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2024年6月に作成された記事

2024年6月30日 (日)

ベーム、ウィーンフィルとの魔笛

曇り、明日から再び雨の日曜日。

娘と孫たちが来ている。

昨日の昼時に到着すると、自宅の菜園で採れたという胡瓜を3歳の孫が手に持って車から降りてきた。

昼間はほとんど孫の世話。

 

孫たちが寝入った後にモーツァルトの歌劇「魔笛」全曲を聴いていた。


ベーム指揮ウィーンフィルの1955年録音、LP3枚組。
先月、いただいたもの


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・歌劇『魔笛』         :モーツァルト

 レオポルト・シモノー(テノール)
 ヒルデ・ギューデン(ソプラノ)
 ヴァルター・ベリー(バリトン)
 ヴィルマ・リップ(ソプラノ)
 クルト・ベーメ(バス)
 エミー・ローゼ(ソプラノ)
 アウグスト・ヤーレッシュ(テノール)
 
 カール・ベーム(指揮)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ウィーン国立歌劇場合唱団

  録音:1955年5月 
     ウィーン、ホーフブルク宮レドゥーテンザール
 
多少音は古くなっているがステレオ録音なのがありがたい。

雷鳴などの音も効果的に鳴っている。

ベルリンフィルとの再録音のヴァンダーリヒやフィッシャー=ディースカウのような超大物歌手はいないけれど、当時ウィーンで活躍していた歌手たちを中心にウィーンのオケと合唱による録音。

ベームの指揮は同じころのコンセルトヘボウ管とのモーツァルトのような颯爽とした若々しさは対照的で、歌手に全てを委ねたメルヘン的な雰囲気あふれる幾分ノンキな指揮。

ほのぼのとした独特の良さの感じられる演奏でLP3枚を一挙に聴いてしまった。

ただ60年代に夜の女王役で有名だったらしい、ヴィルマ・リップの夜の女王は現在の感覚では多少聴き劣りがする。

 

Youtubeは「魔笛」から夜の女王のアリア、グルヴェローヴァの圧倒な名唱

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2024年6月28日 (金)

本日の練習、ヴェルディがワーグナーになってしまった

朝から風雨強し。

午後には県内に線状降水帯が発生。

 

月曜に眼鏡のフレームが壊れそうだったのでメガネ屋へ行っていた。

メガネは遠近両用と中近両用の二刀流で用途によって使い分けている。

オケで吹くときは中近用を使用。

この中近用を修理するつもりが、修理は難しいというのでフレームを替えることにした。
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今回フレームは丸めがねにしてみた。

壊れていない方のメガネには保証が残っていて、今ならば数千円で新しいレンズと交換できるという。

ついでこちらもレンズ交換。

視力を図ったら以前よりも近視がよくなっているという。

老化が進んでいる証拠だな・・・

結局かなりの出費。

 

今日は雨と風が強くて裏山の竹が倒れて路地を塞いでしまった。

通行に支障が出そうなので合羽に着替えて、雨の中裏山に入り竹を切り倒したりしていた。

意外と時間がかかり苦戦。

作業用の帽子を落としてしまった。

雨風が強くなってきたので探すのを諦めた。

 

昨晩はオーケストラ。

田中健先生の指揮で12月のファミリーコンサートへ向けての練習。
場所は市民文化センター小ホール。


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曲はワーグナーの歌劇「ローエングリン」第3幕前奏曲に婚礼の合唱(合唱はなし)とエルザの大聖堂への行列。

そしてヴェルディの歌劇「アイーダ」から凱旋行進曲。

ワーグナーのあとにヴェルディを演奏したら、ヴェルディがワーグナーのような音になってしまった。

 

Youtubeは歌劇「ローエングリン」第3幕の前奏曲と婚礼の合唱、ティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン

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2024年6月25日 (火)

ホルストのコッツウォルド交響曲そのほか

雨の日の翌日、気温は高く湿度も異常に高い。

昼食はオフィス近くの葉山珈琲の焼きサンドイッチとレモンスカッシュ。


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サンド本体220円、レモンスカシュは480円。

 

NAXOSから出ているホルストの初期の作品を含めた珍しい曲集をアメリカの女流指揮者ファレッタの演奏で。

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・『ウォルト・ホイットマン』序曲 Op.7, H42
・『コッツウォルド交響曲』 Op.8, H47
・『冬の牧歌』 H31
・『日本組曲』 Op.33, H126
・交響詩『インドラ』 Op.13, H66

