Fidelix のフォノイコライザー、LEGGIEROのことなど
朝から雨、ここ数日気温が下がってきた。
長い間実っていた畑のオクラは数日前には未だ花を咲かせていたけれどいよいよ最期が近づいてきた。
モロヘイヤも実を付けてきたのでもう食べることができない。
新しいフォノイコライザーが届いた。
今までフォノイコライザーは、ラックスマンの真空管フォノイコライザーキットを使っていた。
これは低音と高温可変のつまみが左右に付いていて、いろいろなEQカーヴを自分で探りながら楽しむことができるもの。
音もそれなりに良く、ぴたりとカーヴに嵌った時は絶妙な音になるけれどつまみの調整が難しい。
手持ちにかなりの数のレコードがあり、もっと手軽にカーヴを特定して最良の音で聴きたいとの思いが日々増すばかり。
そこで多くのカーヴに対応できそうな良いフォノイコライザーがないものか探していた。
いろいろ迷った末に選んだのはFidelix のフォノイコライザーLEGGIERO
これは50Hz以下と2KHz以上を左右のつまみで5段階で変えることができるしくみで、ラックスマンのキットと同じような思想で作られている。
左右のツマミの使い分けで25種類のカーヴが選択できるというのが特徴。
10年前の製品で高価だけれど、ネットの評判も上々で評価も定まっているようなので、思い切って購入することにした。
受注生産とのことで時間はかかったけれど昨日自宅に到着。
さっそく聴いてみた。
電源部は独立している。
聴いたのはマゼール指揮ベルリン放送響によるバッハの管弦楽組曲第3番。
1965年録音。
針を落としてしばらくして無音の中から、名手モーリス・アンドレ以下のトランペットセクションの輝かしい音が弦楽器の上に絶妙なバランスで立ち上がった。
もう何度聞いたか判らぬほど聴き慣れた演奏だけれど今までと全然印象が違う。
フォルテの中でもチェンバロの繊細な音も明瞭に響いて聞こえる。
EQカーヴはRIAAのままだ。
SN比の抜群の良さにはとにかく驚いた。
続いてこれも聴き慣れたプーランクの「フランス組曲」を聴く。
東芝EMIが出していたフランス音楽のエスプリシリーズから、プレートル指揮のパリ音楽院管弦楽団の演奏。
この曲はフランスバロック期のジェルヴェーズらの鍵盤音楽を、管楽合奏とチェンバロのためにアレンジした曲。
ウーム、こちらも何度も聴き慣れた演奏だけれど音の立体感と透明感が全く違う。
ホールに拡散していく響きのなんとも美しいことよ。
こんなに良い音が記録されていたのだ。
とにかく今までの演奏の印象が劇的に変わってしまうほどの変化なので、聴き慣れた盤を聴きなおすことになりそうだ。
未聴の盤もかなりあり、はたして自分に残された時間でどのくらいの演奏を聴くことができるのだろうか・・・・
Youtubeはプーランクの「フランス組曲」
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コメント
LUXMANの目盛り台紙が提供されていますね。
https://stereo.jp/?p=6016
ひょっとするとトーンコントロールでも同じように使えるかもしれません。実際にやってる人がいます。
投稿: ぶりちょふ | 2024年11月 1日 (金) 06時51分
ぶりちょふさん、コメント有り難うございます。
LuXMANのこの目盛りは重宝していますが、自分の感覚ではかならずしも一致しないような感触もあります。
最近はあまり意識せずに自分の好みで調整して使っていました。
LUXMANは金額を考えれば抜群のCPでしたが、Fidelix のフォノイコライザーの音は次元の異なる音でした。
投稿: 山本晴望 | 2024年11月 1日 (金) 22時19分