カテゴリー「音盤視聴記録」の記事

2017年9月18日 (月)

波 サーフブレイク・フロム・ジャマイカ

昨日来の大型台風は九州から関西北陸方面を抜けて北海道方面へ。


本日台風一過の快晴。


とはいえ我が家も昨晩から明け方にかけて強風が吹き荒れた。



収穫時期を迎えた農作物は各地でかなりの被害があったのではなかろうか。




昨晩は中学時代の同窓会だった。

外はあいにくの雨。
中学の学年同窓会は4年ぶり5回目。


同窓会の常として逝去した仲間のニュースも入り、
回を重ねる毎に少しずつ参加者が減っている。


今回は約70人。学年全体としてでは四分の一ほど。


記念撮影の後しばしの歓談。



SNSで頻繁に情報交換している仲間もあり、長い間直接会っていなくても久しぶり感は薄かったりしている。


時代は変わった。





今日は出勤して明日以降の重要な会議の資料の確認。

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午後は駿河白隠塾主催の

「白隠禅師没後250年記念 白隠展2017in ぬまづ」
の記念セミナーに行っていた。



講師は花園大学国際禅学研究所顧問の芳澤勝弘先生

会場の沼津市立図書館展示ホールには白隠の禅画や書が10数点展示されていて、 先生にはその1点1点を解説していただいた。

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わかりやすい説明に、

聞いた後では絵が全く違う意味を持って見えてくるのが

不思議。


一見さりげない風景画の中に
白隠禅師の万人に向けたメッセージが隠れている。


絵の中に隠れた禅問答にも似た聖と俗の対比の意味深さ。


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帰宅後は敬老の日と言うことで、
母を連れて家族で京丸の鰻を食べに行ったりした。



なんとなく疲れて帰宅後聴いたのは、
「波 サーフブレイク・フロム・ジャマイカ 」




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これは写真家の浅井愼平が
ジャマイカへ撮影に行ったときに持ち込んだレコーダーで
打ち寄せる波の音をひたすら採り続けたもの。


1976年の録音のコロンブスの卵的な発想の産物。

当時爆発的に売れて同じような規格ものがいくつか出た。

延々と続く波の音が聴き手の創造力を刺激する。

まさに音で見る風景画。

これが写真家の発想で生まれたのが象徴的だ。



A面の最後に微かに聞こえるカモメの声から生まれる遠近感、
そしてB面最初のたどたどしいウクレレの音が異国を連想させるのも心憎い演出。

この瞬間のこの場だけが時間の流れの速さが変わったかのような錯覚。

名器ナグラ4sによる名録音。



手を加えていない自然な音も秀逸。

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2017年9月16日 (土)

プロイセン王、フリードリヒ2世のフルート協奏曲

9月なかばの土曜日は朝から強い雨。気温は10月下旬並み。
今年3つめの大型台風接近中。

今年上半期最後の大きな山場を迎えて仕事がタイトになってきた。
帰宅も遅くなり、今週はオケの練習も欠席。

三連休初日の土曜日も、東京へ行く娘を駅に送りながら職場でデスクワーク。

それでも午後は沼津史談会主催の「沼津ふるさと塾 武田氏滅亡と駿東・ぬまづ」 を聞いていたりした。


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講師はNHK大河ドラマ「真田丸」の時代考証をしていた平山優氏。


今まで誤って読まれていた古文書を正しく読み直すことによって、
浮き彫りにされた新事実を、実際の古文書を使って解説していただき、
武田氏滅亡直前に沼津で展開されていた北条氏との息詰まる攻防の瞬間を
リアルに体感することができた。

自分の母方の先祖は武田氏に国境警備隊として仕えていた津金衆の一族らしい。


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今日聞いたのは、プロイセン王、フリードリヒ2世のフルート協奏曲集。
独フィリップスのLP。





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フルート協奏曲第1番ト長調
フルート協奏曲第2番ト長調
フルート協奏曲第4番ニ長調