  ジョアン・ファレッタ(指揮)
  アルスター管弦楽団

  録音:2011年10月11,12日
     ベルファスト、アルスター・タウン・ホール

「日本組曲」は先月のクラシックレコードコンサートでボールトの演奏で取り上げている。

「お江戸日本橋」など日本の伝承音楽を巧みにアレンジした曲。
ヒンドゥー教の軍神「インドラ」を題材とした交響詩とともにエキゾティックな雰囲気いっぱいの曲。

「コッツウォルド交響曲」は一応4楽章の交響曲の体裁は整えているものの、イギリス民謡を各所で用いているためか管弦楽組曲のような趣。

 

驚いたのは学生時代の作品「冬の牧歌」と初期の「ウォルト・ホイットマン」序曲。

ぶ厚いオーケストレーションでオケは咆吼しまくりのほとんどワーグナーの世界。

「惑星」で聴かれるカラフルな音とは異質の別世界のホルストの音楽をここでは聴くことが出来る。

 

アルスター管弦楽団は北アイルランド唯一のプロオケ。

首席指揮者ファレッタの音楽作りは手堅く作品をきっちりまとめたもの。

 

Youtubeはホルストの名作、ミリタリーバンドのための組曲第二番

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2024年6月23日 (日)

カントロフの死の舞踏~ヴァイオリン・ヴィルトゥオーゾ・コスモス

今日も朝から雨の日曜日。

土曜の朝、梅雨の合間に見えた狩野川河畔からの富士山。


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前日も雨だったので狩野川の水は濁っていた。

 

今日の雨は昼頃には上がり、その後はお寺の役員会。

父亡き後に役員を引き継いだ直後では自分は最年少だった。

その後四半世紀近くの年月が流れ、古くからの人たちの多くがしだいにいなくなり、だいぶ顔ぶれが変わった。

 

今日はフランスのヴァイオリニスト、カントロフの小品集。

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「死の舞踏~ヴァイオリン・ヴィルトゥオーゾ・コスモス」

・ルーマニア民族舞曲(バルトーク~セーケイ編)
・スペイン民謡組曲(ファリャ~コハンスキ編)
・スペイン舞曲(グラナドス~クライスラー編)
・亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー~アルトマン編)
・夢(ドビュッシー~バッハマン編)
・ロマンティックなワルツ(ドビュッシー~レラン編)
・小舟にて(ドビュッシー~ショワネル編)
・愛の喜び(クライスラー)
・愛の悲しみ(クライスラー)
・美しきロスマリン(クライスラー)
・古き街、ウィーン(ゴドフスキ~ハイフェッツ編)
・プレリュード(ガーシュイン~ハイフェッツ編)
・死の舞踏(サン=サーンス)
・《無言歌集》より(メンデルスゾーン~ヘルマン編)

  ジャン=ジャック・カントロフ(ヴァイオリン)
  ジャック・ルヴィエ(ピアノ)

       録音:1989年9月、オランダ

 

これは単なるヴァイオリン小品ではなく、いわゆる20世紀前半を代表するヴァイオリンのヴィルトオーゾたち、クライスラーやティボー、ハイフェッツらが好んで弾いた曲を、現代のヴィルトオーゾ、カントロフが彼らへのオマージュとして録音したアルバム。

それがこのアルバムのタイトルに現れている。

カントロフのヴァイオリンは、美しい音の中に毅然とした厳しさと気品が感じられるのが良い。

意外なほどテンポを動かしているけれど、音楽の流れは極めて自然。

このCDのライナーノートの平野昭氏の「ヴァイルトオーゾの系譜」という一文は、古くはヨアヒム、アウァーから書き起こして、シゲティ、ブッシュ、ハイフェッツ、クライスラーなどを経てパールマン、クレーメルそしてカントロフへのヴィルトオーゾの流れを簡潔にして明快に解説してあって非常に読み応えがあるもの。

 

Youtubeはカントロフのドビュッシー、「小舟にて」

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2024年6月21日 (金)

スラトキン、セントルイス響とのルロイ・アンダーソン、

再び今日も雨、本日梅雨入り。

朝は肌寒く長袖を出した。

火曜の大雨は市内各地で全国ニュースでも取り上げられるほどの浸水被害。

自分が帰宅する頃は水が引き始めていたものの、近くの農業用水があふれて家の目の前まで泥水が達していたらしい。

 

