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2026年6月に作成された記事

2026年6月30日 (火)

バリリのモーツァルト、セレナード第10番「グラン・パルティータ」 K.361の弦楽五重奏版

6月も今日で終わり。
雨は降らねど、どんより曇った梅雨空の一日。

 

午前2時からのワールドカップサッカーを見てて自分は日中どんよりと睡眠不足気味。

 

本気で大会に臨む王者ブラジル相手に、日本チームは良く戦ったと思う。

特に後半はドキドキの連続だったけれど、ワールドカップに初めて出た頃に比べると日本チームは本当に強くなったなぁ、と思う。

 

モーツァルトの弦楽五重奏曲をバリリカルテットの演奏で。


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・弦楽五重奏曲 第1番 変ロ長調 K.174
・弦楽五重奏曲 第2番 ハ短調 K.406(516b)(
・弦楽五重奏曲 変ロ長調 K.46

 バリリ四重奏団
 ウイルヘルム・ヒューブナー(ヴィオラ)

  録音 1954年

第二次世界大戦後にWestminsterVoxなどのアメリカの新興マイナーレーベルのいくつかがウィーンに録音機材を持ち込み、ウィーンの演奏家を起用して大量の録音をおこなっている。

その中の一枚。

 

バリリ弦楽四重奏団は、モーツァルトの弦楽五重奏曲全6曲を残している。

弦楽四重奏に第2ヴィオラを加え、内声部の充実した響きに聴きごたえのある傑作揃いの名曲群だ。

 

漫然と聴いていて、突然聞きなれた音楽が聞こえてきて驚いた。

このレコードジャケット標記で番号無しのK.46とされている曲。

有名なセレナード第10番「グラン・パルティータ」の第1、2,3,7楽章がそのまま弦楽五重奏曲として鳴っている。

 

ケッヘルの初版には、この曲には1768年ザルツブルクにて、と記された自筆譜があり、後に拡大され「セレナード K361」になったと書かれているという。

だが、その後の旧モーツァルト全集からはこの作品は除外され、今は疑作とされている。

いわば珍品の類で、録音はこのバリリ盤が唯一ではなかろうか。

 

実際、虚心になって聴いてみると、第1番と第2番と比べて、楽器の使い方や響きの密度が真作と異なるように思う。

 

演奏は優雅で品格があって非常に良い。

 

Youtubeはオリジナルのグラン・パルティータ

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2026年6月28日 (日)

シェベックのバッハ

6月もまもなく終わる。

もう一年の半分が過ぎた。

週末にかけての台風の波状攻撃が各地に爪痕を残している。
我が家の周辺では予想していたほどの台風の被害はなかったけれども、金曜夜に突然の緊急地震速報。

 

その直後に大きな揺れが来た。

震源は富士五湖あたりでM5.6、沼津市内は震度4。

このあたりが震源の地震があると、富士山の噴火を連想してしまう。


青森沖で始まった自身が徐々に南下してきている。


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連日の雨で畑に雑草が繁茂してしまって、雑草の合間にナスやキュウリが実をつけているようになってしまった。


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楽しみにしていたトマトは、たぶんハクビシンだろう熟したのを待っていたかのように害獣被害。

 

カボシュに続いて同じくハンガリーのピアニスト、シェベックのバッハを聴く。


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・イタリア協奏曲
・パルティータ第1番
・イギリス組曲第3番   :以上 バッハ

 ジョルジュ・シェベック(ピアノ)
 
 録音 1963年 パリ Studios Barclay-Hoche Enregistrements

  仏ERATのLP

コダーイにピアノを学んでいるシェベックは、カボシュよりも一世代若いハンガリーのピアニスト。

ハンガリー動乱を機にフランスに逃れ、仏ERATOにまとまった量の録音を残している。

 

カボシュが録音に残している同じバルトークの「子どものために」をシェベックで聴くと、カボシュに比べてある種の優しさが感じられる。


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シェベックのバッハでは名チェリスト、シュタルケルとのチェロソナタの録音があり、晩年のバッハを中心としたライヴ録音も出ている。

