「こよみ姫~羊のフェルト」そしてリヒテルのバッハのことなど
今年最後の月曜日。
今日は家の神棚とお稲荷さんのしめ縄を張っったり、部屋の片付けなど。
買ってきた神棚のしめ縄の紙垂(しで)が貧弱なので、自分で作ることにした。
今はネットで作り方が拾える便利な時代。
仮名文字で印刷された暦(摺暦)としては日本最古の暦、「三島暦」の研究家で、沼響友の会会員の一藤木秀光さんの小説「こよみ姫~羊のフェルト」が今年の文藝三島賞を受賞した。
昨年発表した小説「こよみ姫」の続編。
一藤木さんはコロナ禍以来休止状態のボエームの会のメンバーの一人。
「こよみ姫~羊のフェルト」は、史実と架空の世界が、時空を超えて見事にコラボしている幻想的な作品。
副題の「羊のフェルト」は、ピアノのハンマーのフェルトを意味し、ミケランジェリやリヒテルの調律をおこなっていた世界的な調律師、三島市出身の瀬川宏さんから直接伺ったエピソードや沼響の存在も織り込まれている。
小説のクライマックスの場面は、沼響第40回定演の「ザ・グレート」の演奏場面。
一藤木さんによると「グレート」終楽章の演奏を聴いた時に、小説の結末のインスピレーションが湧いたとのことです。
幾分ロマンティックで幻想的なバッハ。
リヒテルは実演を函館と三島で聴いている。
今にして思えば、一地方都市の三島に晩年のリヒテルが来演したのは、瀬川宏さんが関係していたのだと思う。
Youtubeはリヒテルの弾くバッハ、平均律クラヴィーア曲集第2巻から
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