カテゴリー「音盤視聴記録」の記事

2022年7月 4日 (月)

ロベルト・ベンツィの三角帽子

曇りのち雨。

台風が西から接近中。

梅雨は明けたけれど今週は連日雨の予報。

日曜はNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」スペシャルトークショーに行っていた。


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場所は沼津市民文化センター。

出演は沼津ゆかりの阿野全成役の新納慎也さんにその妻、阿波局役の宮澤エマさんのお二人。


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撮影時のエピソードやふたりの役に賭ける思い、残念ながら放送時にカットされてしまった貴重なシーンの数々の内容などの興味深い話の数々。


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それにしてもこの二人の登場シーンは本編とは外れたシーンが多いため、オンエア時にはかなりカットされてしまっているんだそう。

冨士の巻き狩りの回の時、実際には全成と範頼との間で兄弟愛を感じさせる重要なシーンもあったとのこと。

カットシーンを含めてディレクダーズカットで後日放送していただきたいもの。

 

今日も「三角帽子」。

フランスの指揮者、ロベルト・ベンツィ指揮の演奏で聴く

日本フォノグラムから出ていた廉価盤LPで、こちらは二つの組曲版。

声楽は入っていない。

 

70年代初頭の千円盤時代に「三角帽子」の全曲盤は日本コロンビアから出ていたエンリケ・ホルダ指揮のEVEREST盤くらいしかなかった。

その後東芝のセラフィムシリーズのデ・ブルゴス盤が登場。

デ・ブルゴスの録音も第1期のシリーズでは第2組曲の部分のみだったのが、緑の共通ジャケトの新シリーズになってからは全曲録音に入れ替わった。

声楽入りの全曲の廉価盤は結局この2枚だけで、組曲版は日本フォノグラムのフィリップス系のロベルト・ベンツィとマゼールのグラモフォン盤かなり後になって出た。

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・バレエ「三角帽子」第1、第2組曲
・組曲「恋は魔術師」

 ロベルト・ベンツィ
 パリ・オペラ座管弦楽団
 
   録音 1964年

 

11歳で指揮デビューのロベルト・ベンツィはそのまま伸び悩んでしまったようだけれど、NAXOSへのフランクやForlanuへのデュカスなど、なかなか味のある演奏を残している。

来日時にも「三角帽子」をプログラムに入れている。

 

この演奏は水彩画を見るような淡白で上品なファリャだった。

まさにおフランスのローカル色豊かなカラフルな響きのオケ。

良く歌わせていてこの手の演奏は嫌いではないけれど、全体の印象としては影が薄い。

こちらは7年前の自分の感想

 

Youtubeは「三角帽子」、オロスコ=エストラーダ指揮hr響

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2022年7月 2日 (土)

ホルダの三角帽子

7月に入り各地で35度を超え。

数日前にクマゼミの鳴き声を聞いたけれど、連日の高温にもかかわらずセミの鳴き声が少ない。

少ないどころか我が家周辺では未だ聞こえてこない。
温度上昇のカーヴが急すぎて地中の蝉の準備が間に合わないのかしらん。

来週には台風が直撃の予報。

県内他市にいる娘と1歳半の孫が帰省。
部屋の中を大声を出しながら歩き回ってにぎやかだ。

 

この暑い夏にスペインの作曲家ファリャを聴く。

曲はバレエ音楽「三角帽子」。

バレエ「三角帽子」は80年代にウィーンでバレエ公演を観ている。

ウィーン国立歌劇場の舞台で指揮はサー・チャールズ・マッケラス。


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ピカソの舞台装置と衣装を使った公演だった。

 

正直なところこの時の「三角帽子」の舞台とマッケラスの指揮した音楽の印象はほとんど残っていない。


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それよりも前プロのチャイコフスキーの弦楽セレナーデが絶美の演奏で、ワルツの蕩けるようなストリングスの響きが未だに強烈に頭の中に残っている。