 

石英のようなカチリとしたピアノの硬質な響きの中でよく歌い、さりげなく作品の本質に迫っていくような辛口のバッハを聴くことができる。

 

Youtubeはシェベックの弾くバッハ、ブゾーニ編のアダージョ

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2026年6月23日 (火)

イレーナ・カボシュのコダーイとバルトーク

2つの台風が時間差で接近中。

今週末は大荒れの予報。

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最近パワースポットとして注目を集めている、古い時代からの修験道の禊道場とされる三島の瀧川神社久しぶりに行ってみた。


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そこには以前にはなかった滝行禁止の掲示。


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注目を浴びてくると、いろいろな人が来るようです。


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大木にからみつく藤の木の大きさにあらためて驚いた。

 

 ブタペスト生まれの美貌女流ピアニスト、イローナ・カボシュ(1893-1973)のコダーイとバルトーク。
Bartok RecordのLP。

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・7つの小品      :コダーイ
・3つのロンド     :バルトーク
・ソナチネ       :バルトーク
・子どものために から8曲 :バルトーク

 イレーナ・カボシュ(ピアノ)

  録音 1951年

カボシュはリスト音楽院でゾルタン・コダーイに作曲、フランツ・リストの弟子アルバート・シェンディにピアノを師事、バルトークにも直接学んでいるらしい。

バルトークの友人であったピアニスト、名手ルイス・ケントナーの元妻。

 

カボシュはケントナーとバルトークの2台のピアノと打楽器、管弦楽のための協奏曲の世界初演をおこなっている。

カヴォシュの録音は少なくて、この盤のほかには同じバルトーク協会のリストが1枚あるくらい。

直接薫陶を受けた作曲者二人の作品を演奏したこの盤が代表作だろう。

 

リスト直系のピアニストだからだろうか、力強い打鍵。

虚飾を廃し、素っ気ないほど淡々と弾いたコダーイとバルトーク。

それでいて魂の響きのような、聴き手に強烈な印象を与える演奏の数々。

 

バルトークの自作自演の録音も同じような傾向だった。

これがバルトーク直伝のスタイルかもしれない。

 

録音はモノラルながら非常に鮮明。

最新のデジタル録音と比べても遜色なし。

 

Youtubeはカボシュの弾くリストとバルトーク、コダーイ

 

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2026年6月21日 (日)

ユゲット・グレイミー=ショーリャックのヘンデル、水上の音楽チェンバロ版

ワールドカップ第2戦の日曜日は朝から雨。
午後から晴れて蒸し暑い一日。

昨日から孫たちが来て家の中を走り回っている。

ワールドカップ第2戦はチュニジアに快勝。


幼なじみの山本昌邦は、日本代表のナショナルチームディレクターとして選手に同行して現地。

 

車の運転時に使っているメガネがケースごと行方不明になってしまい、なかなか見つけることができない。

思い当たる場所を探しても見つからない。

記憶を辿っても、日常のさりげない動作なので思い出すことができない。

結局、オフィスの机の引き出しの奥に隠れていた。

普通こんな場所には仕舞わないはずが、全然覚えていない。

 

最近うっかりとした置き忘れが多くなり、探すのに無駄な時間を費やすことが多くなってきた。

集中力が落ちて、漫然とした時間が増えてきたからだろう。

 

今日はユゲット・グレイミー=ショーリャックのヘンデル。

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「水上の音楽」のチェンバロ版で聴く。
 ・水上の音楽 全曲     :ヘンデル
 (チェンバロ版)

 

 ユゲット・グレイミー=ショーリャック(チェンバロ)

 

 録音 1981年7月 パリ

 

ユゲット・グレイミー=ショーリャック(1928-?)はフランスのチェンバロ奏者、名ピアニスト、イーヴ・ナットにピアノを学び、後にラクロワにチェンバロを師事。
スコット・ロスの師。

2018年に個人のウエブサイトを立ち上げているが、現在閲覧できなくなっている。

 

手持ちは仏FYのLP。

 

