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2024年4月に作成された記事

2024年4月30日 (火)

オーマンディのシューベルト、グレート

昨晩からの雨が朝まで残る4月最終日。

昨日夕刻の狩野川からの富士山。


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これからまもなく山頂が雲に隠れた。
夜遅くから雨。

本日出勤日。

雨や雑務が入ってトマトやナスなどの定植がなかなかできない。

 

いよいよ沼響の第40回定演も週末に迫る。

今回のメイン曲のシューベルトの「グレート」の手持ちをいろいろ聴いている。

その時の気分によるけれどスコアを見ながらだったり見なかったり。

 

「グレート」は第10回定演でも演奏していて、その時は同じことの繰り返しばかり気になって曲の面白さがよくわからなかった。

30年ぶりに練習してみてなぜか面白い。

スコアを見るとホルンとトロンボーンが効果的に使われていて、色彩感と響きの多様性が後のロマン派の音楽を予見させるもの。

 

手持ちはLP、CDだけで60種を超えている。

 

全部一度は聴いている演奏なので、印象に残っていたり面白そうな演奏をランダムにセレクト。

先日聴いたメンゲルベルクの演奏のように意外な発見もあって面白い。

 

今日はオーマンディの「グレート」

70年代後半に出た共通ジャケットの廉価盤LP.

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・交響曲第8番 ハ長調 「グレート」 :シューベルト

 ユージン・オーマンディ
 フィラデルフィア管弦楽団

   録音:1966年12月28日
      フィラデルフィア、タウン・ホール

メンゲルベルクのような濃さはないけれど、すっきり譜面に忠実。

かつて聴いた時はさほど良いとは思わなかった。

 

実際演奏する身になってあらためて聴きなおすと、各楽器のバランスと鳴らせ方とバランスが完璧。

豊かな色彩の中で激しさと優雅さとの見事な共存。

高度な次元での職人技が光る秀演だ。

Youtubeはオーマンディのラフマニノフ、交響曲第2番から

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2024年4月28日 (日)

先月末、お茶の水ディスクユニオンにて

昨日の雨から一転して快晴の日曜日。

GW二日目。
非常勤の身にはさほどGWの実感はなし。

円安止まらず。

天気が良いので午前中トマトやナスの定植の準備。

 

その前にホームセンターに行きトマトの苗を追加。

ついでにカボチャとモロヘイヤのセールをやっていたので、こちらも購入。

 

先月のカンブルラン指揮「ダフニスとクロエ」全曲演奏での帰りに立ち寄ったお茶の水ディスクユニオンでの収穫。

3月初めに一度訪れていたのでさほど期待していなかったけれども意外と在庫の変化有り。

 

店に入りいつものように格安300円以下LPから順次回遊。

300円以下からはクルト・ウェスが日本フィルへ客演したときのウィンナワルツ集ライヴ。
日本フィル自主制作盤。


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日本フィルは1972年6月に解散し新日本フィルと日本フィルに分裂している。

このLPはその後の9月に自主運営となった日本フィルの第1回自主公演のライヴ。

 

クルト・レーデルがチェコフィルを振ったシューベルト。
交響曲第4番のスプラフォン盤。


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B面はベートーヴェンの序曲集で「コリオラン」「アテネの廃墟」「プロメテウスの創造物」

の3曲、こちらはレーデルはコリオランだけで、あとはスメターチェクとクリマの2人。

オケはプラハ響とプラハ放送響。

 

マーク・エルムレルのボロディン、歌劇「イーゴリ公」~2幕を中心とした抜粋。
これは全曲盤から採られたもの。


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ペトロフ、エイゼン、オブラツォヴァなど、超豪華キャストによる録音。

エルムレルの「イーゴリ公」は1981年の映像も残されている。

 

500円以下からは

ロシアの作曲家バラキレフのショパンの作品による管弦楽組曲ニ短調と、未完に終わって弟子のセルゲイ・リャプノフが完成させた組曲ロ短調のカップリング。


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スヴェトラーノフ指揮ソビエト国立響(現スヴェトラーノフ・ロシア国立響)によるメロディア盤。

 

ベルギーの大ヴァイオリニストにして作曲家のイザイのヴァイオリン曲集。


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ヴァイオリンはG.ジャリ,豊田耕児にF.ロデオンのチェロ、ピアノはG.プリュデルマシェ。
ベルギーMUSIQUE EN WALLONIE盤