この時の「三角帽子」の記憶がないのは、このチャイコフスキーのインパクトが強すぎたからだろう。

 

そして「三角帽子」ではもうひとつ強烈な演奏を聴いている。

大指揮者イーゴリ・マルケヴィッチの最後の来日公演となった東京都交響楽団の定期演奏会。

あれは本当に凄かった。

 

じわりじわりと緊張を盛り上げていく終曲、大鷲が翼を広げてはばたくようなマルケヴィッチ独特の指揮は今でもはっきり覚えている。

クライバー、バーンスタイン、カラヤン、チェリビダッケ。

数々の名指揮者の実演を聴いたけれど、マルケヴィッチが最も印象に残っている。

 

 

今日はホルダの演奏。

EVEREST原盤、70年代初頭に日本コロンビアのダイアモンド1000シリーズという千円盤LPシリーズとして出たもの。

 

スペインの指揮者エンリケ・ホルダ(Enrique Jordá, 1911 - 1996)はかつてDECCAからスペインものを中心とした録音が出ていた。

手持ちでは「新世界より」もあるけれど、あまり印象に残っていない。

ホルダのファリャでは「恋は魔術師」の録音もある。

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・バレエ音楽『三角帽子』全曲

 バーバラ・ヒューイット(メゾ・ソプラノ)
 エンリケ・ホルダ(指揮)
 ロンドン交響楽団

 録音:1959年11月
    ロンドン、ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール

ホルダといえばサンフランシスコ響の音楽監督時代に、前任の名指揮者モントゥーが築いた黄金時代の水準をガタガタに落としたということがあり、あまり良いイメージはない。

 

この「三角帽子」はホルダの代表的な録音として知られるもの。

当時の評論ではメゾ・ソプラノの野性的な声とホルダの情熱的な指揮が話題になっていたと記憶する。

 

今聴いてみるとメゾ・ソプラノは力が入っているけれども地声というわけでもなく、節度のある歌い方。

このバーバラ・ヒューイットはコヴェントガーデンで歌っていたイギリスの歌手。

 

ホルダの指揮は熱い勢いの中に変幻自在のテンポの変化の妙。

指揮者もオケもノリノリの快演。

 

1959年といえばこの頃のロンドン響は首席指揮者が長い間空席の時期で、アンサンブルの精度が落ちていた。

この録音でのロンドン響のアンサンブルは今の同オケの水準と比べるとずいぶんと粗い。

 

だが、この粗さがなんとなく野性的な雰囲気を出しているとも言えなくもない。

 

この録音は、米EVEREST自慢の35ミリマグネティックフィルムを使用した、驚異的な録音の良さでも評判になったもの。

冒頭のオーレ!の掛け声と手拍子の生々しさはとても60年前の録音とは思えない。

千円盤とはいえオイルショック前の厚めの盤質で安定した再生音。

 

今もSACDで現役の名盤だ。

 

Youtubeはムーティ指揮ウィーンフィルの「三角帽子」

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2022年6月30日 (木)

フランダース・リコーダーカルテットの「Armonia di Flauti」

北海道で大雨が続く中、6月としては異常なまでの暑さ。

電力は逼迫、そしてコロナ感染が再び増加に転じてきた。

 

この暑さでは確かにマスクは辛い。

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畑のトマトが採れ始めた。

肥料過多でボウボウに茂ってしまったけれど、予想の外大粒の実。


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カボチャの成長は止まらず。


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すぐ横のサツマイモやピーマンの領域まで侵し始めた。

伸びすぎた茎を切ってしまうのは簡単だけれど、面白そうなのでしばらく様子を見ることにする。

 

今日はフランダース・リコーダカルテットの演奏。

OPUS111から出ていたCDで、バッハやヴィヴァルディのほか、イザークやスザートのルネッサンス期の作曲家や廣瀬量平などの現代作品を加えたもの。


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・無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV 1006 - 前奏曲(バッハ)