ヘンデルの「水上の音楽」は3つの組曲から成り、全22曲。
自筆譜は残されていない。

作曲者の生前にはチェンバロ編曲版が出版されている。

この編曲にヘンデルは関わっておらず、なぜか第10曲が編曲されなかった。

オケ版は12曲のパート譜が最初に出版され、続いてチェンバロ編曲版が出版されている。

オケ版全22曲の出版はヘンデルの死後。

 

ショーリャックの演奏の手持ちでは、ラモーのクラブサン曲集があり、名エンジニア、アンドレ・シャルランの録音。
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手持ちの国内盤CDは、マスターテープからではなくおそらくレコードからの板起こしで、音が良くなかった。

その点このLPは音が良い。

 

グレイミー=ショーリャックは、編曲されなかった第10曲を自ら編曲して加えている。

明るく華やかな音色に曲のギャラントな雰囲気がオケ以上に感じられる。

 

「水上の音楽」は、オケ版全曲で聴くと演奏によっては冗長な感じがする場合があるけれども、このチェンバロ版は面白く聴くことができた。

グレイミー=ショーリャックの力だろう。

 

Youtubeはグレイミ=ショーリャックの弾くヘンデル、後にハープ協奏曲に編曲されて有名になった曲

 

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2026年6月18日 (木)

ピエール・カルビディエの動物の謝肉祭

今朝はウグイスの声で目が覚めた。

昨晩遅くから降り始めた雨は上がっている。

畑には適度なお湿り。

 

昨日オフ、午前中は市民文化センターに行き、来月実施する「ぬまクラ講座」の内容の打ち合わせ。

最近バスの本数が激減して終バスの時間も早くなった。

次の講座は夜の開催で、お客様の帰りの時間の終バスを考慮して制限時間は一時間半。

これはかなりきつい。

シンフォニーとコンチェルトをだけで、解説の時間を入れると一時間半は軽く超えてしまう。

なんとか骨子はまとまり、次は使用ディスクの確認。

ついでに9月の回の概要も固めておく。

こちらはプロの演奏家を招くことになっている。

 

帰宅後、午後からは先週末に剪定した生垣の、散らかっている切りくずの葉や枝をまとめていた。

最初は市指定の一番大きいごみ用ビニール袋に詰め込んでいたけれど、6袋を超えたあたりできりがないと諦めて、畑の隅に小枝類を野積みにすることにした。

ポンコツ一輪車に小枝を積み込み運びはじめたらタイヤがぺちゃんこ

空気入れで空気を入れたらバルブがおかしくなっていて、しゅうしゅうエアが漏れるばかり。
やむなく、べこべこするタイヤそのままで使うことにした。

このタイヤは交換だな。

一時間半ほどで作業は終わって汗びっしょり。

 

本日聴いたのはフランスの作曲家にして指揮者のピエール・カルビディエ(Pierre Capdevielle 1906-1969)の「動物の謝肉祭」


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・組曲「動物の謝肉祭」   :サン・サーンス
 
 ピエール・カルビディエ(指揮)
 フランス国立放送局管弦楽団員

先日、ハードオフで見つけた「The great composer series」シリーズ中の1枚
税込み110円

先に聴いた「アルルの女」が良くて、追加で購入したもの。

 

カップリングは、ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」と「パリのアメリカ人」でこちらはバリー・ワーズワースの指揮でロイヤルフィルハーモニックコレクションから出ていたデジタル録音と同一。

直近で聴いたアレクサンダー・ギブソンとは対照的な演奏。

まさにフランスの演奏家でしかできないような洒落た演奏。

 

「小鳥」のフルートとピアノとの掛け合いの微妙な崩し加減。

このべらぼうにうまいフルートはデュフレーヌではなかろうか。

「ピアニスト」での2人のピアニストのちょっとしたフレーズの粋な動きなど、思わずニヤリとしてしまうほど。
ピアニストの記載はない。

 

確かな腕の奏者たちによる小編成のオケ。

「白鳥」終結部でのチェロにかぶるコントラバスのピチカートなど絶妙なバランスだ。

 