これ、500円だったけれどこちらのサイトでは非常に高価。

 

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エルガーの合唱曲「バイエルンの高地より」とヴォーン・ウイリアムスの合唱曲「ウィンザーの森にて」。ノーマン・デル・マー指揮ボーンマス・シンフォニエッタと合唱団。
英EMI盤・

 

フンガロトンから出ていたコダーイ合唱曲全集バラ売りのうち第2集と第7集


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特に第2集は鮮烈な印象があったイローナ・アンドール女史の指揮によるもの。

帰宅して調べたら第2集はダブり買いだった。(ジャケットの色が違っていたので気付かなかった)


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ランスロ、オンニュ、バルボトゥーによるウェーバーのそれぞれクラリネットとファゴットそしてホルンの協奏曲集、エラート盤

 

フランスのテノール、ピエール・ベルナックの歌うプーランク歌曲集。
CDでは持っていたけれどこれは仏Vegaの初出盤LP。


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これも500円。作曲者のプーランクがピアノを弾いている。

 

とにかくサブスクが主流になりLP,CDが値崩れしている。

知人友人からはレコードを買い取り業者に売りに出した話が伝わってくるけれども
クラシック国内盤LP2000枚を売りに出したら600円にもならなかったとか、

同じくクラシックの国内盤LP600枚を買い取り業者に引き取ってもらったら140円だった
など。

ほとんどゴミ扱い。

クラシックはとにかく売れないらしい。

そんなご時勢にせっせっと音盤を買いあさっている自分はバカなのだろうか。

 

Youtubeはコダーイの合唱曲「ジプシーがチーズを食べる」

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2024年4月26日 (金)

本日の練習、いよいよ来週が本番

本日夏日で最高気温28度。

晴れたので古い布団を干したり、オクラとインゲンの種をビニールポットに捲いたりしていた。

連日の暑さにさすがにもう寒くはならないだろうと、冬物をまとめてクリーニングに。

ちょうど冬物30%引き、ポイントも使って数千円が浮いてラッキー。

 

先日娘と孫と一緒に行った「カレーハウスジブ足高店」


和風の店構えで庭園も素敵だった。
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沼津で晩年を過ごした名優三國連太郎さんのご自宅が近くにあり、来店したときの写真が飾ってある。


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そして巨大なサルスベリの木。

オーダーしたイベリコ豚ソテーカレーが想像以上にボリュームがあってびっくり。

サラダとドリンク付き。

ちょいと高め。


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初代のジブは四十年ほど前に自宅近くにあって、7段階の辛さのランキングが新鮮だった。。

今の店主さんはそこで修行したのだろうか。

メニューは異なるがランキング表は同じだった。

 

昨晩はオーケストラ。


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いよいよ来週が本番。

喜古恵理香先生の指揮で伊福部昭の「シンフォニア・タプカーラ」全曲とシューベルトの交響曲第8番「グレート」第4楽章。


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ハープ入りました。

 

Youtubeは「シンフォニア・タプカーラ」第1楽章

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2024年4月24日 (水)

ミャスコフスキーの交響曲第23番

雨のち曇り、気温は下がり本日の最高気温は18度。

明日は一転、夏日の予報。


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ここ数日の暖かさで庭のツツジが一斉に咲いて散り始め。


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そしてハナミズキの白い花


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ロシアの作曲家、ニコライ・ミャスコフスキーの交響曲第23番を聴く。

手持ちはアレクセイ・コヴァレフ指揮のメロディア原盤の英EMI盤
カップリングは弟子のシチェドリンによる交響曲第1番


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・交響曲第23番 イ短調 作品56  :ミャスコフスキー
・交響曲第1番 変ホ短調       :シチェドリン*

 アレクセイ・コヴァレフ(指揮)
 モスクワフィルハーモニー管弦楽団
 ニコライ・アノーソフ(指揮)*
 モスクワ放送交響楽団

 

ミャスコフスキーは実に27曲の交響曲を残していて録音はスヴェトラ-ノフの全集もある。

かなり前に交響曲第11番の感想を書いていた。

手持ちの音盤を調べてみたらこの11番のほか、オーマンディの2番やコンドラシンの6番、15番、スヴェトラーノフの全集録音からも3,22,27番。
吹奏楽のために書かれた19番など、意外とあったけれどもほとんど印象に残っていない。

