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2024年7月に作成された記事

2024年7月30日 (火)

尾高忠明のビートルズ・オン・バロック

7月も最後の週、朝の狩野川河川敷。


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遠くに富士山。


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そして上流、西に箱根連山。

パリオリンピックが始まり連日熱戦が続いている。


特に贔屓の競技があるわけではなく、日々のニュースのダイジェストで楽しむのみ。

先日転倒した腕の痛みは未だ癒えず腰も痛い。

 

今日は先日富士山静岡交響楽団で聴いた尾高忠明の指揮する「ビートルズ・オン・バロック」

5月に多量にいただいたLPの中にあったもの。

 

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・Let It Be
・And I Love Her 1
・Eleanor Rigby
・Ticket To Ride
・Lady Madonna
・Yesterday
・Help
・Yellow Submarine
・Michelle
・Back In The U.S.S.R.
・Hey Jude
・The Long And Winding Road

  編曲/池辺晋一郎

  尾高忠明(指揮)
  前橋由子(チェンバロ)
  東京ゾリステン

    録音:1978年

編曲者の池辺晋一郎も尾高忠明も30代半ばになったばかり。
レコーディング風景の二人は若々しい。

 

尾高忠明の実演を自分が初めて聴いたのはちょうどこの録音の時期で、沼津に来演したN響を指揮していた。
確か「悲愴」をメインとするプログラム。

その頃の沼津は今の市民文化センターがない時代で、集会場のようなオンボロの沼津公会堂が会場だった。
演奏の内容よりもホールが貧弱でN響に気の毒だった思いの記憶しか無い。

 

この70年代末に発売されたレコードは当時話題になり、レコード店に行くとクラシックとポップスと両方の売り場で見かけたと記憶している。それなりに売れたのだろう、続編もできて第3集まで発売されている。
第2集は編曲、指揮は別の人が担当している。

アレンジはパッヘルベルのカノンやヴィヴァルディの「四季」、バッハのブランデンブルク協奏曲やヴァイオリン協奏曲などとビートルズの名曲を巧みに融合させたもの。

 

どちらかといえばビートルズよりもバロックの作曲家寄りに重心を置いたスタイル。

職人的な巧みさとセンスの良さもあって楽しめたけれど、曲によって印象の深さに差があり続編は聴かなくてもいいな。

 

いただいたレコードはピッカピカの新品同様の状態で、とても半世紀近く前のレコードには見えない。

ジャケットを見ているうちに1970年代の若い頃の自分と、今は無きレコード店内の様子が頭に浮かんできた。

 

Youtubeはビートルズ・オン・バロック 第1集

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2024年7月28日 (日)

劇団四季静岡公演のキャッツ

猛暑、連日40度近い日が続く。

これだけ熱いと外出する気は失せてしまう。

ご近所の畑も日中作業する人もなく雑草が伸び放題。

お年寄りが多いだけに控えているのだろう。

我が家の畑も雑草をかき分けながら胡瓜、トマトを収穫する始末。

 

昨日は劇団四季静岡公演のミュージカル「キャッツ」

今回出演する娘の友人が良い席を確保してくれた。

 

開演は13時、場所は静岡市民文化会館。

早めに自宅を出て静岡市へ向かう。


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道中図書館で借りた劇団四季の「CATS」のライヴCDを車中で聴いていた。

渋滞もなく90分ほどで到着。

 

かつてこのホールでは駐車場の確保で苦労したので、娘と待ち合わせて早めに会場へ向かう。

車をホールの近くへ駐めたあと昼食の場所を物色。

 

近くに洒落たブックカフェを見つけたので入ってみる。


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店主の選書眼が光る厳選された本のみが整然と並ぶ書架。

しばし眺め店主に話しかけると、ランチメニューはないというので外に出だ。

 

娘がすぐ近くにネットで評価の高いカフェダイニングがあるという。

行ってみるとほとんど予約席で埋まっていたけれど幸いカウンター席が空いていた。

 

人気店らしく、次々と客が入ってきては満席ですと断られていた。


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ここではランチメニューの油淋鶏定食、ライス、ドリンク付き。

 

店をでて会場へ。


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ホールに入ると舞台は都会のゴミ捨て場。


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壁面にはご当地静岡のお店のチラシなどが貼り付けたユニークな舞台。


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「キャッツ」は初めてなので事前に予習はしておいたけれど、ストーリーはよくわからない。

