っている病院に連れて行ったり、いろいろと片付けなどをしているうちになんとなく年の瀬の気分になってきた。


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そして今日のポコ。

クリスマスということで、何を聴こう。

 

ウクライナやガザ地区の惨状を思いながら取りだしたのはドビュッシーの「もう家のない子たちのクリスマス」。

第一次世界大戦で家を失った子供たちの悲痛な叫びを題材にしたドビュッシー最晩年の作品。


ドビュッシー自身がテキストを書いたドビュッシー最後の歌曲。

そしてドビュッシーは亡くなる1918年に少年合唱のために改作している。


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2分余りの曲ながら強烈な印象を残す名作。

「プレゼントのおもちゃはもうないけれど どうか日々のパンだけはお恵みください」という歌詞が胸を打つ。

 

演奏はフランス国立放送局の合唱指揮者だったポール・クローデル指揮のクローデル合唱団による「女声合唱による珠玉のフランス合唱曲集」。
フォーレ、プーランク、ルーセルらの小品を集めたまさに珠玉の名演集。

エラート原盤による日本コロンビアモノラルLP。

以前RIAAカーヴで聴いた時にはぼやけた録音だったのが、EQカーヴをSP録音向けのAmerican78にしてみたら劇的に明瞭になった。

 

 

気分を変えて加羽沢美濃の「クリスマス・メロディーズ」


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・クリスマス・スタンダード・メドレー
 サンタが街にやってきた/シルバー・ベルズ/ウイ・ウィッシュ・ユー・ア・メリー・クリスマス
・きよしこの夜[Opening version]
・ジングル・ベルズ
・クリスマス・イブ(山下達郎)
・遠い街のどこかで…(中山美穂)
・Pearl-White Eve(松田聖子)
・戦場のメリー・クリスマス
・きよしこの夜
・クリスマス賛美歌メドレー
・荒野のはてに/神の御子は今宵しも/牧人ひつじを/柊かざれ
・赤鼻のトナカイ
・恋人がサンタクロース(松任谷由実)
・ハッピー・クリスマス(ジョン・レノン&オノ・ヨーコ)
・サイレント・イヴ(辛島美登里)
・オーベルビリエのノエル
・ジングル・ベル[Ending version]

 

  加羽沢美濃(P)

    録音 1997年

作曲家にしてピアニストの加羽沢美濃が東京藝大大学院在学中録音のデビュー・アルバム。

CDのタスキにはプレデビューアルバムと書いてある。

同じ年の11月に発売されたアルバム「メモリーオブ1997」が全て加羽沢美濃のオリジナル曲によるアルバムだったので、そのような扱いになったのだろう。

 

おなじみのクリスマスソングから賛美歌、山下達郎に中山美穂などのクリスマスにちなんだ曲の数々を加羽沢自身のアレンジで聴かせている。

それぞれの曲のメロディーラインを生かしながらピュアで品の良い感覚のアレンジ。

 

いずれも美しい上質な音楽を聴いたという印象になる好アルバム。

 

今年亡くなった坂本龍一の「戦場のメリー・クリスマス」にはしみじみと聴き入ってしまいました。

 

Youtubeはドビュッシーの「もう家のない子たちのクリスマス」

 

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