 

この交響曲第23番は1941年の作曲。

深刻な暗い響きの中に密かに顔を出す懐かしくも甘いメロディ。

悪くはないけれど時代遅れのロシアのローカルな交響曲。

同年にショスタコーヴィチは交響曲第7番「レニングラード」を作曲している。

 

プロコフィエフと音楽院で同級生だったとは思えないほど超保守的な作風だ。

 

同時代のラフマニノフに似ているようだけれど、ラフマニノフの作品のような洗練された高揚感は感じられない。

この保守的な作風が受けてスターリン賞を最多6回受賞している。

だが今や忘れられつつある作曲家。

 

Youtubeはミャスコフスキーの交響曲第24番

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2024年4月21日 (日)

メンゲルベルクのシューベルト

晴れのち曇り夕方から雨。

入社時の同期で今は結婚してオーストラリアのタスマニアに住む女性が訪ねてきた。

彼女とは交流は全く途絶えていたけれどfacebookがきっかけでの再会。

コロナも明けたし高齢になった両親に会うためのしばしの帰郷らしい。

 

実にほぼ40年ぶりの再会だったのに、彼女はほとんど変わっていなかった。

傍らにジョン・レノン似の御主人。
ご主人はかつてトランペットを吹いていたとのこと。

彼女は現在小学校の教師。

オーストラリアでは定年がないのだという。

 

彼女とお互いの近況や同期の現在、昨今のオーストラリア事情など。

社会的な問題では日本と同じような問題があることに驚く。

団塊の世代、そして中心市街地での個人商店の廃業そのほか。

 

渡航前に私からもらったサティのピアノ曲集を今でも持っているとのこと。

そんなことがあったんだ・・・

全く忘れていました。

 

今回の沼響の第40回定演の演奏曲、シューベルトの交響曲第8番ハ長調「グレート」を聴く。

この曲は第10回定演でも取り上げていて、その時は第9番だった。

今回の沼響はブライトコップ新版を使用して演奏する。

 

聴いたのはオランダの巨匠、ウイレム・メンゲルベルクの演奏。

日本フォノグラムから出ていた廉価盤LP.

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・交響曲第9(8)番 ハ長調 「グレート」 :シューベルト

 ウイレム・メンゲルベルク (指揮)
 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
    

   録音 1940年12月19日  アムステルダム、コンセルトヘボウ 
                        (ライヴ録音)

 

メンゲルベルクの指揮棒で譜面台を叩くカチカチ!という音で演奏が始まる

録音は思いのほか良い。

 

さぞや甘い演奏かと想像したらキリッと引き締まった速いテンポの演奏。

沼響で練習していて一番演奏が難しいと感じている第2楽章中間部の寂寥感がなんともいえない。

そして怒濤の最終楽章。

 

1940年の5月にオランダはドイツに降伏、これはドイツ占領下での演奏。

アンサンブルの精密さが半端でなく、厳しさの中にもほのかなロマンティックなテイストが感じられる名演だ。

終わった後の盛大な拍手も収録されている。

 

戦争の焔が世界中で広がり始めている現在を思うと、聴いていていろいろと複雑な気持ちになってきた。

 

Youtubeはメンゲルベルクの「グレート」

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2024年4月20日 (土)

Kさん宅でアキュフェーズの創立50周年記念モデル、ディジタル・プロセッサーDC1000を聴く

晴れ時々曇り。気温も6月なみの暖かさ。

昨日朝、出勤しようとしたら昨日の黄砂まみれの雨のために車がまだら模様。

せっかく洗車したのに台無し。

 

木曜オフで職場の先輩、Kさん宅へ遊びに行っていた。

オーディオだけの一軒家。音楽を聴くためだけの家。

行くたびに再生環境が微妙に変わっている。

 

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今回訪問したら米ウエスタン・エレクトリック社の巨大なスピーカーを、ディジタル・プロセッサーの最高峰アキュフェーズのDC1000でドライヴ。


アキュフェーズ創立50周年記念モデル。

 

スピーカーの前にソナス・ファーベルのスピーカー「クレモナ」が置いてある。

これもペアで100万超えの高級スピーカー。


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もう年なので、巨大なウエスタンからこちらに乗り換えようと思ったとのこと。

 

