定演が終わってシベリウスロス、ザンデルリンクのシベリウスのことなど
曇りのち雨、明日に掛けて大雨の予報。
高温多湿のシーズンになって九州南部は梅雨入り。
自然と雑草が元気になって、しばらく放置していると庭と畑の地面が緑一面に。
今年はトマトの生育が早いようで、もう実を付け始めている。
定演が終わってしばらくシベリウスロス。
シベリウスの交響曲第5番は、聴くと実際に演奏するのとでは大違いだった。
実際に演奏してみて、初めて気が付いた部分も多く。シベリウスが相当力を入れて作曲したことを今さらながら思う。
例えば印象的な長い休符に挟まれた最後の6つの和音。
変奏曲となっている第2楽章では最初の主題が6回変奏していく。
どうも6という数字がこの曲の全体のキーワードのひとつのようだ。
今まで聴き慣れた演奏をいくつか聴き直しているけれど、新たな発見が多く全く印象が変わってしまった演奏もある。
こんな凄いことをやっていたのか、とあらためて驚く演奏もあれば、なぜにここをスルーするのかな、と意外に思う名指揮者の演奏があったりと。
シベリウスの交響曲第5番を始めて聴いたのはバルビローリの旧録音。
聴いてすぐにこの曲を好きになった思い出の演奏だけれど、こちらに書いた通り今聴くと悲しい事実も判明。
LP時代から自分のレファレンスになっているのは、ザンデルリンク指揮ベルリン響のオイロディスク盤のLPだった。
ザンデルリンクのシベリウスは、最初に録音された第3番と第5番の評判が良くて、後に全集録音にまで発展している。
譜面の読みが深く、細かな個所への配慮も凄い。
実際に演奏していて苦労した箇所も実に鮮やかにクリアしている。
今聴き直しても立派な演奏だ。
旧エディションの楽譜を使っている往年の名指揮者の録音の多くは、今では生ぬるく感じてしまう演奏が多くなってしまった。
かつて不変とも思えた鉄板の解釈も、時代の移り変わりとともに変化していくのだろう。
Youtubeはコンドラシン指揮北ドイツ放送響のライヴ、名演です
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