・2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 Op. 3, No. 8(ヴィヴァルディ)

・ダンスリー - パヴァン - ラ・バタイユ - ガイヤルド(スザート)

・ア・ラ・バッターリア(イザーク)

・天から遣わされたアルバヌスよ(チコニア)

・パヴァン、ガリアード、アルメイン、その他荘重な、あるいは軽妙な小エア集
            (ホルボーン)

・フーガの技法 BWV 1080から(バッハ)

・牧歌(廣瀬量平)

・幻想曲とフーガ ト短調 BWV 542 (バッハ)

・ア・ターキッシュ・バンブルビー(ヤン・ファン・ランデヘム )

 

 フランダース・リコーダーカルテット
 
    録音1998年。

 

フランダース・リコーダーカルテットは1987年結成。


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この録音には日本人の吉嶺史晴が加わっているけれど、今はメンバーが変わっているようだ。

この中でオリジナル曲は廣瀬作品とベルギーの作曲家ファン・ランデヘムによる2作品のみ。

 

とてもリコーダーとは思えないほどの超絶技巧。

 

テクニックだけではなく、他の曲もまるでリコーダーのために作曲されたかのように聞こえてくる。

古い時代の音楽に挟まれた廣瀬作品も全く違和感はない。

 

最後に置かれたファン・ランデヘム作品はモーツァルトのトルコ行進曲のパロディのような音楽。

打楽器も加わり自由に遊ぶ楽しい音楽だ。

 

自分としては大好きなバッハのBWV.1006とヴィヴァルディの作品3の8から始まっているのが嬉しかった。

 

Youtubeはフランダース・リコーダーカルテットの「シング・シング・シング」

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2022年6月28日 (火)

クリュイタンスのエロイカ

猛暑。

出勤途中に市民文化センター敷地内から今年初めてのクマゼミの声。

かつて蝉の鳴く順番は最初にハルゼミ。

暑くなり始めてニイニイゼミから始まり続いてアブラゼミ、そして夏の盛りに入ってクマゼミ、ミンミンゼミ、最後にツクツクホウシと決まっていたけれど、地球温暖化のためか、最近はいきなりクマゼミが鳴くようになってきている。

 

昨日梅雨明け。

梅雨入りから13日で明けるのは観測史上最短だという。

地球の気象全体がおかしくなっているのとリンクするようにコロナ禍やウクライナ戦争。

人の社会もおかしくなってきた。

 

日曜は庭の植木の剪定。

足元を見たらカタツムリが這っている。危うく踏みつぶすところだった。


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このカタツムリも最近はすっかり見かけなくなった。

こちらも異常気象の影響か。

 

昼食は家内が買ってきた桃屋のコロッケパン。


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昨日はオフで午前中は母のディケアの相談。

終わってからは目が痛むという母を眼科に連れて行った。

いくつかある目の精密検査で母は要領を得ず、クリニックの方々にご迷惑をかけてしまった。

検査結果は異状なし。

結果を聞いて本人は安心していた。

本当に痛かったのだろうか?

 

そして今日は岳父の90歳の誕生日。

岳父は体育会系の婿殿二人相手に酔い潰してしまうという相変わらずの酒豪ぶり。

かつて自分の同業他社では副社長だったこともあり、いろいろアドバイスをいただくこともあった。

いつまでも元気でいて欲しいと思う。

 

 

クリュイタンスのエロイカを聴く。

有名なベルリンフィルとのベートーヴェン交響曲全集中の1枚。

手持ちはLP CDいろいろあれど、今回はイタリアEMIのLPで聴いた。

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交響曲第3番変ホ長調作品53『英雄』 

 アンドレ・クリュイタンス(指揮)
 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

  録音 1959年4月 グリューネヴァルト教会、ベルリン

 