ロイド・ウエッバーの音楽と、劇団四季のメンバーのエネルギッシュで洗練されたダンスを楽しむ2時間半。

娘の友人の高田直美さんは今日の舞台ではタントミール役。

隣町の三島市出身で娘とは高校の同級生の仲。

 

彼女は高校の時から劇団四季に入って「キャッツ」に出演するのが夢だったという。

劇団四季研究所のオーディションを受け、1000人の応募の中からの20人に選ばれた。

その間ミス日本のファイナリストにも選ばれた才媛。

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暗い舞台に一人スポットライトが当たる冒頭から彼女がいきなりソロと踊りで登場。

正直なところ驚いた。

 

その後も大活躍。

終演後、娘と一緒にご挨拶することができました。


スッピンながら美しく、我が子と同し年とはいえしっかりとした人生の目的を持ち、それを努力で実現した姿が眩しいほど。

 

これからも応援します。

 

Youtubeは劇団四季静岡公演のプロモーションビデオ

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2024年7月26日 (金)

クレンペラーのヤナーチェク、そしてプリムローズとのバルトークのことなど

7月も半ばを過ぎ、庭の槙の古木に着生している石斛(セッコク)が今年も咲き始めた。


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ランの仲間で気品のある美しく白い花。


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この花の周囲はなんとなく涼し気な気配。

庭の周囲の生け垣が大きくなりすぎたので、思い切って植木屋に頼んで切ってもらった。

さっぱりして風通しが良くなった。

 

昨日朝、愛犬ポコを散歩に連れていこうとしたら足下にじゃれつかれてリードが足に絡み転倒。

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片手をついた際に手首を痛めてしまった。

痛みをこらえながら出勤したものの、なかなか痛みが引かないので早退して病院へ。

木曜午後は休診が多くて困っていたら、職場の女の子から木曜午後でもやっている整形外科を教えてもらい行くことにした。

レントゲン検査の結果骨には異常がなかったものの、夜のオケの練習はやむなく欠席。

今日になってもまだ痛む。

 

クレンペラーのヤナーチェクとバルトーク。


Archiphonから出ていた1951年のコンセルトヘボウでのライヴ録音でシェーベルクの「浄夜」の1955年録音とのカップリング。


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・シンフォニエッタ   :ヤナーチェク
・ヴィオラ協奏曲    :バルトーク*
・浄夜         :シェーンベルク**

  プリムローズ(ヴィオラ)
  オット・クレンペラー(指揮)
  アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

  録音 1951年5月10日、5月11日*
     1955年

いずれもアムステダムのコンセルトボウでのライヴ。

33回転アセテート盤への録音だが思いのほか音は良い。

聴衆のざわめきも生々しい音で入っている。

シンフォニエッタは最初のファンファーレからしてゆったりとしたテンポで始まるものの、2曲目からはリズムの切れも良く晩年の鈍重なクレンペラーとは別人のような演奏。

管楽器のアンサンブルに多少の粗さが感じられるのは、戦争によるダメージが未だ残っていたからだろうか。

 

ヴィオラ協奏曲はバルトークの遺作となった。


ピアノ協奏曲第3番と同じくバルトークはこの曲を完成することなく世を去った。

未完の部分はピアノ協奏曲第3番が最後の17小節を残すだけだったのに比べ、ヴィオラ協奏曲はバラバラの草稿が残されていただけだった。

独奏部分はほぼ作曲されていたものの、オケの伴奏部分はほとんど出来上がらないままだった。

弟子のティボール・シュエリーが苦心の末演奏できる形に仕上げた作品。

この曲が今でもヴィオラの重要なレパートリーとして残されているのは、シュエリーの補筆が優れていたからだろう。

初演は委嘱したプリムローズ。

このライヴは初演から2年後の演奏。

雄弁なソロに比べ、伴奏がストイックに響くのは未完の故なんだろうか。

ただ死の直前にバルトークがプリムローズに宛てた書簡には伴奏は簡潔なものになるとの言及があり、シュエリーはその言を受けてシンプルなオーケストレーションで補作したのかもしれない。

 

このCDについては十数年前の自分の記事が出てきた

 

Youtubeはバルトークのヴィオラ協奏曲

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2024年7月24日 (水)