水曜はオフ、ポコの抜け毛がひどいのでトリミングに連れて行っていた。


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お昼前に迎えに行ったら帰る途中で首輪がすっぽり抜け落ちてしまった。

ポコはそのまま遁走。

小一時間ほど探し回り、ようやく家から500メートルほど離れた空き家の庭で見つけた。

 

家の近くまで追い込み抱きかかえて帰ったもののポコは興奮状態。

盛大に噛まれたけれど本気で噛んでいなかったので出血はなかった。

 

無理やり首輪を付けたらポコにはすっかり嫌われて、そばに寄ってこなくなってしまった。

その後なにもなかったかのように熟睡するポコ。


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昨日はオケ。

 

年一回の総会で練習はなし。

役員の選出や事業報告に会計報告など。

創立40年にして役員も大幅に若返った。

 

通勤の車中で聴いていたレナード・スラトキン指揮のセントルイス響によるルロイ・アンダーソン曲集。


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1.舞踏会の美女
2.ファントム・レジメント
3.春が来た
4.そり滑り
5.プリンク、プレンク、プランク
6.ブルー・タンゴ
7.忘れられた夢
8.トランペット吹きの休日
9.ペニー・ウィッスル・ソング
10.クラリネット・キャンディ
11.馬と馬車
12.トランペット吹きの子守歌
13.フィドル・ファドル
14.ジャズ・ピチカート
15.ジャズ・レガート
16.シンコペイテッド・クロック
17.サンドペーパー・バレエ
18.タイプライター
19.ワルツィング・キャット

 レナード・スラトキン(指揮)
 セントルイス交響楽団

 録音:1993年9月28日、1994年4月24日、11月27日、12月2日、
    1995年2月18日

 

スラトキンにはNAXOSにBBCコンサート管を振って完成させたアンダーソン管弦楽作品全集という偉業がある。

 

このCDはスラトキンのセントルイス交響楽団音楽監督時代の録音。
 
アンダーソン自演のようなヴィッヴィッドで強烈なインパクトではなく、落ち着いたテンポでじっくり上品に仕上げているのがユニーク。

「忘れられた夢」など非常に美しい演奏だ。

ただキチンと整った演奏だけれど、曲によっては物足りなさを感じる人もいるかもしれない。

 

アンダーソンの曲にこのようなアプローチあるのが新鮮。

アンダーソンの曲は自演のCD2枚組があれば十分だと思っていたけれど、スラトキンのNAXOSへの全集も聴いてみたくなった。

 

Youtubeはアンダーソン自演の「そりすべり」

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2024年6月18日 (火)

チモフェイ・ドクシツェルのバッハ

活発化した梅雨前線の影響で昨晩から強い雨。


朝から雨脚が強く市内の小学校が休校になるほど。


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本日夕方の狩野川。


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かなり降りました。

仕事から帰宅したらご近所の車が水に浸かり立ち往生していた。

こんなの初めて。

 

ドクシツエルのバッハ

ウクライナ生まれのトランペット奏者、チモフェイ・ドクシツェルのバッハをメロディア原盤の日本ビクターから出ていたLPで。


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「ロマンティック・バッハ」

<平均律クラヴィーア曲集 第1巻より>

プレリュード第8番 変ホ短調
プレリュード第17番 変イ長調
プレリュード第22番 変ロ短調
プレリュード第12番へ短調
プレリュード第20番 イ

<平均律クラヴィーア曲集 第2巻より>

プレリュード第11番へ長調BWV880
プレリュード第5番ニ長調BWV874
プレリュード第9番ホ長調BWV878
ブレリュード变ホ長間 BWV552
プレリュードト短調BWV659〜18のコラール・プレリュードより(来たれ、異教徒の数い主)
プレリュードへ短調BWV639〜オルガン小集より(われ汝に呼びかく、主イエスキリストよ
プレリュードニ短調BWV539

 チモフェイ・ドクシツェル(トランペット、編曲)
 オルゲルツ・ツィンチンシ(オルガン)

    録音:1979年4月、リガ リガ大聖堂

 

ドクシツェルは長くボリショイ劇場の首席トランペット奏者だった大変な名手。

この「ロマンティック・バッハ」というタイトルがなんとも安易だけれど、内容は奥深くバッハの深遠な世界を垣間見させてくれる名演。

録音はラトビアの首都リガにある世界遺産にも登録されているリガ大聖堂

 