ピエール・カルビディエは、架空の指揮者という情報が出回っているほど影の薄い指揮者だけれど、相当な実力者だと思う。

フランスの最も権威のある勲章であるレジオン・ドヌール勲章を受章している。


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他の録音を探しても、リュリの「テ・デウム」やパーセル、そしてドビュッシーなどの古いモノラル録音でしか情報が見つからない。


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仏デリュクレテ・トムソン原盤のドビュッシー録音は、かつて日本ディスクから国内盤が出ていた。

CD化もされず今では忘れられた録音だろう。

 

Youtubeはカルビディエのグリーグでペールギュントから朝。オケはフランス国立放送局管、ライヴのようです。デュフレーヌのフルートソロがため息が出るほど素晴らしい。

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2026年6月16日 (火)

ジュリーニの「運命」

6月も半ば。
昨日梅雨冷え(つゆびえ)で最低気温は15℃

ちょうどゴミ当番に当たっていて、朝の6時半からご近所の二人と30分ほど集積場所での立ち合い。

雨の中風もあって、前日の暑さが信じられないほど寒かった。

 

土曜日はダン・タイ・ソンのコンサートの前に静岡市立美術館に立ち寄りお目当ての「水木しげる」の図録の購入。

静岡市立美術館は、コンサート会場まで徒歩5分ほどの至近距離。


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この展示は、先月孫のピアノ発表会の時のついでに来ている。
その時は孫と一緒だったので、とても落ち着いてみることもできず、図録も買いそびれていた。

 

会場に入ると翌日が会期終了ということでかなりの混雑。
中でも女性の来場者が多いのが目立っていた。
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図録は著名人の執筆陣に、作品のカラー写真がふんだんに使われた豪華版。
水木しげるの生涯と作品をかなり奥深く紹介している優れものだ。

 

実は職場で、この展示を見に行った女性職員からこの図録を見せられ、欲しくなったもの。
一般の書店に並ばないこのような出版物は、このチャンスを逃すとなかなか入手できない。

今度は展示をゆっくり見ることができた。

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撮影可のぬりかべくんも健在。

 

 

今沼響で秋の演奏会で取り上げるベートーヴェンの「運命」を聴く。

 

久しぶりに「運命」を練習してみて、やはりこれは大変な曲だと思う。
具体的に説明するのは難しいけれど、音のひとつひとつに、ベートーヴェンの意思が宿っているようなピリピリとした緊張感がたまらない。

 

今日はジュリーニの演奏。
ロスアンゼルスフィル音楽監督時代の録音。

 

手持ちのディスクはグラモフォンの国内盤LP.


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・交響曲第5番ハ短調 op.67『運命』

  カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
  ロサンゼルスフィルハーモニー管弦楽団

  録音:1980年12月

 

ライナーノートには、この録音に関する米誌に掲載された記事の一部が引用されている。

そこには若いころに「運命」を指揮した時、「うまくいかなかった記憶だけしかない」ということや、この録音までジュリーニは15年間「運命」を指揮するのを避けていたということが書かれていた。

 

大指揮者ジュリーニしてこの言葉。

 

レコードに針を下ろし第1楽章の数小節を聴きはじめたけれど、尋常でない演奏を感じて途中で止めスコアを見ながら聴くことにした。

ジュリーニはブライトコップ旧版を使用しつつも自筆譜を参考したという。

 

「運命」は、出版の際にベートーヴェン自身が校正し手を加えたというブライトコップの版下が第二次世界大戦の戦火で焼失してしまっているので、「運命」の最終の形はわからない。

 

ジュリーニの演奏は予想通りの遅めのテンポながら、きわめて情熱的。

木管の一部やヴィオラの細かな動きが突出しているように聞こえたけれど、スコアを見たら譜面のとおりでした。

 

大きな広がりを持たせながら音楽は力強く突き進んでいく。

 

リハーサルの際、ジュリーニは、第4楽章13小節めあたりで、往年の指揮者が実践している木管楽器にホルンを重ねることはしない。
ここでは第2ヴァイオリンとヴィオラの16分休符の扱いを、事前リハーサルではかなり協調していたという。