この交響曲全集、自分は東芝セラフィムの廉価盤LPで長い間親しんでいる。

セラフィムの最初のシリーズでは、全9曲のうち「田園」だけはクーベリック指揮ロイヤルフィルの演奏で出ていて、後に緑色の統一ジャケットの新シリーズとして出直したときにクリュイタンスの「田園」に差し替わった。

そのためクーベリックの旧録音の「田園」はその後滅多に見かけなくなった。

 

クリュイタンスのベートーヴェンはいずれも速めのテンポ。

フルトヴェングラー時代の猛者が多数残るベルリンフィルの重量級の音が鳴りきっている中でのスマートで洗練されたスタイル。

特に第4番の演奏は自分のレファレンスになっている。

この「エロイカ」でも印象は変わらない。

第3楽章トリオのホルン三重奏の重厚な音には惚れ惚れするほど。

 

このイタリア盤LPは手持ちのクリュイタンスの芸術64枚組のCDよりも音が良い。

Youtubeはクリュイタンスの「ダフニスとクロエ」

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2022年6月25日 (土)

エルネスト・ブール、Hansslerのラヴェル

6月最終土曜日。

猛暑、梅雨が明けないまま暑さがやってきた。

 

本日植木職人が入り、汗だくになって生垣撤去の作業中。

生垣の向こうには農業用水がかなりの勢いで流れている。

大人が落ちても危険な流れなので塀とフェンスに替えることにした。

 

エルネスト・ブールのラヴェルを聴く。
Henslerから出ていたCDで前に聴いている

近現代音楽に秀逸な演奏を残したフランスの指揮者エルネスト・ブール(1913-2001)。

凄い実力者だったのにさほど知られることがなく終わってしまった。

 

その中でラヴェルは世界初録音の歌劇「子供の魔法」をはじめとして、比較的まとまった量の録音を残している。

 

所有するブールの「子供と魔法」は米コロンビア盤だけれど、コクトーの手になる仏コロンビア盤は入手難で非常に高価

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ラヴェル:管弦楽作品集
 ①組曲『クープランの墓』
 ②歌曲集『シェエラザード』
 ③古風なメヌエット
 ④ツィガーヌ
 ⑤『ダフニスとクロエ』第1組曲&第2組曲
 
 アーリン・オジェー(S)②
 ピーナ・カルミレッリ(vn)④
 エルネスト・ブール(指揮)
 南西ドイツ放送交響楽団
 

 録音:1974年①⑤ 1975年② 1977年③ 1967年④
 バーデン=バーデン、ハンス・ロスバウト・スタジオ

 

録音年はバラけているけれど素晴らしい内容のプログラミング。

小さな編成の曲から順に大きな編成となり間奏曲的な意味合いに「古風なメヌエット」を配し両翼にソリストの入る曲というセンスの良さが光る。

 

どの曲も明晰な解釈に適度な甘さを含ませた見事なもの。

シェエラザードのアーリン・オジェーの可憐な歌声に心惹かれる。

イ・ムジチの何代目かのリーダーだったカルミレッリはイ・ムジチの来日時に実演を聴いた。

ヴィヴァルディの「四季」で感動的なソロを聴かせたのを覚えている。

 

Youtubeはエルネスト・ブールのラヴェル、「マ・メールロア」から終曲

 

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2022年6月21日 (火)

アンチェルの「はげ山の一夜」

曇りのち雨。

南九州では大雨、能登半島先端では連日の大きな地震。

梅雨の雨空が続く。

本日夏至。

 

昨日オフ。

畑のサニーレタスが密集して育ってきたので間引いてみた。

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ふわりと柔らかな良い葉ができていた。

ナスもとれ始め。

ミニトマトは肥料をやりすぎてしまって葉が異常繁茂。

一番元気なのはカボチャ。
こちらも元気すぎて花は咲いても雄花ばかり。

これも典型的な過剰肥料なんだそう。

これでは実は成らないかもしれない。

つるぼけはサツマイモばかりだと思っていた。

 

チェコの名匠カレル・アンチェルの指揮でムソルグスキーを聴く。


チェコスプラフォン原盤に日本コロンビアから出ていたLP.