クラシック・レコードコンサート、7月はスメタナ、ドヴォルザークそしてヤナーチェク

本日晴天、最高気温は34度。

通勤途中にある歩道橋が補修工事のため明日から通れなくなる。

もよりの横断歩道が遠くてかなりの遠回り。
この暑さの中、さらに歩く時間が延びてしまう。

 

先週のことを備忘録風に。

日曜は毎年恒例の沼響のアンサンブル大会だったけれども、この日は孫の一歳の誕生祝いの日。婿殿のご両親も来ることになっていて日程調整ができず今回は欠場。

ホルンチームは5人なので今回自分抜きの四重奏でお願いすることにしていた。
ところが前日になって不慮の事故でホルンのメンバーの一人が足指を骨折。

結局、急遽曲目を変えて三重奏で乗り切ったらしい。

 

金曜夜は市民文化センターでクラシックレコードコンサートの解説。
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ここ数回は今年アニバーサリーを迎えた作曲家を国ごとに取り上げていて、前回の5月は今年没後90年のエルガー、ディーリアス。ホルストのイギリスの作曲家たちを紹介。

 

そして今回は生誕200年のスメタナを軸に、没後120年のドヴォルザーク、生誕170年のヤナーチェクを取り上げた。

この3人はそれぞれが活動時期に重なりが合っていて、若い頃のドヴォルザークはスメタナ率いる国民劇場でヴィオラを弾き、ドヴォルザークの交響曲第3番はスメタナの指揮で初演されている。

ヤナーチェクとドヴォルザークは13歳違い。

無名時代のドヴォルザークが、聖ヴォイチェフ教会のオルガニストとして生計を立てていた時代に、若き日のヤナーチェクはこの小さな教会に通いつめていた。
交友はドヴォルザークの死まで続いた。

 

スメタナ、ドヴォルザークは有名なので曲を選ぶのにさほどの苦労はなかったけれど、問題はヤナーチェク。

前回もホルスト、エルガーはともかく大ヒット作のないディーリアスの紹介には苦労した。

結局、今回は村上春樹のベストセラー小説「1Q84」に「シンフォニエッタ」が取り上げられていたことをきっかけに、シンフォニエッタの第1楽章と比較的なじみやすい(と思う)ピアノ組曲「草陰の小計にて」から2曲を紹介。
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この2曲を流したときに、お客様の表情が皆能面のようだったのは前回のディーリアスと同じ。


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やはりだめかぁと思っていたら終わっていたからのアンケート数枚に「シンフォニエッタ」を聴いて全曲聴いてみようと思いました。」とか「ヤナーチェク面白いですね」との内容があって、ほっとした。

スメタナは時間の関係で「わが祖国」から「ヴィシェラド」と有名な「ヴァルタヴァ(モルダウ)」。そして終曲の「ブラニーク」をクーベリックの指揮で。

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ドヴォルザークは定番の「新世界より」をメインに、ドヴォルザークの曾孫にあたるチェコのヴァイオリニスト、ヨゼーフ・スークの演奏。
「わが母の教え給えし歌」をデ・ロスアンヘレスの歌で紹介。


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翌土曜日は富士山静岡交響楽団三島公演で尾高忠明の指揮と前田妃奈のヴァイオリンでチャイコフスキーとドヴォルザーク。

 

Youtubeはヤナーチェクの「シンフォニエッタ」終結部。ラトル指揮のベルリンフィル

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2024年7月22日 (月)

尾高忠明指揮富士山静岡交響楽団のショスタコーヴィチ

本日大暑。

梅雨も明けて本格的な夏、どころか6月から連日の30度越え。

毎年の気温の上昇は止まず。
昨年は過去2000年で最も暑い夏だったそう。

今年は昨年よりも暑いのではなかろうか。


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本日朝の牛臥山公園からの海。


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先週半ばから孫達が帰省していて大暴れ。

金曜夜は文化センターでクラシックレコードコンサートの解説やら、土日は婿殿と飲んだりしていてブログの更新が滞った。

 

そのような中で土曜の午後は富士山静岡交響楽団三島公演。


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三島では今年2回目の公演で前回は高関健の指揮でブルックナーの交響曲第8番

今回は尾高忠明の指揮でチャイコフスキーとショスタコーヴィッチのロシアプロ。


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・ヴァイオリン協奏曲 ニ長調   :チャイコフスキー
・スコティッシュ・メロディ :ヨアヒム
(アンコール)

・交響曲第5番 ニ短調   :ショスタコーヴィチ

 前田妃奈(ヴァイオリン)
 尾高忠明(指揮)
 富士山静岡交響楽団

 

