カテゴリー「音盤視聴記録」の記事

2019年10月13日 (日)

狩野川放水路に助けられる。そしてフーガの技法のことなど

大型台風19号は大きな被害を残しながら北の海上に去って行った。

朝早くに起きて周囲を見回ると、被害は雨樋1本が飛び畑の蜜柑の木が倒れていた。

 

我が家はこの程度だったが、近くのローソンに行くと床に商品が散ばっていた。

茫然と立っているなじみの店主さん曰く、店内が浸水してしまって今日は開店できません。

店の前には稲刈りの済んだ田から流出した藁束が散乱していた。

 

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夜が明けるにつれて各地の被害の全容が明らかになりつつある。

多くの河川の氾濫、そして取り残された人々。

夜になってもその全貌は見えてこない。

 

今朝の堤防からの増水した狩野川の様子。

 

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もう一枚は1週間前の同じカメラアングルからの風景。

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今回は本当に危なかった。

狩野川放水路のお陰で氾濫を避けることができた。

 

狩野川放水路の完成には14年の歳月を費やし総工費は当時700億だった。

この放水路のおかげで救われた命は数知れず。

 

大雨の度に狩野川流域の人々は放水路の恩恵を思う。

 

今日はバッハ。

米centaurのCDでバッハの「フーガの技法」をファイン・アーツ金管五重奏団による演奏を聴く。

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ここでは14のコントプンクトウスにコラールを収録。

バッハの絶筆となった部分はスコアのどおり突然終わる。
そして静かなコラール。

 

柔らかな音色で暖かいオルガンのような響きで広がるバッハの世界。

 

youtubeはグレン・グールドの弾く「フーガの技法」

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2019年10月12日 (土)

台風直撃、そしてスーザとラヴェル

台風直撃の土曜日。


着実に接近しつつあった台風19号は予想通り午後7時前に伊豆半島に上陸。

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台風の目が通過するのを実感するほどの至近距離を通過していった。

ちょいと頭が重いのは気圧が低いためなのだろうか。

 

朝5時ごろ、強い雨音で目が覚めた。

予想では午後あたりから強くなるはずがかなり早い。

ネットで台風の位置を確認するとまだかなり遠い距離だった。
それだけ大型ということだ。

 

超大型だけに関西から東北までの広範囲に影響が出ている。

午後になって隣町に住む叔母が、近くの狩野川の水位が上がって避難勧告が出たということで避難してきた。
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最初近くの避難所に指定された高校に行ったところ、駐車場が一杯で入れなかったとのこと。

今回は長時間激しい雨が続くのが特徴のようだ。

 

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ポコは家の中に避難。

 

台風の目が通過したタイミングでタブレットが突然鳴って驚いた。

すわ!緊急地震速報か!と画面を見ると国土交通省から河川氾濫のおそれを示す緊急速報メールだった。

 

狩野川が危なくなってきたようだ。

 

 

こんな日なので一日家に引きこもり。

雨戸などの養生が終わったのでゆっくり音楽を聞くことにした。

 

時間が有るので長い曲を聞こう。

とリヒターの「マタイ受難曲」を取り出しかけたけれども、自分に受難が降りかかるような気がして止めた。

 

外は暴風雨。

最初はイギリスの軍楽隊、ロイヤルマリーンズバンドのスーザ行進曲集で、ヴォリューム大き目に威勢良く。

 

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手持ちはEMI原盤の国内盤LP.。

きっちり整然、格調高い中にも英国紳士のユーモアを感じさせる適度な演出が心憎い。

 

EQカーヴはColumbia

 

続いてアメリカのピアニスト、レナード・ペナリオのラヴェル。

 

米CapitolによるLPで

 

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・組曲「クープランの墓」

・亡き王女のためのパヴァーヌ

・ソナチネ

・水の戯れ

艶やかで煌びやかなペナリオ独特の音色。

サロン風の雰囲気漂う異色のラヴェルだが、抜群のテクニックと丁寧な歌い回しで楽しめる。

EQカーヴはNABで聴いた。

 

Youtubeはペナリオの弾くラヴェル、「ラ・ヴァルス」ピアノ独奏版。この曲の初録音です。

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2019年10月11日 (金)

巨大台風接近中、そしてハイティンクの宗教改革のことなど

巨大台風19号が接近中。


この台風の規模はかつてこの地沼津を襲った狩野川台風に匹敵するという。

テレビの台風情報では何度も当時のニュース映像が流れていた。

 

