カテゴリー「書籍・雑誌」の記事

2008年5月 2日 (金)

クラシック名曲初演&初録音事典

曇りのち午後から雨。連休の合間とはいえ研修で二日つぶれ仕事ができず机上は書類の山。

9784479391715 職場に御用聞きに来る馴染みの書店に注文していた待望の書「クラシック名曲初演&初録音事典」(平林直哉著)がようやく届いた。

アマゾンならばさほど時間もかからずに届くのだが、注文して届くまでに2週間以上。今年3月の発行だというのに、頼んだ数日後に書店のおじいさんが品切れの短冊を持ってきたのには驚いてしまった。

この種の本は個人経営の小さな書店経由だと意外と時間がかかるようだ。

内容は期待とおりの面白さだった。古今の名曲374曲の初演時の隠れたエピソードと初録音の紹介。初録音については、できるかぎり実際の音盤を入手して書いているのが凄い。執筆開始から上梓まで10年以上かかったという労作。

沼響のHPに連載中の拙コラムのデータも、何箇所か訂正しなければならない。

さて明日は東京、「熱狂の日」音楽祭。テレビのニュースでも何度か紹介されたようだ。天気が心配だが。

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2008年1月 4日 (金)

ダカーポ休刊

今日から新たな一年、新年の挨拶が終わるといつもと変わらぬ日常が始まる。

51fput5dhwl_ss500_ 定時に帰宅し、暮れにコンビニで買っておいたマガジンハウス社発行の雑誌「ダカーポ」をパラパラと流し読む。ところが最後のページを見て、「あっ」と思わず息を呑んだ。

そこには今号をもって休刊の文字が・・・

P1010305 「ダカーポ」は自分が社会人になってまもない時の創刊だったように記憶している。創刊号は未だ手元にあるはずだ。

質の高い情報が幅広くコンパクトにまとめてあり、しかも廉いので創刊号から数年は毎号買っていた。

その後、興味のある特集が取り上げられている時しか買わなくなったが、年末恒例の「本」の特集号は必ず買っていた。まさかこの号が最後となってしまうとは思わなかった。インターネットの普及で読者が離れたのが理由だという。

P1010301 いささか暗澹たる気持ちになり、明るい曲が聴きたくなって取り出したのはウィーンのフルート奏者カミーロ・ワナウゼックの吹くテレマン、シュターミッツ、M.ハイドンの協奏曲集。VOX原盤の日本ビクター盤LPで、伴奏はA.ハイラー指揮するウィーン楽友協会管というもの。

ワナウゼックはウィーン響首席奏者として知られ、バイロイト音楽祭でもしばらく首席を吹いていた。1957年のベルリンフィルの初来日時にはカラヤンに乞われて特別に同行した名手だ。

年末に聴いたコンセルトヘボウ管の首席バルワーザーと同じく木製のフルートを使用している。奏法自体も似ているようだ。ウィーンのオケの響きにしっとりと溶け合った柔らかな音が実に心地よい。

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2007年12月 1日 (土)

菅沼武治著「六十歳のボストン留学挑戦記」

P1010303 穏やかで暖かな休日の土曜日。今年も畑の片隅の檸檬がたくさんの実をつけた。

樹齢15年ほどのこの檸檬は、3年前までは全く実をつけることがなかったが、3年前の夏のある日、母が檸檬に向かって「今年、実が生らなかったら、切っちゃうからね」と言ったところ。その年の暮れから100個以上の実をつけるようになった。不思議なこともあるものだ。

P1010304 今日は先日いただいた菅沼武治さんの「六十歳のボストン留学挑戦記」(文芸社)を読んだ。菅沼さんは大学の同窓でもあり、5年ほど一緒に仕事をしたこともある尊敬する先輩だ。

退職の際の送別会で「来年からアメリカへ行ってくるよ」と本人から聞かされ、それがボストン大学への留学だと判り仰天したことを今でもはっきり覚えている。

本書は、20代の留学生達の中で、「中年の夢」を実現するために悪戦苦闘する60代の著者の汗と涙の記録。読んでいてどこかユーモラスなのは菅沼さんの人柄だろう。

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2007年11月13日 (火)

幕末狂乱

日曜の事故の影響は、外傷もなく当初たいしたことはないと思っていたが意外と重いことが判明。朝から家内と娘を家の近くの総合病院に連れて行く。特に娘は首の痛みがひどく辛そうだ。診察に出た若い整形医はレントゲンを軽く撮っただけで、湿布薬を処方したのみ。うーむ、これは病院を変えたほうがよさそうだ。

玉突き事故の被害者は3家族6人。直撃を受けた後ろの若夫婦と幼い子供は大丈夫だろうか。加害者の保険屋からは何度か電話があったが当事者からは一切連絡無し。

61hs1a7mnal_aa240_ 今日はどうも音楽を聴く気にはならない。昨日Amazon  から届いた「幕末狂乱~コレラがやって来た!」(高橋敏著 朝日選書)をパラパラと流し読む。

安政5年5月ジャワを経て長崎に上陸したコレラは各地で猛威をふるいながら西上、7月には江戸に到達した。異国船の到来、安政の大地震、大津波。本書は社会不安が日本全体を覆う中、各地に残る古記録を元に庶民が立ち向かう姿を紹介したもの。本書の発行は2年前だが、ある偶然からこの本に身近の神社が紹介されているのを知り購入。

P1010196 我が地区の神社は、安政年間のコレラ流行時に疫病退散を祈念して京都の吉田神社を勧進したものとは祖父母の代から語り継がれていたが、当時の関係者が書き記した詳細な記録が残されていたことは知らなかった。

コレラが刻一刻と西から迫る中、必死に対抗策を模索する地区のご先祖たち。やっとの思いで村内からかき集めた5両を懐中に京都に向かう我が家のご先祖の姿。ところが、苦労してたどり着いた京都の吉田神社側は足元を見透かして法外な祈祷料を要求。

ご先祖が祈祷料7両二分をいかにして工面したかの記録はない。

とにかく祈祷の小箱を受け取ったご先祖は故郷沼津に向かって東海道を飛ぶが如く下っていく。途中駿府(静岡市)で祈祷の小箱を今か今かと待っていた村人の代表二人に遭遇。吉田神社の祈祷の小箱が通過することを聞き小箱に群がる東海道筋の人々。

自分の身近の神社に、これほどドラマティックな由来があったとは思わなかった。京までの路銀は全て自己負担だったという。今の日本からは失われてしまった、皆のために何とかしようとする純朴にして崇高な精神には心を打たれた。

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