今日はネットワークオーディオのみの視聴となった。


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ショスタコーヴィッチの交響曲第11番をカエターニとヤンソンスで聴き比べたり、ムターのヴァイオリンや私のリクエストでグルダのドビュッシーやマゼールのシベリウスを聴いたり・・・・と2時間余り。

 

カエターニを聴いた時は音の密度がアンバランスな形で固まっているのが気になったけれども、ヤンソンス盤は演奏も録音も良くて目の前を広大な音のパノラマが広がっていた。


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ソナス・ファーベルも良いスピーカーだけれどウエスタンには負けていた。

 

さすがにこれくらいのハイエンドオーディオとなると再生するソースの録音上の欠点をモロに出してしまっている。

マゼールが読響に客演したときの「復活」ライヴなど、音がキンキンと暴れていてとても最後まで聞き通せない。
販売目的でない一発採りのライヴの限界か・・・・


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その反面良い録音(新しい録音とは限らない)はツボにはまると素晴らしい音。

 

ここのウエスタンで聴く50年以上前のコルトレーンのサックスは、奏者の微妙な息づかいと心の揺れまでが再生されて絶品だった。

 

オーディオはお金をかければ良い音がするわけではなく、この家ができたときはあまり良いとは思わなかったけれど、訪れる度に最新で最高水準の情報を仕入れていて音が改善されているのが凄い。

演奏者も常に新しい人を見つけて教えていただいています。

場所は沼津の駅に近い中心市街地、大音量でも全然外に漏れていなかった。

この部屋は昨年音楽の友社の「stereo」誌で紹介されている。

 

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2024年4月17日 (水)

本日の練習、本番まで2週間あまり

ここ数日の暑さで今日は車にエアコン。

この時期は花粉症と黄砂の影響で咳がしばらく止まらない。

本日オフで母の面会のあと畑作業。

いきつけのガソリンスタンドでガソリンを入れていたら、洗車と各所チェック半額キャンペーン中ということでいろいろと診てもらった。

エアコンのフィルターがひどく汚れていて、どうも最近エアコンの効きが悪いと思った。

 

今日は水曜だけれど変則的にオケの練習。


437913588_7517628738356448_5239576962316 沼響第40回定期演奏会の本番まであと2週間あまりとなった。

 

大ホールでシューベルトの交響曲第8番「グレート」とバルトークのルーマニア民族舞曲。
喜古恵理香先生の指揮も力が入る。
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シューベルトは降り番なので、バルトーク最後の数分間のために練習に出席。

客席でシューベルトを観戦。

第3楽章はなかなかよかったけれど、第2楽章の難しさを痛感。

 

合間に沼響の後援会や定演関係でいろいろな打ち合わせがあったので、出席していてよかった。

プログラムも初稿が出来上がってきて40周年にふさわしいものになりそうだ。。

 

Youtubeはアンドレス・オロスコ=エストラーダ指揮の「グレート」

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2024年4月16日 (火)

ジャン・フルネとパリ音楽院管のドビュッシーとラヴェル

4月も半ば、日曜の最高気温は三島で26度の夏日。

お花畑で花を見つめるポコ。


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先週半ばから孫が帰省してきて週末はその世話で終わる。

 

日曜は町内一斉の側溝清掃で昨日朝はゴミ当番。

自宅界隈は古い農家と新しい家が混在する場所。

特にここ数年の新築ラッシュで若い世代の家族が急に増えた。

 

役員は順番が決まっていて持ち回り。

この4月で役員の交代が有り引継ぎが十分でなくていろいろと混乱。

 

フランスの巨匠ジャン・フルネとパリ音楽院管の録音からドビュッシーとラヴェル。

蘭PHILIPSのLP。オリジナルはEPIC.

