« ピヒト=アクセンフェルトのバッハ | トップページ | レオンハルトのフレスコバルディとルイ・クープラン »

2024年10月20日 (日)

團伊玖磨の交響曲第5番「駿河、復活再演のことなど

10月も後半の日曜日は昨晩から気温が下がり朝は冷たい雨。

午前中に所用があり弟の家に寄った後に静岡市清水区へ。

電車に乗って40分余り、昨日最高気温30度を記録した清水駅に降り立つと小雨交じりの寒風が吹く秋を飛び越して冬のような肌寒さ。


462580945_8626653117453999_3054849170834

駅前広場で開催中のビーチバレーボール大会も寒そうだ。

 

今日は清水フィルによる團伊玖磨の交響曲第5番の復活公演。


463709164_8626653280787316_7462840056795

この曲は59年前の昨日沼津で初演された曲。

 

ちょうど昼時だったので清水港のまぐろ館で昼食

天気はよくないけれど日曜とあってかなりの混みようだ。

結局お一人ならば空いています、という声に釣られて入った店で3色海鮮丼。


463869140_8626652854120692_4001691390843

偶然、今回のコンサートでエキストラとして参加していた、沼響のコンサートミストレルのYさんも昨日同じ店で同じものを食べていた。

 

團伊玖磨の交響曲第5番は初演後ほとんど再演されず、1988年に交響曲全集として録音されたけれど、楽譜の所在がわからなくなっていた。

「交響曲駿河の演奏会を実現する会」のメンバーが、横須賀市役所に保管されていた自筆総譜を探し出し、その自筆譜を元に浄書し総譜とパート譜を作製した。

作製の過程には大変な苦労があったようだ。
作製するにあたってはクラウドファンディングによって資金を集めている。

私もささやかながら、協力させていただきました。

演奏会前日の昨日、実現する会のメンバーの方から「良い席を用意させていただきます」との丁寧な電話が入り恐縮。

そしてコンサート開演は14時。


463758690_8626652284120749_1856799514582

・ヒューマンセッション 一万人の港響曲より  :宇崎竜童
    第1楽章「陽光」
    第2楽章「羽衣の舞」
    第6楽章「志みず道にて」

・かっぽれフラメンコ              :宇崎竜童
・清水エスパルス公式応援歌 「王者の旗」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・交響曲第5番「駿河」             :團伊玖磨

 松元宏康(指揮)
 清水フィルハーモニー管絃楽団
 森一馬(歌)
 清水木遣り保存会、港かっぽれ振興会

 

プログラム前半は、歌有り踊り有り木遣りありと郷土色のかなり強いもの。

宇崎竜童の曲は3管の大きな編成の本格的な管弦楽曲。

和太鼓も入り伊福部昭や小山清茂の管弦楽曲を聴くような、懐かしさと美しさあふれる佳曲だった。

曲の合間に指揮の松元氏とコンマスの方の解説付き。

指揮の松元氏はお笑い芸人としての顔もあり、M1グランプリでは3回戦まで進んだという
なかなか面白かった。

 

後半はいよいよ交響曲第5番。

曲は全3楽章、オケは3管編成にホルン6本というかなり大きな編成。

駿河銀行の70周年記念依嘱作とはいえ祝祭的な雰囲気は皆無。

第1楽章はヴァイオリンソロで始まり、しばらく弦楽四重奏の形で進むユニークなもの。

喜遊曲風の第2楽章を経て変奏曲の第3楽章。


81qmtv50xrl_uf10001000_ql80_

事前に贈られたスコア片手に、團伊玖磨指揮ウィーン響のCDで予習はしていた。

いやぁ、正直なところ水準の高さに驚いた。

たくさんあったソロも立派でした。

静岡県にゆかりのある曲がこのような形で蘇ったことに感謝します。

ありがとうございました。

 

Youtubeは團伊玖磨の祝典行進曲、秋山和慶の指揮

|

« ピヒト=アクセンフェルトのバッハ | トップページ | レオンハルトのフレスコバルディとルイ・クープラン »

コンサート感想」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ピヒト=アクセンフェルトのバッハ | トップページ | レオンハルトのフレスコバルディとルイ・クープラン »