60年前とはいえ経験した人の記憶は未だに鮮明。

かつてご近所の老人からは、狩野川上流から流されて来る家の屋根にしがみついた人たちが次々に濁流に呑まれていく様子を助ける術もなく泣きながら見ていたという話を伺った。

 

当時住んでいたわが家では屋根がすっぽり強風に持って行かれ、暴風雨の中を避難した恐怖を母は台風が来るたびに語っている。

予想進路には今回も伊豆半島が完全に入っている。

 

今日は早めに帰宅して築90年の母屋の古い雨戸の調子をみていた。

枠が歪んでしまって何度試しても完全に閉まらない。

うーんダメか・・・

 

 

そのうち雨に煙る裏山の遠くから生き残りのツクツクホウシの鳴き声が微かに聴こえてきた。

まだ生きていたか・・・

 

そして何となく不安を感じながらも聴いた音楽はハイティンクのメンデルスゾーン。

 

曲は交響曲第5番「宗教改革」と序曲「フィンガルの洞窟」。

ハイティンクがロンドンフィルの首席指揮者だった時代の録音で、最初のメンデルスゾーンの交響曲録音。

 

手持ちはフィリップス原盤の日本フォノグラムのLP

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・交響曲第5番 ニ長調 「宗教改革」 Op. 107
・序曲「フィンガルの洞窟」Op.26

  ベルナルド・ハイティンク(指揮)
  ロンドンフィルハーモニー管弦楽団

 1978年録音

この時期のハイティンクはブルックナーとマーラーの交響曲の最初の全集を完成させていて、ロンドンフィルとはベートーヴェンの交響曲全集も録音。

交響曲全集大量製造機の趣があって、当然このメンデルスゾーンも交響曲全集に発展するだろう、と思わせる内容がジャケット解説に書かれている。

 

結局交響曲全集としては完成せず、フィリップスはロンドンフィルとのメンデルスゾーンの交響曲録音のうち第2番のみデビュー間もないリッカルド・シャイーに任せている。


このあたりは何か事情がありそうだ。

 

このハイティンクの演奏では、ロンドンフィルの幾分ふくよかな音色がメンデルスゾーンの交響曲でも古風な味わいの深い第5番にはうまく合っている。

 

書かれた音符をバランスよく鳴らし切る手際の良さでどの曲も一定以上の水準で聞かせるハイティンク。

 

この職人技が各種交響曲全集の録音に繋がったのだろうか。

 

この演奏も多少生真面目で優等生的な印象もなくはないけれども、曲の楽しさと美しさを味わうには十分の出来だ。

 

ハイティンクでは、古い音楽雑誌の若い頃のインタビュー記事にあった「私はたぶんノロマなのです。」という言葉が今でも非常に印象に残っている。

 

謙虚なこの言葉をハイティンクの演奏を聴くたびに思い出す。

 

真面目にコツコツ勤め上げて巨匠の域に達したハイティンク壮年期の記録。

 

壮大にオケを鳴らし切った「フィンガルの洞窟」は交響曲以上の名演だ。

 

EQカーヴはffrrで聴いた。

 

Youtubeは「宗教改革」のフィナーレ

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2019年10月 9日 (水)

ギンペルのグリーグとシューマン

晴れのち曇り。寝起きにクシャミ5連発。
寒暖差アレルギーによる自律神経の不調なんだろうか。

大型の台風19号が接近中。

予報では土曜日夜に我が家の至近距離に直撃の模様。


昨年大きな被害を受けた21号とほぼ同じ進路なのが気になる。

 

ポーランドのピアニスト、ヤコブ・ギンペルのグリーグとシューマンを聴く。
独opera盤LP.