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・夜想曲         :ドビュッシー
・スペイン狂詩曲     :ラヴェル
・古風なメヌエット    :ラヴェル

  ジャン・フルネ(指揮)
  パリ音楽院管弦楽団、合唱団

          初出 1953年12月 

フルネが指揮したフランスのオケの録音はラムルー管ばかりで、パリ音楽院との録音は非常に少ない。

自分が知る限りでは、この盤のほかはミショーの歌うシャブリエや「選ばれた乙女」などのDECCA録音くらい。

 

フルネのラヴェル録音も珍しく、東京都響とのマメールロワやボレロなどの一連の録音はあるものの、他のオケを振った録音はこの1枚とオランダ放送管との映像での「ラ・ヴァルス」くらいしか見たことがない。

古風なメヌエットはおそらく唯一の録音。

 

フルネは何度も来日していたので、特に80年代前半は毎年のように聴きに行っていた。

ショーソンやフロラン・シュミット、デユカス、ルーセルなど思い出深い演奏は多い。

1984年12月19日に練馬で聴いたファミリーコンサートでは「牧神の午後への前奏曲」と「魔法使いの弟子」、前橋汀子のヴァイオリンでショーソンの「詩曲」、サン=サーンスの序奏とロンド・カプリチオーソ op.28最後に「ボレロ」という魅力的なプログラムの演奏会があって、中でもデュカスが非常な名演だった。

 

この盤の「夜想曲」では他にチェコフィル、オランダ放送管、東京都響の3種のステレオ録音があるけれど、このパリ音楽院盤がモノラルながらふわりとした美しい大気が感じられて一番良い。

いろいろな事情があるようだけれどもこの見事な演奏を聴くと、パリ音楽院管ともっと多くの録音を残して欲しかった。

 

Youtubeはフルネのボレロ

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2024年4月13日 (土)

ロロフのメンデルスゾーン、ピアノ協奏曲

良く晴れた土曜日の朝。


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水温む狩野川辺からの春の富士。

絶好の行楽日和で桜の花も場所によっては楽しむことができる。

こちらは本日の富士霊園


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画像は友人から借用しました。

 

花粉が盛大に飛散中、この時期恒例の咳込が始まって難儀。

 

ドイツのピアニスト、ヘルムート・ロロフのメンデルスゾーンを聴く

独逸グラモフォンの珍しいアルゼンチンプレスのモノラルLP。

3年ほど前にアルゼンチンに赴任していた父の形見だという方から譲っていだいたLP

 

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・ピアノ協奏曲第1番 ト短調
・ピアノ協奏曲第2番 ニ短調   :以上メンデルスゾーン

 ヘルムート・ロロフ(ピアノ)
   フリッツ・レーマン(指揮)
   バンベルク交響楽団
                     録音 1950年代

 

ロロフは、来日もしていて門下には園田高広や山根美代子などの世代のピアニストが教えを受けている。


指揮のレーマン(1904-1956)もドイツの指揮者、50代初めにマタイ受難曲を指揮している最中に急逝。

ロロフが残したステレオ期のメンデルスゾーンの「無言歌曲集」の録音は、EMIから何度も出ていてCDにもなっている。

 

メンデルスゾーンのピアノ協奏曲は、抜群の知名度を誇るヴァイオリン協奏曲に比べると影は薄いけれども、良い演奏で聞くとなかなかの名曲。

この2曲ともヴァイオリン協奏曲と同じく、各楽章途切れなく演奏される。

そもそもヴァイオリン協奏曲は最初ピアノ協奏曲として着想され、その形で第2楽章まで完成されている。確か補筆完成されたピアノ版のヴァイオリン協奏曲ホ短調の録音も出ていたと思う。

 

そしてこのロロフ。

一昔前の独逸の良い意味でのローカル色も感じられる中で、しっかりとした技巧で端正に歌い上げている良い演奏だ。

幾分ノンキなレーマンの伴奏もツボはちゃんと抑えているし、バンベルク響の渋めの音を効果的に生かしているのが良い。

 

Youtubeはヨハンナ・ハニコーヴァの弾くメンデルスゾーンのピアノ協奏曲第2番、指揮はホルン奏者として有名なバボラーク

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2024年4月12日 (金)

本日の練習、本番まであと一ヶ月

曇り時々雨。

昨日は良い天気だったけれども今日は桜雨。

桜は散り始めている。

 

今週職場の新旧職員での昼食会。

コロナ禍以来、歓迎の宴会が昼食会に変わってしまっている。

仕事中なので酒は無し。

寂しいけれど若い職員たちはそれなりに楽しんでいる。

昭和世代の自分としては宴会がなくなり寂しいな。


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デリバリーは釜寅の釜飯でした。

 

 

昨晩はオケの練習。

いよいよ本番まで一ヶ月を切った。


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大ホールでの練習。

喜古恵理香先生の指揮で伊福部昭の「シンフォニア・タプカーラ」とバルトークの「ルーマニア民族舞曲」。


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打楽器も揃ってテンションも急上昇、熱く燃える熱狂の音楽。