ヴァイオリンは2022年ヴィェニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール優勝の前田妃奈

 

富士山静岡交響楽団は先月、日本オーケストラ連盟の正会員として承認されたばかりのまさに登り調子のオケ。

やる気十分のオケとソリストが練達の指揮に導かれ、2曲とも聴き応えのある名演になった。

 

チャイコフスキーではストラディヴァリウス「ヨアヒム」が美しく響き、力強さの中に豊かな歌心も感じられて、第一楽章の出だしにはホロリときた。
バリバリと豪快に鳴り響くフィナーレも見事。

アンコールは楽器にちなんだ偉大なヴァイオリニスト、ヨアヒムの無伴奏ヴァイオリンのための「スコティッシュ・メロディ」

 

尾高忠明のショスタコーヴィッチは読響を指揮した第5番のCDを所蔵済み。

沼響のHPでの聴き比べではずいぶんと厳しい内容になってしまったけれど、今回の演奏は燃えるような熱気の中でオケを存分に鳴らし切った壮大な演奏となった。

 

第一楽章クライマックスでの壮絶な盛り上がりからして会場は興奮気味。


研ぎ澄まされた厳しさ漂う第三楽章もよく、力の入ったフィナーレもアンサンブルの乱れもなく終結部に向かってのクライマックスの構築も見事。


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最後に尾高さんのユーモアたっぷりのスピーチがあり「三島のウナギが実に美味しかった。静響はどんどん上手くなっています」と。

聴衆も素晴しく、楽章間の静寂と壮大な響きで終わったショスタコーヴィチでも一瞬の間を置いての盛大な拍手とブラボーが良かった。

爽やかな後味の残るコンサート。

今日のような演奏が聴けるならば毎回聴きたい。

 

Youtubeは尾高忠明のショスタコーヴィッチ、交響曲第5番。立教大学のオケ。

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2024年7月17日 (水)

フーレスティエの幻想交響曲

夕べの強い雨は朝には上がり本日晴天。

梅雨は未だ明けず。

本日オフ。

出来上がった沼響の会報を、会員さん宛に発送したり畑と庭の草取りなど。

 

今日は久しぶりにベルリオーズの幻想交響曲を聴いた。

幻想交響曲は20年前に定演で演奏したときに聴き比べをしている。

この時紹介した演奏は90種。

さすがにこれだけ聴くとしばらく聴く気にならなくなって、10年以上聴かなかったような気がする。

 

聴いたのはフランスの指揮者ルイ・フレスティエ指揮のもの。

米HALLMARK盤

手元にはこの録音の音盤は3種。


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米OMEGA盤のLPとAccordから出ていた復刻CD。


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沼響での聴き比べの時はこの演奏は紹介していなかった。

 

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・幻想交響曲

 ルイ・フレスティエ(指揮)
 セント・ソリ管弦楽団

    録音:1950年代半ば

仏クラブ・ドゥ・フランス原盤。

 

この頃の録音で散見されるセント・ソリ管弦楽団は、パリを本拠地にしているオケのメンバーによる団体。
実体はパリ音楽院管やパリ・オペラ座のオケという話もあるけれどよくわからない。

アタウフォ・アルヘンタ指揮のラヴェルや、ルドルフ・アルベール指揮のペトルーシュカの録音を聴くと、明るくカラフルな暖色系の音色が魅力のオケ。


管楽器に名人が揃っていて、ホルンではクリュイタンスの「亡き王女のためのパヴァーヌ」でソロを吹いていたルシアン・テーヴェが参加している。

きっちりとしたアンサンブルよりも各奏者の名技に身を任せるような傾向があって、特にフランス音楽では良い効果をあげていた。

 

このフーレスティエのベルリオーズは、フーレスティエの老練な解釈によってミュンシュやクリュイタンスに匹敵する名演となった。

肩の力の抜けた音楽の流れと、効果的な楽器の鳴らし方に熟練の味わい。

第2楽章の舞踏会の洒落て品の良い歌など見事なものだ。

 

モントゥー&サンフランシスコやミュンシュとは異なったタイプの名演。

 

録音は非常に良い。

手持ちの他の2種を聴いた時はあまり感じなかったけれど、(特にCDはヒドイ)このHALLMARK盤の音は目の覚めるような音。

 