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・ピアノ協奏曲 イ短調 (グリーグ)
・ピアノ協奏曲 イ短調 (シューマン)

 ヤコブ・ギンペル    :ピアノ
 アルトゥール・ローター :指揮
 ベルリン交響楽団

 

ヤコブ・ギンペルは弟のヴァイオリニスト、ブロニスワフが比較的知られている。


兄のヤコブは最近の音楽辞典にも載らずほとんど忘れられた存在ではなかろうか。

 

確かなテクニックを持ちながらも無骨で地味な芸風があまり人気を得ずに終わってしまったようだ。


手持ちのケンペ指揮ベルリンフィルのバックによる「皇帝」は、堅実一点張りながら野武士のような頑固さがなんとも良い雰囲気だった。

 

ここで聴ける2曲の演奏も同傾向ながら独特の風格があって非常に良い。

 

グリーグも良いけれど、聞き手に媚びないひたすらわが道を行く堅牢な音楽造りのシューマン。

これぞ男の音楽。

 

ローターの伴奏も職人的な堅実さが良い効果を上げている。

録音は非常に良い。

EQカーヴはNAB。

 

youtubeはギンペルの弾くブラームスのピアノ協奏曲第1番

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2019年10月 2日 (水)

馴染みの鮮魚店、そしてE.フィッシャーのバッハのことなど

10月に入っても連日真夏日。
本日快晴、未だ蒸し暑い1日。

 

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ヒガンバナがここにきて盛んに咲き始めた。

 

昨日は帰省した娘と彼氏を交えて自宅でささやかな食事会。

 

夕方、隣町にある今や数少なくなった鮮魚店のひとつ、「魚龍」に頼んであった刺身を取りにいった。

 

ここのご主人の実家は我が家の近くにあった魚屋で、幼い頃には母に連れられその店によく買いに行った。

 

昭和40年代の始めはスーパーもなく魚屋、八百屋が軒を並べ、その店では若い兄弟3人が元気良く働いていた。

 

中でも若き日の「魚龍」のご主人は颯爽と魚を捌いていてカッコよかった。

いまでもその景色はよく覚えている。

本家はもう店じまいして久しく、今は跡形もない。

 

刺身が出来上がる間狭い店内をブラブラしていた。
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出来上がったときにご主人が私の顔をじっと見て「どこかで会ったような気がするけんど、住まいはどちら?」と聞いて来た。

 

家内は時々買い来るけれど、自分はほとんどこの店に来たことがない。

 

幼き頃の思い出を話すとご主人は破顔一笑。

 

「懐かしいねぇ、おいくつになった? おれはもう80を超えたよ」

 

細面になって腰は多少曲がったけれども威勢のよさは昔のままだった。

 

いつまでもお元気で・・今度母を連れて来ます。

 

 

今日はバッハを聴いていた。

 

巨匠エドウィン・フィッシャーのピアノ。
手持ちは国内盤CD。

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1. 半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV903
2. トッカータ ニ長調BWV912
3. コラール・プレリュード「主イエス・キリストよ,われ汝に呼ばわる」BWV639(ブゾーニ編)
4. 幻想曲とフーガ イ短調BWV904
5. 幻想曲(前奏曲)イ短調BWV922
6. 幻想曲ハ短調BWV906
7. アダージョ(マルチェロの協奏曲に基づく協奏曲BWV974)
8. 前奏曲とフーガ変ホ長調BWV552

・エドウィン・フィッシャー(ピアノ)

 録音 1935~37年 

 

エドウィン・フィッシャー(1886~1960)は、シュナーベルやバックハウスと肩を並べるドイツ本流のピアニスト。
ベートーヴェンのみならずバッハにも数多くの名演を残している。

 

世評名高いフィッシャーの平均律クラヴィーア曲集を最初に聴いた時は、その良さがさっぱりわからなかった。

 

それまでリヒテルの幾分ロマンティックで流れるような名演が刷り込みだったので、その対極にあるようなスタッカートを多用したフィッシャーのバッハの良さが理解できなかったのかもしれない。

 

このバッハは半音階的幻想曲とフーガ ニ短調や映画「惑星ソラリス」で使われていたコラール・プレリュードなど、バッハの多彩な鍵盤楽曲を収めている。

 

ストイックでいて孤高の厳しさを感じさせるフィッシャーのバッハ。

聴いていて襟を正したくなるような演奏の数々。

 

BWV922の煌めくような速いパッセージからの動から静への鮮やかな転換。

そして「主イエス・キリストよ,われ汝に呼ばわる」の演奏では人の温もりの暖かさが感じられるのが感動的だ。

 

録音はモノラルながら音はよい。

 

Youtubeはコラール・プレリュード「主イエス・キリストよ,われ汝に呼ばわる」、フィシャーの弟子ブレンデルの演奏

 

 

 

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2019年9月28日 (土)