 

Youtubeはアリス=紗良・オットが弾く「ルーマニア民俗舞曲」

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2024年4月 9日 (火)

最古のオペラ、ペーリの「エウリデーチェ」

雨時々曇り。寒暖差が大きく大雨の予報ははずれて朝から普通の雨。

急に気温が上昇したためか、今年は桜の咲く時期が短く家の近くの桜は散り始めている。

 

毎年気になっている裏山の斜面に自生している野生のオオシマザクラを雨の中見に行くと散り始めていた。


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こちらは3年前の満開の時の画像。

 

ソメイヨシノの原種オオシマザクラ。


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気品のある白い姿をみるとほっとする。

 

 

昨日オフで午、前中に畑で放置していた花が咲いてしまったダイコンとブロッコリーを片付けた。

こちらは昨日日曜の朝、孫と畑で遊んだときのもの。


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花のまわりに蝶が舞っていた。


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現存する最古のオペラ、ヤコボ・ペーリの「エウリデーチェ」を聴く。

伊Arcophonから出ていたLP2枚組

5年ほど前に、もよりのハードオフに出現した稀少外盤100円均一大量投げ売り時に購入したもの。

 

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歌劇「エウリディーチェ」    :ヤコポ・ペーリ:
(プロローグと5場)

トラゲティア/ヴェネーレ/プロセルピーナ・・・アデーレ・ボーネイ(C-A)
エウリディーチェ…ナリア・サンティーニ(S)
オルフェオ…ロドルフォ・ファロルフィ(T)
アルチェトーロ…ガストン・サルティ(Br)
ティルシ/アミンタ…フランコ・ギッティ(T)
ダフネ…エレーナ・バルチス(S)

アンジェロ・エフリキアン(指揮)
イ・ソリスティ・ディ・ミラノ
コーロ・ポリフォニコ・ディ・ミラノ/ジュセッペ・ベルトーラ(合唱指揮)

    録音 1967年6月10-19日 イタリア ミラノ,ヴィラ・リッタ

 

最古のオペラは、同じペーリが1590年ころに作曲した「ダフネ」だと言われているが、楽譜は現存していない。

この「エウリディーチェ」が現存する最古のオペラ。

上演の際には同時期の作曲家ジュリオ・カッチーニの作品も含まれた形で上演されている。

 

上演のメンバーがカッチーニ一門という、おとなの理由があった関係らしい。

ほどなくしてカッチーニも同名のオペラを発表している。

 

最古のオペラということでさぞや古拙なオペラだろうと思い込んでいたら、輝かしい管楽器群のファンファーレで始まるプロローグで驚く。

 

エフリアキンの演奏が良いためか、聴いていて冗長さは感じられない。

シンプルでありながらしっかりと構成された曲だと思う。

 

Youtubeはペーリの「エウリディーチェ」

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2024年4月 6日 (土)

緊急地震速報のチャイムは伊福部昭のシンフォニア・タプカーラ

曇りのち晴れ。

隣のおばさんが今週急逝して本日通夜で明日葬儀。

月曜の朝に救急車が隣に入っていったので、急ぎ駆けつけたところすでにこと切れていた。

故人は自分が幼き頃からお世話になった方で母と同じ年齢。

前日まで元気に過ごしていて美容院にまで行ったらしい。

あまりにも急だったのでご家族も自分も実感がわかない。

 

故人の家は手広く商売をやっていて施主のおじさんは地元の名士。

通夜の参列者は多かった。

コロナ禍以降、久しぶりに大きな通夜に出た。

 

隣組なので家内は手伝いで自分も出棺から火葬までのおつきあい。

今日明日は沼響の集中練習だったけれども通夜と葬儀でやむなく欠席。

 

 

今週、台湾で大きな地震があり震源に近い南西諸島には津波警報も出ていた。

日本列島は、数百年あるいは千年単位と言われる地震活動期に入っているらしい。

 

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緊急地震速報のチャイムの作者は伊福部昭の甥の伊福部達博士。

 

このチャイムは、沼響が練習している「シンフォニア・タプカーラ」第3楽章冒頭の和音を元に作られているという。

 

Youtubeはシンフォニア・タプカーラの第3楽章

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2024年4月 4日 (木)