クルト・レーデル(fl,指揮)
ミュンヘン・プロアルテ管弦楽団


小国だったプロイセンを一大強国に築き上げたフリードリヒ大王はフルートの名手でもあった。

クヴァンツに師事しフルートの作品を数多く書いている。


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とても余技とは思えぬ本格的な作品群。

レーデルのしっとりとしたフルートの音色、
オケも快調に鳴っていて無心に音楽を楽しむ心が自然体で伝わってくる。


数あるこのメンバーの録音の中でも上位に位置する名演。

Youtubeはフリードリヒ2世のフルートソナタ第9番

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2017年9月12日 (火)

ウィンターの歌劇「マホメット」

雨のち曇り、午前中風雨強し。

つい最近まで夏のようだったのが今日は早くも9月も半ば。

ここ数年、時間の経つのが実に速い。

昨日は朝から腰の具合が悪くなった岳父を病院に連れて行ったりしていた。
総合病院の常として待ち時間が長く、会計を済ませたのはお昼時。

帰りに近くのスシローに寄りふたりで昼食。



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限定メニューの「貝の豪華七貫盛り」がなかなか良かった。

岳父は80も半ばとはいえ頭脳明晰、
なかなかの健啖家で自分よりも沢山食べていた。


今日はペーター・ウィンター(1754~1825)作曲の
歌劇「マホメッド」。

ウィンターはマンハイム生まれでミュンヘンの宮廷楽長の地位にあった人。

モーツァルトと同時代の作曲家で、
その生涯の中にモーツァルト(1756~1791)
の一生がすっぽり収まる。

ウィーンではサリエリやシカネーダーとも付き合いがあった。


作品は30曲ほどのオペラに室内楽曲、宗教音楽など。


当時は人気のあった作曲家だったが、
今ではこの歌劇「マホメッド」がまれに上演されるくらいらしい。


ロッシーニとも関係があったようだ。


このオペラの初演とほぼ同時期に、ロッシーニは同じ台本で
歌劇「マホメッド2世」を作曲している(後に「コリントの包囲」に改作)。

聴いたのはチェコの演奏家達によるマルコポーロから出ているCD2枚組

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・Maria Luigia Borsi (S)

・Antonio de Gobbi (Bs)
・Gloria Montanari (Ms)
・Sebastian Na (T)
・Cesare Ruta (T)
・Luca Salsi (Br)


・Czech Philharmonic Choir, Brno
・Czech Chamber Soloists, Brno
・Gabriele Bellini (con)

録音: 13 & 18 July 2002

ROSSINI in Wilbad Festival, Kurhaus Bad Wilbad, Germany

ライヴ。世界初録音。

このメンバーによるロッシーニの歌劇「マホメット2世」の録音も存在する。



2幕ものオペラで、演奏時間8分を超える序曲から始まる。

この序曲の初めの部分が、ハイドンの交響曲第104番「ロンドン」
第一楽章冒頭に非常によく似ていた。

その後はモーツァルトの歌劇「後宮への誘拐」のような
トルコ風の音楽が続く。

曲としてはモーツァルトからロッシーニへ至る過渡期のような作品。

ストーリーがわからないので、
正直なところ聴いていて忍耐を要する部分もなくはないが、
第一幕終盤のアリアのように部分的には優れた曲もあり、
忘れ去られるのは惜しい作品だ。

アリア毎に拍手が入るのが煩わしいけれども演奏は曲を知るには十分。


このCDは近所のブックオフの500円以下棚で見つけたもの。


多少の好奇心と安さに釣られて手を出したもののかなり楽しめた。

演奏が良ければさらに聞き応えのある作品なのかもしれない。


Youtubeはウィンターの歌劇「迷宮」序曲、
モーツァルトの「魔笛」の原作者シカネーダによる台本。
「魔笛」と同じ登場人物による「魔笛」の続編オペラ。
 

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2017年9月 5日 (火)