遅いテンポの中に、書かれた音は1音なりともないがしろにしないという姿勢が感じられ、魂を込めたような熱気が凄まじい。

 

第4楽章のリピートで楽章冒頭に回帰する部分では鳥肌が立ってきた。

 

「運命」はその後ミラノスカラ座フィルを指揮した晩年の録音が残されている。

 

Youtubeはジュリーニのリハーサル、曲はブルックナーの交響曲第9番

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2026年6月14日 (日)

ダン・タイ・ソンピアノリサイタル in 静岡

6月も半ばに入り梅雨の一休み。

昨日はダン・タイ・ソン ピアノリサイタルに行っていた。
場所は静岡市の音楽館AOI.

開演が16時なので、午前中は畑の生垣の剪定の後始末など。

早めの昼食を済ませ駅へ向かう。


東海道線13時35分沼津発の浜松行き。

 

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AOIのホールはビルの8階。
エレベーターホールが狭いので、開場時間に行くと建物の外に入場待ちの長い行列ができていた。

ロビーで何人かの人に挨拶されたけれど、その中の一人はどうしても思い出せない。
人違いかな??


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・前奏曲 第1、7 番
・「風景」より 湖
・「歌と踊り」第8番       :以上 モンポウ
・ノクターン 変ロ短調 Op.9-1
・ポロネーズ 嬰ハ短調 Op.26-1
・3つのマズルカ Op.50
・バラード 第1番 ト短調 Op.23 :以上 ショパン

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・ロンド イ長調 D951/Op.107(連弾): シューベルト
・マ・メール・ロワ(連弾)     :ラヴェル
・4手のためのピアノソナタ FP.8(2台ピアノによる演奏)
・2台のピアノのためのエレジー
・「仮面舞踏会」の終曲によるカプリッチョ曲 :以上プーランク

~アンコール
・「シテール島への船出」         :プーランク
            
  ダン・タイ・ソン(ピアノ)
  エヴァ・ポブウォツカ(ピアノ)

 

2階左側のバルコニー席だったのでダン・タイ・ソンの手の動きがよく見えた。
右手の人差し指に白いテープを巻いていた。

練習で痛めたのだろうか。


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ダン・タイ・ソンは1980年第10回ショパン国際ピアノコンクールの覇者。

この年は、ポゴレリッチの予選敗退に抗議して、審査員のアルゲリッチが辞任するなどの波乱のあった年。

この時の順位は

第1位: ダン・タイ・ソン(ベトナム)

第2位: タチアナ・シェバノワ(ソ連)

第3位: アルチアン・パパジャン(旧ソ連)

第4位: 該当者なし

第5位: 海老彰子(日本)、エヴァ・ポブウォツカ(ポーランド)

その後の入賞者の活躍ぶりからすると、かなりレベルの高かった年のように思える。

後半で共演したボブウォツカはダン・タイ・ソンと同世代。
同じ回の第5位で、マズルカ賞も受賞している。

 

キラキラと光り輝くようなモンポウが鳴った瞬間、これは楽しめるコンサートになりそうだとの予感。

 

『風景』より 湖では、クリスタルガラスのような深くも美しい音、鏡のような湖面に風が静かに流れ、さざ波を立てていくような風景が広がる。
素晴らしい曲そして演奏。

深い余韻をもってホール全体に響くショパン。
美しいアルペジョが静かに会場を満たしていく。

 

ピアノからふわりと真綿のような柔らかな音を聞いたのは、クラウディオ・アラウの実演以来のこと。

 

やはりショパンを得意としているのだろう。

真摯に作品に向き合う誠実な姿が伝わってくる。

演奏の見事さに曲が終わる瞬間、拍手がすぐに沸くことがなく、しばらくの時間満席の会場が水を打ったような沈黙に包まれていた。

円熟期を迎えたダン・タイ・ソンが、世界的な巨匠であることをいまさらながら実感する。

バラード第1番の壮大にして入魂の演奏で前半を終了。

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後半はエヴァ・ポブウォッカとの連弾と2台のピアノの曲で、シューベルト、ラヴェル、プーランクの作品