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・組曲「展覧会の絵」  :ムソルグスキー~ラヴェル編
・交響詩「はげ山の一夜」:ムソルグスキー~リムスキー=コルサコフ編*

 カレル・アンチェル(指揮)
 チェコフィルハーモニー管弦楽団

 録音:1968年 1964年*

アンチェルの「展覧会の絵」の感想はこちら

「はげ山の一夜」はロヴィツキと続けて聴くとずいぶんと大人しく聞こえる。

 

アンチェルの指揮には隙の入り込む間もなく、きっちり生真面目な職人的なお仕事。

オケは非常に優秀。

 

中間部ではかなり打楽器を派手にパートに手を加えていた。

 

Youtubeはアンチェル指揮チェコフィルの「モルダウ」、1968年プラハの春音楽祭の記録

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2022年6月19日 (日)

クリュイタンスのフォーレ、旧録音

日曜朝のポコ。

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向日葵が咲いていた。

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畑のミニトマト、放置していたら野放図に育ってしまった。

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昨年までは節度を保ってまっすぐ順調に育っていたのが、今年は肥料をやりすぎたのか、横に繁茂状態。

どうやら摘芽をしなかったかららしい。
このままでは昨年のサツマイモと同様に茎と葉に栄養が回ってしまい、ろくな実が成らないかもしれない。

だがネット情報には、なにもしない放任栽培もあるようだ。

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青い実がそれなりに成りはじめているのでそのまま放置してみようか。

 

クリュイタンスの指揮でフォーレのレクイエムを聴く。

手持ちはLPCD複数あれど、今回は昨年いただいた50年代に発売されたアルゼンチン盤LPで聴く。

こちらは10年ほど前の記事

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・レクィエム

 マルタ・アンジェリシ(ソプラノ)
 ルイ・ノグェラ(バリトン)
 モーリス・デュリュフレ(オルガン)

 アンドレ・クリュイタンス(指揮) 

 サン・ユスターシュ管弦楽団&合唱団

  録音:1950年

 

淡々と控えめなフォーレ

オケの実体ははっきりとしない。

パリ音楽院管ほどうまくはないが独特のオケの個性も感じられるので臨時編成とも思えない。

実体はパリに3つある私設オケ、ラムルー管、パドルー管そしてコロンヌ管のいずれかではなかろうか。

 

この演奏を久しぶりに聴いてみてソプラノの美しさに感銘を受けた。

有名な再録音よりも、この清楚な雰囲気こそフォーレにふさわしい。

 

Youtubeはフォーレの名作「ラシーヌの雅歌」

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2022年6月14日 (火)

ゲルハルト・バウマン指揮の著名作曲家による行進曲集

今日は朝から雨。

本日静岡は梅雨入り。

オフィス前のアジサイが満開だった。


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通勤の車中で古典的な行進曲を聴いている。

タイトルは「Klassische Militärmärsche」

ハイドン、ベートーヴェン、シューベルトら、ヨーロッパの著名作曲家の手になる作品を集めたもの。

演奏はゲルハルト・バウマン(Gerhard Baumann)大佐指揮によるKOCHから出ていたCD.

 

Gerhard Baumannは旧東独逸で活躍した軍楽隊長。

旧東ドイツの軍楽隊の世界ではかなりの大物だったらしい。

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「Klassische Militärmärsche」

・Marsch F-Dur WoO 18 (Yorkscher Marsch)  Ludwig van Beethoven
 ヨーク連隊行進曲
・Marsch F-Dur WoO 19  Ludwig van Beethoven
 行進曲 ヘ長調
・Marsch C-Dur WoO 20 (Zapfenstreich)   Ludwig van Beethoven
 行進曲 ハ長調 「帰営譜」