来年の定演候補のひとつはシベリウスの5番

晴れ後曇り、天気はゆっくり下り坂。


来年の定演の候補曲のひとつにシベリウスの交響曲第5番が上がっている。

自分が提案したわけではないがクラシック音楽聴き始めの頃から好きな曲。

冒頭の夜明けを思わせるホルンの響きに痺れ、フィナーレの巨人の歩みのような
ホルンの掛け合いにも感激。

胃ガンで若くして逝ってしまった幼馴染みのK君と、高校生の時に自宅で一緒に聴いたのも懐かしい思い出だ。

その時聴いたのはバルビローリの演奏だった。
ティチクから出ていた1300円の廉価盤。


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そんなわけで今日はシベリウスの交響曲第5番。

聴いたのはバルビローリの演奏ではなくて、クルト・ザンデルリンク指揮のベルリン交響楽団によるもの。

手持ちはブリリアントから出た全集版CDと、日本コロンビアが出した「正統を伝える10人の指揮者シリーズ」の廉価盤LP。


LPジャケットに同封した購入メモには1979年3月銀座にてと書いてある。
学生時代の貧しい懐から購入した中古レコード。
今は亡き銀座ハンターで購入したもの。



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・交響曲第5番 イ短調
・悲しきワルツ
・交響詩「フィンランディア」


この頃のザンデルリンクは旧共産圏を代表するドイツ人指揮者として、
国内での評価も次第に上がっていた時期だった。

このケンペやフルネ、コンヴィチュニーといった地味な指揮者の演奏を集めた「正統を伝える」廉価盤LPシリーズの中では、比較的録音が新しかった部類だったと思う。


結果的に交響曲全集になったものの、ザンデルリンク指揮による一連のシベリウス交響曲録音の最初に録音された第3番とこの第5番は、旧東ドイツ・オイロディスクへの録音だった関係で国内では日本コロンビアが出していた。

その後の録音については同じ旧東ドイツのドイツ・シャルプラッテンが引き着いたので、他の曲の国内盤LPは徳間音工が出すことになった。

そのため第3,5番と他の番号の交響曲録音は全集とはいえ微妙に音の採り方が異なっている。

がっしり剛直な解釈に応えるずしりと重いオケの響き。

ドイツ的な重厚さとも異なる、渋くて柔らか味のある音が魅力の演奏だ。

フィナーレのホルン登場直前のコントラバスの決然たる音には鳥肌が立ってきた。

最初CDから聴いてみたものの途中からLPに切り替えた。

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CDは音の響きが若干高音寄りで、これはこれで美しさが感じられてさほどの不満はなく聴けていたが、LPでは第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの位置関係が奥行きを伴ってはっきり聞こえている。
再生はコロンビアカーヴ。

CDはLPに比べて響きが平板でこの演奏特有の音の力が余り感じられない。


カップリングは「悲しきワルツ」と「フィンランディア」。

中でも渋い響きで品格豊かに聴かせる「悲しきワルツ」が良い。

Youtubeはサロネン指揮のシベリウスの交響曲第5番

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2017年9月 4日 (月)

フェリックス・スラトキンの行進曲集

9月を境にめっきり涼しくなった。

富士山頂、本日氷点下を観測


今年ほど夏から秋への切り替わりが極端な年は珍しい。

昨日の日曜は相変わらず片付けの一日。


障子の裏に家守(ヤモリ)の卵を2個見つけた。

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幸い無事孵ったようだ。
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写真は見つけた卵と昨年家の中で捕獲したヤモリ君。



そしてフェリックス・スラットキン指揮アメリカ・ミリタリーバンドによる行進曲集


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米キャピトル原盤の東芝国内盤赤盤LP。

驚いたことに国内盤のCDが1988年のCD黎明期に出ていた。


ジャケットの解説によるとバンドの実体はアメリカ陸軍軍楽隊のメンバーに、当時スラットキンが客演していたハリウッドボウル響のメンバーが加わったものであるという。


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国内盤CDが発売された時のインフォメーションではハリウッドボウル響のメンバーとなっている。

いずれにせよ西海岸で活動していた軍楽隊やオケ、そしてフリーランスの管打楽器奏者の混成部隊で、LPの解説によれば打楽器11人を擁するかなり大編成で録音されたものらしい。