この二人は同世代で第10回ショパン国際ピアノコンクールの入賞者。
気心知れた二人のデユオ。

ゆったりと揺れながら歌い上げるシューベルト晩年の作品のロンド。

 

ラヴェルの「マ・メール・ロア」は、ダン・タイ・ソンは体を左右に動かしながら音楽の流れに乗っていく。
下で支えるポブウォッカのピアノ。

ラヴェルの第2曲「親指小僧」では、優しく柔らかく入り込むカッコウの声が印象的。

 

超快速の第3曲「パゴダの女王レドロネット」に続く4曲めの「美女と野獣の対話」で、一瞬わずかなズレを感じさせる瞬間はあったけれど、プーランクでは一転、火花を散らすような丁々発止のスリリングな対話。

プーランクらしい明るくお洒落な楽しさを感じさせるのもお見事。

 

巨匠二人がお互いに触発し合い楽しみながら、大きな世界を造り上げていくのが素晴らしかった。

 

アンコールはプーランクの「シテール島への船出」

 

Youtubeはダン・タイ・ソンのラヴェルからソナチネ

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2026年6月11日 (木)

フェレンチクのシューベルト

入梅の朝。

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沼津市立図書館前に咲くアジサイ。


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ハンガリーの名匠ヤーノシュ・フェレンチックのシューベルト


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・交響曲第5番 ハ長調     :シューベルト
・交響曲第8番ロ短調「未完成」

 ヤーノシュ・フェレンチク
 ハンガリー国立交響楽団

 録音 1964年

ハンガリー、フンガロトンの外盤LP.

 

「未完成」が名演。

弦楽器のメロウな響きがロマンチックに流れていき、聞き手に何か過去の出来事を思い起こさせるような深い世界に導いていく不思議な演奏だ。


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音楽の底を支える、チェロとベースのピチカートが絶妙のタイミングとバランスで響いている。

 

遅いテンポの第5番はもう少し、軽みと明るさが欲しいと思う。

 

Youtubeはフェレンチク指揮のメンデルスゾーン、「真夏の夜の夢」序曲

 

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2026年6月 9日 (火)

ジュリーニのファリャとラヴェル

雨のち曇り。

梅雨に入り、昨日夜からの雨は朝まで降り続く。

夕方に再び雨。

今日のお昼は、沼津市民のソウルフード桃屋のパン。


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コロッケサンドとカツサンドの甘いタレ。

フリーランス時代のジュリーニからファリャとラヴェル。


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・バレエ音楽『恋は魔術師』*  :ファリャ
・スペイン狂詩曲        :ラヴェル
・亡き王女のためのパヴァーヌ

 ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(ソプラノ)*
 カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
 フィルハーモニア管弦楽団

 録音 1961年、1964年*
    1966年

 

手持ちはEMIの国内盤LP,セラフィムの廉価盤としてでていたもの。

ファリャは先月の沼響の定演で「三角帽子」をとりあげ、「恋は魔術師」の中の火祭りの踊りはアンコールで演奏したばかり。

 

ファリャのスコアは一見シンプル。


それでいて音にすると実に色彩豊かな響きが鳴り響く。

必要最小限の楽器を効果的に使っていて、練習後半でハープとピアノが合奏に加わると、オケ全体の響きが俄然煌びやかに変貌したのが印象的だった。


楽器の性能を熟知しているからだろう。

 

この時期のジュリーニは、フリーの立場でフィルハーモニア管とシカゴ響を指揮して数多くの録音を残している。

 

絶妙なオケのバランス、小細工労せずとも、ファリャとラヴェルの音楽がスコアに書かれたことを忠実に音にするだけで、十分効果的に鳴ることを知り尽くしている大人の演奏。

特にファリャが傑出。

 