盤はかつて東芝EMIでよく見かけた赤盤なのも珍しい。

 

Youtubeはフーレスティエの幻想交響曲、第2楽章

 

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2024年7月14日 (日)

静岡のブックオフにて

3連休二日目の日曜日。

今日もはっきりしない薄曇り。

先週の日曜、三島でのコンサートの帰りのホール近く、多くの子どもたちが遊ぶ公園の様子。


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三島は水の町。

 

先日静岡市に孫の世話のために行った帰りに途中で見かけたハードオフ。

ネットで調べると、大都市なのでブックオフ、ハードオフが数店舗ずつ広い市内に点在している。

そのうちの2件に寄ってみた。

 

最初の店は同じ建物にブックオフも併設。

ブックオフとハードオフの両方にLPコーナー。

2階のハードオフは、ジャンクLPコーナーを含めてはさほど興味を引くものはなくて、見るだけ時間の無駄という感じ。

 

ブックオフでは5枚以上購入で3割引きだったので無理やり5点をセレクト。

プレヴィンの指揮者としての最初期の録音で、ハチャトウリアンのピアノ協奏曲にブロッホのスケルツォ・ファンタスクのカップリングの国内盤LP。
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ピアノソロはロリン・ホランダーでオケはロイヤルフィル。

バーンスタインのサン・サーンス、交響曲第3番。米CBS盤LP.
1976年12月の録音。


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バーンスタインがニューヨークフィルから離れて、ヨーロッパでの活動が本格化しEMIやグラモフォンへの録音が始まった時期の録音で、長い付き合いだったCBSへのほぼ最後の録音。

 

メンデルスゾーンのピアノ協奏曲を聴いてなんとなく気になっていたヘルムート・ロロフの弾くメンデルスゾーン、EMI国内盤LP。
厳格なる変奏曲と無言歌集抜粋。


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これは何度も再発されてCDでも出ている。

 

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スークの弾くレスピーギのヴァイオリンソナタとフォーレのヴァイオリンソナタ。

スプラフォン盤LP。

ほかにパリ・バロックアンサンブルによるヴィヴァルディからモーツァルトまで。
以上全て3割引き。

 

続いてもう一軒のハードオフ。

ここでは先日ベームで聴いた「魔笛」を見つけた。


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サヴァリッシュ指揮のバイエルン国立歌劇場によるもの。
EMIへの1972年録音LP3枚組。

 

サヴァリッシュの「魔笛」ではポップやグルヴェローヴァが出ている1983年収録の映像がレーザーディスク時代からのお気に入り。

10年前のこの録音も有名で、エッダ・モーザーやペーター・シュライヤー、テオ・アダムなど当時の強力なメンバーのアンサンブルが聴きもの。

ここでは83年の映像には収録されていない、初演時にはなかった作曲者不明のタミーノとパパゲーノの二重唱が聴けるのが珍しい。

ロシアのバリトン歌手ニコライ・リュベノフによるロシアの群小作曲家たちによる歌曲集。
メロディア盤。

 

そして17世紀チェコの作曲家ゼレンカのレクイエムZWV45。

デーラー指揮ベルン室内合唱団によるクラーヴェス原盤の国内盤LP


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今までほとんど無名だったゼレンカの存在を世に知らしめた名盤。

Youtubeはゼレンカのレクイエム

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2024年7月12日 (金)

本日の練習、来年の定演に向けての選曲会議

7月も半ばとなり再びの梅雨空。

本日出勤日。

朝は激しい雨だったので古いレインシューズを履いて出勤。

昨日は行きつけの内科クリニックで定期健診。

ここ数日の足の筋肉の痛みついては先生は首をひねっていた。

血液にいつもとは違う反応が出ていたので要注意。

専門医である神経内科に行くべきか悩むところ。

帰りはニトリに寄って枕を探す。

どうもこのところ寝つきが悪くて気分を変えるための枕探し。

 

夜はオケの練習。
場所は市民文化センター大ホール。


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練習前の文化センター外観。

 

田中健先生の指揮で歌劇「ローエングリン」から第3幕の前奏曲に婚礼の合唱、そしてドヴォルザークの「新世界より」。

なんとなく調子が悪くて「ローエングリン」ではメタメタになって音外しまくり。


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周りに迷惑をかけてしまいました。

練習が終わった帰りに先日の三島ゆうゆう祝祭管のコンサートに出演したメンバー達としばしの立ち話。

ステージ上からは自分の表情がよく見えたとのこと・・・

 