演奏は大編成にありがちな物量で攻めながらアンサンブルが粗いということもなく、キチンと整然、ピシッと引き締まった響きに個々の奏者の優秀さが垣間見える秀演となっている。



選曲も演奏も極めて軍国的にして愛国的。


B面が、起床ラッパで始まり消灯ラッパを経て
最後にアメリカ国歌でシメルところなど大国の自信すら感じられるもの。


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沼響HPの聴き比べコラム、ブラームスの1番を聴くに、
ヘルマン・シェルヘンのスタジオ録音の感想をアップしました。



YoutubeはF.スラットキン指揮の「ラプソディー・イン・ブルー」

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2017年9月 2日 (土)

オーマンディーの「ドン・キホーテ」

 昨晩からの雨は朝には上がり涼しい一日の始まり。

朝の気温は20度。

今日はオーマンディー指揮フィラデルフィア管によるリムスキー・コルサコフとリヒャルト・シュトラウスを聴いていた。


手持ちはCBS時代の録音の「シェエラザード」と「ドン・キホーテ」のLP2枚組。

CBS ソニー創立間もない頃発売されたLPで、SONW規格のシリーズもの。

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・交響詩「ドン・キホーテ」op.35


・交響組曲「シェエラザード」*


 ユージン・オーマンディ指揮
 フィラデルフィア管弦楽団

 チェロ :ローン・マンロー
 ヴィオラ:カールトン・クーリー
 ヴァイオリン:アンシェル・ブルシロウ*


このシリーズは後に単体で出たオーマンディーの廉価盤シリーズよりもカッティングレベルが高いので、見つけたらダブリを承知で購入している。

この2枚組も音は良い。


2曲とも後のRCA時代の再録音はあるものの、ソロのうまさはこちらの方が上のようだ。

オーマンディーの「シェエラザード」は4回(他に映像もあり)、

「ドン・キホーテ」は3回の録音がある。


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「シェエラザード」では第3楽章後半に多少のカットがあるがあまり気にならない。

第2楽章でもティンパニと最後の和音に大きな改変があった。

いずれもオーケストレーションの名人による作品。
オケをこれだけ完璧に鳴らした演奏はそう多くない。

煌びやかにして艶のある響きとソリスト達の名人芸。
まさにオーケストラ音楽を聴く醍醐味だ。


このLPの大塚明氏による解説文が秀逸で、特に「シェエラザード」の
原作となった「千夜一夜物語」については非常に読みごたえがあった。


今回「シェエラザード」はRIAAカーヴ、「ドン・キホーテ」はコロンビアカーヴで聴いてみた。


Youtubeはオーマンディ指揮の「惑星」

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2017年8月30日 (水)

山田一雄の伊福部昭

曇り夕方から一時雨。

10日ほど前からの肩のコリと痛みが消えない。

馴染みのマッサージ師が廃業してしまったので、昨日の火曜は遅い夏休みを取って近くに数年前に開業したマッサージサロンに行ってみることにした。


関東東海地方に数店舗展開しているお店らしい。


ネット予約すると午後の予約が簡単に取れた。




午前中は眼科で3ヶ月毎の定期検診。

いつもは混んでいる眼科医院も火曜日の午前中は比較的空いていた。


近視に老眼が加わりメガネを外すと全く見えない。
前回に眼圧が高めと言われていたが今回は正常値。

 


診察を終えて家での昼食後にマッサージサロンへ。


行ってみると若くて小柄な女性が迎えてくれた。

初めてなのでお薦めの全身手揉みと足揉み60分コース。

足揉み30分に上半身のみの30分。


小柄な割にはなかなかの強い力でかなり痛い。

空手でもやっていそうな雰囲気だ。


終わった後はさほど効果があったとは思えなかったけれど、


一晩経って朝起きたら体が軽い。


ぐっすりと眠れたようで寝起きもよい。


今度全身手揉みだけのコースにしてみよう。





聴いた音楽は「山田一雄の芸術」。



日本光ディスクが出していたCD2枚組。

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・弦楽セレナーデ (チャイコフスキー)