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ここのパイプオルガンはおよそ7000本のパイプを持つ世界第4位の大オルガン。

 

大聖堂の広大な空間に響くトランペットとオルガン。

最初に聴いた時はあまり印象に残らなかったけれど、EQカーヴをAESで聴いてみたら一変した。

広大な大聖堂に広がる暖かく荘厳なオルガンの響き、豊かな残響の中にドクシツェルのピュアで混じりけのないトランペットが流れていく。

こんな良い録音だったんだ。

敬虔な祈りに満ちたコラールプレリュードなど実に感動的。

これ、生で聞いたら泣けてくるだろうな。

 

Youtubeはドクシツェルのバッハ、BWV.639のコラール前奏曲

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2024年6月16日 (日)

バレエ音楽『ダフニスとクロエ』M.57(ピアノのための初稿版)

日曜日、土曜夜からの雨は朝には霧雨に変わっていた。

昨日の日中は良い天気だったので、布団を干して午前中は畑作業。

 

毎度のことながら隣の専業農家の畑と比べると野菜の育ちに雲泥の差。

隣の畑は茄子の背丈など倍くらい違っていて、カボチャの葉も盛大に茂っている。

我が家のカボチャはウリハムシにやられて無残な姿。

 

なんとか実を付け始めた我が家のピーマン。


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成長が遅れているのは肥料が足りないかな、と遅ればせながら化成肥料を茄子、胡瓜、ピーマン、カボチャの周囲にばらまいたりしていた。

初物のミニトマトを二粒と、やたらと茂ってきた大葉を摘んで昼の食卓に。

 

 

ラヴェルの「ダフニスとクロエ」ピアノ版を聴く。

ワーナーから出ているラヴェル作品全集CD21枚組中の1枚
4

 

・夜のガスパール M.55
・ バレエ音楽『ダフニスとクロエ』M.57(ピアノのための初稿版)*

  サンソン・フランソワ(ピアノ)、
  クレール=マリ・ル・ゲ(ピアノ)*

   録音:1967年6月5,8日
      2001年3,5月*

カップリングはサンソン・フランソワの「夜のガスパール」

フランソワのラヴェルはすでに全集をLPで架蔵済。

 

この「ダフニスとクロエ」のピアノ版は、ラヴェル自身の手によるもの。

3部から成り、内容はオケの全曲版とほぼ一致しているようだ。

 

オケ版とピアノ版の譜面を見比べながら聴いたわけではないけれど、この演奏の初稿版は1911年に改訂されたオケの現行版とは細部で異なる。
(ピアノ譜はIMSLPで閲覧可能)

 

曲を虚心に聴いてみると、それぞれの曲の場面ごとのパーツが単独のピアノ曲としても立派に通用する出来。

有名な「夜明け」の部分では、さらさら流れるピアノのアルペジョが「水の戯れ」を連想させる。

 

 

だが通して聴いているうちに、頭の中でオケの響きで補いながら聴いている自分。

やはり長いな。

 

オケ版の完成が1912年のバレエ初演ひと月前だったということなので、このピアノ版はバレエの練習用として作曲され使われたのだろう。

 

クレール=マリ・ル・ゲの演奏は曲を知るには過不足のないもの。

 

Youtubeはカラヤン指揮ベルリンフィルの「ダフニスとクロエ」第2組曲、1985年のライヴ。

この前年のカラヤンの来日公演で「ダフニスとクロエ」第2組曲の実演を聴きました。

夜明けの部分でヴィオラが最初に夜明けの旋律を演奏する部分が実に素晴らしく、涙が出そうになりました。

この1985年ライヴはその時の感動を思い出させるもの。

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2024年6月14日 (金)

ビクトリア・デ・ロス・アンヘレスの東京ライヴ

今日も各所で猛暑日を記録。

30度超えの日が続く。


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オフィスの前庭に咲く紫陽花の花。

毎年この時期は正体不明の咳と肩凝りに悩まされる。

昨年も同じ時期に耳鼻科に行っている。

こんな状態なので昨日のオケの練習は休んでしまった。

 

今日は床屋に行きその足で眼科へ。

特に悪いわけではないけれど、半年に一度のペースで検査をしていただき、白内障と緑内障のチェックをしている。

結果は今年も多少眼圧が高いだけで異常はなかった。

 