水曜夜はZOOMで沼響の定演のメイン曲を決める選曲会議

インペクやコンミス、各パートからの代表を集めて、事前に団員からアンケートを取った結果を見ながら団員全員投票の候補3曲を選ぶ。

中プロの組曲「火の鳥」(1919年版)はすでに決定している。

候補として出てきたのはベートーヴェンからストラヴィンスキーまでの交響曲や組曲など20曲あまり。

 

ベートーヴェンやブラームス、シューマンはいつも複数の交響曲が上がり、チャイコフスキーとドヴォルザークも常連だ。

自分としてはほとんど演奏した曲ばかりだけれど、メンバーの入れ替わりがあるので、初めて挑戦したい人も多い。

 

あまり自分は口を出さないようにしていた。

 

選ぶのはいつもながらの消去法。


まず最初に、編成上大きすぎて今の沼響では難しい「春の祭典」が消えて、次に複数の候補が上がっているベートーヴェン、ブラームス、シューマン、シベリウスから1曲に絞りこむ作業。

ホルンパートとしては編成上ホルン4本の曲が好ましく、それだとベートーヴェンは全て消えてしまうので難しいところ。

 

編成が小さい(トロンボーン無し、ホルン2本)のメンデルスゾーンと、次回のファミリーコンサートで演奏する「新世界より」の関係でドヴォルザークが消える。

そして各パートの事情をくみ上げながら絞られたのがブラームスの交響曲第2番、


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シベリウスの交響曲第5番にカリンニコフの交響曲第1番の3曲。


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いずれも毎回候補に挙がる曲だけれど、この中で実際に演奏しているのはブラームスのみ。

過去2回演奏している。


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自分としてはシベリウスが好みだけれど果たして結果は如何?

 

Youtubeはアイスランドの指揮者D.ビアナソン指揮Hr響のシベリウスの交響曲第5番

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2024年7月 8日 (月)

三島ゆうゆう祝祭管弦楽団第4回定期演奏会

連日の猛暑。
昨日は静岡市で最高気温40度。

本日、耐震診断のために市から委託された建築士の方が来訪。

建築士の方は来るなり「解体するんですか?」

耐震診断を申し込んであると、危ない家を解体するときに市から補助金が出るらしい。

なにせ昭和の初めの建物で、耐震については全く考慮されていない我が家。

いろいろと手直ししてあるので、しばらくはそのままのつもり。

一時間ほど診ていただき、結果は後日郵送されてくるらしい。

 

昨日は七夕。


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田子の月の七夕の一日限定「冷やし笹ぼたもち」。


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午前中は帰省している孫達を連れて家内の実家に行っていた。

 

午後は、三島ゆうゆう祝祭管弦楽団第4回定期演奏会。

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・交響詩「フィンランディア」   :シベリウス
・アルト・サクソフォーンと弦楽オーケストラのための協奏曲
                 :グラズノフ
・交響曲第2番 ニ長調      :シベリウス
・威風堂々 第1番(アンコール)

  戸村愛美(アルト・サクソフォーン)
  米田覚士(指揮)
  三島ゆうゆう祝祭管弦楽団

 

このオケは3月に聴いている

シーズン毎にメンバーを募るというユニークなオケで、地域で活躍している音大出身者やアマオケの中でも腕に覚えのある奏者を集めている。

指揮の米田覚士氏はかつて沼響に下振りで来ていただいたこともある若手指揮者。
ソリストの戸村愛美さんは沼津市出身。

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シベリウスの2曲は沼響でも演奏した曲。

グラズノフは数少ないサクソフォーンのためのクラシカルな曲では著名な曲だけれど、
実演で聴くのは初めて。

少ない練習回数の中での混成オケゆえの粗さはあったけれども、シベリウスはパワフルなブラス群の健闘が光っていた。

戸村愛美さんの演奏するグラズノフのサクソフォーン協奏曲はやわらかでしっとりとした美しい音色で楽しめた。

 

オケのメンバーは知っている人たちばかり。

終演後に楽屋を訪ね知人たちと歓談。

 

Youtubeはグラズノフのサクソフォーン協奏曲

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2024年7月 5日 (金)

本日の練習、「新世界より」をスコア持参で

酷暑到来。
昨日の静岡市の最高気温は39.3度。
観測史上最高値を記録。

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昨日の朝は買ったばかりの電動ノコギリを使って枯れ始めた夏蜜柑の枝を切ったり、残された実を採ったりしていた。