・「マドンナの宝石」から間奏曲第2番(ヴォルフ・フェラーリ)


・火祭りの踊り(ファリァ)


・祝典序曲(ショスタコーヴィチ)


・ラウダコンチェルタータ(伊福部昭)


・日本狂詩曲(伊福部昭)




オケは今は東京フィルと合併して消滅してしまった新星日本交響楽団。

マリンバは初演者の安倍圭子



いずれも90年から91年にかけてのライヴで「ラウダコンチェルタータ」は、新星日響創立20周年ヨーロッパ公演でのベルリンシャウスピールハウスでの演奏。



この中ではこのメンバーで初演された「ラウダコンチェルタータ」が圧倒的な演奏。



燦めくような輝かしさと溢れる熱気に圧倒される名演だ。



山田一雄の残されたスタジオ録音は教材用のものが多く、
聴いても実演でのほとばしるような白熱の雰囲気は全く感じられない。


数少ないいくつかのライヴ録音にもその至芸の全貌は十分には収まり切れてはいない。
 

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その中で「ラウダコンチェルタータ」の演奏には、実演でのヤマカズさん独特の雰囲気を思い出させるもの。



土俗的でバーバリスティックな「日本狂詩曲」も良い演奏。



1枚目では音楽への共感がストレートに出たチャイコフスキーがよい出来だ。


「祝典序曲」あたりになるとオケにさらなる力が欲しいところ。




Youtubeは日本狂詩曲第2部

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2017年8月22日 (火)

シェックのカンタータ「漁師とその女房」

曇時々雨。
蝉時雨もしだいに弱まり夜には外から秋の虫。

外に出ると昼間はムッとした暑さ。
出勤時に遠くで雷鳴。

今日は20世紀スイスの作曲家オットマール・シェックを聴く。

曲はドラマティック・カンタータ「漁師とその女房」

グリムが集めた童話を原作とした声楽曲で
登場人物はヒラメ、漁師、その女房の3人をテノール、バリトン、ソプラノで演じている。



伴奏はオケのみで合唱は入らない。
演奏時間は一時間弱。

演奏はルドルフ・ケンペ指揮のミュンヘンフィル。
ニムスゲルンほか2人によるもの。
独逸アカンタレーベルのLP。

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・Kari Løvaas(soprano)

・Horst Laubenthal (Tenor)
・Siegmund Nimsgern(Bass-Bariton)

Konzertante Uraufführung und Tonaufzeichnung 1977
mit den Münchener Philharmonikern unter Rudolf Kempe
(Label ACANTA - hochdeutsch gesungen )