・Militärmarsch D 733 Nr. 1 Franz Schubert
・Militärmarsch D 733 Nr. 3 Franz Schubert

・Ungarischer Nationalmarsch Joseph Haydn
 ハンガリー国民行進曲

・Ecossaise D-Dur WoO 22  Ludwig van Beethoven
 エコセーズ ニ長調

・Ungarischer Marsch aus "Fausts Verdammnis"  Hector Berlioz
 ラコッツィ行進曲

・Marsch des Prinzen von Wales  Joseph Haydn
 ウェールズ王子のための行進曲

・Trabmarsch aus "Giselle"    Adolphe Adam
 バレエ「ジゼル」の主題による行進曲

・Marsch nach Motiven der Oper "Die Hugenotten"  Giacomo Meyerbeer
 歌劇「ユグノー教徒」の主題による行進曲

・Trot de Cavallerie         Anton Rubinstein
 騎兵隊の速足(トロット)

・Marsch D-Dur   Ludwig van Beethoven
 行進曲 ニ長調 WoO 24

   Der grosse Zapfenstreich der Nationalen Volksarmee
   bearb. Gerhard Baumann

 

この中でオリジナルの吹奏楽のための作品はベートーヴェンとハイドンのみで、シューベルトとアントン・ルービンシュタインの作品のオリジナルはピアノ曲。

ベルリオーズのオリジナルはオーケストラ曲だし、アダンとマイヤーベーヤの作品はそれぞれの曲のテーマから自由に吹奏楽用にアレンジしたもの。

 

ベートーヴェンの書いた8曲の吹奏楽曲のうち5曲を収めているのが珍しい。

吹奏楽団は Der grosse Zapfenstreich der NVA (Zentralorchester der NVA)。
NVA ベルリン司令部 軍楽隊とか国家人民軍中央軍楽隊などさまざまな訳の名称があるようだ。

演奏は素晴らしい。

オリジナルのベートーヴェンのほか、シューベルトやベルリオーズも、まるで吹奏楽のために作曲された作品のように響いている。

 

個別奏者の腕はかなり高くベルリオーズの1番ホルンの高音も見事に当てている。

アレンジも含め格調の高さで聴かせる優秀ディスクだ。

 

それにしてもこのCDのジャケット絵、楽器がかなりおもしろい。

低音族の金管楽器はおそらくヘリコンにボンバルドン

トロンボーン奏者の構え方が不自然なのはご愛嬌。


ホルンが通常の逆向きなのはメロフォンなんだろうか。


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Youtubeはショルティ指揮ウィーンフィルの「ラコッツィ行進曲」

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2022年6月12日 (日)

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、7度目の「冬の旅」

晴れ時々曇り。日曜日。

昨晩の雨の名残りで富士山頂には雪が見えた。


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露骨な覇権主義が横行する世の中になってきた。

国連の無力さも露呈し、世界のあちらこちらで危なげな気配。

あたかも2つの世界大戦を経験した20世紀前半に逆戻りしたかのようだ。

テクノロジーは進歩しても人の性は変わらないのか。

 

金曜から娘と遊びに来ていた孫が帰っていった。

幼き孫が生きていくこれからの時代、戦争だけは起きないで欲しいと切に思う。

 

シューベルトの「冬の旅」を聴いた。

フィッシャー=ディースカウの歌でマレイア・ペライアのピアノのソニークラシカル盤CD。

数年前にハードオフの100円、ジャンクコーナーで見つけたもの。


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・歌曲集 「冬の旅」 D.911
 
 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
 マレイ・ペライア(ピアノ)

  録音 1990年7月

フィッシャー=ディースカウの残した冬の旅のスタジオ録音は実に7種。

ライヴ録音を加えると10種を超えるという。

この盤はその中でも最後の録音。

 

