パウル・バドゥラ=スコダのベートーヴェン、皇帝その他のことなど
古い洗面台の掃除をしていたらヤモリが落ちてきた。
パウル・バドゥラ=スコダのベートーヴェンを聴く。
・ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73『皇帝』
・ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調「月光」 Op. 27, No. 2*
・ピアノソナタ第8番 ハ短調「悲愴」 Op. 13*
パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)
ヘルマン・シェルヘン(指揮)
ウィーン国立歌劇場管弦楽団
録音 1952年 1953年*
米Westminsterの録音で、スコダの一連のベートーヴェンのうちピアノ協奏曲全集中の一枚。
手持ちは70年代初めにキングレコードが出した名曲コレクションシリーズの廉価盤。
「皇帝」を片面に詰め込み、B面は同じくスコダが弾く「月光」と「悲愴」ソナタのカップリング。
スコダは、大ピアニストエドウィン・フィッシャーの弟子。
かつて同世代のグルダとデムスと並び称されたスコダだけれど、なんとなく前者二人と比べると地味な存在だった。
ベートーヴェンの権威とされ、ベートーヴェンやモーツァルトの楽譜の校訂や研究書もあるスコダ。
ウィーンの古典派、ロマン派の作曲家たちのピアノ曲全般で着実で良い仕事を残している
ベートーヴェンではコンチェルトのほか、ピアノソナタ全集の録音を1969年と1989年の2種残していて、2度目の録音はベートーヴェンの時代のピアノを使用したとのことで、話題になった盤。
このキングの廉価盤シリーズはとにかく詰め込みが半端でなく、「英雄」と「悲愴」との組み合わせもあったはず。
このアルバムのピアノソナタ2曲は全集以前の録音。
標記はステレオとなっているので疑似ステレオのようだが、このステレオ化はうまくいっていて、調べてモノラルと知って驚いたほど。
詰め込みでレンジは低いけれど、「皇帝」は左右の広がりは自然だった。
「皇帝」は自然体の落ち着いたテンポ感の楷書風の美しい演奏。
聞いているうちに自然に引き込まれるようなベートーヴェン。
シェルヘンは手際の良い堅実な伴奏で完全に黒子に徹している。
ソナタの録音は「皇帝」に比べると音が揺れていて、音はかなり落ちる。
青白き光が静かに差し込むような「月光」、雨垂れが落ちるような淡々とした「悲愴」の第2楽章。
ベーゼンドルファーのピアノの音も美しい。
力強くも強靭な迫力で迫る怒涛の終楽章も素晴らしかった。
Youtubeはスコダとデムスの弾くシューベルト、幻想曲ヘ短調
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