この眼科クリニックはいつも混んでいて、ほぼ受付から会計まで毎回ほぼ2時間。

今日待合室で順番を待っていたら、幼いかわいらしい女の子3人を連れた夫婦が入ってきた。

そばに座っていたおばぁさんがしきりに話しかけていた。

父親が下の子の方を向いて「7番目の子です」と言ったら待合室の人々の動作が一瞬皆止まって、なんとなくほのぼのとした雰囲気が漂っていた。

 

ビクトリア・デ・ロス・アンヘレスの東京ライヴを聴く。

カメラータ・トウキョウから出ているCD


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・シューマン:『メアリー・ステュアートの詩による5つの歌』
・シューベルト:シルヴィアに op.106-4, D.891
・シューベルト:子守歌 op.98-2, D.498
・シューベルト:セレナード op.129-4, D.957
・シューベルト:連祷 D.343
・シューベルト:至福 D.433
・ショパン:17のポーランドの歌 op.74から2曲
・ブラームス:あなたの青い瞳 作品59-8
・ブラームス:調べのように 作品105-1
・メンデルスゾーン:歌の翼に 作品34-2
・モンポウ:『夢のたたかい』より『君の上にはただ花ばかり』
・グラナドス:『昔風のスペイン歌曲集』より2曲
・モンサルバーチェ:『黒人の歌』より
・ニン:『20のスペイン民謡』より『パーニョ・ムルシアーノ』
・ファリャ:『7つのスペイン民謡』より2曲
・ラセルナ(ロマ編曲):エル・トリピリ
・ビゼー:歌劇『カルメン』より『セヴィリャの城壁の近くに』
・カリェハ(カジェーハ):さらばグラナダ

 ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(ソプラノ/ギター)
 マヌエル・ガルシア・モランテ(ピアノ)

   録音:1986年4月/東京(ライヴ)

実に多彩なプログラムで、アンコールもたくさん。

最後の曲ではロス・アンヘレス自身のギター弾き語り。

この中では最初に歌われたシューマンの「メアリー・ステュアートの詩による5つの歌に最も感銘を受けた。

波乱の生涯ののちに処刑されたスコットランド女王メアリー・ステュアート (1542-1587)の生涯を描いた作品で、シューマンの作曲した最後の独唱歌曲集。

メアリー・ステュアート自身の詩による暗く深い内容のかなり重い歌の数々。

 

このシリアスな雰囲気から解き放つかのように続くシューベルトからショパン、メンデルスゾーン、ブラームスを経てスペインの歌曲の数々。

いずれもロス・アンヘレスの人柄が自然に伝わる歌唱で、暖かさの中にコケティッシュな可愛らしさも感じられる癒やしの歌唱の数々。

 

Youtubeはレイナルド・アーンの歌曲「クロリスに」

デ・ロスアンヘレスの1988年東京ライヴ、名唱です。

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2024年6月11日 (火)

Orchestra Est 第9回定期演奏会

本日晴天、各地で真夏日

昨日午前中にはかかりつけのクリニックで定期健診。

ついでに市から健康審査の受信券が来たので前立腺の検査もお願いした。

 

日曜は川崎で2月に三島で聴いたOrchestra Estの演奏会。


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三島公演の時に、この演奏会を知って、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」と「惑星」という魅力的なプログラムに惹かれてやって来た。

9時30分沼津発のJRで11時30分川崎着。

開場まで時間があったので川崎モアーズのサイゼリアで昼食。
ついでに同じ建物にあるブックオフへ。

店はかなり広くてクラシックのCD棚は充実。

LPもあったけれど、どこにもあるような一般的な国内盤が中心だった。

CD棚を見ていたら声楽関連に良いものが多くて思わず見入ってしまった。

ここでビゼーの未完のオペラ、「イワン4世」のCDを発見。
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指揮はオネゲルで名演を聴かせたツィピーヌによるもの。

デルヴォー指揮の同じくビゼーの「真珠採り」全曲とカップリングのCD2枚組。

アンスネスの弾くヤナーチェクとニールセンのピアノ曲集と一緒に購入。


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思いの外時間が経ってしまって、開演が迫ったのでホールのミューザ川崎へ急ぐ。

2階席に座るとプレコンサートとして弦楽器セクションによるホルストの「セント・ポール」組曲が始まるところだった。


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・交響曲第3番 ハ短調 「オルガン付き」  :サン・サーンス
・組曲「惑星」               :ホルスト