ロス・アンヘレスの歌は若々しくも控えめ、それでいて歌が入ると音楽に大きな広がりが出てくるのが素晴らしい。

EQカーヴをAESで聴いてみたら、音に艶が出てきて奥行きもあってロス・アンヘレスの歌も実在の響き。

 

Youtubeはジュリーニのファリャ、「三角帽子」から粉屋の踊り。ホルンソロは名手、アラン・シヴィル

 

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2026年6月 7日 (日)

ケフェレックのスカルラッティ

6月に入って最初の週末は雨模様

日中の寒暖差が大きく、昨日朝の気温は17℃。

昨日から孫たちがやってきて大暴れ。

 

フランスのピアニスト、アンヌ・ケフェレックのスカルラッティを聴いた。

 

仏エラートへの録音で手持ちは国内盤LP.


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D.スカルラッティ:
1) ソナタ ニ長調 L.465 (K.96)
2) ソナタ ロ短調 L.449 (K.27)
3) ソナタ ニ長調 L.14 (K.492)
4) ソナタ ホ長調 L.430 (K.531)
5) ソナタ 嬰ハ短調 L.256 (K.247)
6) ソナタ ニ短調 L.413 (K.9)
7) ソナタ ハ長調 L.104 (K.159)
8) ソナタ ヘ短調 L.382 (K.69)
9) ソナタ ニ長調 L.424 (K.33)
10) ソナタ ロ短調 L.33 (K.87)
11) ソナタ ト長調 L.286 (K.427)
12) ソナタ 変ホ長調 L.142 (K.193)
13) ソナタ (フーガ) ト短調 L.499 (K.30)

録音1970年3月20日、パリ、サル・アディアール

ケフェレックのエラートへのデビューレコーディング。

ケフェレックラ・フォルジュルネジャポンなどで毎年のように来日していて、今年も公演がある。

このスカルラッティはケフェレックのデビュー盤。

 

清潔で明るく知的。

音の粒立ちも美しく、芯のしっかりした強さも感じられる演奏だ。

 

スカルラッティでは、クララ・ハスキルの、柔らかでふわりとした優しさを感じさせる名演もあるけれど、こちらもデビュー盤にしてこの完成度。

スカルラッティの数あるピアノ演奏の中でも出色の一枚。


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ケフェレックはその後再録音をおこなっている。

 

 

Youtubeはケフェレックの弾くスカルラッティ

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2026年6月 5日 (金)

本日の練習、次回は白鳥の湖

晴れのち曇り。
熱帯低気圧が再び接近の気配。

日曜夜から再び大雨の予報。

6月に入り雨が降る日が多くなってきた。

まもなくの梅雨入り。

 

昨日は、先月に異常が見つかった右目を眼科で詳細に検査。

結局網膜に穴が見つかり、レーザー治療をすることになった。

短時間で済む日帰り手術。

緊急性はないということで、今月末に手術をすることに。

 

木曜夜はオーケストラ。

定演も終わり、秋の演奏会に向けての練習が始まっている。

今回は本番で指揮していただく鈴木衛先生で「白鳥の湖」


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通常の組曲ではなく、沼響独自の全曲からのハイライトバージョン。

 

「白鳥の湖」全曲は通常2時間を超える曲。

今回は全曲中から有名無名の曲をセレクトして、ほぼ一時間ほどの抜粋にまとめている。

 

最初なので演奏する曲を確認しながらの練習。


半分手書きのような見にくい譜面、いろいろな誤りがありそうだ。

 

カスタネットが入る「スペインの踊り」では、先月演奏したばかりの「三角帽子」を思い出しながら。

「ナポリの踊り」では指定通りのコルネットを使用。

 

 

バレー音楽のスペシャリスト、エフレム・クルツ指揮フィルハーモニア管弦楽団によるチャイコフスキーの3大バレー抜粋盤LP三枚組から、「白鳥の湖」を聴いた。

 

今回の沼響の演奏曲目とほぼ同一の曲目構成。
Pxl_20260604_130007999 リズムのキレの良さと、聴かせどころを外さないさすがに老練。

 