「冬の旅」はどちらかというと苦手な曲で、その時の気分によっては、心が深い底に落ち込んでいくような滅入った気持ちになってしまうので聴くのは年に一度あるかないか。

過去の自分の記事を探ってみると「冬の旅」を聴いているのはいつも夏。

 

手持ちの音源を数えてみたら12種ほど。

その中の4種類がフィッシャー=ディースカウだった。

 

ここでの歌唱は、完璧だったいつものフィッシャー=ディースカウの歌とは異なる出来。

音程が怪しい個所や声がかすれがちになる箇所もあり、声の質も老いが歴然と感じられる。

有名な「菩提樹」などこれだけ取り出すと別の歌手かと思うほど。

 

傷が多いけれどもあえて発売を踏み切ったのは巨匠自身が望んだからだろうか。

 

最初漫然と全曲を聴き始め、そのうちこれは今までと異なる尋常でない歌唱だと気が付いた。

今までの録音ではあまり感じ取れなかった。ドラマティックで赤裸々な魂の叫びがここで聴くことができる。

 

最初からまた聴きなおしました。

 

稀代の名歌手が、長い旅路の末に最後の境地として達した「冬の旅」の姿。

ペライアの伴奏も単なる伴奏に留まらない雄弁な出来だ。

 

Youtubeはフィッシャー=ディースカウの歌うシューマン「詩人の恋」

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2022年6月11日 (土)

ボリス・ベルキンのプロコフィエフ

曇りのち夕方から雨。


昨日から娘と孫が帰省中。

今日は孫をつれて開園70周年を迎えた三島楽寿園へ。


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楽寿園は三島市が運営している。


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自分が幼い頃から親しんでいた動物園。

その頃にはインドゾウやキリン、ベンガルトラ、ピューマなどがいた。

今思うと、地方都市直営の動物園として立派なものだったと思う。
回旋塔やメリーゴーランドなどの遊園地としての機能も充実していた。

 

その後大型動物は次々といなくなり、コストのかかる施設も次々と無くなっていった。

最後まで残ったキリンのタカコがいなくなってからは、ポニーやワラビーなどの小動物だけになったけれども、今でも近隣市町の人々の憩いの場として親しまれている。

何よりも幼い子どもを連れて行くには最適の場所。

入園料は15歳以上300円。

 

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今日は三島ほたる祭りが開催中。

本日入園無料。


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バンド演奏や屋台も出ていて、美味しいトコロテンも無料でいただいた。


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生まれたばかりのプレーリードッグの赤ちゃんも見ることができてよかったです。

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ロシアのヴァイオリニスト、ボリス・ベルキンのヴァイオリンで、ウクライナのドネツク出身の作曲家プロコフィエフを聴く。


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・ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品19
・ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63

 ボリス・ベルキン(ヴァイオリン)
 マイケル・スターン(指揮)
 チューリヒ・トーンハレ管弦楽団

       録音:1993年2月9日

 

手持ちはDENONから出ていたCD。

ベルキンはこの2曲を1983年にコンドラシンとバルシャイの指揮で録音している。

得意としているのだろう。

シャープにして刺激的、溌溂とした青臭さが青春の息吹を感じさせる第1番に、円熟の落ち着きが感じられる第2番。

この2曲をベルキンは見事に描き分けている。

スターンの伴奏も見事なもの。

 

このヴァイオリン協奏曲第1番は沼響の演奏会で取り上げたことがある。

ソロは水野佐知香さん。

水野さんは日本音楽コンクール1位、ヴィエニアフスキ国際コンクール入賞。

ウクライナで開催された2016年オレグ・クリサ国際ヴァイオリンコンクール審査員。

 

プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲は非常な難曲で、誰でも弾けるような曲ではないけれど、水野さんの素晴らしいソロと天才的としか言いようのないプロコフィエフのオーケストレーションに、多くの沼響の演奏の中でも最も印象に残っている演奏のひとつ。

 

Youtubeはプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番、ヒラリー・ハーンのヴァイオリン

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