  松元宏康(指揮)
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  大木麻理(オルガン)
  ワグネル・ソサエティ女声合唱団

 

このオケは東京大学のOBオケで、2016年にできたばかりの学生の気分を残した若いメンバーばかりのオケ。


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東大オケは、2019年に聴いた三石精一さん指揮のサン=サーンスの3番が白熱の名演だった。

今回のメンバーにはその時学生だった人たちも加わっているのではないかと思う。

オルガンの大木麻理さんは、沼響がデュリュフレのレクイエムを演奏したときに弾いていただいている。

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大ホールに鳴り響くパイプオルガンの響き。

この音に浸りたくてここ数年サン・サーンスの3番ばかり演奏会で聴いている。

 

松元氏の指揮は内声部を効果的に浮き上がらせながらキチンと整えていく演奏。

三島の時も感じたけれど、このオケは音の出だしに一瞬低音部が先に出る。

「惑星」は4管の巨大編成にオルガンも加わり、バスオーボエやバスフルートの特殊楽器にテナーチューバ、ホルン6人、ティンパニも2 人。
弦楽器は16型でコントラバスは9人

「火星」では低音を支えるオルガンや「天王星」のバスオーボエのソロも効果的に鳴っている。

「海王星」での舞台裏の女声合唱も良い雰囲気だった。

メンバーが若いので最後までパワーが持続していた。

 

やはり惑星は生に限るな。

 

Youtubeは昨年の東大オケのサン・サーンス、この演奏も実演を聴きました。

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2024年6月 7日 (金)

本日の練習、オケでエルザの大聖堂への行列

晴れのち薄曇り。

寒気が上空にきているためか朝晩は気温が低い。

昨日と今日はオフで畑の草取りと庭木の剪定。

合間に眼鏡屋に行って、いろいろと細かな所を診てもらう。

メガネは運転用と仕事用の二つ。

購入したのは2015年。

保証が入っているので安い金額でレンズを交換できるとのこと。

考えてみよう。

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今週月曜はお昼に家内とちょっと贅沢にフレンチ。

新しく三島にオープンした「アトリエ高林」


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高校時代の部活の先輩の息子さんの店で、新鮮な食材と若きシェフの確かな腕。


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堪能しました。

 

木曜日はオーケストラ。


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12月のファミリーコンサートへむけて。

今回は団内指揮者の指揮でプログラム前半の曲。

ワーグナーの歌劇「ローエングリン」から第3幕の前奏曲と結婚行進曲。そしてエルザの大聖堂への行列。

そしてヴェルディの歌劇「アイーダ」から凱旋行進曲ほか。

ブラスにはきついプログラム。

譜面は団員の一人がアレンジしたもの。


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「エルザの大聖堂の行列」はフィラデルフィア管絃樂団のバスクラリネット奏者で専属アレンジャーでもあったカイエ編曲の吹奏楽版が非常に有名。

カイエには「展覧会の絵」のオケ編曲もあり、オーマンディの録音が残されている。

カイエ編の「エルザ・・・」は自分も何度か演奏したことがあるので、吹いていてどうしても吹奏楽のイメージが浮かんでしまう。

 

Youtubeはカイエ編曲の「エルザの大聖堂への行列」、屋比久勳指揮鹿児島情報高校吹奏楽部

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2024年6月 5日 (水)

ロジンスキーとシェルヘン

本日快晴。

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紫陽花の下に咲く黄色いビョウヤナギ(未央柳)の花。

中国原産、漢字名は玄宗皇帝と楊貴妃に由来するとか。


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米WESTMINSTERのLPで「ピーターと狼」と「動物の謝肉祭」を聴く。

プロコフィエフはロジンスキー、サン・サーンスはシェルヘン
いずれも最盛期のWESTMINSTERレーベルを代表する指揮者
ステレオ録音。


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・組曲「動物の謝肉祭」     :サン・サーンス
・組曲「ピーターと狼」     :プロコフィエフ*

  ゲリー・ムーア(ナレーター)
  

  ヨーゼフ&グレーテ・ディヒター(ピアノ)
  ヘルマン・シェルヘン(指揮)
  ウィーン国立歌劇場管絃楽団
  アルトゥール・ロジンスキー(指揮)*
  フィルハーモニック・シンフォニーオーケストラ・オブ・ロンドン