小澤征爾、シカゴ響とのブリテン

曇り時々雨。昨日からの雨模様、気温は20度超え。

週末から気温が下がるようだ。

4月に入り人事異動で職場の顔ぶれが様変わり。

若い職員はもう知らない顔ぶればかり。

 

火曜から娘と孫が来ていて家の中が賑やかになっている。


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先週の金曜日は、沼津市民文化センターでクラシックレコードコンサートの解説だった。

内容は小澤征爾追悼特集。


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実は前回1月も小澤征爾特集で、最初3月は別の内容を考えていたが、逝去を受けて急遽差し替えることにした。


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沼津に小澤征爾が来演した時のプログラムが文化センターに残っていた。


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今回は小澤征爾のキャリアの節目節目の時期の演奏をセレクト。


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中でもシカゴ響にプレートルの代役で登場しセンセーショナルな成功をおさめた後に録音されたブリテンの「青少年のための管弦楽入門(ナレーション無し)」は、小澤征爾がアメリカのメジャーオーケストラとの初録音(協奏曲の伴奏は除く)で、シカゴ響にとっても初レパートリー。

 

べらぼうにうまいオケを豪快にドライブした小澤征爾若き日の名演。

手に汗握る壮大な終曲フーガはシカゴ響の一大デモンストレーション

 

毎回アシスタントをしてくれる文化センターの職員がここで退職となり、4月から担当になる新しく採用された女性職員が見学に来ていた。

話をすると音楽に非常に詳しい。

尋常でない知識なのでいろいろと話をすると音大で楽理専攻だったとのこと!

しかもプラハ音楽院に留学してドヴォルザークの室内楽を学んでいたという。

これは驚いた。

自分よりも音楽はよっぽど詳しいじゃん。

 

Youtubeは小澤征爾指揮シカゴ響の「青少年のための管弦楽入門」

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2024年4月 2日 (火)

シルヴァン ・カンブルランのダフニス

晴れのち曇り。しだいに雨の予報。


ここ数日の暖かさから遅れ気味だった桜の開花が一気に加速。


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沼津市民文化センターの桜は8分咲き。


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工事中だった東側の駐車場が仕えるようになっていた。


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3月最終日の日曜は音楽大学フェスティバルオーケストラのコンサートで川崎に行っていた。
開演は3時。


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12時過ぎの東海道本線で行く予定でそれまで、沼響の後援会員に送るチケットの準備をしていた。軽い昼食を摂ってさぁ出発。

ところがいつも置いておく引き出しの中にチケットがない。

おかしいな????

探しているうちに本当に買ったのかな?とまで思えてきた。

ちょうど頭を打って硬膜下血腫の副作用でしばし記憶が飛んでいた時期。

 

とにかくチケットを買った事実を確認しようと、EXCELで記録している音盤購入やチケット購入などの音楽関係の購入記録を見てみると確かに購入している。

列車の発車時刻が迫る中深呼吸して再探索。

するとあった!

引き出しの中にある雑多な書類の間に挟まっていた。

 

なんとか間に合って川崎到着は開演30分前。

 

内容はフランスの名匠シルヴァン ・カンブルランの指揮する「ダフニスとクロエ」全曲。

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・交響曲第10番~アダージョ      :マーラー
・バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲 :ラヴェル

 シルヴァン ・カンブルラン(指揮)
 音楽大学フェスティバルオーケストラ

 

オケは首都圏9音楽大学からの選抜メンバーと合唱団。

前プロにマーラーの交響曲第10番からアダージョ。

 

いや~良かった。


音大生だけあって音程はしっかりしているし管楽器のソロもうまい。

マーラーではカンブルランは比較的速めのテンポ。

透明な響きの中で各声部を明確に浮かび上がらせる見通しの良い演奏。

トランペットの長大なハイトーンと終結部のピッコロのピアニシモもバッチリ決まっている。

 

そしてなかなか生で聴けないダフニスとクロエ全曲。

四管のフルオケにウィンドマシーンを含む多彩な打楽器群。そして合唱。

ラヴェルの精緻なオーケストレーションが実際に見ながらだとよくわかる。

舞台裏のホルンの遠近感も良く出ていた。

 

響きの変化を狙って紙で顔の前面を隠しながらの冒頭の合唱から始まり、しだいに楽器が加わり壮大な山場を造り上げている。

 