ヨハネス・ワルターのフルート

曇りのち晴れ朝のうち一時雨。

ラグビーワールドカップ、日本は強豪アイルランドに接戦の末勝利!
ちょうど帰省していた娘とテレビ中継を観戦。

興奮しました。

試合終了後のアイルランドチーム主将のインタヴューでは素直に日本の健闘を讃える 姿も良かった。

 

明日からは天気が悪くなりそうなので午前中は畑作業。
ブロッコリーなどを植えていた。

古い耕耘機が故障して修理に出してしまったので鍬で作業。

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耕耘機を使えば30分ほどで終わる作業が1時間以上かかってしまった。

畝の出来もよくない。

 

今日は長い間ドレスデン・シュタールカペレの首席フルート奏者だったヨハネス・ワルターのバッハを聴く。

 

フルートソナタ集から数曲。

手持ちはオイロディスク原盤の日本コロンビア盤。

 

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J.S.バッハ:フルートソナタ全集
・フルートとチェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV.1030
・フルートとチェンバロのためのソナタ イ長調 BWV.1032
・フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV.1034
・フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV.1035
・無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV.1013

 

ヨハネス・ワルター   (フルート)
イゾルデ・アールグリム (チェンバロ)

 

渋くて素朴、やわらかな音色に心が洗われるようだ。

バッハへの畏敬の心が自然に伝わって来る格調高く感動的なバッハ。

EQカーヴはAES。

奏者の立ち位置まで判るほどの録音。

Youtubeはヨハネス・ワルターのクヴァンツ、フルート協奏曲

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2019年9月26日 (木)

カタラーニのオペラ、「ワリー」

晴れ時々曇り、本日の最高気温は29度。
風が乾燥しているのでさほど暑くは感じない。

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いつもお彼岸の時期にピタリと咲くヒガンバナ。

なぜか今年はいつもよりも少なくて、身の回りはシロヒガンバナばかりだった。
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こんな年は初めてだ。

 

昨晩母が目の異常を訴えたので、今日は遅い夏休みを取って眼科医に連れて行った。
母は数年前に白内障の手術をしている。

自分も通っている眼科医で、今日は比較的空いていて2時間余りで診察は終わった。
特に異常は見られないということでしばらく様子を見ることになった。

 

ちょうど昼時だったので回る鮨屋で昼食。

帰宅したら母が帽子を忘れたことに気が付いた。
お店に電話をして店にあることを確認。

ちょうど木曜なのでオケの練習の帰りに寄ることにした。

 

 

夕方になって楽器を持って練習会場の市民文化センターに行くと廊下が真っ暗。

なんか変だ・・・・

いつもは楽器の音が聞こえて来るのにシーンとしている。

 

小ホールの扉はカギがかかっていた。

慌てて沼響のサイトを確認すると今週の練習は木曜でなく日曜だった。orz

楽器がいつもよりも重く感じながら暗い夜道を駐車場まで引き返す。

 

ついでに回転寿司店に寄って帽子を引き取ってきた。

ちょうど夕食時で駐車場は満車。

しばらく虚ろな気持ちで空くの待っていた。

 

 

そんな車中でカタラーニのオペラ「ワリー」を聴いていた。

 

イタリアfoyer盤のCDでベルガモのオペラ劇場の1972年ライヴ。

80年代後半にかなりの数が出ていたイタリア製海賊版のひとつ。

 

「ワリー」については第1幕のアリア「さようなら、ふるさとの家よ Ebben? Ne andrò lontana」が映画「ディーヴァ」で非常に効果的に使われていた。

 

手持ちの全曲盤はこの1種のみで、テバルディ、デル・モナコが歌った名高いDECCA盤は聴いたことがなく、テバルディが出ているバジーレ指揮1960年のローマライヴのハイライトがあるのみ。

 

カタラーニは大指揮者トスカニーニのお気に入りの作曲家だった。

トスカニーニの本格的なデヴューはカタラーニのオペラ「エドメア」で「ワリー」もトスカニーニが初演している。

自分の娘にワリーと名づけているほどだが、トスカニーニの「ワリー」の録音は第4幕の前奏曲のみ。

 

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La Wally by Alfredo Catalani

Giovanni Foiani (Bass),
Magda Olivero (Soprano)
Laura Zanini (Mezzo Soprano),
Nicola Zaccaria (Bass)
Ida Farina (Soprano)
Amadeo Zambon (Tenor),
Silvano Carroli (Baritone)

Conductor: Ferruccio Scaglia
Orchestra/Ensemble: Bergamo Teatro Donizetti Orchestra
Bergamo Teatro Donizetti Chorus