これモノラル仕様の国内盤LPと、「動物の謝肉祭」は国内盤17センチEPで架蔵済み。


中でも「動物の謝肉祭」はナレーションに加え曲の前に動物の鳴き声が入ったユニークなものだった。


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異なる指揮者のカップリングでナレーターは共通だけれどオリジナルは10吋盤だったのではなかろうか。

いつも楽団といつも衝突していた熱血野郎ロジンスキーとカットしまくりのマーラーなど個性的な演奏で知られるシェルヘンという異色指揮者の組み合わせ。

しかもクラシック入門向きの「ピーターと狼」と「動物の謝肉祭」なのが面白い。

 

とにかく二人とも実に生真面目に演奏している。

 

Youtubeはシェルヘンのリハーサル、曲はシェルヘン版のバッハ、「フーガの技法」

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2024年6月 2日 (日)

ファビアン・トゥアンのオーボエとアンサンブル・エシュテ

6月最初の日曜日。

曇りのち午後から強い雨。

午前中は畑の草取りで午後は三島でアンサンブル・エシュテの演奏会。


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・オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314   :モーツァルト
・オーボエ協奏曲 ニ長調       :R.シュトラウス
・交響曲第8番ヘ長調 Op.93    :ベートーヴェン

アンコール
・交響曲第7番イ長調 第4楽章短縮版:ベートーヴェン
・ガブリエルのオーボエ        :モリコーネ

 ファビアン・トゥアン(オーボエ)
 近藤聡(指揮)
 アンサンブル・エシュテ

 三島市民会館大ホール

 

中部関東の音楽愛好家で結成されたアマオケということだが水準が高いのにびっくり。

最初プロかと思った。

ソロは元ミラノ・スカラ座管首席にして、現在はイタリア最古のオケ、聖チェチーリア音楽院管首席オーボエ奏者、ファビアン・トゥアンの客演でモーツァルトとリヒャルト・シュトラウスのオーボエ協奏曲。


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大変な名手で特にシュトラウスは凄かった。

伴奏のオケも良くて、関係者に聞いたら2回しか合わせていないとのこと。

 

ほかにベートーヴェンの交響曲第8番。


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トゥアン氏はこの楽団のオーボエ奏者である団長さんがFacebookで知り合ったことがきっかけで、この演奏会だけのために来日したとのこと。

能登半島地震に向けた入場無料のチャリティコンサート。

アンコールのモリコーネの名作「ガブリエルのオーボエ」のトゥアン氏の演奏には涙が出そうになりました。

良いものを聴かせていただきました。

 

Youtubeはトゥアンのオーボエでバッハのオーボエ協奏曲

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2024年6月 1日 (土)

ラローチャのバッハ

曇りのち晴れ、夜から雨。

今日から6月。

昨日も朝から夜遅くまで雨だった。


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6月の花、庭のカシワバアジサイが満開

 

最近高温多雨のため雑草と庭の草木の成長が早い。

 

昨日は雨の合間に庭の草取りと梅と柿の枝葉を切っていた。

木の葉に着いた雨滴が自分の体に降りかかりずぶ濡れ。

そのうち本格的に雨が降り始めたので途中で止めにした。

ちょっと喉の痛みを感じたので葛根湯を服用して寝たら今朝は快調。

 

スペインの女流ピアニスト、ラローチャのバッハを聴く。

 

キングレコードが出していた国内盤LPで、先日いただいたもの

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・イタリア協奏曲 BWV.971
・ フランス組曲6番 BWV.817 |
・ 幻想曲 BWV.906
・イギリス組曲2番 BWV.807

  アリシア・デ・ラローチャ(ピアノ)
    録音:1971年5月9-19日・
      ロンドン・ Decca Studios (West Hampstead Studio 3).・

 

ラローチャは一度実演を聴いている。

スペイン国立管弦楽団の来日公演で、弾いたのは確かベートーヴェンの3番のコンチェルトだったと思う。
指揮はラファエル・フリューベック・デ=ブルゴス。

そのまま買い物にでかけるような風情で普通のおばさんがステージに現れた。

弾き始めると、はっとするような強くも柔らかで太く明るい音。

まさにピアノの女王と称される貫禄。

独特の威厳があって、会場に何ともいえぬ暖かな空気が広がっていったのを覚えている。

 

そしてこのバッハ。

安定した技巧で気品に満ちたしなやかな音の流れ。

 

心洗われるような力強くも美しいバッハ。

 

Youtubeはラローチャのバッハ、フランス組曲第6番

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