日曜日の朝、狩野川河川敷からの富士山。

白き姿の冬の富士。
放射冷却で冷えて霜が降りていた。
令和7年も残り少なくなり今年も孫たちが帰省してきた。
目が離せぬ幼き子ばかりで一日がほとんど孫たちの世話で忙殺される。
今月のコンサート備忘録。
第九と並ぶ年末恒例の「メサイア」を聴きたくなって23日の火曜日に東京芸大の「メサイア」を聴いてきた。
会場は上野の東京文化会館大ホール。
この日は仕事を早めに切り上げて駅へ向かう。
電車を待つ間に駅ホームの桃中件の立ち食いソバで遅めの昼食。

桃中軒は創業明治24年の老舗駅弁屋。
駅そばは昭和20年代から始めている。
長い歴史に培われた甘めのつゆは絶品だ。
この日の東京は寒くて、コートを持参しなかったことを後悔。
上野へ行く前に御茶ノ水駅で降りて丸善で来年のダイアリーを購入。
その足でお茶の水ディスクユニオンに立ち寄り上野へ向かう。

「メサイア(救世主)」(G.F.ヘンデル作曲)
藤原 優花(ソプラノ)
佐藤 真子(アルト)
松岡 なつ美(アルト)
小野 颯介(テノール)
須田 龍乃(バス)
梅田 俊明(指揮)
藝大フィルハーモニア管弦楽団
東京藝術大学音楽学部声楽科(合唱)
コロナ禍での2年の中断をはさみ、今回で75回目の芸大メサイア。
始まりは1951年の戦災孤児への支援としてのチャリティコンサートだという。
チケットは完売。
年末の「第九」は今でも地方でも盛んだけれど、「メサイア」の全曲公演はコロナ禍以降めっきり少なくなった。
「第九」と異なり二時間を超える「メサイア」となると、曲数も多くて合唱への負担がかなり大きい。
地方のアマチュア合唱団で全曲を演奏するとなるとハードルは高い。
毎年12月に「メサイア」全曲を演奏するキリスト教系の私立大学がいくつかあるけれど、福岡女学院は今年の公演をもって最後とすることに決まったという。合唱人口の減少と高齢化が原因とのこと。
「メサイア」は自分のクラシック音楽好きの原点。
初めて生のオーケストラを聴いたのは中学生の時。沼津合唱団による「メサイア」全曲演奏だった。
オケは立教大学の学生オケ。
初めて聞くオケの響きに序曲から感動し、終幕の壮麗なアーメンコーラスでは涙が出た。
今は解散してしまったけれど沼津合唱団はかつては全国合唱コンクールで優勝するほどの名門合唱団で、コンクール出場を止めてからは毎年「メサイア」全曲を演奏していた。
創設者の中村義光氏の日本語訳による演奏が特徴。
オケはやがて立教大学から新星日響やプロによる臨時編成のオケに変わり、確か20年以上は続いたと思う。
中村氏が他界してからの一時期はハインリッヒ・シュッツの権威、淡野弓子さんを招いて「メサイア」公演を行ったりしていたけれど、やがて解散。
やはり団員の減少と高齢化が理由だった。

そして芸大のメサイア。
第一部最初の合唱曲「And the Glory of the Lord 」の正確な発音と威力のある合唱を聴いて、あぁ、これは良い演奏になりそうだという予感。
観客の人たちは常連の方が多いのだろう。
有名なアリアでの拍手のタイミングなど手慣れた反応。
「メサイア」は実演や録音で数えきれないほど聴いているけれど、東京文化会館での「メサイア」では、20年前にデプリースト指揮の都響定期が印象深い。
今回の合唱は東京芸大声楽科の学生さんたちと、若手卒業生と在校生のソリストたち。
プログラムに書かれた歴代のソリストの一覧を見ると錚々たる人たちの名前が並んでいる。
オケは芸大付属のプロオケ、芸大フィルハーモニア。
見事に訓練された合唱がさすがだった。
瑞々しくも若々しい歌声で声量も充分。
10月にオールラヴェルプロで名演を聴かせてくれた芸大フィルハーモニアも良かった。
これが今年のコンサート聴き納め。
Youtubeは「メサイア」第3部から終曲「Worthy is the lamb that was slain~Amen」
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