Date of Recording: 10/09/1972
Live Donizetti Theater, Bergamo, Italy

 

・歌劇 《ワリー》

 マグダ・オリヴェロ(ソプラノ)
 ニコラ・ザッカリア(バス)
              ほか
フェルッチョ・スカーリャ(指揮)
ドニゼッティ歌劇場管弦楽団&合唱団  

録音 1972年10月9日 ベルガモ ライヴ

 

指揮者のスカーリャ(1929-1979)はなじみのない指揮者。

ネットに詳しい紹介のサイトがあった。

 

手持ち唯一の全曲盤でこのオペラについて十分理解しているわけではないけれど。
演奏はライヴということを差し引いても雑然とした印象。

 

タイトルロールのソプラノのオリヴェロは第一幕の最初のあたりのコケティッシュな歌声がなかなかよいとは思ったものの、有名なアリア「さようなら、ふるさとの家よ」となるとカラスやテバルディを聴いてしまっているだけに分が悪い。

カタラーニの音楽は、第一幕のホルンの活躍や、第2幕の最後辺りのクライマックスにベートーヴェンの交響曲第7番フィナーレに非常に似た部分があって歌詞がわからなくても楽しめるもの。

 

録音は1972年とはいえほとんどモノラルに近くレンジも狭い。
海賊版かしらん?

 

Youtubeは映画「ディーバ」の場面から。

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2019年9月25日 (水)

マルケヴィッチの春の祭典

空蒼く秋晴れの1日。

気温は高く、裏山の奥からは出遅れたツクツクホウシの声が聞こえてくる。
五十肩が慢性化してきて左肩が痛い。

 

今日は久しぶりに「春の祭典」

演奏は今まで自分が実演で聴いた指揮者の中で最も強烈な印象を受けた大指揮者マルケヴィッチ。

 

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バレエ音楽「春の祭典」

イーゴル・マルケヴィチ(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団

 録音:1959年1月10,12,13日、2月17日 
 ロンドン アビー・ロード第一スタジオ

 

国内盤の廉価盤LP.
もう30年以上も前からの深い付き合いの演奏だ。

 

数ある手持ちの春の祭典の中で、録音の古さから長い間敬遠していたこのマルケヴィチ盤を選んだのはEQカーヴが嵌ったときの音を確かめたかった、のただ一点。

 

Columbiaカーヴで聴いてみた。

音の改善は顕著だった。

 

凝縮した音の固まりと躍動する野生的なリズム。

タムタムのグリッサンドではキラキラとした音の粒が部屋の中を散乱。

じっくり腰を据えた隙のない歴史的な名演であることを再確認。

Youtubeはマルケヴィッチ指揮のファリャ、「三角帽子」のライヴ映像。
マルケヴィッチは最後の来日時に都響を振ってこの曲を演奏しました。
この時の圧倒的な演奏は今でもはっきり印象に残っています。

 

 

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2019年9月23日 (月)

ドラティのハイドン、初期交響曲集

台風は九州、西日本に被害を与えながら日本海を北上。

ここ沼津は曇り時々雨。

台風に引き寄せられた南風は湿気と熱気を帯びて夏の再来。
午後から強い風。

 

秋分の日の今日、出勤して仕事をしていると祭囃子が聞こえてきた。
今日は近くの古社、日枝神社の祭典

 

日枝神社は平安時代の創建。

 

武将の信仰厚く足利氏や今川氏の古文書を多く残している。

 

強風の中、古式ゆかしき白装束の人達が大きな旗を先頭に神輿を囲みながら行進していた。
落ち着いたお囃子とゆっくりとした歩みが神社の古さを感じさせる。

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オフィスのベランダから和太鼓を演奏している様子も見えた。

 

 

ハンガリーの名指揮者ドラティの歴史的録音、ハイドンの交響曲全集録音から第1番―第4番を聴く。

・交響曲第1番 ニ長調 Hob.I-1
・交響曲第2番 ハ長調 Hob.I-2
・交響曲第3番 ト長調 Hob.I-3
・交響曲第4番 ニ長調 Hob.I-4

  アンタル・ドラティ(指揮)
  フィルハーモニア・フンガリカ

録音 1972年 ドイツ、マール、聖ボニファティウス教会

 

手持ちは英DECCAのセット物LP.