もうその部分から期待以上の演奏。

 

カンブルランの指揮の下、学生たちの真剣でひたむきな演奏に合唱が入る「夜明け」には鳥肌が立ってきた。

混成オケながらフランスの香りが感じられたのはカンブルランのマジックなのだろう。

 

せっかく川崎まで来たのだからと20分ほど足を延ばしてお茶の水ディスクユニオンへ。

3月初めに寄っているのに相変わらず懲りない自分。

 

インターバルが短いので前回とあまり様変わりはないと思っていたらかなり変化があった。

長い間の探求盤が格安で見つかったり、と意外な収穫がありました。

 

詳細は後日。

 

Youtubeはカンブルランの「ペトルーシュカ」

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2024年4月 1日 (月)

湯河原の宿「伊藤屋」のことなど

今日から4月。
昨日に続いて暖かな一日。

 

湯河原旅行の続きです。


湯河原の宿は創業明治21年の「伊藤屋」

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島崎藤村の定宿で創業明治21年、国登録有形文化財。

島崎藤村の定宿だった歴史ある旅館。


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藤村の宿帳などが残されていた。

 

宿泊できた部屋は17番。


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大正15年の建築で藤村の宿泊した当時のままが残る部屋とのこと。

 

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部屋に昭和10年の文字が残る額があったけれども、宿のおかみさんに尋ねたけれども誰の筆かはわからないそう。


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また伊藤屋は2・26事件の襲撃の舞台となった旅館で、当日別館「光風荘」に家族と一緒に逗留していた、元内大臣牧野伸顕(大久保利通の次男)が青年将校たちに襲われている。

警護の巡査と銃撃戦となり、巡査は殉職しましたが牧野伸顕は助かった。

 

私が宿泊した部屋の隣の19番は、事件前日に青年将校らが偵察のために宿泊した部屋。


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夜半から激しい雨。風も出てきた。

予報を見ると翌日は警報級の春の嵐らしい。

翌金曜は予報通りの激しい雨

 

チェックアウトを済ませすぐ近くの和菓子処「小梅堂」に寄る。


こちらも1910年創業の老舗。


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お土産に名物の元祖きび餅とかるかんや2色団子などを購う。

 

 

家内が湯河原美術館内のカフェに行きたいと言い出したので再び向かう。

作品は前日に見ていたのでそのままカフェへ。

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カフェ近くの壁に、なにやら古めかしい看板と湯河原町立美術館の由来が書いてあった。

説明によると、この建物はもともと「天野屋旅館」という老舗旅館の本館の建物で、1998年にリノベして美術館に生まれ変わったのだという。

 

なるほどなるほど、納得。
「天野屋旅館」は伊藤博文や夏目漱石、竹内栖鳳らが滞在し夏目漱石の「明暗」の舞台にもなっている。

旅館の時はさぞやモダンで洒落た建物だったのだろう。

西洋館風の小窓などに年季が入っている。

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洋風庭園も素敵だ。

 

なお別の場所にあった「天野屋旅館 新館」は2005年に廃業し解体されている。

 

カフェ内では特別展にもあった北村麻衣子の作品が壁に掛けてあった。
小さく金額が書いてある。

週末に展示即売会がありその作品だという。

なんとなく興味を示して見ていたら、カフェの店員さんが飾っていない作品も取りだしてくれた。

買う気があると見えたのだろうか?

 

結局購入はせずに暖かい豆乳とソフトクリームを食べて帰路に。


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雨と風がひどくなりそうな予報なので、帰りは山間部の箱根は避け熱海経由にしたらこれが大失敗。

大きな渋滞に巻き込まれて予定よりも一時間近くオーバーして自宅に到着したのは午後3時。

 

着替えもせずにオフィスに顔を出してお土産を渡していたら、この3月で退職するかつての部下が挨拶のため私を訪ねてきたという。

彼は30になったばかり、入社時には自分の部署に配属されていた。

今回の人事異動で退職者名簿に入っていたので気になっていた。

 

この29日は退職辞令の発令日。
電話すると未だ社内にいるというので会うことができた。

彼はここで結婚することになり、奥さんとなる人の実家近くへ再就職したとのこと。

めでたい、よかった。

 

その夜は市主催の「クラシックレコードコンサート」の解説だったので、そのまま市民文化センターへ向かう。

 

中身の濃い二日間。

 

 

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