このディスクでは名ヴァイオリニストのメニューインがソロを弾いている。

 

Youtubeは「ナポリの踊り」、井上道義指揮の洗足学園音楽大学

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2026年6月 3日 (水)

ギブソンのラヴェル、ビゼーのことなど

台風6号は各地に大雨を振らせ、午後には東の海上に抜けていった。

出勤時に雨のピークとぶつかり、長靴を履いて雨がっぱを着て乗車。

契約している月決め駐車場にはとめずに、オフィス近くの12時間500円の駐車場に駐車。

昼過ぎには晴れ間がのぞき蒸し暑くなってきた。

 

スコットランドの指揮者、サー・アレクサンダー・ギブソンのフランス音楽。


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・動物の謝肉祭        :サン・サーンス
・組曲「マ・メール・ロア」  :ラヴェル
・「子供の遊び」組曲      :ビゼー

  サー・アレクサンダー・ギブソン
  スコティシュ・ナショナル管弦楽団

  ピーター・ケイティン、フィリップ・フォーク (ピアノ)

 

昨年12月に御茶ノ水ディスクユニオンで購入。

英EMIのLP。

 

N響に客演したときのギブソンは、生真面目な英国紳士といった風貌で、無表情な指揮ぶりが印象に残っている。

ギブソンの録音は、シベリウスや英国ものに良い演奏が多い。

フランス音楽も少なからず録音はしている。

 

この録音では、クールで清潔感のあるラヴェルに独特の魅力があり、ビゼーでは緻密に音を積み上げていく、ギブソンの際立った職人技が光る演奏。

シンフォニックに仕上げた「動物の謝肉祭」は、もう少しユーモアとしゃれっ気が欲しい。

ピアノの二人はさすがの腕前。

 

Youtubeはギブソンの「惑星」から木星、惑星初のデジタル録音で、解説によると初版スコアを使用とのこと。

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2026年6月 2日 (火)

メータ3度目のトスカ

6月に入りいきなりの台風。
台風6号は、今夜遅くから明日の昼頃まで東海地方に最接近の予報。

昨日は台風への備えとして畑のトマトなどの支柱の補強していた。


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補強していたら、程よい大きさまで育っていたトマトの実が数個ポトンポトンと地面に落ちた。

「あ!」

この程度の振動で落ちてしまうとは。
台風の強風に耐えられるだろうか・・・

 

今日はオペラ、プッチーニの「トスカ」全曲。

ズービン・メータ指揮のフィレンツェ五月祭管の演奏で。

 

「トスカ」は沼響で実際に演奏した数少ないオペラ全曲のひとつ。

メータ指揮のフィレンツェ五月祭管は、東日本大震災二日後の2011年3月13日に、神奈川県民ホールで「トスカ」公演をおこなっている。

 

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・歌劇「トスカ」全曲

ズービン・メータ指揮 
フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団 合唱団 
フィエーゾレ音楽院合唱団 

フィオレンツァ・チェドリンス(S) 
マッテオ・チッコーネ(BOY-S) 
アンドレア・ボチェッリ,セルジオ・ベルトッキ(T) 
カルロ・グェルフィ(BR) 
イルデブランド・ダルカンジェロ,マッテオ・ペイローネ,
ディエゴ・バレッタ,ホセ・イグナシオ・ヴェントゥーラ(BS)

   録音2002年3月

 

手持ちはDECCAの国内盤CD。

メータの3回めの「トスカ」全曲録音。
そのほかテレビ放送用の、イタリア放送局制作の映像も残っていて、かつて沼響で「トスカ」を演奏したときに見ていた。
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この演奏はボチェッリの歌が突出してしまっていて違和感はあるものの、チェドリンスのトスカが全体をきっちり引き締めているのが良い。

チェドリンスはヴェローナでも「トスカ」を歌っていて映像でも見ることができる。
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壮麗に盛り上がる「テ・デウム」はなかなかの迫力。大砲などの効果音も雰囲気を盛り上げている手慣れたもの。

 

 

Youtubeは2006年ヴェローナでのトスカからテ・デウム

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