オケはウィーンに本拠を置いていたフィルハーモニア・フンガリカ

 

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1956年のハンガリー動乱を避けてドイツに亡命してきたハンガリーの音楽家によってウィーンで組織されたオケ。

 

結成当初の音楽監督はドラティ。ロックフェラーやフォード財団その他寄付により運営。

その後西ドイツのマールに本拠を移した後は行政からの補助も得て安定した活動をしていた。

東西ドイツ統合後は財政難に陥り活動も低迷、今世紀に入ってとうとう解散してしまった。

 

 

だが史上初のハイドンの交響曲全集の偉業によって、オケの名は記憶されることになった。

 

 

このハイドンの一連の録音はフィルハーモニア・フンガリカの運営が最も安定していた時期に録音されたもの。

 

ここでは初代音楽監督のドラティの厳格なトレーニングによる緻密なアンサンブルでハイドンの古典的な佇まいが良い雰囲気で伝わってくる。

 

百曲を超える録音が全て一定水準以上であることが驚異的だ。

 

EQカーヴはffrrで聴いてみたけれども、高音部の響きが細身に感じられ微妙に異なるような気がする。

手持ちのフォノイコライザーでぴったり適合するものがないようだ。

 

Youtubeはドラティのハイドンから「軍隊」

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2019年9月22日 (日)

マルティノンのシカゴ響ライヴ

台風接近下9月半ばの日曜日。
昼ごろまでは良く晴れた。

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朝のポコとの散歩。

 

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2年前から始まって未だに開通しない道路工事現場からの富士。
今年は未だ初冠雪を記録していない。

 

お彼岸、帰省してきた娘と墓参り。

午前中、晴れているうちに畑作業をしようと耕耘機を納屋から出したけれど動かない。

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この耕耘機はもう20年以上前に購入した亡父が使っていた年代物。
いよいよ限界か。

今日は父の命日。

 

今日はフランスの指揮者、ジャン・マルティノンのライヴを聴く。

マルティノンがシカゴ響の音楽監督時代。
1965年から1968年までの演奏を集めたものでシカゴ響の自主制作CD2枚組。

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・歌劇「フィデリオ」序曲            (ベートーヴェン)
・四つの海の前奏曲 ~歌劇「ピーター・グライムズ」(ブリテン)
・交響詩「魔法使の弟子」            (デュカ)
・バレエ組曲「蜘蛛の饗宴」           (ルーセル)
・交響曲 第二番「人生讃歌」          (マルティノン)

・ファランドール ~劇音楽「アルルの女」(ビゼー)
・歌劇「秘密の結婚」序曲       (チマローザ)
・ブランデンブルク協奏曲 第四番    (バッハ)
・「映像」              (ドビュッシー)
・交響詩「太陽を踏む者」       (ラッグルズ)
・ユモレスク             (ドヴォジャーク~ストック編)

  ジャン・マルティノン指揮
  シカゴ交響楽団

 

  録音1965年~1968年
  シカゴ、シンフォニーセンターホール(ライヴ)

この2枚組の何曲かを聴き直した。

シカゴ響時代のマルティノンは、本人が思い出したくない時代と、後に述べているほど不遇だったとされている。

だがどの演奏を聴いても、作曲家ならではの明晰な視点からの解釈が、シカゴ響の驚異的なアンサンブルを得てどの音も見事なバランスで音化しているのには驚く。

 

その点でドビュッシー、そして極めて精密なオーケストレーションで作曲されているルーセルは凄い。
ルーセルの最初の部分、弦楽器の響きに溶け込むフルートソロの渾然一体となった神秘的な響き。

シカゴ・シンフォニセンターホールの幾分デッドな響きが、なおさら細部の明確さを助長している。

ブーレーズにも似たこれらの音楽造りが、当時のアメリカの聴衆に理解されなかったのでは、とも感じる。

 

爽やかで格調高いチマローザとバッハも印象に残る。

最後のアンコールの「ユーモレスク」は、シカゴ響2代目シェフ、フレデリック・ストックがアレンジしたもの。
曲の途中でフォスターの「故郷の人々」が挿入されるユーモラスなアレンジ。

「ユーモレスク」での聴衆の暖かな反応を聴いていると、不遇時代であったことが不思議にも思えた。

 

マルテイノンのインタヴューが収録されているのも嬉しい。

Youtubeはマルティノンのオネゲル、「夏の牧歌」

 

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