 

安かった中国製のノコギリは刃がなまくらで全然切れない。

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朝から猛烈な暑さ、今まで経験したことのない様子だったので早々に切り上げた。

 

夜は沼響、12月の名曲コンサートへ向けての練習。
場所は市民文化センター小ホール。

曲は田中健先生の指揮でドヴォルザークの名曲「新世界より」


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沼響としては3回目の「新世界より」で実に20年ぶり。

 

練習時に持参しているスコアは、詳細な校訂報告が付いているジェスク音楽文化振興会のもの。


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これは自分としては3冊目の「新世界より」のスコア。

最初のものは50年以上前の中学生のときに買った音楽之友社のもの。
定価は三百円。

第9番でなくて第5番なのが時代を感じさせる。


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沼響のホームページに連載していた130種類以上の「新世界より」の録音の聴き比べに使ったので、書き込みだらけでボロボロになってしまいました。

 

Youtubeはマケラ指揮コンセルトヘボウ管の「新世界より」

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2024年7月 2日 (火)

ショルティのタンホイザー

曇り時々晴れ。

7月に入っても湿度は連日の90%越え。
昨晩も小雨が降った。

昨日は先週末に帰省していた娘からヘルプが入り、急遽孫の世話のため娘の家へ行っていた。

こども園に行く孫が熱を出し、娘はこの日健康診断の予定が入っていた。

急なことで婿殿と家内は仕事を休めず、一番ヒマな自分が行って孫の面倒を見ることに。

天気予報では雨模様。

通勤時間での混雑が予想されたので、5時過ぎに起きて6時半に家を出た。

9時には来て欲しいとのことなので大事を取って東名高速に乗る。

東名は順調で、走らせること一時間余り。

ところがインターチェンジを降りたところで渋滞が待っていた。

普段は使わない側道を走らせて娘宅には9時前には到着。

 

午前中は、熱を出しても元気な孫相手にプラレールを組み立てたり読み聞かせをしたりしていた。

プラレールは自分が小さいときにもあったけれど、その時家には最低限のパーツしかなかった。

今はバリエーションが豊富になってラインナップにはドクターイエロまである。

お昼には娘も戻り一緒に昼食を済ませて沼津へ向かうつもりが、来る途中でハードオフがあったことを思い出してついでに寄ってみた。

詳細は次回。

 

行き帰りの車中でワーグナーの歌劇「タンホイザー」全曲を聴いていた。

ショルティ指揮ウィーンフィルによる英盤CD3枚組。

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歌劇「タンホイザー」 全曲(パリ版)

タンホイザー/ルネ・コロ(テノール)
エリーザベト/ヘルガ・デルネシュ(ソプラノ)
ヴェーヌス/クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
ヴォルフラム/ヴィクター・ブラウン(バリトン)
ビーテロルフ/マンフレート・ユングヴィルト(バス)
ヘルマン一世/ハンス・ゾーティン(バス)
ハインリヒ/クルト・エクヴィルツ(テノール)
ラインマル/ノーマン・ベイリー(バス・バリトン)

 サー・ゲオルグ・ショルティ(指揮)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ウィーン国立歌劇場合唱団

    録音:1970年10月 ウィーン、ゾフィエンザール

 

ショルティがウィーンフィルを振った「リング」を含む一連のワーグナー録音中のセットのひとつ。

 

細部まで緻密に計算し、次々に山場を持ってくる聴かせ上手なショルティの音楽運び。

ウィーンフィルを豪快に鳴らし切り、ルネ・コロ以下の豪華な歌手陣も素晴らしい名唱を聴かせてくれる。

 

随所で活躍するウィーンフィルのホルンセクションが実に素晴らしい。

とりわけ名匠ヴィルヘルム・ピッツ率いる大人数の合唱が壮大な出来で、曲の最後に歌われる巡礼の合唱では聴き手を圧倒的な感動に誘う。

 

聴いているうちに10年前に沼響で演奏した、歌手を含めて演奏した「タンホイザー」抜粋を思い出していた。

 

車を運転しながら聴いていたけれど、時間の経つのを忘れるほどの名演。

 

Youtubeはショルティ指揮シュトウットガルト放送響の歌劇「タンホイザー」序曲。ホルン首席は名手ヘルマン・バウマン

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