恐らくこの曲唯一の録音だと思う。

歌詞カードはドイツ語のみなのでよく判らないが、幸いグリム童話なので、単純な物語に沿った曲の流れは充分にトレースできる。


シェックは20世紀の作曲家とはいえ作風は保守的なもの。


リヒャルト・シュトラウスの音楽をフランス風に洗練させたような芸風だ。


手持ちは名作ホルン協奏曲、弦楽のための「夏の夜」のほか歌曲が数曲。




「漁師とその女房」は、聴いた限りではさほど大きな編成でもなさそうだ。

室内楽的で透明なオケの響きの中に、時折ピアノが歌曲の伴奏のようにポロポロと入ってくる。


何がドラマティックか最初よくわからなかったが、終盤にウィンドマシンや雷鳴が鳴り響きダイナミックに盛り上げていく。




あらすじは、ヒラメに変えられてしまった王子が、貧しい漁師に救われたお礼に次々と願い事をかなえるというもの。


欲張りすぎた女房が最後に神になりたいと言い出したために、再び貧乏住まいに逆戻りとなってしまったというお話。



類似の話が世界の昔話にはいくつかある。



ケンペの演奏は非常に見事、初めて聴く曲なのに非常にわかりやすい。

不思議なのは原作のグリム童話の翻訳書では、登場人物がヒラメと書いてあるものもあればカレイと書いているものもある。

グリム童話の解説書でもバラバラ。

 
同じ著者の二冊の解説本でも一方はヒラメ、もう一冊はカレイだった。


そしてもう1枚はシェックとほぼ同世代(1885~1935)の
アルハン・ベルクのピアノ、ヴァイオリンと13管楽器のための協奏曲。


バレンボイムのピアノ、ズッカーマンのヴァイオリンにブーレーズ指揮のアンサンプル・コンテンポランによる独逸グラモフォンのLP。


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シェーンベルクの50歳誕生日に献呈するはずが結局間に合わなかった作品。

シェックが一時関心を示していたベルクなだけに、シェックの音楽から何の違和感もなく繋がってくる。

13管楽器は、編成は異なるけれどモーツァルトのグランパルティータを意識したものだろうな。


Youtubeはシェックのホルン協奏曲。ペーター・ダムのホルン。


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2017年8月20日 (日)

マルティノンのボレロ

日曜の早朝、東京に行く娘を駅に送った帰りに千本浜海岸へ寄ってみた。
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曇っていて涼しい朝、はるか沖には雨雲らしき雲。
富士山は見えない。

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海上にはサーフボードに乗る犬の姿。



今日もマルティノンとシカゴ響との演奏。


RGC番号のLPシリーズからルーセルの「バッカスとアリアーヌ」第2組曲。

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ルーセルの弟子だったマルティノンの同曲の、3種の録音のうち2番目のもの。


豪快にして緻密な名演。

オケの抜群のうまさで3種のうちで最も好きな演奏だ。


もう一枚はCDでシカゴ響とのボレロ。

タワーレコードが発掘した音源で国内初発売のもの。

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速いテンポでメカニカルにして一直線に突き進んだ演奏。


時として立ち止まるような独特のルバートをかけるのがユニーク。

寸分の揺れもなく叩き続ける小太鼓はまるで精密機械のよう。

名人を揃えた管楽器群の妙技も聴きものだ。



Youtubeはマルティノンのビゼー

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2017年8月18日 (金)

マルティノン、シカゴ響とのラヴェル

盆明けの週末の金曜日。

東京方面は相変わらずの雨模様。
午後から外部の委員を加えて臨時の会議。


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休み中の娘がケーキを作ってくれた。

なかなかの出来だ。


アナログプレーヤーが復活したのが嬉しい。



今日聴いたのはマルティノンのラヴェル。

パリ管との全集録音ではなくて、1960年代にシカゴ響と録音したもの。

手持ちは70年代のビクターから出ていたRGC規格の廉価盤LPと
タワーレコードが出していたCD。

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・スペイン狂詩曲


・道化師の朝の歌


・組曲「マ・メール・ロワ」


・序奏とアレグロ
  エドワード・ドルジンスキ(hp)
  ドナルド・ペック(f)
  クラーク・ブロディ(cl)

  ジャン・マルティノン指揮
  シカゴ交響楽団


LPを聴いた。

このRGC規格のシリーズは音があまりよくないような記憶があったので、 ミュンシュのサン・サーンスやライナーのレスピーギなど、気に入っていた演奏は いち早くその頃まだ高価だったCDに切り替えていた。

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ところが今日フォノイコライザーを米コロンビアカーヴに切り替えてLPを聴いてみたら吃驚。

輝かしいシンバルと大太鼓のずしりとした響き、そしてハープの明るく軽い音がはっきりと聞こえてきた。

音の力強さと奥行き感はCDを上回っている。

オケのうまさも秀逸。

「スペイン狂詩曲」第2部のアンニュイな弦楽器の響きも雰囲気充分。
 
中でもクラリネットソロのうまさが印象深い。

鮮やかなリズム感の中で完璧なバランスで響くのが快感。

いずれの曲も虚飾を排したスマートな名演だ。

イコライザーカーブを探りながら聴き直す楽しみがまた増えた。

Youtubeはマルティノン指揮パリ管との「マ・メール・ロワ」


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